見つけた 犬としあわせ

ニュースのファンジン、世界のニュースのサンプリング。 一枚のCDを聴くように一枚のコラージュを眺めるようにこれを体験して欲しい。

2007/03/17

Bush Is Over (if you want it)







議会とメディアの両方にプレッシャーをかけるため2005年5月から作動している200以上の退役軍人グループ、平和団体、政治活動家グループからなる党派に属さない連合体、<AfterDowningStreet.org>が元気です。
彼らのサイトからその活動の熱さをちょっとだけお伝えします。

『2007年弾劾イニシアティブ』の予定表です。
=3月2日〜4日:反戦の母シンディ・シーハンとジョン・ニコルズとヴァーモントのイラク戦争退役軍人らとともに、ブッシュとチェイニーの弾劾とイラクからの撤退を要求する「タウンミーティング・デモクラシー・ツアー」
=3月17日:ペンタゴンでの平和と弾劾のための行進
=3月18日〜20日:地元の行進とイベント
=3月19日〜4月21日:平和と弾劾を促進する<戦争じゃなくてヒップホップしようぜ>バスツアー
=4月5日〜8日:テキサス州クロフォードでキャンプ・ケーシ(イラクでムダ死にしたシンディ・シーハンの息子の名前です)イースター祭り
=4月15日〜22日:ブッシュ政権の政策から利益を得ている大企業と人殺しから大もうけしている大企業のボイコット運動「わたしたちは買っていませんよ」
=そうして、4月28日は、弾劾を要求する全米的な抗議の日となります。

写真はサイトからいただきました。「あなたが望むなら、ブッシュは終わる」これ、いいですね。

2007/03/16

心なき暴力の脅威


3月6日、ロシアでまたまたジャーナリストが不審な死を遂げています。
ロシアのビジネス紙コメルサントで軍事関連記事を書いていたイワン・サフロノフ記者が自宅アパートの窓から転落死したのです。ロシアではプーチン政権に批判的なジャーナリストの暗殺が相次いでいます。当初自殺と断定した捜査当局もいろいろと憶測が飛び交い不審な点が多いことから、またクスリを盛られて自殺を強要されたとの見方も浮上して、暗殺の線での捜査に着手したそうです。
コメルサント紙によると、サフロノフ記者は死亡する直前にロシアがシリアやイランに最新型の地対地ミサイル「イスカンデール」や最新戦闘機「スホイ30」を供与するという機密情報を得ていたそうなんです。国防相の機密情報が暴露されてはプーチンは困りますよね。連邦保安局が、もしこれを暴露すれば国家機密漏えい罪で起訴するぞ!と記者に脅しをかけていたそうです。
それにしてもジャーナリストの殺害が多すぎます。ロシアジャーナリスト連盟によると、ロシアでは1993年以降に214人の記者が変死しており、その一件も事件は解明されていないとのことでした。つまり犯人は一人もあがってない!のです。どう考えてもおかしいですよね。国がそうさせているとしか考えられないじゃないですか。なのに、世界はなにも言わずに見て見ぬ振りをしているに等しいんです。アメリカは言えませんよね、お前だってやってきてるじゃないか!何人殺してきた?と言われればそれまでですから。
先日の、チェチェン報道で有名なジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤの暗殺はとても露骨でとてもショックでした。これもまた事件は解明されません。
アンナさんはプーチン大統領は「国家的テロ」を行っている、ロシアの諜報機関がチェチェンでの誘拐、拷問、殺害を牛耳っていると書きました。
彼女が殺されて7日後には、イタルタス通信の経済部主任55歳のアナトリー・ボローニンがナイフで刺し殺されています。
「心なき暴力の脅威」でボビーが言っていたこと、暴力は国をおとしめるだけです。

写真は暗殺されたジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤです。彼女の誠実さに、こころがどきどきします。写真をクリックすると拡大版で見ることができます。

2007/03/15

ボビーのスピーチに感動




昨日、エミリオ・エステヴェスの映画「ボビー」を見てきました。久々に映画館で大泣きしてしまいました。単に1968年6月5日のLA アンバサダホテルをめぐる22人の群像劇として見てもおもしろくできているし、兄のケネディ大統領もそうですけど、2ヶ月前のキング牧師の暗殺、悪化するヴェトナム情勢、次々に到着する若者の死体袋の数、いまにも前線に送られようとする大学生たちといった、当時のアメリカのマイノリティや社会的弱者、そして公正な社会を希求する若々しい世代、リベラルな考え方の人々にとって、ボビーがどんなに夢と理想の実現をもたらす希望の存在であったかということ、また「ロバート・ケネディの精神を称える物語」という監督の当初の目的という意味でも、それがよく伝わてくる物語になっていたと思います。
「キングオブポルノ」の監督でもあるエミリオ・エステヴェスは2001年911の前に脚本を仕上げていたらしいのですが、5年間、これ一筋に集中していたそうなんです。6歳のときにこの悲劇に遭遇した監督にはそれほどボビーの顛末が運命的なものに思えたということなのでしょう。TVでボビーが銃撃され死亡したことを知ったエミリオ少年は、ケネディの支援者であったハリウッド・リベラルの父マーティン・シーンにすぐこのことを教えたそうなんです。父が電話しながら泣いていたのを憶えているそうですよ。
ところで、1968年というのはなにか象徴的な年だったんですね。ボビーが撃たれる前日に東部ではアンディ・ウオーホールが撃たれています。そんな会話が東部の社交界の名士夫妻の会話から聞かれます。
エステヴェスと婚約までしたデミ・ムーアやシャロン・ストーンがもう若くはない女性たちを好演しています。デミ・ムーアの現在の恋人アシュトン・カッチャーが60年代の西海岸ドラックカルチャーを体現するLSD の水先案内人を演じているのも監督の人柄がうかがえてなかなかよかったです。
アンバサダホテルのまるで住人みたいな、元従業員の案内人を演じるアンソニー・ホプキンスが製作総指揮に名を連ねていました。弟のチャーリー・シーンもずっと兄貴を支援してたとか。ドラッグと女性関係で評判悪いとはいえ、誰かの人生を傷つけてるわけじゃなし。歴史的重要事件の現場ホテルに13歳の少年を連れていった親父はすごい!と思いました。
ボビー暗殺後に流れるボビーのスピーチは、「心なき暴力の脅威」というマーティン・ルーサー・キング師が暗殺された夜のスピーチなんだそうですが、「暴力は国をおとしめるだけ」という、いまでも世界を納得させるその力強い普遍的メッセージに、おもわずこころが震えました。感動です。

ところで、ケネディ元大統領の特別補佐官でケネディ暗殺後は弟ロバート・ケネディ元司法長官のスピーチライターも務めた米国の著名な歴史家、アーサー・シュレシンジャーがつい先日2月28日に心臓発作で亡くなったのはご存知でしたか。89歳という高齢でした。
ハーバード大卒業後、歴史学の研究を続け、第二次大戦中は現在の中央情報局(CIA)の前身である戦時情報局などに勤務。終戦後、同大助教授などを歴任。60年の大統領選でスピーチライターとしてケネディ陣営に加わり、政権発足とともに大統領特別補佐官に就任したという経歴の持ち主です。
米国を代表するリベラル派の重鎮で、ルーズベルト元大統領のニューディール政策を強く支持するなど民主党の活動を支援しました。一方、ウォーターゲート事件などを背景に、共和党のニクソン政権を憲法の権限を超越した「帝王的大統領制」と批判。最近もブッシュ大統領の「先制攻撃論」を「悲劇的な過ち」と痛烈に批判し、イラク戦争反対の論陣を張りました。
こういう人物がいなくなるのは、どんどん魅力のない世界になっていくようで、寂しい限りですね。きっとボビーのスピーチにも彼の影響が色濃くあるんでしょう。
(2007年3月2日の毎日新聞の記事を参考にしました。)

写真は、うちのボクサー犬ヴァーモスです。最近、警察犬訓練所に行っちゃったのでとっても寂しくもあり、載せちゃいました。3枚も。今日、訓練所に電話してみました。心配で。最初の夜からドックフードをちゃんと食べ、ちゃんとやってるよ〜とのことでした。よかった!
写真はクリックすると拡大版で見ることができます。

2007/03/13

ブッシュに偽善のゴールドメダルを


ブッシュ夫妻が中南米を訪問中です。ヴェネズエラのチャヴェス大統領が記者の質問に応えて、「ブッシュは偽善のゴールドメダルを授与されてしかるべき... 彼はいままさに中南米に貧困が存在することに気づいたところ」だと切り返しました。
さてさて、わが家には、喜びと不安、ギルティ感が漂っています。というのも、日曜日に9ヶ月になるボクサー犬、ヴァーモスを警察犬訓練所に置いてきたからです。日の射さない訓練所のコンクリートの犬舎でもってあの子はいったいどうしているだろか!と思うと、こころが痛みます。ヴァーモスのことが気がかりで今朝は早くに目が覚めてしまったし、昨日一日いまにも訓練所から電話が鳴るんじゃないかと幾度もドキドキしました。いつも枕にしていたクッションと彼のベッドだったカウチに敷いていた『安心』のタオルは持って行って渡してきましたが、ちゃんとコンクリートの上に敷いてくれたでしょうか。うちのボクサー犬は音には特に敏感でよくビクッとするくらいに臆病なところがあります。なのに頑固者で、ぜったいに譲りません。ボクに従え!とまではいかないまでもボクと遊べ!になってしまうので、プライベートのトレーナーも試しましたが結局訓練所にやる決心をしたのです。彼の行った訓練所では過去にショックのあまり4日間食事をしなかった犬がいたそうなんです。ボクサー犬のブリーダーからは「警察犬訓練所にはやらないでください」と言われました。落ち込みやすいたちで訓練どころではなくなる可能性がある、難しい(そして手強い)犬であるというのがその理由です。大丈夫かな?ヴァーモス でもその一方で、しっかり訓練を受けて成長しているボクサー犬はたくさんいるのだから、訓練を受け入れて、それを喜びとまではいかなくても挑戦するような気構えの犬であってほしいというのもあるんです。
わが家を覆うっている喜びのほうは、ヴァーモスと引き換えにサンバがながーい訓練を終えて帰ってきたことです。今日は彼には最高の日だったに違いありません。海にも行ったし、海岸公園で以前の仲間とも遊びました。そして誰からも「とってもいい犬になったね!サンバ君!」と言ってもらい、たっぷり愛でてなでてもらいました。ママとしてはなんか照れくさかったです。呼び戻しもできて、とってもいい子でした。感動です。でもね、子犬の4ヶ月は大切な時期、それを奪ってしまった借りをどうやって返せばいいんでしょう。仲間の飼い主さんからは「うんとかわいがってやってね」と言われました。もちろん!です。訓練の他にはなにも刺激のない生活から一転して、仲間の犬と子供を含める人間と、日差しや海や公園や鳥や動くものから騒音までの刺激に満ちた一日で、サンバはいま熟睡しています。初日にしてはちょっと盛り込みすぎたかしら。あれもこれも触れさせたくて、ついついがんばってしまいました。

写真は訓練所に行ったヴァーモスです。8ヶ月になろうかという頃の彼です。

2007/03/12

パフュームとオドラマ


見ようと思っていたわけじゃなく、偶然「パフューム」という映画を見ました。「ラン・ローラ・ラン」の監督だからつまらなくはないだろう、くらいのノリだった。ところが、とにかく冒頭から強烈な臭気に圧倒されるオドラマ(臭いのする)ばりの映像に時に嗅ぎたくなくて息を止めながら見入りました。主人公の殺人者は、魚市場の魚のアラだらけの溜めに産み落とされる生まれ方からして異常な、誰からも愛されるはずもないような男でした。彼にはまったく臭いがなかったからか、人に極端に接近しても気づかれないし、セントバーナードでさえ気づかない。
そして18世紀のパリはこうだったのか!まちのイメージはとても強烈です。
殺害した女性を蒸留機に入れてその香りを抽出したエキスにどれほどの誘惑があるのかよくわからないまでも、ある時間内、どんな人間をも愛に目覚めさせ、他人と融和させて、まどろませるという誘惑は、アメリカ人のやってる寛容ゼロ政策や互いを憎み合わせてことを成就しようという侵略のあり方など、いまの世の中へのリアクションとして見れば大いに理解が得られるような気がしました。
オドラマと言えば、うんと昔に1年だけ住んだニューヨークのヴィレッジの、深紅のカーテンを開けて入って行くちょっといかがわしい雰囲気の映画館で、ジョン・ウォーターズ監督の1981年の作品「ポリエステル」を見ました。画面にマークが点滅すると手渡されたオドラマカードのその番号の丸印をこすって臭いを嗅ぎながら見るという体験はとっても愉しかったことを憶えています。臭いはすぐに混ざってしまい、どれを嗅いでもおんなじ臭いしかしないのですが。映画「パフューム」のなかで香水調合師のダスティ・ホフマンが混じることにとても神経質になっていたことがうなづけます。彼の鼻を持ってきたところにセンスを感じます。
映画「ポリエステル」は、臭いの出る映画「オドラマ」として話題になったのでしたが、80年代という家族が見直される時代背景を頭に入れてみるといっそう楽しめる映画でもありました。映画は郊外の中流家庭の普通の人々のドラマです。といってもジョン・ウォーターズの半端でない視点で描かれます。ディヴァインが郊外の貞淑な主婦の役を怪演していることにも注目です。
夫は街のポルノ映画館の経営者。郊外のコミュニティでポルノ反対運動が起こり、ディヴァイン一家の家には近隣の住民たちで結成される抗議のデモ隊とTVニュースの取材陣が押しかけます。ふたりの子供のうち姉のほうはヒップな男を追いかけて遊び歩くうち妊娠してることが判明します。弟は強度のハイヒール・フェチで、イカしたハイヒールを履く女性のつまさきを思い切り踏みつけることを至上の喜びとしています。そのため、警察から追われるはめになります。最悪を極めた情況のなかで主婦ディヴァインはキッチンドランカーとなりノイローゼになってしまいます。そして映画の最後でなんとか子供たちとの絆を取り戻すときディヴァイン・ママが感極まって漏らす言葉が、「普通って難しいことじゃないのね」なのでした。80年代に入り、世の中は平凡で普通の人々であることをよしとする傾向が強まっていました。ウォーターズの他の作品同様に、この映画もまた、郊外の日常は決して普通ではないことを描いています。バッドテイストたっぷりのウォーターズ作品でした。
インディーズの常連だったウォーターズは、この後、1987年の作品「ヘアスプレー」でメジャー進出を果たします。

上の写真は、マーク・ジェイコブズのTシャツです。「アル・ゴアがわたしたちを救ってくれる」とあります。これ、わくわく、欲しいな!と思いました。