ロシア人のアーティスト
◇ロシア人アーティストによる作品の削除は「バカげている」とプッシー・ライオット(Pussy Riot)のメンバーは言っている
マリア・アリョーヒナ(Maria Alyokhina)は、ウクライナやロシアでの抑圧をめぐって結束することを芸術家コミュニティに呼びかける
ガーディアン紙 Tue 21 Jun 2022
ロシア人アーティストや作家の作品を削除するという文化機関の決定は「バカげている」とロシアのパンクプロテストグループ、プッシー・ライオットのメンバーは言っている、彼女は「いまはこれまで誰も経験したことのないレベルにある」ロシアでの直接行動主義者の抑圧のまっ最中に、ウクライナ侵略に反対して結束することを芸術界に呼びかけるのではあるが。
プッシー・ライオットの創設メンバーのひとり、マリア・アリョーヒナ(Maria “Masha” Alyokhina)は、ロシアの作品をはずすという文化および知的な機関による一連の決定に応酬していた。これには、プログラムから作曲家チャイコフスキーの作品を削除するカーディフ・フィルハーモニー管弦楽団、夏季からボリショイバレーを排除するロイヤル・オペラ・ハウス、ドストエフスキーに関する講義をキャンセルするイタリアの大学、そしてネットフリックスがアンナ・カリーナについて脚色したものを中止したことが入る。
「まったくバカげていると思う」とマーシャは言った。「ウクライナを侵略したのはチャイコフスキーじゃない。チャイコフスキーを禁ずることに意味はないが、ロシアのすべての石油とガスを禁止することに意味はある。」
ヨーロッパでロシア人アーティストとして演奏するとき、彼女は戦争開始以降どのようなロシア恐怖症も経験したことはないと付け加えた。「それはまさに的外れ。反戦運動を盛り上げるためにわたしたちは芸術的コミュニティとして結束する必要がある。」
ロシア語で書いているベラルーシのノーベル賞受賞者、スヴェトラーナ・アレクシエヴィッチ(Svetlana Alexievich)は最近、軍服を着たロシア人女性の描写は「西側の観客に受け入れられない」との理由でハリウッドの大手映画スタジオが彼女の本『the Unwomanly Face of War 』の脚色を取りやめたとHayフェスティバルで知らせた。この本は戦争の普遍的な人間の経験についてのものであると彼女は主張したけれども。
アリョーヒナは秋のケント大学のGulbenkian Arts Centreでの彼女のグループのショーRiot Dayと行動を一致することに言及していた。仲間のメンバー、オルガ(Olga Borisova)とダイアナ(Diana Burkot)と演奏するショーは「プーチン政権を内側から」見せる「ウクライナとの連帯の声明」だったと述べた。
「10年間、わたしたちは核兵器と軍隊と帝国の野望を持つ最大の国で独裁政権を有することがどれほど危険であるか西側諸国に伝えたが、ビジネス上の利益のほうがより重要だった」と彼女は言った。2014年のクリミア侵攻後、国際法違反国に対する制裁が課されていたならば、「戦争は起こらなかった」と思うと彼女は付け加えた。
それはロシアのアーティストや活動家にとって、「いまはこれまで誰も遭遇したことないレベル」の弾圧や、たとえば「特別軍事作戦」よりむしろウクライナの侵略、戦争と呼ぶなどの犯罪で毎日起訴されている「暗黒の時代」だった、そしてそれに抗議するかまたは西側メディアからの報道をシェアするかだと、彼女は述べた。
その結果、プーチン政権に不満をいだいた多くの他のロシア人と並んで、ジョージアを拠点とするバンドメイトのボリソワ(Borisova)を含め、多くのアーティスト、知識人、ジャーナリストが海外で自分の仕事を続けるためにこの国を逃れた。
ボリソワのバンドはハーグの裁判所でプーチンが戦争犯罪で審理されるのを見るためにキャンペーンを行っている、ボリソワは「すべての独裁者が自分たちの行動に責任があると悟る未来の完璧な模範を示す」ことになると述べた。
「PR以外になにをしているの?」と彼女に思わせた「ボリス・ジョンソンがゼレンスキーをハグする写真」だけでなしに、ウクライナに武器や人道支援や難民支援を提供するために西側諸国はさらに多くのことができるとボリソワは付け加えた。
EU加盟国の地位はウクライナにとって「欧州連合にできる最も重要性の低いこと」だと彼女は言った。「ウクライナはヨーロッパ、ヨーロッパ社会です、ヨーロッパの一部になるために彼らは実際に戦っています。そして彼らはそれに値します。すでに10年のあいだそのために戦ってきました。」
これまでのツアーで彼女はステージに立ってヨーロッパの観客と連帯を感じることに心を動かされており、初めて「わたしたちが話していることを理解する」と彼女は言った。「それはすばらしいこと、プーチンに反対してわたしたちみなが同時にいることを本当に望んでいる」と言った。
△プッシー・ライオットは2022年9月14日から24日までカンタベリーのGulbenkian Arts Centreで演奏します。
https://www.theguardian.com/world/2022/jun/21/cutting-works-by-russian-artists-is-stupid-says-pussy-riot-member?utm_term=Autofeed&CMP=twt_gu&utm_medium&utm_source=Twitter