見つけた 犬としあわせ

ニュースのファンジン、世界のニュースのサンプリング。 一枚のCDを聴くように一枚のコラージュを眺めるようにこれを体験して欲しい。

2014/01/22

世界の富の半分を1%が独占


経済上の不平等が大多数の国でどんどん増してきている。ほぼ半分は最も富裕な1%に、残る半分は残りの99%にと、世界の富はふたつに分けられる。世界経済フォーラムはこれを人類の進歩への大きなリスクとみなしている。極端な経済上の不平等と政治上の争奪が度を過ぎて互いに依存している。抑制されていないまま放置される政治機関は徐々にむしばまれるようになり、政府は普通の人々を傷つけるまで圧倒的に経済エリート中枢の利益に奉仕する。極端な不平等は避けられないことではない、そしてそれはただちに完全に変えることができ、またそうされなくてはならない。
http://oxfam.jp/media/bp-working-for-few-political-capture-economic-inequality-200114-embargo-en.pdf
◇オックスファムのプレスリリースより

1月20日、オックスファムは、22日に開幕するダボス会議に先立ち、経済格差に関する調査報告書「Working for the Few; Political capture and economic inequality (少数の利益のために;政治権力と経済格差)」を発表した。

今回のダボス会議を始め、G20やIMFなど、世界経済に関する国際的な討議が行われる場では、極度の経済格差がグローバルな課題として認識され、その解決策が議論されています。 本報告書では、多国籍企業や最富裕層が自らの利益に資するように政治に働きかけ、経済ルールを操り、民主主義を損なうようなやり方で富を蓄積していることを指摘しています。この結果、先進国と途上国の区別なく、前例のないほど格差が拡大しています。世界人口の1%の最富裕層が世界の富の半分を独占しており、最富裕層85人の資産総額が世界人口の半分の総資産額に匹敵することも明らかになりました。
また、6カ国(ブラジル、インド、南アフリカ、スペイン、イギリス、アメリカ)で行った世論調査の結果、約60%~80%の人々が国の法律が一部の富裕層に都合よく作られていると感じていることがわかりました。

<報告書抜粋>
•世界の富裕層は、タックスヘイブンを利用して巨額の富を隠し、租税を回避している。申告されていないオフショアの資金は21兆米ドルに上ると推計される。
•アメリカでは、長期にわたる金融規制緩和が経済格差の引き金となっている。その結果、同国の国民総所得に対して高額所得者上位1%の人々の所得が占める割合は1930年代の大恐慌以来増え続け、現在過去最高となっている。
•欧州では、裕福な投資家が金融機関から救済される一方、中間層や貧困層は緊縮財政の影響で苦しんでいる。
•インドでは、非常に逆進性が高い税制と、富裕層と政府の癒着の結果、過去10年間で億万長者の数が10倍に増えた一方で、貧困層向けの政府支出は低いままである。
•アフリカでは、特にグローバル採掘企業が納税や特許料の支払いをたくみに回避している。これは、政府に適正に納められていれば政府の貧困対策に使えたはずの資金がグローバル企業の手元に入っているということを意味する。

http://oxfam.jp/2014/01/post_574.html

2014/01/19

ボルゴグラードのテロ


写真はロシア南部ボルゴグラードで昨年12月30日トロリーバスが爆発したときのもの(ロイター)
◇ロシア南部ボルゴグラード中心部の路上で、30日午前8時半(日本時間同午後1時半)ごろ、走行中のトロリーバスが爆発した。インタファクス通信によると、少なくとも乗客ら14人が死亡、約40人がけがをした。ロシア連邦捜査委員会は男による自爆テロと断定。近くの鉄道駅で前日に起きた自爆テロ(2013年12月29日)に続く、連続テロ事件とみて調べている。
ボルゴグラードは、ソチの北東約650キロの中核都市で人口約100万人。1925年から61年まではソ連の指導者スターリンにちなみ、スターリングラードと呼ばれていた。第2次大戦中、ナチスドイツ軍に包囲されながらも勝利したことから戦後、「英雄都市」の称号を受けた。ソチやテロが頻発する北カフカス地方と、首都モスクワなどを結ぶ交通の要衝だ。
http://www.asahi.com/articles/ASF0TKY201312300035.html
◇ボルゴグラード攻撃を理由にロシアがサウジアラビアに反撃するかもしれない
ICH 13 January 2014 by Finian Cunningham

伝えられるところでは、ロシア情報部はボルゴグラードの都市に対する連続テロ攻撃にサウジアラビアが直接関与したとの手堅い証拠を手に入れている。
テロ攻撃は32人以上を殺害し100人以上を負傷させた。犠牲者の大部分は一般市民だった。
ファーズ通信社(Fars News Agency)によって報じられる情報に通じたロシア当局筋によると、ロシア連邦保安院(FSB)はサウジ人のボルゴグラード大虐殺への関連づけについてウラジミール・プーチン大統領に報告している。
これはプーチンにとってまったく驚きとはならない。ワッハーブ派(コーランの教義を厳守するイスラム教徒)がスポンサーの、ロシア北カフカス地方を拠点とするテロリストがソチ冬季オリンピックを標的にするだろうと、ロシア指導者は昨年7月の4時間に及ぶ熱い非公開会談の間にサウジ情報部トップのバンダル・ビン・サルタン王子から警告された。
ソチオリンピックは2月7日開会されることになっている。ボルゴグラードは、特に冬季五輪が開催されるソチという黒海リゾート都市やロシア南部の領域とモスクワを結ぶ重要な輸送中枢である。
従って、昨年12月29日・30日のボルゴグラードの輸送システムを狙った連続爆破は、まぎれもなくロシアのオリンピック開催に対する襲撃だった。残虐行為は数人の女性と子どもの死を引き起こして、結果、プーチン大統領は攻撃に愛想がつきた。罪のない一般人を殺すことになんの正当化もないと言って、彼は爆破を支持する「テロリストを破壊する」と断言した。
これは面倒な問題を生じさせる。実際、ボルゴグラードの人道に反する犯罪の張本人がサウジの統治者と関係すると教えられれば、プーチンは次にどうするか?これはおそらく戦争行為の意に取ることができる。
ロシア領域におけるテロの組織的後援者となることで、プーチンと情報部高官がすでに"サウジアラビアを破壊"する計画を立案しているとの未確認報告がある。
ボルゴグラードの残虐行為は、サウジが後援者となる過激派に関係する北カフカスでの一連の長いテロ行為の最新のものにすぎない。昨年10月に遡って、ボルゴグラードの満員のバスの自爆では6人が死んでいた。
これら攻撃を支援すると思われているグループは、Doko Umarovが率いるカフカス・カリフ統治(Caucasus Caliphate:Caliphとは初期イスラム国家の首長)の名で知られている。サウジアラビアはカフカス・カリフ統治の主な財源だ、グループはシリア、レバノン、パキスタン、イエメン、イラクで活動をするサウジがスポンサーのTakfirisと同じ原理主義のイデオロギーを信奉する。
チェチェンとダゲスタンを拠点とするUmarov は、「ソチオリンピックを狂わせるために用いられるすべてが必然ということになる」と公然と述べている。
以前、同じネットワークが2010年と2011年にモスクワのメトロシステムに対して自爆攻撃を遂行した、それは多数の死者を生じさせた。
カフカス過激派はアメリカとサウジの軍情報部の両方と緊密な兵站業務上の関係があることで知られている。
いや実のところ、ソ連崩壊に続く1990年代初頭から、アメリカとサウジはさらにモスクワを不安定にする方法としてアフガンのアルカイダ用兵を南ロシア領域に移動させた。この計画の張本人のひとりは元CIA長官ウイリアム・ケーシーだった。このアメリカとサウジの秘密軍事行動が1994-95年と1999-2000年の二つのチェチェン戦争を煽りさらに激化させた。
従って、ソチ五輪はカフカスを拠点とするテロ集団からの攻撃の危険にさらされているとのプーチンに対するサウジのスパイ支配者バンダルのおどしは根拠のないおどしなどではなかった。
振り返ってみると、彼の言葉は自己告発に等しい。伝えられるところでは、バンダルはプーチンに対して「我々は連中(カフカスの闘士)をコントロールする」と自慢した。これは、サウジアラビアがこれらテログループの行ないをオン・オフすることができることをほのめかす。それはサウジアラビアを、ロシアが20年の大半を耐えてきた犯罪カタログ(最新のはボルゴグラードでのもの)の究極の張本人として見分ける。
真偽はともかく伝えられるところでは、ボルゴグラード大虐殺でのサウジアラビアの関与を正確に指摘する、ロシア情報部が最近発見したまさにその証拠が何かはわかっていない。
だが、バンダル自身の大自慢はもちろん、すでにおびただしい状況証拠がある。
ボルゴグラード連続攻撃における自爆テロ犯のひとりはロシア人のPavel Pechyonkin(32歳)と特定されている。伝えられるところでは、彼は昨年シリアに行き、バシャル・アル・アサドの政府を転覆させようとしているサウジが支援する過激派の兵卒に加わって戦った。
シリアの政権交代戦争を遂行するために、他の多くのロシア人もまたサウジアラビアのテロ後援者によってリクルートされている。おそらく、ボルゴグラード爆弾犯がこの特定任務のためにリクルートされたのはシリアだった。
もしもロシア人が自国領土でのテロリズムにサウジ共謀の確かな証拠を得たならば、ロシアには自衛のドクトリンのもと報復を強いる断固たる法律上の根拠がある。
伝えられるところでは、バンダルとプーチンの二回目の会合で、テロリズムに対するバンダルの支持は結局それを振り回す人々にダメージを負わせることになる「両刃の剣」と、ロシアの指導者はサウジ人にきっぱりと告げた。
サウジアラビアは久しく、中東の隣国を分裂させる国家がスポンサーの内密のテロをまんまとやりおおせてきている。シリア、レバノン、イラクはほんの最新の犠牲者にすぎない。サウジ人はアメリカ帝国主義の軍務に就いて罰を受けずにこれをしてきている。シオニストのイスラエルが同じく帝国主義の犯罪組織として機能してきたとおり。
だが、目下の事情では、サウジアラビアは両刃の剣をあまりにも無謀に振り回したかもしれない。どうやら、ロシアの熊を侵害する現場を押さえられたらしい。今後、バンダル王子は自分のクルマの下を余分に点検すると私たちは自信を持って言える。
△Finian Cunningham(1963年生まれ):彼は数カ国語で発表される記事を用いて国際情勢について広範囲に書いている。ジャーナリズムの職を追求する前は、農業化学修士号を取得して、イギリス、ケンブリッジの王立化学協会の科学編集者として働いた。彼はまたミュージシャンであり、ソングライターでもある。ほぼ20年の間、ミラー紙、アイリッシュタイムズ紙、インディペンデント紙を含む、主要ニュースメディア組織で編集者、記者として働いた。
この記事はプレスTVで発表されたものである。
http://www.informationclearinghouse.info/article37364.htm