見つけた 犬としあわせ

ニュースのファンジン、世界のニュースのサンプリング。 一枚のCDを聴くように一枚のコラージュを眺めるようにこれを体験して欲しい。

2010/01/23

ハイチを救うメガテレソン



昨日の続きで、同じ20日にイギリスの新聞フィナンシャルタイムズも書いています。

◇Ozawa destruction 小沢破壊の原因

昨年8月の衆議院選挙で勝利に向けて舵取りをした今の民主党幹事長、「選挙の神様」とやらが、足手まといになってきている。民主党の人気は70%の支持率からわずか数カ月で45%に落ち込んできている。大いに、小沢氏を包囲するプンとくるスキャンダルの匂いと、67歳の政界のつわものがこっそりと裏から民主党を動かしているとの認知のために。

民主党が選挙に圧勝する前、小沢氏の資金調達の操作で調査を始めた検察は、すでに彼の現側近と元側近の秘書3人を逮捕してきている。小沢氏について損害を与える話をリークする検察のメディア利用は、恥ずべきで、日本の実権がそれでもやはり国民から選ばれた人でない官僚に属するとの民主党の主張を裏付ける。だが、同じ理由によって、小沢氏は常に民主党が推定上排除したがる旧式の金権政治を連想させてきている。

小沢氏を取り巻く悪臭は、クリーンで政策に準拠する政府とみずから示す党にダメージを与えている。そのために、小沢氏は、彼の無実を証明するか、活動の舞台から身をひくかのどちらかでなければならない。

(英フィナンシャルタイムズ紙20日付記事より抜粋)

昨日のニューヨークタイムズの記事関連で、こんなもの見つけました。

◇小沢問題で検察リークに踊らされるメディアへの危惧

ニューヨークタイムズ東京支局長のマーティン・ファクラーは、無批判に検察の捜査方針に追従する日本の記者クラブの一連の報道姿勢を、昨年12月の紙面で痛烈に批判している。

<記事の中で私は、記者クラブのことを「一世紀続く、カルテルに似た最も強力な利益集団の一つ」と書きました。(略)
そのことを実感したのが、西松建設事件を巡る報道です。記者クラブによるほとんどの報道が検察のリーク情報に乗るだけで、検察の立場とは明確に一線を画し、なぜこの時期に検察は民主党代表の小沢氏をターゲットにしているのか、自民党の政治家は法律上問題のある献金を受けていないのか、といった視点から独自の取材、分析を行う(記者クラブ)メディアはなかったように思います。西松建設事件の時、私も東京地検に取材を申し込みました。しかし、「記者クラブに加盟していないメディアの取材は受けられない」と拒否されました>(「SAPIO」筆者インタビュー記事より)

確かに、小沢一郎も権力である。だが検察もまた国家権力である。なぜ日本のメディアは、双方の言い分を公平に扱って、読者や視聴者に判断を委ねることをしないのか。なぜ日本の記者クラブは、世界のジャーナリズムで当然に行われている権力報道のルールから逸脱することが許されるのか。

ファクラーのみならず、これは万国のジャーナリストたちが抱き続けてきた日本の記者クラブメディアに対する共通の疑問である。

検察と司法記者クラブで作られる「官報複合体」の影響力は絶大だ。あらゆる事件に対してそこに疑義を差し挟むことは許されない。とりわけ日本のメディアで仕事をする者は全員、その「権力複合体」の前では、黙るか、傅くか、あるいは排除されるのかのいずれかしか道は残されていなかった。

(DIAMOND online 2010年1月21日 週刊 上杉隆)

▲写真はメガテレソン(ハイチを助ける寄金集めの2時間TVマラソン)
100人以上の俳優、ミュージシャン、セレブたちがニューヨークやロスで電話に応じる
ロスのイベントのホスト役はジョージ・クルーニー
25以上のネットワークがプライムタイムに番組を放送、イベントの間CNNではアンダーソン・クーパーがハイチからライヴで伝える

2010/01/22

Ozawa destruction



◇小沢一郎の問題が日本の政治に与える影響について米国の主要紙が注目している。ウォールストリートジャーナルは18日、「国会の予算審議が遅れるかもしれない」と報じ、景気の二番底につながる可能性を指摘。ニューヨークタイムズは20日、「官僚機構の一部である東京地検特捜部が政治主導を目指す民主党に報復した」との見方を紹介した。(日本経済新聞より抜粋)

で、以下は、そのニューヨークタイムズ紙の記事
上の写真は1月22日のハイチの記事から

◇指導者らが守旧勢力によってガタガタと揺らぐほど日本は失速
ニューヨークタイムズ紙 20 January 2010
by マーティン・ファックラー

建設会社からの多額の現金、うさんくさい土地取引、有力なボスの身代わりとして広くみなされるしかめっ面の秘書の深夜の逮捕など、あまりにもたくさん見すぎてきた典型的な政治スキャンダルのうわべの飾りすべてがそれにはあった。

だが、政権党の親玉、小沢一郎による可能性のある資金上の違反への進展する捜査はまた、非常に異なる理由で日本にブレーキをかけてきた。国の生意気な新しい改革主義者の指導者たちと、戦後体制の最も有力な既成権力機構のひとつ、検察庁とのあいだのおおっぴらな戦いに変わってきてきる。

ここで時代が変わるしるしとして、膠着状態が、小沢氏の他にも腐敗した財界のリーダーや政治家のムチとして長いこと声援されたエリート捜査官、東京地検特捜部の巨大な独断的裁量権限に異常な批判のほとばしりをもたらしてきている。

なお、検察が他の何かになってやしないか、国家のごてごてした現状と、昨年夏に長い間政権党の自由民主党(自民党)を選挙で破った後、小沢氏の民主党があとについて来させる(政治主導)と断言してきた、主として弁明責任がない有力な官僚支配の第一位の擁護者になってきてやしないかに関しても、問題になってきている。

「このスキャンダルは日本の民主主義を危険に投じてきている」と名城大学で社会政策を教える元検察官の郷原信夫は言った。「これは挑戦者、この場合は選挙で選ばれた指導者たちから我が身を守るための官僚機構の報復です。」

民主党の歴史的勝利の立役者だった熟練してるが闇将軍の小沢氏の元秘書2人と民主党衆院議員を検察が逮捕した週末に最新の進展が伝わった。それは、鳩山由紀夫新首相の未報告の政治資金への先月の捜査を含め、巣立ちしたばかりの政府への国民の支援の活力を奪ってきた民主党指導者への検察による一連の捜査の最新のものである。しかしながら、過去に告発された多くの政治家のように、おとなしく言われるがまま謝罪を提供する代わりに、民主党は反撃している。東京の党大会で小沢氏は、検察との「全面対決」を求めた。 

「このようなやり方でことを行うのを私たちはまったく容認できません」と彼は言った。「もし彼らが罰を受けずに済むのなら、日本の民主主義にとり前途は暗澹たるものです。」

ここで多くにとってさらにショッキングなのは、検察に対し政治指導力を行使する権限を持つ首相として、鳩山氏が言葉で述べる小沢氏への支援だった(第二次世界大戦以降、ただ一人の首相がこの指揮権を発動しただけだ)。

新聞の報道によると、「私は彼を信じます。どうぞ(検察と)戦ってください」と鳩山氏は言った。

鳩山氏は後に捜査に影響を及ぼすものではないと断言した、それが激しい国民の反発を招くのはほぼ間違いないだろうと政治専門家は言う。それでも、法務省の付属物、検察庁のというのが説得力のある部分の官僚機構を制御するとの民主党の約束のせいで、検察が民主党に対する根深い復讐を行っているとの学者や一部ニュースメディアのなかに広がる批判を、彼の党の抵抗が元気づける手助けをしてきている。

内部の身内に寛大さを示す一方、日本の戦後既成権力機構に対する挑戦者をきびしく罰する検察によって処罰が選抜して計り分けられると判断することを酷評するとき、郷原氏や他の批判者らは、自民党の派閥スタイルの政治の達人である小沢氏をそれほど擁護するわけではない。

もっと初期の別途の資金集めの不正捜査が昨年の決着を付ける国政選挙の前夜に民主党の党首を小沢氏に辞任させて以来、これらの疑惑が持ち上がってきている。同じ会社、西松建設から金をもらっているとして名指しされた自民党衆院議員らを追求するのを辞退しながら、検察が、まったく小沢氏ひとりに焦点を合わせたことに批判者たちは注目した。

そうして二番目のスキャンダルが訪れる、それは約一カ月前に起こった。小沢氏への繰り返されるこれらの取り調べを、ある政治専門家らは、検察が日本の既成の権力組織のためのいわゆる免疫システムとしてふるまっており、突然、政権党の財布のひもを全部近く握ることで過度の権力をつのらせていると彼らが危ぶむ政治家に逆らうふるまいになる徴候として説明する。

他には、自民党時代から小沢氏の師である田中角栄元首相の70年代の検察の逮捕にさかのぼる確執を説明する、そして検察にもっと指導力を発揮するよう首相に求めた党の特別委員会を彼が昨年創設した後、小沢氏はおそらく優勢になろうとしていると検察が危ぶむと言う。

「小沢が日本を彼個人に属する帝国に変えようとしているかもしれないと検察は危ぶむ」と慶応大学政治学者の小林義明は言った。

その討議は、異常なおおっぴらの綿密な捜査を日本の2600人の検察官に集束させていた。彼らは米国や他の西側民主国家の司法システムのどれとも異なった拘束力だ。いつ誰を調査するかを選ぶのみならず、告発を正式に提出する前に何週間ものあいだ容疑者を逮捕して拘留する権利が検察庁にはある。事実上、警察や法務大臣、裁判官の能力までも彼らに与えることで、全部をかねていた。

検察官は昔から日本のきびしい司法試験に合格した若い法科の学生の最良部分から集められる。記者やカメラマンの報道陣を通り過ぎて決然と進んでいく黒いスーツ姿の無表情の検察官の一行に加えて、彼らは、数分前に手入れを内報される容疑者の事務所や家へのあわただしい手入れで知られている。

さらに、検察は主流のニュースメディア放送局との親しい関係を享受するとメディア専門家は言う。それが小沢氏への捜査について広く肯定的な報道となっていた。

東京の土地にその金を投資することで隠蔽しようとしたと検察が考える新興の4億円の詳細でニュース報道は検察からのリークに基づく予想通りの話のパターンにならう。まさに予想通り、このネガティブ報道が世論を反小沢氏に変えてきている、ほとんどの人がこの金の出所を彼は適正に説明してきてないと言う。

憤慨した民主党は、報道を動かすため検察がリークを濫用するのを調査するため、衆院議員のチームを組織することで逆襲すると言明してきている。

「このスキャンダルは、いかにこの新政権が波風を立てているかを示す」と元検察官の郷原氏は言った、「だがまた、いかに旧体制が抵抗(反撃)しているかも示す。」

(メールマガジンで配信済み)

2010/01/19

犯罪国家 イスラエル



◇犯罪国家: 
テロリズムにおけるイスラエルの役割にもっと徹底的に注視せよ
by ジェフ・ゲイツ

2001年9月11日、米イスラエル関係にとって攻撃はどういう意味(重要性)を持つか尋ねられたときの当時のイスラエル首相ベンヤミン・ネタニヤフの返答

ゲームの理論(利害が相対するような局面で自己の得点を最大にして失点を最小にするような手を決めるための数学理論)の戦争立案者は、計画的に実施された挑発で先手を打って成果を具体化するために数学の模範を頼みにする。潜入先で不法行為をそそのかす扇動工作員のために、そのリアクションに対するリアクションと同様に、挑発に対するリアクションは、それによって容認できる確率の範囲内で判断できるものになる。

すぐにもイランとパキスタンに拡大できる用意をしているイラクとアフガニスタンで進行中の戦争のゆえに、欺くための策の触媒作用によって紛争がいかに大きく変わるかに、もっと徹底的に注視すべき時だ。

(criminalstate.com 18 January 2010 )

上の写真は、ジェフ・ゲイツのサイト<犯罪国家>にある別の記事、「イスラエルはバラク・オバマを暗殺するか?」に張り付く写真
この記事はただいま翻訳中 まもなく右にリンクのあるメールマガジン<NewsFanzine>で配信の予定

2010/01/18

シオニストに死を



◇「イスラエルが関与」と主張 原子力研究者爆殺でイラン大統領

写真は、1月14日国旗がかけられたアリモハマディ教授の遺体をかついでイスラエルへの抗議を叫ぶテヘラン市民(AP)

国営イラン放送によると、同国のアフマディネジャド大統領は14日、南西部アフワズで演説し、12日に原子力研究者のアリモハマディ・テヘラン大教授が自宅前に仕掛けられた爆弾で死亡した事件について、イスラエルが関与していると主張した。

大統領は「治安当局の報告では、爆弾の仕掛け方はイスラエルの手口だ」と述べた。その上で、イランには優秀な研究者が大勢いるとして、暗殺で国の発展は妨げられないと強調した。

一方、首都テヘランでは14日、アリモハマディ教授の葬儀が行われ、政府や大学の関係者らが参列した。

(共同通信 2010年1月14日)

◇イラン:原子力研究者、爆弾で死亡 「米などが背後で関与」

国営イラン放送によると、首都テヘラン北部で12日朝、テヘラン大学のマスード・アリモハマディ教授(50)の自宅前で、バイクに仕掛けられていた爆弾が爆発し、車で自宅敷地から出ようとした同教授が死亡した。同教授の専門は原子物理学で、イラン外務省は、同国の核兵器開発を疑う米国とイスラエルが背後で関与したとする声明を発表した。

ロイター通信によると、米国務省当局者はイランの主張について「ばかばかしい」と述べた。爆弾は、アリモハマディ教授の車がバイクの横を通過したところ、遠隔操作で爆発。車は炎上し、周辺の通行人らが同教授を救出しようとしたが焼死したとみられる。周辺の民家の窓ガラスが割れ、爆音は2キロ先まで聞こえたという。

(毎日新聞 2010年1月13日)

△アリモハンマディ教授は核に関する論文を国内外で発表していた著名人。著作も数冊ある。

◇イランの国営TVは、「シオニストによってイランの学者は殺害されたのであり、彼は殉教者だ」とした。同教授はイランが推進する核兵器開発に関与していたとアルジャジーラも報じた(1月12日付)。

◇「彼の仕事は論文が中心で核開発の現場とは関係がない。」(英紙テレグラフ1月12日付)

◇ニューヨークタイムズは、「暗殺されたアリモハンマディ教授は核物理学のなかでも高分子工学と中性子理論の研究家で核爆発との関連は薄い。また事件は反体制派のカロウビ師暗殺未遂事件直後におきており、イラン当局の反対派への血の弾圧が強化されたタイミングでなされている」とした(1月13日付)。

◇ロサンジェルスタイムズは、テヘランの学生たちからの投書、ブログへの書き込み、インタビューなどから次の事実をつたえた。「同教授はテヘラン大学でもイラン革命防衛隊に1979年革命の折は参加したが、その後、離れており、最近は授業中にもイランの高官らを実名を挙げて非難した。教授は自由をもとめる学生運動に理解をしていた」(1月12日付)。

◇ウォールストリート・ジャーナルは、「暗殺されたアリモハンマディ教授は昨年のイラン大統領選挙で、反対陣営のムサビを支持したテヘラン大学の240名の教授陣のリストにある」とした(1月13日付)。

◇英紙テレグラフによれば、イランの反政府運動との関連で、アリモハンディ教授はムサビ前首相との絆が深く、しかも国家プロジェクトには消極的でIAEAの査察に協力的だった。