見つけた 犬としあわせ

ニュースのファンジン、世界のニュースのサンプリング。 一枚のCDを聴くように一枚のコラージュを眺めるようにこれを体験して欲しい。

2007/08/18

米陸軍兵士の自殺率が上昇中


◇AP通信は15日、イラク駐留米軍の死者の数が2003年3月の軍事作戦開始以来、少なくとも3700人に達したとの独自集計結果を伝えた。これには非制服組の7人が含まれる。
戦闘行為で死亡したのは少なくとも3036人。犠牲者の総数は米国防総省の発表より12人多い。
米国以外の国の死亡者数では、英国が168人、イタリア33人、ウクライナ18人、ポーランド21人、ブルガリア13人などとなっている。

◇イギリスの医学雑誌ランセットによれば、米軍のイラク侵攻以来、イラク国民の犠牲者の総数は100万人に達しようとしている。

◇アフガニスタンではすでに419人の米兵が戦死している。またイラクでの米軍戦死者数の3%は自殺で占められている。

◇英デイリーメール紙の試算によれば、イラク戦争の戦費は米・英軍合わせて1秒間に2000ポンド(約47万円)以上のペースで増え続けている。

◇米退役軍人局の最新報告によると、イラクとアフガニスタンから帰還した米軍兵士のうち5万2375人がPTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断されたが、戦傷年金を支給されたのはわずか1万9015人で、退役軍人向け医療制度のさらなる拡大が求められている。

◇英ヘラルド紙によると、英陸軍では2004年以降、9350人が脱走し、現在も1100人以上が逃亡中であることが明らかにされている。
現在のアフガニスタンとイラクでの任務増加が脱走兵増加の原因であるとの見方を英国防大臣は否定しているが、2007年に入り6ヶ月ですでに約1300件の脱走兵事件が発生していることは認めている。
脱走兵の数は、英陸軍兵士総数(予備役含め9万8000人)の10%近くを占めるものである。
また米陸軍では、イラク戦争開戦以降、7000人以上の兵士が脱走していると見なされる。
イギリスでは7月初めに陸軍参謀総長リチャード・ダナット卿が、英軍のイラク駐留により国防体制が悪化しており、英陸軍が崩壊しかねないと政府に警告している。

◇ストレスで米陸軍兵の自殺が上昇
度重なる戦闘や長引く駐留によって、米陸軍兵士の自殺率が記録的な高さに上昇している。特に若年兵の自殺が目立つ。
AP通信が報じた米陸軍の発表によると、昨年の陸軍兵士の自殺は99件報告されており、そのうちの半数近くが25歳以下で約3分の1がアフガニスタン戦争かイラク戦争で派兵されている。
米陸軍の軍医は記者会見で、自殺の主な原因として「親密な恋愛関係または結婚の失敗」を挙げた。
軍医は、自殺増加の原因が度重なる派兵や駐留期間の15ヶ月延長による精神的苦痛ではないかと陸軍が懸念していることを指摘しながらも、調査の結果、戦闘や駐留と自殺の直接的因果関係は証明されていないと発表した。
「だが、恋愛関係にある兵士や既婚兵士の場合、戦地駐留によって恋人や配偶者との関係が悪化し、それが極度の精神的苦痛や情緒不安定を引き起こしていることは事実」で、「親愛なる誰々へ、という電子メールを読んだ直後に武器を手に取り引き金を引く自殺例が圧倒的に多い」ことを軍医は説明した。
陸軍では、テロ戦争およびイラク戦争が6年目に突入するのにともない、駐留兵の精神衛生に関する環境整備を強化してきた。毎年、精神科医や心理学者を含む医師団を前線に派遣し、米兵の自殺防止策を見直してきている。
米陸軍の兵士の数はおよそ50万人、2005年には87件だったのが、昨年は現在自殺で調査中の2人を含めると101件となり、過去最高の発生件数の湾岸戦争があった1991年の102件に続く記録となる。

写真は、イラクで中将以上の階級保持者とチェイニーやラムズフェルド、統合参謀本部議長を含めるVIP警護の任に当たるJVB(ジョイント・ビジターズ・ビューロー)要員の陸軍特技兵、エリ・イスラエル狙撃兵。彼は占領軍の一員として従軍し続けることを拒否した。

2007/08/14

シェフは魚は作らない



それが特大におもしろくて
今週、デイヴィッド・リンチの「インランド・エンパイア」のDVDが発売になる。
ネーサン・リーがデジタルヴィデオや腐らせる体験やタピオカについて監督と雑談する。
by ネーサン・リー 06 August 2007

2006年の秋、デイヴィッド・リンチは「Catching the Big Fish:瞑想、意識、創造性」という本を出版した。「アイディアは魚のようなもの」と彼は始める、そして本は自然の生息地(無意識の心理)へと案内する;それを見つけるための最良の方法(TM:超越瞑想法);そしてそれを釣り上げるのに最も効果的な餌(欲望、直感)。

途中、リンチは、彼がうまく捕まえたいっそうエキゾチックなアイディアはもちろん、最も有名なレシピ(ツインピークス、ブルーベルベッド)の材料について話す(「必ずしも死体を腐らせるのが好きというのではないが、テクスチャーはすばらしい」)。「キューブリック」と「コモンセンス(常識)」に当てたチャプターの中間でクジラ(途方もない考え)が深い所から現れる。「私は媒体(手段)として映画を仕上げる」とリンチは断言する。「私にとって映画は死んでいる」

昨年封切られた「インランド・エンパイア」でリンチがこの断言を履行したか否かは、あなたの見方次第だ。映画はソニーPD-150で撮影された、グレードの低いデジタルヴィデオカメラは本格的な人を呼ぶ映画製作ではすたれたとみなされた。前作「マルホランド・ドライブ」のように、「インランド・エンパイア」は自分自身のもつれた迷路で道に迷う女性の話を語る。ひどいアイデンティティの危機に苦しむハリウッドの女優、ニッキー・グレースをローラ・ダンが演じる。その本質は、映画のわかりにくい(つかまえどころのない)夢のような形状をとって表される。だが、「マルホランド・ドライブ」のグラマラスな外観がハリウッドの過去(西部劇、ミュージカル、フィルムノワール)、ラフな感触(テクスチャー)、薄い色、映像面のあいまいな深みを表しているところと、「インランド・エンパイア」の構造の希薄性は、YouTubeにある壮大なナイトメアほども似ていなかった。

観客はリンチから予期せぬものを期待するが、多くの批評家がこの新しい方向性に肝を冷やした。彼らは35ミリシネマから消えるアートにとわられて、低賃貸のフィルムの代替えでなしにヴィデオとしての空間的そして質感の描出という可能性への博学な調査というのに加えて、「インランド・エンパイア」の法外な趣向の凝らしとヴィジュアルの濃さの真価を認めるのを怠った。「インランド・エンパイア」の手段を簡単に片付けることはメッセージを逃すことだ。「マルホランド・ドライブ」が自覚に関する映画の効果についての教訓話として理解されてもおかしくないように、「インランド・エンパイア」はポストシネマ精神の孤立と分裂、インターネットのマトリクスでの自己分裂について、訴える。そんな当然、まったく映画館にふさわしくないものとしては、最初の傑作映画かもしれない。

「デジタルはそういうことをうまくやり遂げる」ハリウッドヒルズの自宅から電話でリンチは言った。ポーランドでの「インランド・エンパイア」のプレミア上映からLAに戻った監督は、デジタルで映画を作ること、アンデスのヒエ状の実キノアを料理すること、「ものごと」の美について私に語った。

「フィルムでの伝統に忠実な撮影では、機材はとても大きくとても重いので大勢のクルーを必要とする」と彼は言う。撮影と撮影の合間のセットアップに長い時間がかかる、時にはとてつもなく長い。デジタルでは中断時間がものすごく少なくてすむ、時には一瞬ですむ。シーンに関係しているとどういうことになるか、そのシーンを壊してくれる事態が少なくなる。関係している、関係してるんだよ!」でも、「インランド・エンパイア」のせいで私たちが入り込んでいるのは正確には何なのか?今までのところリンチが提供している唯一の説明は「困っている女性」ってことだけだ。どういう類のトラブルか?リンチは応える、「困ってる女性に関するとだけしか言えない」それだけ?「それだけ。体験を腐らせるので言えない。ある事態を見る、そして全体として的を得ている(間違いがない)と感じるまでその事態が長いこと作用して興奮させる。それにまた事態は付加的な言葉なしに世に出なければならない。あれこれ言うのは監督にとってためにならない、それが実際に人の意見を変えたりしない。もっとはるかにおもしろいものを作り出すかもしれないだろ。」

「インランド・エンパイア」の意味についてコメントするリンチの寡黙さは2枚組DVDにまで拡大する。一枚のDVDには解説面なしの劇場で見せる映画が入っている。もう一枚は、「さらに起こった事態」という70分のコレクションを含める、ほぼ3時間の特別のおまけと呼びもので作られる。「インランド・エンパイア」の本体に組み込まれる、この付加的なマテリアルが全体の上映時間を4時間半超にまで押しやるが、主要な呼びものは別としてみなされるとリンチは主張する。「映画にははまらなくても大事にできるものがある」と彼は言う。「だが映画は独特な立場に固執することになる。独特の感じをつかむ、そしてそれをもてあそびたくはないよね。他は切り離されるべきだ。つまり映画は映画、他のことは映画に関係がある、でもあれは、さらに起こった事態だよ。」

そしてリンチが作った曲で踊る女性のエチュード「バレリーナ」についてはどうなんですか?「あれは別物、仕事だ、私にはとても美しいものなんだが。」それどころか「バレリーナ」はフィルムの美しさにヴィデオが拮抗できないと主張する人にとって決定的叱責を強めることになりかねない。煙のような放射物でおおわれた異なる2つのワンショットから合成されるダンサーの動きは、「ワイルドアットハート」の悪魔のようなクローズアップか、「イレイザーヘッド」の太陽系宇宙の奇癖と同様に催眠状態にある。「バレリーナ」は巨大なキャンバス「インランド・エンパイア」のための準備のスケッチ、アーティストが自分のテクニックをみがくトレース、として考察されるかもしれない。映画作家になる前、彼は画家だった。「リンチ2」という2枚目のDVDにある舞台裏のわかる場面のモンタージュで十分わかってもらえるように、リンチは演技または撮影技術にかたむけるのと同様に、彼の映画のプロダクションデザインやセットの装飾に全面的に注意をかたむける。「どうも私にはそれが喜びのように思える」と彼はディテールへの熟練工的な配慮について述べる。「スーパーファン、超たのしいってことだよ」

まず栄養のある穀物をベースにしたレシピを準備する映画作家から始めて、ストーリーの料理の仕方について手練手管でだますレッスンに変異する、「キノア」(アンデス山脈の植物のヒエ状の実、ペルーでは食用)のことなら、リンチは単にこう言及するのみだ:「ほら、料理番組があるだろ。でも私は料理をしない。タピオカの作り方は小さかったときから知っている。それにリガトニ(短くまがったマカロニ)、作り方を学んだからね。でもいまはキノアの作り方を知っている。それでいわば料理番組みたいなのをやった。」

「シェフは魚は作らない」とリンチは続ける。「シェフは魚を下ごしらえして、実に見事な料理をこしらえることができる、それは美しい料理をね。でも、シェフは魚は作らない。魚は通りを下りていくうちに考えがひらめくような、スリリングなことだよ、それは丸ごと全体、断片かもしれないが完璧な断片。つまり、さらにアイディアが引っかかるこのプロセスに入る、そしてさらにアイディアが浮かぶ、残りのすばやい魚が仲間に加わるようになる。そいつが餌のようになって、そのアイディアに背かないままでいる。そして直感が機能するところで、このアイディアを映画に翻訳してしまっているので、まったく適切でない。バイオリンの音を弾くように、もうちょっと厳しく学んでいれば、的を得たと感じる、そして少しばかり手をゆるめるようであれば、的を得たとは感じない。そしてこれを追跡するのであれば、アイディアに背かないままでいるなら、直感は君の友達だ。的を得たと感じるとき立ち去る。」

写真はデイヴィッド・リンチ監督と、映画「マルホランドドライブ」の女優たちと。

2007/08/13

利用しろ、さもなければ失う



北極海にうるさいハエどもが集まりだして、なにやら物騒なことになっています。
地球温暖化のせいで氷が溶けて地下資源を採掘しやすいというのも皮肉なことです。昨年5月、世界の政府機関や科学者らでつくる国際自然保護連合(IUCN)が絶滅の恐れがある動植物を掲載した「レッドリスト」06年版に、ホッキョクグマを追加しました。こうした生き物が絶滅していく一方で、みにくい人間どもと機材やらなにやら一式がどっと押し寄せて、ますます本来の地球の姿が異様なものに変えられていってます。ここまできてもまだ壊す方に進むとは、個人の利益であれ国益であれ、人間の欲とはなんともまあおそろしい。

ロシアを追え「北極海」資源バトル過熱 カナダが軍事施設建設
カナダのハーパー首相は10日、北極圏に軍事関連施設を新設する方針を明らかにした。北極地方の領土権を改めて主張し、有人潜水艇を使って北極海底に国旗を立てたロシアをけん制するのが狙いだ。米国も北極調査に乗り出す方針で、海底に埋蔵されているとされる石油・ガス、金など地下資源を巡る争奪戦も激化する可能性がある。
大西洋から北米大陸の北岸に沿って太平洋に出る北西航路の周辺に、兵士の訓練施設、軍艦の修理や給油が可能な港を建設する。港は自然環境への影響を調べた後、2010年に着工し15年までのフル稼働を目指す。極地圏のパトロール隊員も2割増員し5000人体制とする計画。
北極海底などを巡る領土権を主張する動きが相次いでいる背景には、資源高に加え、温暖化で探鉱が容易になってきたことがある。北欧諸国も同地域の占有権を主張している。
(日本経済新聞8月13日)

AP通信などによると、カナダ軍は北部ヌナブット準州に属するコーンウォリス島に100人規模の軍事訓練センターを、同準州バフィン島には官民共用の港湾施設を建設する。
3日間にわたり北部を視察していたハーパー首相は最終日の10日、コーンウォリス島を訪れた際、この建設計画を明らかにした。記者団に「北極の主権を守るもっとも大事な原則は"利用しろ、さもなければ失う"ということだ。これで、北極海でのカナダの存在を示すことになった」と述べた。
北極海のロモノソフ海嶺とその周辺はシベリア沿岸から続く大陸棚で、資源の開発権があると主張するロシアの海底調査隊は8月2日、北極点直下の海底に到達、チタン製のロシアの国旗を打ち込んだ。この行為自体で開発権が認められるわけではないが、ロシアは調査で大陸棚と認められるだけのデータが集まったとしている。
北極には、各国の領有権の主張を凍結している南極条約のような取り決めがなく、資源の利用開発は国連海洋法条約のもとで行われ、沿岸から200カイリの排他的経済水域(EEZ)の外でも、国連大陸棚限界委員会(CLCS)に海底が陸地からの延長である「大陸棚」と認められれば開発権が与えられる。ロシアはCLCSに大陸棚の拡張を申請しており、データの提出期限が2009年に迫っている。
ロモノソフ海嶺については、カナダやデンマークも自国の大陸棚であると主張している。ロシアの調査に対抗する形で、デンマークは12日、40人の科学者らで作るチームを送り込み、同海嶺の海底地図を作製する。米国も今月10日、沿岸警備隊の砕氷船を探査のため派遣した。探査チームの科学者は「政治的意図はない」としているが、ロシアのメディアは米国が資源競争に参加しようとしていると報じているという。
北極海の資源争いでは2005年、当時のカナダの国防相がカナダ・エルズミア島とグリーンランド(デンマーク領)の間にあるハンズ島にカナダの国旗を立て、デンマークとの関係が悪化したことがある。
北極海には地球の未発見資源の4分の1があると推定されている。米航空宇宙局(NASA)は北極海を覆う氷が1978年以来の観測史上最小を記録したと報告しており、地球温暖化も「資源争奪戦」の背景にある。
(サンケイ新聞8月13日)

今年3月27日には、この保守党党首のハーパー首相(47歳)は「エネルギー大国となりつつあるカナダは環境への責任も担わなければならない」と語っている。
「いまカナダは石油、ガソリン、ウラン、電力の生産大国になり得る立場にあり、今後もそれは変わらないでしょう」と首相はモントリオールでの環境会議の演説で述べた。さらに「大いなるエネルギーの力には大いなる環境への責任が伴う」と首相はスパイダーマンのセリフをもじって語った。主要工業部門それぞれの温室効果ガスと大気汚染の許容排出基準をめぐる計画をここ数週間内に政府は発表するとのことだ。「国民は今世代、次世代のための環境保護という国家事業に参加する準備ができているでしょうか?私はできていると信じています」と首相は語り、世界で環境の保護と改善にリーダーシップを発揮しなければならないと付け加えた。「カナダは単にエネルギー大国というだけではなく、クリーンエネルギー大国でなければなりません」とし、環境向上を促進しつつ、国民の雇用と生活水準を維持するバランスのとれた政策をとるつもりだと語った。現在アルバータ州とサスカチュワン州で実験中のクリーンエアー技術が成功すれば、カナダは他国へその技術を輸出し「地球上の温室効果ガス排出削減への膨大なる効果」をもたらすことができると首相は語った。

写真は北極海の地図と絶滅の危機にあるホッキョクグマです。北極点を中心にして地球を見るとこうなるんですね。地球は二次元の見慣れた地図の形でとらえると見誤ると思いました。常に球体アースで考えることがだいじなんですね。グーグルアースってやはり時代にあったすぐれもの!