見つけた 犬としあわせ

ニュースのファンジン、世界のニュースのサンプリング。 一枚のCDを聴くように一枚のコラージュを眺めるようにこれを体験して欲しい。

2007/08/04

世界の武器商人が儲かる理由


フランスのファーストレディ、セシリア夫人のすばやい行動に注目が集まった。リビアを訪問して一度は死刑宣告されたブルガリア人看護師とパレスチナ人医師を救出しようというのだ。彼女はこれまでも常に直感で動く女性だった、今回のことでも、立場を活用してこの女性的センスで動いたにちがいない。あとに続くフランスとリビアの政治的駆け引きはまた別のはなし。以下はこれについてのニュースより

リビアは2日、フランスとの間でミラン対戦車ミサイルを購入する契約に調印した。契約額は1億6800万ユーロ(約274億円)。リビア当局者によると、リビアに対する欧州の武器禁輸が2004年に解除されて以来、こうした武器売却契約が結ばれたのは初めて。
契約は欧州のミサイルメーカー、MBDAとの間で行われた。MBDAは誘導兵器システムの世界トップメーカーで、英BAEシステムズ、欧州航空防衛最大手EADS、イタリアのフィンメカニカが共同で所有する。
別のリビア当局者によれば、リビアは他にもEADSとの間でテトラ式無線通信システムの購入契約に調印した。契約額は1億2800万ユーロ(約208億円)。
1日付の仏紙ルモンドによると、リビアの最高指導者カダフィ大佐の息子サイフ・イスラム氏はフランスとの契約について、エイズウイルス(HIV)感染事件で拘束したブルガリア人看護師ら6人をリビアが解放したことが契約に道を開いたとコメントした。「仏政府と長期にわたり交渉を続けてきたが、ニコラ・サルコジ大統領には迅速な対応を求めていた。ブルガリア人医療関係者の問題が解決し、絶好のチャンスが訪れた」
しかし看護師ら6人が解放された翌日の7月25日にリビアを訪問したサルコジ仏大統領は、契約は6人解放の見返りではないとして、関連を否定している。
(8月3日AFP=時事)

仏、リビアに原子炉供与 サルコジ・カダフィ会談
フランスのサルコジ大統領は25日、リビアを訪問して最高指導者カダフィ大佐と会談し、同国に原子炉を供与することで合意した。リビアで死刑判決を受けたブルガリア人看護師らをリビアが24日解放したことへの見返り措置とみられるが、核拡散につながりかねない、との批判が出ている。
トリポリからの情報によると、両国がこの日、原子力協定の覚書などに調印。ゲアン仏大統領府事務総長は「国際社会の規則を守る国には原子力を開発する権利がある」と説明。専門家チームがすでに3週間前から現地入りして調査を進めていると明らかにした。
リビアには、仏大統領夫人のセシリアさんが22日から24日まで訪問。死刑判決を受けたままリビアに拘束されて欧州各国との関係正常化の障害となっていたブルガリア人看護師ら6人を8年半ぶりに解放した。
リビアは2003年、核兵器を含む大量破壊兵器を秘密裏に開発していたことを認め、計画を放棄したばかり。国際社会の不信は完全には消えていないうえ、独裁的な政治体制、人権意識の薄さへの国際社会の疑念も深い。
約800団体が参加する仏反核ネットワーク「核からの脱却」は「人質と核技術を取引する企てだ。カダフィが独裁者だということを忘れたか」と非難の声明を発表。原子炉供与を撤回するよう求めている。
(7月26日朝日新聞)

リビアで400人以上の子どもをエイズウイルス(HIV)に感染させたとして、ブルガリア人看護師5人とパレスチナ人医師1人が有罪判決を受けた問題で、欧州委員会は22日、看護師らの釈放へ向けた外交努力の一環として、フェレロワルトナー委員(対外関係・欧州近隣国政策)と、フランスのセシリア・サルコジ大統領夫人が同国を訪問していることを明らかにした。
欧州委員会は声明で「人道的精神に基づいた問題解決を望む」と述べたが、訪問の詳細には言及していない。
看護師らは、リビア北東部ベンガジの病院で故意にHIV感染を広げたとして、昨年12月にいったん死刑判決を受けた。しかし、リビア最高司法評議会は先週、終身刑への減刑を発表。これにより、リビア、ブルガリア間の捕虜交換協定に基づいて看護師らの身柄がブルガリアに引き渡される可能性が出てきた。ブルガリアとEUは看護師らの無罪を主張しており、引き渡し後にブルガリア大統領が恩赦を与えるというシナリオが考えられる。
セシリア夫人は今月12日にもリビアを電撃訪問し、この問題をめぐって最高指導者カダフィ大佐と会談している。EU当局者らの間では、今年5月に就任したばかりのサルコジ大統領が「得点稼ぎ」を狙っているとの批判もささやかれる。
(7月23日 ロイター)

写真は、久々に世界のメディアに登場する、サルコジ大統領を出迎えるリビアの最高指導者カダフィ大佐。アメリカにかみつく世界の悪役だったのが、米国のミサイル攻撃でまだ幼い娘を失って以来、すっかりおとなしくなりました。カダフィには悪役のほうが似合う。

2007/08/03

イランを視野に莫大な武器売却ばなし



ワシントンが、サウジアラビアと他のペルシャ湾岸諸国への今後10年間で総額200億ドル(約2兆3700億円)の武器売却一括取引の提案を展開しているのを、28日政府高官が正式に認めた。
ニューヨークタイムズ紙が一番に報じたこの売却の提案は、ペルシャ湾岸地域で起こりうるイランの侵略を迎え撃つサウジ軍の能力をアップグレードする目的に向けたものであると当局者は話している。以下CNNニュースより

「これはすべてイランをめぐるもの」だと言った当局者はサウジとの話し合いがまだ続いており武器売却取引が完了してないのを理由に匿名を条件にCNNに語った。
イスラエルは武器一括取引に反対が高まるのを期待しており、先のサウジ武器取引についても懸念を表明してきている。
イスラエルがその地域で「質的な優勢」を維持せねばならないのをブッシュ政権は心に留めていると当局者は語った。
もっと論争を呼ぶ提案のひとつは、JDAMとして知られる衛星誘導爆弾を初めてサウジに売却することかもしれない。おそらくこの売却には500ポンドと2000ポンド級の空中発射爆弾が含まれることになるだろう。
サウジがこの精密集中攻撃(空襲)の能力を持つについてはイスラエルが大変心配する、そこで米国はできる限りイスラエルから遠く離れてこの武器の基地を作ることで話し合うつもりでいると当局者は語った。
議論中の他の要素は新型軍艦と、合衆国がすでに使用する高性能の空対空ミサイルと高性能のパトリオットミサイルだ。
売却の提案は、来週ロバート・ゲイツ国防長官とコンディ・ライス国務長官がサウジ当局者と会うとき、話し合いの主要議題になると思われる。
売却は議会によって承認されなくてはならない。
なお、ニューヨークタイムズによれば、サウジのほか、隣接する親米国のバーレーン、クウェート、オマーン、カタール、アラブ首長国連邦への売却が検討されているとのこと。米政府は今秋の合意成立を目指している。

また、こんなニュースもあります。6月7日配信BBCニュース より
「サウジの王子 武器売却でキャッシュ受け取る」
ユーロ戦闘機 サウジとの武器取引はUKには数十億の価値があった
英国とサウジアラビアで交わされた400億ユーロの武器取引を交渉したサウジの王子が10年以上も秘密の報酬を受け取っていたのを、BBCの徹底的調査が見つけている。
UKの最大手の武器商人、BAEシステムズは、元駐米サウジ大使、バンダル・ビン・サルタン王子(ブッシュの兄弟とも呼ばれ、ブッシュ家では家族同然のもてなし)に数億ポンド支払った。

写真は、戦時の強制的慰安婦(sex slaves)の方々の写真を持って日本政府の公式謝罪を求める人々。BBCは、戦時の従軍慰安婦に対して正式に謝罪することを日本政府に求める米国の決議案に日本の安倍晋三首相が「遺憾だ」と述べていると伝えています。写真はその記事のものです。
次の写真はIRAアイルランド共和軍の戦士。7月31日、40年近くにわたったイギリス軍部隊の軍事行動が終了しました。1970年代以来、イギリス政府は北アイルランド過激派との闘争に30万以上の部隊を投入してきています。5月8日、北アイルランドに自治政府が復活したことで、むごい流血の過去に区切りをつける動きが加速しました。

2007/08/02

イスラエルをアリゾナに移すのには賛成



アーロン・ルッソなる人物ご存じですか。7月28日、アメリカのCBSで彼の恐るべき内容の映画「America: Freedom to Fascism 」がオンエアーされました。以下のサイトの番組予告編でどんな内容かチェックすることができます。
http://www.freedomtofascism.com/
アーロン・ルッソは、映画「ローズ」や「大逆転」でプロデューサー業もやっており、アカデミー賞にノミネートされたことがあります。2004年の大統領選では予備選で敗れましたが自由党という党の候補者で出ており、90年代終わりにはネバダ州知事選に出馬もしています。ネット上で公開されたプリズン・プラネットのアレックス・ジョーンズに、友人であるニック・ロックフェラーとの会話について語ったインタヴューの一部をTUPという反戦翻訳家集団が訳しており、ギョっとする内容に驚かされます。でもアメリカではなんだってありなのが911以降はっきりくっきりしましたから、「ああ、やっぱり」という反応のほうが多いのかもしれません。
2007年1月29日のプリズン・プラネットのインタヴューのヴィデオ映像とそれを聞き取り翻訳したTUPの記事は以下のURLにあります。
http://prisonplanet.com/articles/january2007/290107rockefellergoal.htm
http://groups.yahoo.co.jp/group/TUP-Bulletin/message/745

ニック・ロックフェラーがルッソに話したことのなかに、911が起こる11ヶ月前に「これからあることが起こる。そのせいでわれわれ(アメリカ)はアフガニスタンを侵略してカスピ海から石油パイプラインを引き、イラクを侵略して油田を確保する、そうして中東に米軍基地を築き、あの地域を新世界秩序に取り込む。それからベネズエラのチャベスをやっつける。」というのがあります。
弁護士でもあるニック・ロックフェラーが911の11ヶ月前に「対テロ戦争になる」とも言っていたというのです。「永遠に続く、敵が存在しない戦争。だから勝者も特定できない」んだと。
これに対し、ルッソは、この対テロ戦争というのは詐欺だ。茶番だ。これを声に出して言うのは容易なことではない。みんな怖気づくからだ。連中にキチガイ扱いされる。でも真実は暴露されねばならない。だからこのインタヴューを受けていると話しています。「対テロ戦争を始めさせた911の真実を把握しなければ、この対テロ戦争は絶対に理解できない。」
ロックフェラーがやんわりとルッソを自分側に引き入れようとリクルートしたいきさつのなかで、「一般市民が何だと言うのか?なぜ、あんな連中のことを心配するのか?残りの人間らには、何の意味もない」とロックフェラーは言い、最終的には国民にチップを埋め込んで社会全体を支配するのが目的だと教えている。
またウーマンリブ運動には、女性にも課税できることと母親が働きに出ることで子供の教育を国が一手に引き受けることができることで、ロックフェラー財団が資金提供したこと。この話のときにプリズン・プラネットのアレックス・ジョーンズがフェミニストの象徴的存在のジャーナリスト、グロリア・スタイナムが創刊し最初の発行人だった「Ms.」誌に、CIAが資金提供していたのを認めたことについて言及しています。

すべてこの世界はエリートのためのものであり、その他残りの人々は彼らに奉仕するためだけに生きているという考え方で、いろいろなできごとが引き起こされているとしたら、ほとんどのことが納得いくかもしれません。ロックフェラーがふれてることで、世界人口を減らすという話があります。
「世界中に人間が多すぎるという話をしました。彼らは、世界の人口を半減させなければいけないと考えていました。」
「そしてある時彼は、イスラエルとパレスチナの問題解決がとても厄介だと言い、イスラエルをアリゾナに持ってくるというのはどうかと思ったことがあると言いました。イスラエルの全国民に100万ドル与えて移住させアリゾナ州にイスラエルを作るというんです。」

そもそもあそこにイスラエルを作るとイギリス人を中心に決めたことがこんな悲劇を起こしているのですから、どうぞアリゾナなりアメリカ合衆国内に持って行ってください、と思いますけどね。実際にイスラエルのロビイストが動かしてる部分も相当なものだそうだから、今でもアメリカの州のようなもの。だったら米国内に移してよ、そうしたら中東は安定します。都合よくテロと呼ばれる抵抗運動はそもそも彼の地にふんぞり返るイスラエルのせいで起きているのですから。

最後にアーロン・ルッソは、「兵士たちがオサマ・ビンラディンを追って洞窟を探し回るとニックが話していたことは言いましたよね」とだめ押しして、「ペテンですよ。全部がヤラセで、詐欺行為」と言って、このインタヴューを終えている。

写真は、いまライス長官がアラブ諸国に大量の最新鋭武器を売却する理由を説明し了承させるのにイスラエルを訪問中で、友好と歓迎を意味するフラッグ。そしてニック・ノルティの隣がアーロン・ルッソ、彼はガンの病気だそうです。

2007/07/31

現在と未来の世代に教えねばならない


米下院が30日の本会議で、従軍慰安婦問題に関する対日謝罪要求決議案を採択した。決議に法的拘束力はないものの、民主党の「小沢を取るか安倍を取るか」の選挙だと自ら国民に訴えかけておきながら、大敗したのに続投を早々に決めていた安倍晋三首相にとっては大きな打撃に違いない。これまた自信を持って進める日米同盟に悪い影響がでる可能性もある。
決議の採決は発声投票で実施され、出席議員から「異議」は出ず、全会一致に近い形で採択された。
ところでこの「慰安婦決議」の要旨についてご存じでしたか。
米下院が30日に採択した対日謝罪要求決議の要旨は以下の通りです。(時事通信)
 1、日本政府は1930年代および第二次大戦中、帝国軍の性的奴隷とする目的で若い女性を手に入れるよう正式に指示した。
 1、その残忍性・重大性において前例がないと思われる慰安婦制度は20世紀最大の人身売買事件の一つである。
 1、日本の教科書の一部は慰安婦の悲劇や他の戦争犯罪を軽視しようとしている。
 1、日本の官民双方の関係者は最近、93年の河野官房長官談話を弱めようとの意思を表明した。
 1、日本帝国軍がアジア・太平洋の島々で性的奴隷となるよう若い女性に強制したことに対し、日本政府は明確かつあいまいさの残らない形で公式に事実を認め、謝罪し、歴史的な責任を受け入れるべきである。
 1、首相が公の声明として謝罪すれば、これまでの声明の誠意に関して繰り返される疑問の解決に役立つだろう。
 1、日本政府は性的奴隷・慰安婦の売買の存在を否定するいかなる主張に対しても明確かつ公に反論しなければならない。
 1、日本政府は慰安婦に関する国際社会の勧告に従いながら、現在と未来の世代を教育しなければならない。
 1、日米同盟はアジア太平洋地域の平和と安定の礎だ。

上の写真は、記事とはまったく関連のないわがやのボクサー犬です。彼のタンは幅広で変わった形のせいか、よく人の視線にとまります。暑いと、くるくるっと丸まって、この写真のときはまだまだですが、ひどいときには丸まったタンが喉を締めつけて呼吸できなくさせます。そうなると死んじゃうので、これを聞いてからは、朝早起きして運動に連れ出すようにしています。今朝は公園に落ちていたサッカーボールを夢中になって追いかけて、いい運動になりました。まだ涼しかったしな。
写真はクリックすると拡大版で見ることができます。

極度の貧困に追いやられるイラク民


オックスファムとイラクNGO連合からの新しい報告によると、イラクの人口のほぼ三分の一が緊急の医療援助を必要としている(BBCニュース)

報告には、イラク政府が800万人に達する、水、衛生設備、食料、シェルターといった生活に不可欠な基本的要素の提供を怠ってきているとある。
2003年の侵略以来、ますます悪化している永続する暴力のすさまじさが人道的危機を隠してきていると警告した。
400万人のイラク人が暴力のすさまじさによって住み慣れた土地を離れて生活を変えてきていることもわかった。
報告によると、200万人以上が国内で住み慣れた環境から外されているとはいえ、さらに200万人が隣国に流れていた。
木曜、ヨルダンでの国際会議が窮境にある難民を助けることを誓約した。

◇生活手段を失ったイラク人家族◇
何百万ものイラク人が暴力のすさまじさを逃れることを余儀なくされている、イラクの別の地域にせよ海外にせよ、その多くが極度の貧困状態で生きている

「極度の貧困」
UKに拠点を置く慈善団体とイラクNGO調整委員会(NCCI)による報告が恐怖を抱かせる判断を下すとバグダッドのBBCの記者ニコラス・ウイッチェルは伝える。
イラク人が直面する最大の問題は交戦だが、人口が「病気と栄養失調によってますます脅かされる」のがわかるのを調査は事実として受け入れた。
侵略以前の50%に比べ、イラク人口2650万人の70%が十分な水の補給なしにいるのを報告は示す。実際の衛生設備に手が届くのはわずか20%。
子供のほぼ30%が栄養失調、4年前の状況から急激な増加。イラク人の15%は普通に食べることができないでいる。
この報告にはイラクの子供たちの92%が問題を知ることで病んだともあった。
「長年の戦争と制裁によって損なわれた基本的備えはイラク人の不足を満たすことができない」とオックスファムインターナショナルのディレクター、ジェレミー・ホッブズは言った。
暴力のすさまじさにもかかわらず、イラク政府と国際社会はもっと人々の不足を満たすことができるはずだとホッブス氏は言った。
「心的に生活手段を失った人も含め、弱者に対して食料の包みを配るのと現金の支払いを拡大することで、イラク政府はイラクの最貧市民を助けることに本腰を入れる必要があります」と彼は言った。
「西側提供者はイラクと国際援助団体を通して機能しなければなりません、これらの組織が効果的に効率よく稼働するのを確実にするには、もっとフレキシブルなシステムを開発する必要があります。」
オックスファムは安全を理由に2003年以来イラクで稼働してきていない。

写真は、バグダッドで食料ボックスとブランケットを配る米兵の目に留まろうと精一杯やってるイラクの人たち。こんなことになったのはいったい誰のせい?頭くるよね。

2007/07/30

イラクがサウジアラビアを破った




イラクが勝ちました!
アジアカップの決勝戦で放ったユニスのゴールによって強豪サウジアラビアを負かすという悲願の歴史的瞬間をイラク人がわがものにしたのです。
今夜、うれしいことが2つありました。この宗派の違い人種の違いをすべてとっぱらって結成されたイラクチームがサウジに勝利したこと!そして日本の自民党に国民がノーと言って大きな敗北を食らわせた!ことです。
イラクのイレブン全員が、家族や親戚や親しい人が殺されるか行方不明かレイプされる経験を持つ。

イラクがフットボールの勝利を祝う(BBCニュースより)
イラクがサウジアラビアを1−0で負かした。当局がクルマの乗り入れを禁止してファンに集まらないよう追い立てていたバグダッドで勝利を祝う銃声が聞こえた。
群衆が爆弾の標的にされるのではと恐れられた。水曜日の準決勝・韓国戦で勝った後、50人が死んだのだ。
記者たちはイラクの躍進が一時的に国の分裂をひとつに結束させていると伝える。
イラクチームにはクルド人はもちろん、イスラム教スンニ派とシーア派がいる。
TVでインドネシアで行われた試合を追っていた何千というイラク人が祝うために首都バグダッドや他の街の通りにどっと押し寄せた。
バグダッドの群衆には治安部隊のメンバーも含まれる。そのような誇示はなんであれ罰せられるとの当局による事前の警告にもかかわらず、空に向かって銃が発射された。
「イラクにとって巨大な成功です。イラクにとってそれはそれはよいニュース」だとイラクの国家防衛アドヴァイザーMouwaffaq al-RubaieはBBCに話した。
「いまバグダッドのそこら中の通りという通りに広がっている歓喜の声と喜びを見に来るべきです。人が殺到しています、何十万もの人が通りに殺到しています。」
一方、ジャカルタのスタジアムはピリピリした雰囲気だとBBCのルーシー・ウイリアムソンは伝えた。
永続する故国での暴力のすさまじさとトレーニングにおける財政難のせいで、インドネシアではイラクチームに対するものすごい同情と応援があると彼女は言った。
フットボール熱
イラク当局は、準決勝の例にならい血なまぐさい殺戮が繰り返されるのを未然に防ごうとの骨折りで、月曜までバグダッドでクルマの使用を禁止した。
キルクークの北部の街でも似たような禁止が強要された。
「テロリストやスンニ派の過激派、犯罪者が、国民の喜びを標的にするのを止めたかった」のだと軍のスポークスマン、カシム・ムサウイ准将は述べた。
トーナメントの本命であるオーストラリアを負かしたことで、その後、水曜日の準決勝で元優勝国の韓国を負かしたことで、イラクはフットボール界を驚かせた。
群衆が通りで踊って国旗を振る、ワイルドなお祝いが勝利の後に続いた。
だが、反乱軍がバグダッドの2カ所で爆弾を爆発させて約50人が殺されるという、パーティはむごい結果をもたらした。

以下は韓国を破ったときのニュースです。

バグダッドの繁華街カラダ地区。試合終了間もなく、周辺に住む人々が次々と徒歩やクルマで表通りに繰り出し、自然発生的な数千人規模の祝勝パレードとなった。歩きながら祝砲の自動小銃を空に向けて撃つ人もいる。
「スンニ派もシーア派もクルド人も関係ない。イラクは一つだ。今日の勝利は全イラク人の勝利だ。代表チームはみんなの誇りだ」と、祝勝パレードに加わった39歳のサード・ラシードは国旗を手に笑顔を見せた。
宗派対立の悪化で治安が泥沼化しているが、代表チームには宗派を問わず選手が集まっている。バグダッド南部のスンニ派地区に住む28歳のリヤド・ドレイミは、「優勝して、イラク人の心を一つにしてほしい」と語ったあと、「でも、祝勝騒ぎが終わったらまた路上に転がる死体を数える日々に戻るのか」と目を伏せた。
(朝日新聞2007年7月26日)
初のアジアカップ決勝進出に沸いたイラクの首都バグダッドでまたもや悲劇が起こった。25日の準決勝韓国戦で勝利を喜んでいた市民が自爆テロに巻き込まれ、被害は死者50人、負傷者135人に達した。テロは市内2カ所で発生。いずれもクルマが使用された。まずバグダッド西部で多数の群衆が集まっていたアイスクリーム店の近くでテロリストが自爆。30人が亡くなると、1時間もたたないうちに今度は東部にある軍検問所の近くでクルマが爆発して20人が死亡した。
厳しい現実があらためて浮き彫りになった。2003年のイラク戦争から混乱が続く国内は宗派間の抗争が絶えず内戦状態。今大会は人気のサッカーで代表が進撃を続け、国民の一体感は高まっていた。そんな状況で起こった事件だけに衝撃は大きく、現場付近にいた28歳の男性は「テロリストが喜びを悲しみに変えた。なぜだ?」とうなだれた。
(スポニチ2007年7月26日)
AP通信によると、バグダッド中心部のカラダ地区の市場で26日に起きたクルマ爆弾テロで、イラク警察当局者は同日夜、死者は少なくとも28人、負傷者も95人に達したと語った。
現場はシーア派イスラム教徒が多く住む地区。爆弾を積んだトラックが爆発したのと同時に、ロケット弾も撃ち込まれた。イスラム教の休日である金曜日を前に、市場は買い物客で込み合っていたという。
一方、駐留米軍は26日、新たに米兵2人がバグダッドで道路脇の仕掛け爆弾の攻撃を受けるなどして死亡、中部ディヤラ州などでの死者を含めた米軍の犠牲者は計7人になったと発表した。
また、ロイター通信によると、26日には北部キルクークの飲食店近くでクルマ爆弾が爆発し、7人が死亡、40人以上が負傷した。中部ヒッラーでも道路脇の仕掛け爆弾で5人が死亡するなど、各地でテロや攻撃が続いた。
(山陰中央日報2007年7月26日)

写真は、バグダッドで25日決勝進出を決めて喜びを爆発させる人々(AP)と昨夜サウジを破り優勝した後に喜びを全身で表すイラク人、兵士もいます。