見つけた 犬としあわせ

ニュースのファンジン、世界のニュースのサンプリング。 一枚のCDを聴くように一枚のコラージュを眺めるようにこれを体験して欲しい。

2025/10/31

地獄は無人 悪魔は全部ここにいる

 


ポール・トーマス・アンダーソンの新作映画"One Battle After Another"、挿入歌がとってもよくて、すぐにも二度見した
ローマの満席の大型映画館で観たコッポラはやはり二度見し、スピルバーグに至っては三度見したとのはなしである
レオナルド・ディカプリオがイスラエルを支持していることは知っている
ディカプリオと組んだイスラエルの高級ホテル計画事業がテルアビブの北、ヘルツリーヤで承認されていた 
監督のポール・トーマス・アンダーソンもまたイスラエル国防軍を支持するシオニスト、作曲家のジョニー・グリーンウッドにしてもそうだ
そしてまた、最悪の役で登場するショーン・ペンはチャーリー・カークを支持した口汚く罵倒する人物
でもね、ベニチオ・デル・トロはいい役だし ジャクソン5もかかっちゃう

10月26日、「移民政策反対」を訴えるデモが全国各地であった
よくある、極端で外国人への偏見と嫌悪に満ちた「外国人排斥デモ」の主張ばかりか、ネットで知って初めて参加した人が多かったと31日東京新聞『こちら特報部』にあった
 
実態に合わないSNS発の誤解が生む声にもかかわらず、政府は保守派への配慮から移民について丁寧な説明を避けている
外国人差別問題を取材するノンフィクションライターの安田浩一によると、「排外的なデモの数は相当増えている。従来は自らの思想を広げるため覚悟を持って行われてきたが、最近は女性が目立ち、子ども連れもいる。外国人を社会から排除するという主張がまるで買い物帰りにでも立ち寄ったかのようなカジュアルな感じで行われている」と驚きを隠せない。
彼らの主張、「雇用が奪われている」、「福祉にただ乗りしている」、「治安が悪くなった」、そのどれもが裏付けのないウソの情報を根拠にしている
「政治家はそれを否定せず、むしろあおる。こうしたデモの風景を生んだ責任は政治や行政にある」と述べた。

 

下記は、9月29日のイギリス、ガーディアン紙の記事

⌘「わたしの子どもたちは怯えすぎて外に出るのは無理」:人口危機問題に苦闘する日本、クルド人移民が敵意に直面している
 UK
、ヨーロッパ、そしてアメリカで認識できる移民コミュニティへの反感(敵意)が、日本に伝染しているように思われる

「トルコに帰るくらいなら死んだほうがまし」とアリ(名前は偽名)は言う。「でも、ここの暮らしは悪くなっている。最近は、日本人の隣人たちがわたしたちにずっとそっけなくなっているのが見て取れる。ある人たちは挨拶さえしようとしない。」

彼が妻と2人の子どもと一緒に日本に到着して10年以上が経ち、アリは2つの立場で一線を交えている。1つは難民申請の決定、もうひとつは家族や他のトルコのクルド人コミュニティの仲間への反感(敵意)の高まりだ。

7月、アリの息子たちが東京に近い埼玉県川口市の自宅近くの公園で遊んでいると、ひとりの男が近づいてきた。アリが警察にした供述によると、男は小学生の下の子の顔を殴り、地面に倒した。男はその時、日本語で「外国人はお前の国に帰れ!」と叫んだ。

数週間後、男が再び公園に現れた時、アリは男に立ち向かいどうして息子に暴行したのかと問い詰めた。男は故意にその子を傷つけたのではないと否定したが、「法律がなかったら、あんたらクルド人を殺してた」と付け加えた。

この襲撃(暴行)といわれているものは、東京通勤者の街、川口と隣接する蕨に住むクルド人住民を標的にする最新の事件だった。ここではハラルの食料雑貨店(ミニマート)やケバブ店がコンビニやラーメン店と場所を共有しており、増加する日本の外国生まれの人口をめぐる憎悪に満ちた論争の震源地に変わっている。

日本の外国人住民数は今年初めに380万人を記録する状態にあったとはいえ、まだ人口の3%弱に過ぎない。2027年までにこの割合は10%に達する可能性があると、国際社会保障・人口問題研究所は予測している。

過去1年間に2度の激戦を経た自民党は移民問題により強硬な姿勢を示し、不法移民ゼロの達成、新規入国者の上限設定、そしてより良い社会統合の確保を公約にしている。

‘彼らは長いあいだ仲良く暮らしていた

アリと彼の家族は1990年代半ば以降、トルコ、イラン、その他の国々での迫害を逃れてきた多くのクルド人の一部として算入される。多くは川口と蕨に定住し、当初はそこで日本人の隣人とうまく交流していた。

日本クルド文化協会の事務局長Vakkas Colakは、「彼らは長いあいだ仲良くやってきた」と述べた。「楽しいアクティビティを主催してお互いの文化を学ぼうと努力した。」
「リサイクルのためにゴミを分別するような幾つか克服すべき文化の違いがあったし、わたしたちはやかましいと言われた、だが、地元自治体は協力的で、ゴミの出し方に関する多言語ガイドを発行するような誰にとっても生活が楽になる努力をしてくれた。」

2023年、日本政府が出入国管理法を改正し、3度目に支給される難民申請の審査結果を待つ移民を当局が国外退去(強制送還)できるようにしたことで空気はより悲観的に変わった。
法改正は、日本が不法移民を引きつけるマグネットのようになっており、その不法移民の存在が犯罪や反社会的ふるまいの増加につながっていることをほのめかしたとの主張がソーシャルメディアや保守系新聞で大げさに言われた。

それはまたパンデミック後に日本に到着する外国人労働者の数が増加するのとも一致する。見たところでは日本が不可逆性の人口減少という将来に直面するという事実、ぽっかりと口を開いた労働力の穴を埋めるために必要とされる主に他のアジア諸国からの若い男女だ。

地方の町を変容させている移民の増加は極右によって攻撃の機会に飛びつかれてもいる。
蕨駅前のヘイト集団による参加者のまばらなデモが何倍も多い警察官を引き寄せて移民が日本の生活洋式への真の脅威であるかのような印象を生んだと事務局長Vakkas Colakは述べた。「メディアの中の彼らの味方と一緒にこれを公共の安全の問題に変質させたが、彼らは実際にわたしたちとかかわる努力をまったくしなかった。」

パンデミック後の日本への外国人観光客の爆発的増加(8月過去最高の342万人が訪れた)は、「隠れた侵略」が進行中とのディストピアの予測をあおっている。

今月、モザンビーク、ナイジェリア、ガーナ、タンザニアからの外国人労働者によって日本人コミュニティが潰滅させられるのではないかと詰問する住民からの外国人排斥の反発を受け、政府の国際協力機構は日本の4都市とアフリカ諸国とのより緊密な関係を築くために設計された「ホームタウン」パートナーシップ・プログラムを廃止した。

法務省によると、12月末時点で約7700人のトルコ人住民が合法的に日本で暮らしている。しかしながら、追加の1372人のトルコ人が不法滞在しており、法務大臣はこの数について「深刻な懸念」を表明するきっかけとなった。

川口と蕨の人口合計数67万人のうち、約3000人がクルド人、オンラインのコメントで「ワラビスタン」と軽蔑的な名前で言及されるほど大きな割合である。男性の多くは建設業や解体業で日雇い労働者をやっているとはいえ、少数は飲食業で働いている。

地元クルド人コミュニティの虐待がここ数ヶ月著しく増加していると「在日クルド人と共に」を運営する貫井達弘は述べた。NGO「在日クルド人と共に」は毎週、ボランティアが教える日本語教室、医療相談、文化交流をオーガナイズしている。

大きな変化の契機は2023年の事件、地元病院前でのクルド人男性同士の私的な口論が少なくとも一人が刺されて喧嘩騒ぎに終わった時だった。

「それはさらなる憎悪を巻き起こした」と貫井は述べた。彼の組織は、クルド人移民は「死ね」「帰れ」と言って匿名の電話をかけてくる人からの音声メッセージを定期的に受け取ってきた。

クルド人関連の店舗には人種差別的なメッセージが落書きされている、一方でソーシャルメディアのユーザーは外国人住民の写真を隠し撮りしてオンラインに投稿、彼らに万引きの濡れ衣を着せている。「ユーチューバーは人々を刺激するという、ひとつの目的をもってここに来る」と貫井は述べた。

差別に反対する活動家たちは幾つかの小さな勝利を収めている。昨年11月、地方裁判所は「侮辱的または中傷的」メッセージを有するビラの配布を含む、川口のヘイト集団による抗議行動を無期限に禁じる命令を下した。

冒頭のアリは、自分と家族はもはやトルコで安全に暮らすことができないと主張して、3度目の難民申請の決定を待っている。けれど、日本は単身のクルド人移民だけに難民認定を与えており、昨年はわずか190人の難民を認めたに過ぎない、そのほとんどがアフガニスタンから来た人たちだ。

下の息子が日本で生まれたという事実はアリの助けになるかもしれないが、彼は不安を隠せない。アリは、トラウマを抱えた11歳の息子を安心させることに集中していると語った。「息子は襲撃された後、その男が殺しにくると確信して夜中に目を覚す。わたしの子どもたちはどの子も怖すぎて外に出られないんです。」

*Name has been changed on request.
https://www.theguardian.com/world/2025/sep/29/kurdish-migrants-japan-kurds-immigration