見つけた 犬としあわせ

ニュースのファンジン、世界のニュースのサンプリング。 一枚のCDを聴くように一枚のコラージュを眺めるようにこれを体験して欲しい。

2008/08/02

戦犯法廷に引き渡されたカラジッチ



◇旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷は8月1日、ボスニア・ヘルツェゴビナ内戦時のセルビア人勢力指導者ラドバン・カラジッチ被告が7月31日の初出廷の際に示唆した米政府との「密約」を詳述した文書を公表した。
文書は同被告が出廷後に提出した。
文書の中で被告は、内戦の調停にあたった当時のホルブルック米国務次官補が1996年、被告に対し、公職引退などの見返りに訴追の免除を約束したと主張。後に、オルブライト米国務長官も、ロシアかギリシャ、セルビアのいずれかで暮らすよう提案したとしている。
同法廷が訴追断念に応じなかったため、密約の公表を恐れた米政府は被告を「清算(殺害)」する方針に転じたという。ホルブルック氏は米メディアなどに、密約説を全面否定した。
(読売新聞 2008年8月2日)

◇オリ裁判長は裏取引の具体的な内容に触れようとするカラジッチ被告を制したが、ボスニア和平をめぐっては以前から裏取引疑惑がささやかれてきた。内戦に終止符を打つ「デイトン合意」(1995年)をまとめたホルブルック米国務次官補がミロシェビッチ元ユーゴ大統領との会談で、「カラジッチ被告が政治指導者の地位から退けば戦犯法廷に引き渡さないと約束した」という内容だ。
ホルブルック氏は「全くのでたらめだ」と否定している。
(毎日新聞 2008年8月1日)

◇カラジッチ被告は30日未明、ベオグラードから空路オランダ南部ロッテルダムに到着し、ハーグ郊外にある国連管理下の拘置施設へ移された。空港から施設までの移送の際には、ヘリ2機とミニバン2台を同時に使う偽装措置がとられた。同被告を支持する勢力による妨害などを警戒したためとみられる。
カラジッチ被告は、元ユーゴ大統領ミロシェビッチ被告が2006年に獄中死して以来、同法廷が扱う最重要戦犯と位置づけられ、今後の公判でも厳戒態勢が敷かれる。
被告はボスニア内戦中の1995年、イスラム教徒を中心とする約8000人が犠牲となったスレブレニツァ虐殺などの民族浄化政策を計画、命令したとされる。
31日の初出廷では、集団殺害、人道に対する罪など11件の罪状について認否を問われる。
これに対し、被告は無罪を主張し、全面的に争う公算が大きい。被告は同法廷の正当性自体を否定し、弁護人も立てない意向とされ、審理に非協力的な姿勢を続けた場合、判決までに数年かかる可能性も否定できない。同法廷のセルジュ・ブラメルツ首席検察官は30日、記者会見し、「複雑な裁判になる」と述べた。
今後、最も懸念されるのは、ボスニア内戦終結から13年が経過した今も依然不安定な旧ユーゴの政治情勢への影響だ。ボスニアのセルビア系住民は、カラジッチ被告拘束に抗議行動を強めており、裁判をきっかけに「ボスニアが再び分裂する深刻な恐れ」(ボスニア・ヘルツェゴビナ和平履行会議元上級代表パディー・アシュダウン氏)も指摘される。
一方、セルビア政府は同法廷に協力することで、早期の欧州連合(EU)加盟を実現したい思惑だが、カラジッチ被告への断罪が、国民の民族感情に火を付ける恐れも捨てきれない。
同法廷ではこれまでに161人が起訴され、56人に有罪、10人に無罪判決が出ている。量刑は終身刑が最も重く、確定したものでは禁固40年が最長。
ハーグ郊外の拘置施設には現在、37人の被告が収監されている。セルビア民族主義勢力幹部らに交じってボスニア人やクロアチア人戦犯も同じ施設内で生活している。
(読売新聞 2008年7月30日)

写真は、カラジッチの主張をはねつけるUSブローカー、ホルブルック
米国と訴追免除の取引をしたとのラドバン・カラジッチによる主張は、米国外交関係者によって「けっさくだ」と一笑に付されている。
リチャード・ホルブルックはボスニア戦争が終わりになる協定をうまくさばいた。
次の写真は逮捕されたときのカラジッチとハーグの国際法廷に姿を現したカラジッチ。(写真とキャプションは、BBC NEWS 1 August 2008)

オバマはブリトニーといっしょ?


マケインの広告がオバマをブリトニー・スピアーズやパリス・ヒルトンにたとえるのを知ってるかい。
新しい広告でジョン・マケインはバラク・オバマを「世界一のセレブ」と呼んで、ブリトニー・スピアーズ、パリス・ヒルトンの映像を見せる。
ネガティヴキャンペーンを行うマケインに関してオバマのキャンペーンは「Oops! おや、彼がまたやった」
マケインのキャンペーンは、メガセレブを取材するように記者らがオバマを取材すると言うのだ。
写真はオバマがいっしょにされたブリトニー・スピアーズ
以下、関連ニュースからーー。

◇ジョン・マケイン上院議員は、米国の敵と会うのをいとわない人を長く批判してきており、キューバのラウル・カストロやベネズエラのウゴ・チャベスを進んで話に引き込もうとするせいでバラク・オバマ上院議員を酷評する。

「これらの処置はキューバの独裁者に最悪のシグナルを送ることになってしまう。根本的改革に取りかかる必要はない、彼らは米国の方針の一方的変化を単に待てばよい。」

「ウゴ・チャベスやラウル・カストロやアフマディネジャドと向かい合って着席しようと彼が言えば、彼のバカ正直と経験不足が表に出るのがすぐわかる。」

だが、今日、マケインの支持者のアーレン・スペクター上院議員がマケインとの関係を絶ってチャベスやラウル・カストロとの個人的会談を計画していると記者らに語った。スペクターはフィデル・カストロとは3度会ってきており、チャベスとの写真を自慢したと言った。

「私の本で列挙するように、私は3度折に触れてフィデル・カストロと会った、そしてラウル・カストロに会いたいものだ。ドラッグ禁止に関してキューバの協力を得る現実的な機会がある、それについて私はフィデル・カストロに話した。それをどこまでも追求したいものだ。貿易と観光が新たに生じるのも見たいものだ。」

「それにまたチャベスにも会えたらと期待する。まさにこの3人でだ、例の写真には私たち3人がいる。私は対話では確固たる信者だ、ラテンアメリカで非常に助けになるチャベスとの関係を、悪化した事態から救う可能性があると私は考える。」

現実にスペクターは最近ラウル・カストロに手紙を書いたと言った。「彼は私に会うだろうと思う」と彼は言った。2005年8月のチャベスとの会談は米国にとって具体的に理解できる前向きな成果があったとスペクターは列挙した。

「彼と会うチャンスがあった。重大なドラッグ問題があって私は米国大使とベネズエラの内務大臣の会合をアレンジすることができた。ドラッグに関し、ある協力のためのプロトコルを彼らは案出した。私がチャベスと行った会話は真剣な会話だったと私は信じる。」

最長の16期目を務める先輩格の上院議員スペクターに向かって、「危険なまでにうぶ、経験不足」とマケインは下すのか?スペクターが「アメリカの国家安全保障にとって危険」な方針を擁護している?私たちは非難の根拠を待つばかりの状態にある。
(thinkprogress.org 31 July 2008)

2008/07/31

バンクシーは謎のままがよい



ここで2度ばかり紹介したことのあるグラフィティアーティスト、「バンクシー」のニュースです。

◇新聞が「バンクシーの正体を暴く」
バンクシーって?
正体不明のグラフィティアーティスト、バンクシーはロビン・ガニングハムという34歳の元公立学校の生徒だと、新聞Mail On Sundayは主張してきている。

4年前に撮られたスプレー缶を手元にひざまづく男性の写真から「ゲリラアーティスト」の身元を割り出したと新聞は述べる。

だが、バンクシーのスポークスマンはこの報道についてコメントを拒否した。「私たちはこの要求をしょっちゅう受け取る」と彼女はBBCに語った。

「こういう話を私は決して確認しないし否定もしないと、常に言ってることを言うだけです。」

バンクシーのステンシルで刷りだしたアートワークは、世界中の人目につく公共スペースに予告なしに現れる。

1月、画家が「Banksy」という文字を完了するのを示す、ロンドン西のポートベロロードの彼のグラフィティ作品がオンラインオークションで20万8100ポンドの入札を引きつけた。

だが、2006年のディズニーランドでのグアンタナモベイの捕虜の等身大のレプリカといった、世間をあっと言わせる大胆な離れわざでもアーティストは名高い。

彼の猛烈に用心深い個性は彼の破壊活動分子のアピールを増すだけだ、そしてクリスティーナ・アギレラやアンジェリーナ・ジョリーを含めるハリウッドエリートのお仲間が彼の絵をわれ先にかき集めてきている。

・きわめつけの才能

アーティストに関する唯一信頼できる伝記的事実は、彼がブリストル生まれのブリストル育ちであることだ。

彼の本名はロビン・バンクスで両親は彼が絵描きでデコレーターだと思っているとよくウワサされてきているが、バンクシーと親しい人たちは誰もこのウワサ話を確かめたことがない。

いま、新聞Mail On Sundayは彼の真の正体を暴いていると主張する。

2004年バンクシーがジャマイカで絵を描くのを示すと主張する一枚の写真を使って、新聞はアーティストの正体を突きとめたと言う。元友人と知人らは写真の男性をロビン・ガニングハムであると確認する。

年に学費9420ポンドのブリストル大聖堂スクールにガニングハムと一緒に行ったスコット・ナーズは、彼は「アートできわめて才能があった」と新聞に話す。

「彼がバンクシーでもボクはまったく驚かない」と彼が言ったのが引用される。

後にバンクシーと一緒に展覧会をやったアーティスト、ルーク・イーガンは、最初のうちはガニングハムなど知らないと否定したが、結局、彼とアパートを共有していたのを認めた。

ガニングハムがバンクシーだったかどうか新聞に尋ねられ、「そうね、彼は当時の彼ではなかった」と彼は返答した。ガニングハムの父親ピーターは写真の人物には見覚えがないと言った、一方、彼の母親パメラは彼女に息子などいないと主張した。

・圧倒的な期待はずれ

新聞がバンクシーのだと主張する写真はジャマイカ人写真家ピーター・ディーン・リッカードによって撮影された。

写真はまずインターネットに登場してその後2004年にMail On Sundayの姉妹版Evening Standardに現れた。

バンクシーを何年も追跡した反落書きのブリストルの職員コリン・セイセルが写真は本物だったと結論づけたが、バンクシーのエージェント、スティーヴ・ラザリデスはリッカードの写真は彼のクライアントではなかったとニューヨーカー誌に話した。

2年後、彼が誰であるか世間は決して気づくべきでないとバンクシーは言い張った。

「カミングアウトすることに一度も関心はない」と彼は雑誌Swindleに語った。

「自分をよく見せることにのめり込んではいない。ボクは絵をよく見せようとしているだけだ。」

「それ以外には、現実のボクが向こうの数人の15歳の子にとって圧倒的な期待はずれになることの安全策だ。」

(BBC NEWS 13 July 2008)

写真は、ブリストルでのバンクシーのアート。バンクシーのグラフィティは大いに集められるが、地元議会によって頻繁に取り除かれる。
2枚目もバンクシーアート。このアーティストのステンシルはよく破壊活動分子の政治的メッセージを伝達する。

ジルベルト・ジル 文化大臣を辞任


◇ブラジルのミュージシャンが政権を離れる
ブラジルのミュージシャンで文化大臣のジルベルト・ジルは、彼の音楽のキャリアに集中するため、政権から身をひいていると言う。
66歳のジル氏は2003年から政権に身を置いているが、2つの大変な労力を要する役割を追求するのは難しいことだと気づいているとかなり長いあいだ表現した。
人前での演説は彼の歌う能力に響いていたと彼は伝えた。
文化大臣として、原住民の絵画といった時に軽視される文化的表現形式を彼は擁護した。
文科省の事務局長、Juca Ferreiraが彼の後を引き継ぐことになると彼は話した。
2007年末以降、ジル氏は2度辞職しようとしてきたが、ルーラ大統領が辞表を受け取るのを拒んでいた。
今回、大統領はジル氏の要望に同意して、歌い手であり作曲家は「ひとりの偉大なアーティストに立ち返っている、そして彼にとって最も重要なことに優先権を与えることに立ち返っている」と述べた。
彼の音楽製作は政府の仕事で制限されていた、そして海外ツアーには大統領の許可を求めなければならなかった。
(BBC NEWS 30 July 2008)

写真は、ヴァレンシアでプレイするジルベルト・ジル(9 July 2008)
彼の音楽のキャリアは政治的役割のせいで制限されてきた。

2008/07/29

銀幕のモンスター



◇バットマン映画の新作「ダークナイト」のジョーカーが映画フィルムのサイコ(狂人)で魅惑を再び燃え立たせるとき、CNNの「スクリーニングルーム」では、お気に入りの「銀幕のモンスター」のリストを集めてみた。
私たちのリストに賛成しかねる?またはこれが抜けてる!など、下のフォームに書き込むことで君らの意見を共有できれば、ベストな反応を載せるつもりでいる。

1)日本未公開のイギリス映画「Sexy Beast」のベン・キングズリー演じるドン・ローガン(監督ジョナサン・グレイザー、2000年)
ジョナサン・グレイザーはジャミロクワイやレディオヘッドなんかのミュージックヴィデオで有名、キューブリックの影響が随所に見られるらしい。これが長編デビュー作で次の作品がニコール・キッドマン主役の「記憶の棘」
2)「ノーカントリー」のハビエル・バルデム演じるアントン・シガー(監督イーサン&ジョエル・コーエン、2007)
おばかな髪型、ボブカットが彼の演技と同じくらい恐ろしい。殺す理由がなくてもコインを投げて相手の運命を決めるとわかるとき脅威が生まれるにすぎない彼は冷血の殺人マシーン。
3)「ブルーベルベット」のデニス・ホッパー演じるフランク・ブース(監督デイヴィッド・リンチ、1986)
デイヴィッド・リンチがフリークシネマの高僧なら、フランク・ブースは彼の傑作だ。酸素マスクから吸い込むヘリウムでいかれると、床を這いつくばって彼が虐待する愛人に「マミー」と泣きつく。彼は自堕落な、ぞっとする幼児だ。
4)「シャイニング」のジャック・ニコルソン演じるジャック・トランス(監督スタンリー・キューブリック、1980)
彼が完全にいかれて、妻と息子が隠れるバスルームのドアをオノで切りつけて「ジョニー!」と叫んであの顔を突きだしたとき、彼は映画のイコンになる。
5)「レオン」のゲイリー・オールドマン演じるノーマン・スタンスフィールド(監督リュック・ベッソン、1994)
6)「グッドフェローズ」のジョー・ペシ演じるトミー・デヴィート(監督マーティン・スコセージ、1990)
7)「キング・オブ・コメディ」のロバート・デニーロ演じるルパート・パプキン(監督マーティン・スコセージ、1982)
これより前のデニーロとスコセージのコラボレーション「タクシードライバー」のトラヴィス・ビックルであるべきだと考える?そうかもしれない、でも、自分の才能よりはるかにまさる野心を抱く向上心に燃えている独演するコメディアンについての見逃されるブラックコメディで、デニーロは最高の演技を見せている。
8)「狩人の夜:Night of the Hunter」のロバート・ミッチャム演じるハリー・パウエル(監督チャールズ・ロートン、1955)
ロートンの代表作は見たことなくても、こぶしの左指関節部に「HATE」右指関節部に「LOVE」と刺青のある口のじょうずないんちきセールスマン、ロバート・ミッチャムのパウエル宣教師には見覚えがあるのではないか。
9)「殺し屋1」の浅野忠信 演じる垣原(監督 三池崇史、2001)
10)「アメリカンサイコ」のクリスチャン・ベール演じるパトリック・ベイトマン(監督メアリー・ハロン、2000)

以下は、CNNのリストに対する読者の反応ーー。
◇うん、「キング・オブ・コメディ」はみごとで見落とされる映画だ。しかしながら「恐怖の岬」のリメイク「ケープフィア」のマックス・ケイディとしてのデニーロの一番のほうがはるかに適切な選択だ。誰かの顔を食いちぎり、思春期の少女をそそのかしていようと、単にニック・ノルティと立ち話をしてようと、いずれにせよ、彼のキャラクターがあの映画に脅威を発散させる。(Dan)
◇「アメリカンサイコ」のパトリック・ベイトマンには100%同意できない。これまでボクの全生涯で見てきた最悪の映画の1本なのは確かだ。小説のほうがずっと猛烈で、めちゃめちゃにされたと話に聞いてきてる。(1337)
◇女性はなし?「危険な情事」のグレン・クローズ、「モンスター」のシャーリーズ・セロン、「ミザリー」のキャシー・ベイツ、「恐怖のメロディー:Play Misty for Me」のイーストウッドのDJ をストーカーするジェシカ・ウォルターはどうなんだ?(David)
◇「スナッチ」のアラン・フォード演じるブリックトップは?現実的で罪のあるピュアなはらぐろさのために彼は誰であれ人をひどく怖がらせる。(Joe Cutts)
◇「セールスマンの死」のダスティ・ホフマンや、「ファイトクラブ」のエドワード・ノートンはどうなの?全部、あからさまのサイコパスで選んできているけど、最も怖いのは微妙で巧妙なやつだ。それと「ダークナイト」のジョーカーについて言及するが、彼をリストに加えないね?しっかりやって。(Topher Smith)
◇「ブルーベルベット」でデニス・ホッパーが吸引してたのは「ヘリウム」ではなくて亜酸化窒素(麻酔剤)だよ。それに、銀幕の邪悪なキャラクターのベスト、「ギャング・オブ・ニューヨーク」のダニエル・デイ・ルイスの「ビル・ザ・ブッチャー」を見落としたね。(Jim)
◇なぜアンソニー・ホプキンス(ハンニバルレクター博士)が上がらない?怪人ドクター・ファイブスのヴィンセント・プライスは?(P Linacre)
(CNN.com 27 July 2008)

写真は、一番にあがった「Sexy Beast」の監督、ジョナサン・グレイザーと、「狩人の夜:Night of the Hunter」のロバート・ミッチャム演じるハリー・パウエル

2008/07/28

ブッシュ&カール・ローヴを刑務所に



◇拷問は「誠実なこと」で正当化されると政府はCIAに伝えた
「誠実なこと」をしていると彼らが信じる限り、水責めを含め、一連の過酷な手段を使用できたとブッシュ政権の弁護士らがCIAの尋問官らに伝えたのを新たに暴かれたメモが示します。2002年8月のメモは、ホワイトハウスによって承認されたテクニックを遂行するため、CIA職員らが拷問の告発に一度でも直面するようなことになったらと心配するCIAに向けて書かれたのは明らかでした。必要なのは、ひどい目に遭わせるのにわざと容赦しない痛みを加えていたのではなかったと信じることだけだと、ブッシュ政権の訓令は職員らに伝えました。メモには「正直な信念が道理をわきまえている必要はないが、そのような信念は無理のない根拠があるところで一般に確証させやすい」とあります。「特定の目的を持つ意図の欠如が、拷問の告発を無効にする。」とそれは続きます。3年後、政権はついにその指令を撤回しました。アメリカ市民的自由同盟(ACLU)によって正式に提出された情報自由法の要請を受けてメモは公開されました。「必要とあらば、司法省が拘留中の捕虜を拷問する権限をCIAに与えたさらなる証拠をこれらの文書は補充する。かつて米国が戦争犯罪として起訴した野蛮な手段を使うのを尋問官らに許可するため、司法省は法をねじ曲げ、ある場合にはまったく無視した。」とACLU国家安全保障プロジェクトの理事、ジャミール・ヤファーは言いました。

◇イスラエルがヨルダン川西岸地区に新たな入植地を建設
イスラエルと占領地でイスラエル政府は、占領した西岸に新たな入植地を建設する計画を発表しています。批判者らはこの措置を米国が後援する協定のイスラエルのたび重なる違反の新たなエスカレーションと呼びます。イスラエルは以前に入植活動を止めると誓約していましたが、その誓約は既存の入植地の拡大ではなくて新たな入植地の建設に適用されるだけだと主張しました。最新の計画はその主張にも違反します。ヨルダンとの国境に近い西岸東部のMaskiyotとして知られる現場に20の住宅が建設されるはずです。声明で、国務省はイスラエルの手段を非難するのを拒みます、そして非難は「助けにならない」とみなします。

◇アルゼンチンの元陸軍司令官が終身刑に
アルゼンチンでは、元陸軍司令官に終身刑が下されています。ルチアーノ・ベンジャミン・メネンデスは、1976年に始まるアルゼンチンの7年間の独裁制を通じて左翼の反体制の人びとを誘拐、拷問して、殺害したとの告発で有罪と宣告されました。活動家や犠牲者の親族が裁判所の外でこの判決をほめたたえました。
デモ参加者:「正義が執行されたように感じます。そしてまったくのこの戦争犯罪人、ルチアーノ・ベンジャミン・メネンデスとして知られる圧制者は刑務所で朽ち果てることになります、そうなるのも彼には当然のことです。」
アルゼンチンの独裁制下でおよそ3万人が死んだと信じられています。

◇イラクが北京オリンピック参加を禁じられる
国際オリンピック委員会は来月の北京の夏の大会からイラク人選手団7人の参加を禁止しています。今年早くにオリンピック委員会を解散したとき、イラク政府は規約を破ったとオリンピック当局は言います。イラクのフセイン・アル=アミディはオリンピックの決定を批判しました。
フセイン・アル=アミディ:「私たちはこの日をイラクのスポーツの歴史におけるブラックデーとみなします。イラクのアスリーツのあらゆる向上心と、彼らの個人記録や国内記録や全国連合の記録達成のための彼らの期待を終わらせたのだから、ブラックデーです。これらの全希望がこの日に終わってきています。イラク人の手によってではなく、外国人の手・権力によって下されたこの決定のためにです。」

◇下院司法委員会がブッシュ弾劾を取り上げる
米国に戻って、下院議員デニス・クシニッチのブッシュ大統領を弾劾するための立法措置について今日、下院司法委員会が聴聞会を開くことが予定されています。弾劾の単一条項は、イラク侵攻に権限を授与するため下院を欺いた罪でブッシュを告発します。数人の憲法専門家と現役と前の議員らと共に、連署人リストにはクシニッチ、ニューヨーク下院議員Maurice Hinchey、ユタ元市長ロッキー・アンダーソン、元連邦司法副長官ブルース・フェインが含まれます。

◇カール・ローヴを刑務所に送る10万人の請願署名
その間に、ホワイトハウスの元代理人カール・ローヴの投獄に関するオンライン署名運動がすごいスピードで集まっています。SendRovetoJail.comのオーガナイザーたちは、下院侮辱罪でローヴを投獄するのを支持する10万人以上の署名を集めてきていると言います。民主党の元アラバマ州知事ドン・シーゲルマンの犯罪訴追手続きで、ローヴは彼の証言を求める司法委員会の召喚状を無視してきています。

◇下院の立法措置がイランのTVの禁止を求める
共和党議員が、ニュース局Press TVを含める幾つかのイランのTVチャンネルを禁止するための法案を持ち出してきています。下院決議案1308はどのチャンネルにも「特別指定の国際テロリスト」とレッテルを貼ることになります。共同発起人のGus Bilirakisは、イランのネットワークが米国に対する「暴力の扇動」を放送すると言います。

◇南アフリカの判事が新しい国連の人権擁護の弁務官に指名される
そして南アフリカの判事Navanethem Pillayが人権のための新しい国連弁務官に任命されています。Pillayは何年も費やしてアパルトヘイト政権の対抗勢力を擁護してきています。2003年に国際司法裁判所の判事になる前に、彼女は国連の戦争犯罪法廷をルワンダに設置するのに助力し続けました。Pillayは、亡くなったカナダ人最高裁判事ルイーズ・アルバーの後任になります。
(デモクラシーナウ!2008年7月25日ヘッドライン)

写真は、ヴィレッジヴォイスの風刺マンガを連載していた懐かしいサットンのイラストです。これは2007年1月に彼がニューヨークタイムズ紙の仕事で描いた作品ですが、これが当時のニューヨークタイムズとフォックスニュースの不仲の一部としてフォックスの保守の顔のひとり、ビル・オライリーによって番組中に取り上げられ比較されます。もちろんサットンが描いているのはビル・オライリー。2冊の本の論評にタイムズの記者の実物写真をフォトショップでいかにもたちの悪い記者にされたフォックスニュースの写真を伴ったイラストでした。
タイムズのためにサットンが描いたオライリーのイラストと、フォックスニュースのタイムズの記者(攻撃犬とある)の写真のたちの悪さを見比べてみてください。
(suttonimpactstudio.comより)

2008/07/27

イーストヴィレッジの The Stone


アーティストの新たな空間、イーストヴィレッジの「The Stone」は、アヴェニューCとセカンドストリートの角にある。
それは実験とアヴァンギャルドに捧げられた非営利のパフォーマンス空間だ。

◇Tzadikレーベルから毎年発売される特別限定版CDのオンライン販売の全費用は音楽そのものによって音楽そのものに支払われる。毎月、違うミュージシャンが直接ミュージシャンのものになる毎晩の収益の100%でプログラムをキューレートする責任を負う。
◇The Stoneはルー・リード、ローリー・アンダーソン、ジョン・ゾーンの3枚組CDを発売中
ニューヨーク・アンダーグラウンドの伝説の3人による「The Stone」のための特別慈善コンサート!ロック史上議論の余地なく最高で最も影響のあるミュージシャンのひとり、ルー・リードは、60年代半ばから爆発させてきておりニューサウンドを探ってきている。常にアヴァンギャルドと交わりのあるルー・リードは、ハードコアファンもびっくりして飛び上がる一連の即興と作曲で、一匹狼のコンポーザーでパフォーマーのジョン・ゾーンと協力する。今世紀というか他の世紀でも最高にオリジナルな声のひとり、ローリー・アンダーソンが特別出演するこのコンサートはニューミュージックの現場で最も並外れていて伝説的な遭遇のひとつだ。ダウンタウンミュージックギャラリーとTzadikからのみオンラインで入手可能なこの限定版CDの販売の収益すべてが直接「The Stone」の支援になる。ボクたちが「The Stone」をぴんぴんさせておけるのも、君の助けがあればこそだ、なので、絶版になる前にこの3枚組の限定版慈善CDを必ず買うこと!
「The Stone」には軽い飲食物や販売物はない。音楽だけ。すべての年齢を歓迎する。
(The Stoneのウェブサイトより)

◇パフォーマンスアーティスト、ローリー・アンダーソンの戦争とアートと最新作「Homeland」
私たちは、パフォーマンスアーティスト、ローリー・アンダーソンとの会話にあなたをお連れします。彼女の大いに並外れたスタイルが、1970年代以降、アヴァンギャルドと実験アートの世界で彼女を有名人にしてきています。彼女の最新のパフォーマンスは「Homeland」と呼ばれ、今週ニューヨークのリンカンセンターで行われます。私たちは「Homeland」とアーティストとしての彼女の役割、イラク侵略の結果としてなぜ彼女が「祖国を失った」と言うかについて、ローリー・アンダーソンと話します。

エイミー・グッドマン:彼女はアレン・ギンズバーグ、フィリップ・グラス、フランク・ザッパ、そして彼女の夫であるルー・リードのようなすぐれたアーティストや作家の密接な仕事仲間でした。

ローリー・アンダーソンはNASA(米航空宇宙局)住まいの最初で今までのところただ一人のアーティストでした。昨年彼女は、「世界の美と、人類の人生の享受と理解に対する傑出した貢献」に贈られるギッシュ賞を受賞しました。

「Homeland」という彼女の最新のパフォーマンスは今週中、リンカンセンターで行われます。私はローリー・アンダーソンといっしょに座り、なぜ「Homeland(母国)」なのか尋ねました。

ローリー・アンダーソン:作品に名づけたのは、アメリカ人が使わないぼやけた言葉でした。ちょっと「fatherland(祖国)」とか、ドイツの父祖の地みたいな感じがするでしょ。つまり官僚的な単語とつがいになること、もちろん、アメリカ人の耳にはホームランド「セキュリティ」と韻を踏ませる。単に「ホームランド」とは言わないわよね。ホームランドに続けて「セキュリティ」がくる。

そういうわけで、確かに私は最近起こってきている事態、成り行きのことについて書きたかった。でもね、私はそれを政治が三分の一、奇妙な夢みたいなのが三分の一、純粋な音楽が三分の一とみなすことにした。つまり、音楽は政治をするすばらしい手段かしら?私には自信がないからなの。これに反して、あまりにもたくさんのメディアが純粋なエンターテイメントに従事するので、ジャーナリストがエンターテイメントやっているのだからエンターテイナーが少しはジャーナリズムができたっていいじゃないと思った。やっていいわよね?でも、情報がどれくらい興行の上がりに関与しているか、私の気をもませている。

それで私は、ニュースが人びとの考えをどう変えてきているか、ウソをつくことが人びとの考えをどう変えてきているか調べてみようとした。そしてそれが私の作品と現行の政治がどう顛末を伝えるかとのクロスオーバーなの。大統領候補者たちが言ってる構想ってなに?戦争が100年続くって話、あれはなんなの?なぜあんな話をしているのか?戦争が100年続くって言うときになぜ笑っているのか?将来か過去を説明するのに大統領候補者が選んだ話、またはなにが起こっているか説明するためにあなた方が選ぶ話は、私たちの身の上話、それらがあらかじめ仕組まれた言葉で、真実との結びつきが常に変化している。そういうわけで、私はこれをある程度調べてみようとした。実はこのように、なにか書くことに乗り出したんではなくて、ニュースは私の媒体だと言ったように、私は観察者なわけ。そして、いまどうなっているかが私の構想なので、それが作品になる。

また場所についても話さなければならない。それは成り行きの名前です。「Homeland」の実際の着想の源は日本で仕事しているときでした。私はエキスポ用の映画を作っていたの。ストーリーがほとんどない視覚的な寓話では実にすごい映画でした。そして構想のひとつがものごとを失うことについてだった。さて、私はなにかを失ったけれど、それがなんであるか的確に指摘することができないというのが構想で、「私がなくしたのはカギ?ノート?電話?夫?」みたいなときの、この喪失感。なにかを失ったという奇妙な感覚があるじゃない。それで、私はそれを通訳に伝えていたら、「では、いまあなたはなにをなくしたのですか?」って彼女が言ったのよ。「なにを失ったかではないの、ものごと自体ではなくてものごとを喪失するという感覚なの。」と私は言った。そして彼女が言います、「いつそれをなくしたのか?」と。私は通訳によって精神分析されているようだった、それはどうもありがとう。私は「オーケー」、「あなたの質問に答えるよう努力するわ。いつそれをなくしたかよね?」って言った。そして私がなにかを失うことで構想を書いたのは、私たちがイラクを侵略していたときだと合点がいった。そして私が失ったのは私の国でした。

ローリー・アンダーソン:いま、時々、専門家が兵器を捜します。そして時々、彼らはあらゆるところで兵器を期待します。そして時々、どんな兵器も見つからないとき、別の専門家が「兵器を見つけていなくても兵器がないということではない」と言う。そして兵器を探す別の専門家が洗浄液や冷蔵庫の連接棒や小さなマグネットのようなものを見つけてこう言う、「これは君たちには一般的な物質のように見えるかもしれないが、私たちには兵器になりうるもの、または兵器を作るか兵器を輸送するか兵器を倉庫に保管するのに使われかねないもの、なぜなら専門家だけが兵器かもしれないとみなせるからだ、そして専門家だけが兵器に対処できる、なぜなら専門家だけが問題に対処できるからだ、そして専門家だけが問題に対処できる問題に対処できる。」

いま、時々、実に実に実に実に暑くて1月にまだ7月の暑さで、もう雪などなくて高波が都市を徹底的に破壊していて、いたるところにハリケーンで、誰もが問題なのをよくわかっているとしても、専門家の誰かが問題ないと言い、別の専門家たちが問題ないと主張するかなぜ問題ないかを説明すれば、わけなくそれは問題でなくなる。でも、ひとりの専門家が問題だと言うときには、、、

エイミー・グッドマン:ローリー・アンダーソン、彼女は今週中、ニューヨーク・リンカンセンターのローズシアターでパフォーマンスをしています。
(デモクラシーナウ!2008年7月23日)

写真は数年前のローリー・アンダーソン