見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2008/07/31

バンクシーは謎のままがよい



ここで2度ばかり紹介したことのあるグラフィティアーティスト、「バンクシー」のニュースです。

◇新聞が「バンクシーの正体を暴く」
バンクシーって?
正体不明のグラフィティアーティスト、バンクシーはロビン・ガニングハムという34歳の元公立学校の生徒だと、新聞Mail On Sundayは主張してきている。

4年前に撮られたスプレー缶を手元にひざまづく男性の写真から「ゲリラアーティスト」の身元を割り出したと新聞は述べる。

だが、バンクシーのスポークスマンはこの報道についてコメントを拒否した。「私たちはこの要求をしょっちゅう受け取る」と彼女はBBCに語った。

「こういう話を私は決して確認しないし否定もしないと、常に言ってることを言うだけです。」

バンクシーのステンシルで刷りだしたアートワークは、世界中の人目につく公共スペースに予告なしに現れる。

1月、画家が「Banksy」という文字を完了するのを示す、ロンドン西のポートベロロードの彼のグラフィティ作品がオンラインオークションで20万8100ポンドの入札を引きつけた。

だが、2006年のディズニーランドでのグアンタナモベイの捕虜の等身大のレプリカといった、世間をあっと言わせる大胆な離れわざでもアーティストは名高い。

彼の猛烈に用心深い個性は彼の破壊活動分子のアピールを増すだけだ、そしてクリスティーナ・アギレラやアンジェリーナ・ジョリーを含めるハリウッドエリートのお仲間が彼の絵をわれ先にかき集めてきている。

・きわめつけの才能

アーティストに関する唯一信頼できる伝記的事実は、彼がブリストル生まれのブリストル育ちであることだ。

彼の本名はロビン・バンクスで両親は彼が絵描きでデコレーターだと思っているとよくウワサされてきているが、バンクシーと親しい人たちは誰もこのウワサ話を確かめたことがない。

いま、新聞Mail On Sundayは彼の真の正体を暴いていると主張する。

2004年バンクシーがジャマイカで絵を描くのを示すと主張する一枚の写真を使って、新聞はアーティストの正体を突きとめたと言う。元友人と知人らは写真の男性をロビン・ガニングハムであると確認する。

年に学費9420ポンドのブリストル大聖堂スクールにガニングハムと一緒に行ったスコット・ナーズは、彼は「アートできわめて才能があった」と新聞に話す。

「彼がバンクシーでもボクはまったく驚かない」と彼が言ったのが引用される。

後にバンクシーと一緒に展覧会をやったアーティスト、ルーク・イーガンは、最初のうちはガニングハムなど知らないと否定したが、結局、彼とアパートを共有していたのを認めた。

ガニングハムがバンクシーだったかどうか新聞に尋ねられ、「そうね、彼は当時の彼ではなかった」と彼は返答した。ガニングハムの父親ピーターは写真の人物には見覚えがないと言った、一方、彼の母親パメラは彼女に息子などいないと主張した。

・圧倒的な期待はずれ

新聞がバンクシーのだと主張する写真はジャマイカ人写真家ピーター・ディーン・リッカードによって撮影された。

写真はまずインターネットに登場してその後2004年にMail On Sundayの姉妹版Evening Standardに現れた。

バンクシーを何年も追跡した反落書きのブリストルの職員コリン・セイセルが写真は本物だったと結論づけたが、バンクシーのエージェント、スティーヴ・ラザリデスはリッカードの写真は彼のクライアントではなかったとニューヨーカー誌に話した。

2年後、彼が誰であるか世間は決して気づくべきでないとバンクシーは言い張った。

「カミングアウトすることに一度も関心はない」と彼は雑誌Swindleに語った。

「自分をよく見せることにのめり込んではいない。ボクは絵をよく見せようとしているだけだ。」

「それ以外には、現実のボクが向こうの数人の15歳の子にとって圧倒的な期待はずれになることの安全策だ。」

(BBC NEWS 13 July 2008)

写真は、ブリストルでのバンクシーのアート。バンクシーのグラフィティは大いに集められるが、地元議会によって頻繁に取り除かれる。
2枚目もバンクシーアート。このアーティストのステンシルはよく破壊活動分子の政治的メッセージを伝達する。

ジルベルト・ジル 文化大臣を辞任


◇ブラジルのミュージシャンが政権を離れる
ブラジルのミュージシャンで文化大臣のジルベルト・ジルは、彼の音楽のキャリアに集中するため、政権から身をひいていると言う。
66歳のジル氏は2003年から政権に身を置いているが、2つの大変な労力を要する役割を追求するのは難しいことだと気づいているとかなり長いあいだ表現した。
人前での演説は彼の歌う能力に響いていたと彼は伝えた。
文化大臣として、原住民の絵画といった時に軽視される文化的表現形式を彼は擁護した。
文科省の事務局長、Juca Ferreiraが彼の後を引き継ぐことになると彼は話した。
2007年末以降、ジル氏は2度辞職しようとしてきたが、ルーラ大統領が辞表を受け取るのを拒んでいた。
今回、大統領はジル氏の要望に同意して、歌い手であり作曲家は「ひとりの偉大なアーティストに立ち返っている、そして彼にとって最も重要なことに優先権を与えることに立ち返っている」と述べた。
彼の音楽製作は政府の仕事で制限されていた、そして海外ツアーには大統領の許可を求めなければならなかった。
(BBC NEWS 30 July 2008)

写真は、ヴァレンシアでプレイするジルベルト・ジル(9 July 2008)
彼の音楽のキャリアは政治的役割のせいで制限されてきた。

2008/07/29

銀幕のモンスター



◇バットマン映画の新作「ダークナイト」のジョーカーが映画フィルムのサイコ(狂人)で魅惑を再び燃え立たせるとき、CNNの「スクリーニングルーム」では、お気に入りの「銀幕のモンスター」のリストを集めてみた。
私たちのリストに賛成しかねる?またはこれが抜けてる!など、下のフォームに書き込むことで君らの意見を共有できれば、ベストな反応を載せるつもりでいる。

1)日本未公開のイギリス映画「Sexy Beast」のベン・キングズリー演じるドン・ローガン(監督ジョナサン・グレイザー、2000年)
ジョナサン・グレイザーはジャミロクワイやレディオヘッドなんかのミュージックヴィデオで有名、キューブリックの影響が随所に見られるらしい。これが長編デビュー作で次の作品がニコール・キッドマン主役の「記憶の棘」
2)「ノーカントリー」のハビエル・バルデム演じるアントン・シガー(監督イーサン&ジョエル・コーエン、2007)
おばかな髪型、ボブカットが彼の演技と同じくらい恐ろしい。殺す理由がなくてもコインを投げて相手の運命を決めるとわかるとき脅威が生まれるにすぎない彼は冷血の殺人マシーン。
3)「ブルーベルベット」のデニス・ホッパー演じるフランク・ブース(監督デイヴィッド・リンチ、1986)
デイヴィッド・リンチがフリークシネマの高僧なら、フランク・ブースは彼の傑作だ。酸素マスクから吸い込むヘリウムでいかれると、床を這いつくばって彼が虐待する愛人に「マミー」と泣きつく。彼は自堕落な、ぞっとする幼児だ。
4)「シャイニング」のジャック・ニコルソン演じるジャック・トランス(監督スタンリー・キューブリック、1980)
彼が完全にいかれて、妻と息子が隠れるバスルームのドアをオノで切りつけて「ジョニー!」と叫んであの顔を突きだしたとき、彼は映画のイコンになる。
5)「レオン」のゲイリー・オールドマン演じるノーマン・スタンスフィールド(監督リュック・ベッソン、1994)
6)「グッドフェローズ」のジョー・ペシ演じるトミー・デヴィート(監督マーティン・スコセージ、1990)
7)「キング・オブ・コメディ」のロバート・デニーロ演じるルパート・パプキン(監督マーティン・スコセージ、1982)
これより前のデニーロとスコセージのコラボレーション「タクシードライバー」のトラヴィス・ビックルであるべきだと考える?そうかもしれない、でも、自分の才能よりはるかにまさる野心を抱く向上心に燃えている独演するコメディアンについての見逃されるブラックコメディで、デニーロは最高の演技を見せている。
8)「狩人の夜:Night of the Hunter」のロバート・ミッチャム演じるハリー・パウエル(監督チャールズ・ロートン、1955)
ロートンの代表作は見たことなくても、こぶしの左指関節部に「HATE」右指関節部に「LOVE」と刺青のある口のじょうずないんちきセールスマン、ロバート・ミッチャムのパウエル宣教師には見覚えがあるのではないか。
9)「殺し屋1」の浅野忠信 演じる垣原(監督 三池崇史、2001)
10)「アメリカンサイコ」のクリスチャン・ベール演じるパトリック・ベイトマン(監督メアリー・ハロン、2000)

以下は、CNNのリストに対する読者の反応ーー。
◇うん、「キング・オブ・コメディ」はみごとで見落とされる映画だ。しかしながら「恐怖の岬」のリメイク「ケープフィア」のマックス・ケイディとしてのデニーロの一番のほうがはるかに適切な選択だ。誰かの顔を食いちぎり、思春期の少女をそそのかしていようと、単にニック・ノルティと立ち話をしてようと、いずれにせよ、彼のキャラクターがあの映画に脅威を発散させる。(Dan)
◇「アメリカンサイコ」のパトリック・ベイトマンには100%同意できない。これまでボクの全生涯で見てきた最悪の映画の1本なのは確かだ。小説のほうがずっと猛烈で、めちゃめちゃにされたと話に聞いてきてる。(1337)
◇女性はなし?「危険な情事」のグレン・クローズ、「モンスター」のシャーリーズ・セロン、「ミザリー」のキャシー・ベイツ、「恐怖のメロディー:Play Misty for Me」のイーストウッドのDJ をストーカーするジェシカ・ウォルターはどうなんだ?(David)
◇「スナッチ」のアラン・フォード演じるブリックトップは?現実的で罪のあるピュアなはらぐろさのために彼は誰であれ人をひどく怖がらせる。(Joe Cutts)
◇「セールスマンの死」のダスティ・ホフマンや、「ファイトクラブ」のエドワード・ノートンはどうなの?全部、あからさまのサイコパスで選んできているけど、最も怖いのは微妙で巧妙なやつだ。それと「ダークナイト」のジョーカーについて言及するが、彼をリストに加えないね?しっかりやって。(Topher Smith)
◇「ブルーベルベット」でデニス・ホッパーが吸引してたのは「ヘリウム」ではなくて亜酸化窒素(麻酔剤)だよ。それに、銀幕の邪悪なキャラクターのベスト、「ギャング・オブ・ニューヨーク」のダニエル・デイ・ルイスの「ビル・ザ・ブッチャー」を見落としたね。(Jim)
◇なぜアンソニー・ホプキンス(ハンニバルレクター博士)が上がらない?怪人ドクター・ファイブスのヴィンセント・プライスは?(P Linacre)
(CNN.com 27 July 2008)

写真は、一番にあがった「Sexy Beast」の監督、ジョナサン・グレイザーと、「狩人の夜:Night of the Hunter」のロバート・ミッチャム演じるハリー・パウエル

2008/07/28

ブッシュ&カール・ローヴを刑務所に



◇拷問は「誠実なこと」で正当化されると政府はCIAに伝えた
「誠実なこと」をしていると彼らが信じる限り、水責めを含め、一連の過酷な手段を使用できたとブッシュ政権の弁護士らがCIAの尋問官らに伝えたのを新たに暴かれたメモが示します。2002年8月のメモは、ホワイトハウスによって承認されたテクニックを遂行するため、CIA職員らが拷問の告発に一度でも直面するようなことになったらと心配するCIAに向けて書かれたのは明らかでした。必要なのは、ひどい目に遭わせるのにわざと容赦しない痛みを加えていたのではなかったと信じることだけだと、ブッシュ政権の訓令は職員らに伝えました。メモには「正直な信念が道理をわきまえている必要はないが、そのような信念は無理のない根拠があるところで一般に確証させやすい」とあります。「特定の目的を持つ意図の欠如が、拷問の告発を無効にする。」とそれは続きます。3年後、政権はついにその指令を撤回しました。アメリカ市民的自由同盟(ACLU)によって正式に提出された情報自由法の要請を受けてメモは公開されました。「必要とあらば、司法省が拘留中の捕虜を拷問する権限をCIAに与えたさらなる証拠をこれらの文書は補充する。かつて米国が戦争犯罪として起訴した野蛮な手段を使うのを尋問官らに許可するため、司法省は法をねじ曲げ、ある場合にはまったく無視した。」とACLU国家安全保障プロジェクトの理事、ジャミール・ヤファーは言いました。

◇イスラエルがヨルダン川西岸地区に新たな入植地を建設
イスラエルと占領地でイスラエル政府は、占領した西岸に新たな入植地を建設する計画を発表しています。批判者らはこの措置を米国が後援する協定のイスラエルのたび重なる違反の新たなエスカレーションと呼びます。イスラエルは以前に入植活動を止めると誓約していましたが、その誓約は既存の入植地の拡大ではなくて新たな入植地の建設に適用されるだけだと主張しました。最新の計画はその主張にも違反します。ヨルダンとの国境に近い西岸東部のMaskiyotとして知られる現場に20の住宅が建設されるはずです。声明で、国務省はイスラエルの手段を非難するのを拒みます、そして非難は「助けにならない」とみなします。

◇アルゼンチンの元陸軍司令官が終身刑に
アルゼンチンでは、元陸軍司令官に終身刑が下されています。ルチアーノ・ベンジャミン・メネンデスは、1976年に始まるアルゼンチンの7年間の独裁制を通じて左翼の反体制の人びとを誘拐、拷問して、殺害したとの告発で有罪と宣告されました。活動家や犠牲者の親族が裁判所の外でこの判決をほめたたえました。
デモ参加者:「正義が執行されたように感じます。そしてまったくのこの戦争犯罪人、ルチアーノ・ベンジャミン・メネンデスとして知られる圧制者は刑務所で朽ち果てることになります、そうなるのも彼には当然のことです。」
アルゼンチンの独裁制下でおよそ3万人が死んだと信じられています。

◇イラクが北京オリンピック参加を禁じられる
国際オリンピック委員会は来月の北京の夏の大会からイラク人選手団7人の参加を禁止しています。今年早くにオリンピック委員会を解散したとき、イラク政府は規約を破ったとオリンピック当局は言います。イラクのフセイン・アル=アミディはオリンピックの決定を批判しました。
フセイン・アル=アミディ:「私たちはこの日をイラクのスポーツの歴史におけるブラックデーとみなします。イラクのアスリーツのあらゆる向上心と、彼らの個人記録や国内記録や全国連合の記録達成のための彼らの期待を終わらせたのだから、ブラックデーです。これらの全希望がこの日に終わってきています。イラク人の手によってではなく、外国人の手・権力によって下されたこの決定のためにです。」

◇下院司法委員会がブッシュ弾劾を取り上げる
米国に戻って、下院議員デニス・クシニッチのブッシュ大統領を弾劾するための立法措置について今日、下院司法委員会が聴聞会を開くことが予定されています。弾劾の単一条項は、イラク侵攻に権限を授与するため下院を欺いた罪でブッシュを告発します。数人の憲法専門家と現役と前の議員らと共に、連署人リストにはクシニッチ、ニューヨーク下院議員Maurice Hinchey、ユタ元市長ロッキー・アンダーソン、元連邦司法副長官ブルース・フェインが含まれます。

◇カール・ローヴを刑務所に送る10万人の請願署名
その間に、ホワイトハウスの元代理人カール・ローヴの投獄に関するオンライン署名運動がすごいスピードで集まっています。SendRovetoJail.comのオーガナイザーたちは、下院侮辱罪でローヴを投獄するのを支持する10万人以上の署名を集めてきていると言います。民主党の元アラバマ州知事ドン・シーゲルマンの犯罪訴追手続きで、ローヴは彼の証言を求める司法委員会の召喚状を無視してきています。

◇下院の立法措置がイランのTVの禁止を求める
共和党議員が、ニュース局Press TVを含める幾つかのイランのTVチャンネルを禁止するための法案を持ち出してきています。下院決議案1308はどのチャンネルにも「特別指定の国際テロリスト」とレッテルを貼ることになります。共同発起人のGus Bilirakisは、イランのネットワークが米国に対する「暴力の扇動」を放送すると言います。

◇南アフリカの判事が新しい国連の人権擁護の弁務官に指名される
そして南アフリカの判事Navanethem Pillayが人権のための新しい国連弁務官に任命されています。Pillayは何年も費やしてアパルトヘイト政権の対抗勢力を擁護してきています。2003年に国際司法裁判所の判事になる前に、彼女は国連の戦争犯罪法廷をルワンダに設置するのに助力し続けました。Pillayは、亡くなったカナダ人最高裁判事ルイーズ・アルバーの後任になります。
(デモクラシーナウ!2008年7月25日ヘッドライン)

写真は、ヴィレッジヴォイスの風刺マンガを連載していた懐かしいサットンのイラストです。これは2007年1月に彼がニューヨークタイムズ紙の仕事で描いた作品ですが、これが当時のニューヨークタイムズとフォックスニュースの不仲の一部としてフォックスの保守の顔のひとり、ビル・オライリーによって番組中に取り上げられ比較されます。もちろんサットンが描いているのはビル・オライリー。2冊の本の論評にタイムズの記者の実物写真をフォトショップでいかにもたちの悪い記者にされたフォックスニュースの写真を伴ったイラストでした。
タイムズのためにサットンが描いたオライリーのイラストと、フォックスニュースのタイムズの記者(攻撃犬とある)の写真のたちの悪さを見比べてみてください。
(suttonimpactstudio.comより)

2008/07/27

イーストヴィレッジの The Stone


アーティストの新たな空間、イーストヴィレッジの「The Stone」は、アヴェニューCとセカンドストリートの角にある。
それは実験とアヴァンギャルドに捧げられた非営利のパフォーマンス空間だ。

◇Tzadikレーベルから毎年発売される特別限定版CDのオンライン販売の全費用は音楽そのものによって音楽そのものに支払われる。毎月、違うミュージシャンが直接ミュージシャンのものになる毎晩の収益の100%でプログラムをキューレートする責任を負う。
◇The Stoneはルー・リード、ローリー・アンダーソン、ジョン・ゾーンの3枚組CDを発売中
ニューヨーク・アンダーグラウンドの伝説の3人による「The Stone」のための特別慈善コンサート!ロック史上議論の余地なく最高で最も影響のあるミュージシャンのひとり、ルー・リードは、60年代半ばから爆発させてきておりニューサウンドを探ってきている。常にアヴァンギャルドと交わりのあるルー・リードは、ハードコアファンもびっくりして飛び上がる一連の即興と作曲で、一匹狼のコンポーザーでパフォーマーのジョン・ゾーンと協力する。今世紀というか他の世紀でも最高にオリジナルな声のひとり、ローリー・アンダーソンが特別出演するこのコンサートはニューミュージックの現場で最も並外れていて伝説的な遭遇のひとつだ。ダウンタウンミュージックギャラリーとTzadikからのみオンラインで入手可能なこの限定版CDの販売の収益すべてが直接「The Stone」の支援になる。ボクたちが「The Stone」をぴんぴんさせておけるのも、君の助けがあればこそだ、なので、絶版になる前にこの3枚組の限定版慈善CDを必ず買うこと!
「The Stone」には軽い飲食物や販売物はない。音楽だけ。すべての年齢を歓迎する。
(The Stoneのウェブサイトより)

◇パフォーマンスアーティスト、ローリー・アンダーソンの戦争とアートと最新作「Homeland」
私たちは、パフォーマンスアーティスト、ローリー・アンダーソンとの会話にあなたをお連れします。彼女の大いに並外れたスタイルが、1970年代以降、アヴァンギャルドと実験アートの世界で彼女を有名人にしてきています。彼女の最新のパフォーマンスは「Homeland」と呼ばれ、今週ニューヨークのリンカンセンターで行われます。私たちは「Homeland」とアーティストとしての彼女の役割、イラク侵略の結果としてなぜ彼女が「祖国を失った」と言うかについて、ローリー・アンダーソンと話します。

エイミー・グッドマン:彼女はアレン・ギンズバーグ、フィリップ・グラス、フランク・ザッパ、そして彼女の夫であるルー・リードのようなすぐれたアーティストや作家の密接な仕事仲間でした。

ローリー・アンダーソンはNASA(米航空宇宙局)住まいの最初で今までのところただ一人のアーティストでした。昨年彼女は、「世界の美と、人類の人生の享受と理解に対する傑出した貢献」に贈られるギッシュ賞を受賞しました。

「Homeland」という彼女の最新のパフォーマンスは今週中、リンカンセンターで行われます。私はローリー・アンダーソンといっしょに座り、なぜ「Homeland(母国)」なのか尋ねました。

ローリー・アンダーソン:作品に名づけたのは、アメリカ人が使わないぼやけた言葉でした。ちょっと「fatherland(祖国)」とか、ドイツの父祖の地みたいな感じがするでしょ。つまり官僚的な単語とつがいになること、もちろん、アメリカ人の耳にはホームランド「セキュリティ」と韻を踏ませる。単に「ホームランド」とは言わないわよね。ホームランドに続けて「セキュリティ」がくる。

そういうわけで、確かに私は最近起こってきている事態、成り行きのことについて書きたかった。でもね、私はそれを政治が三分の一、奇妙な夢みたいなのが三分の一、純粋な音楽が三分の一とみなすことにした。つまり、音楽は政治をするすばらしい手段かしら?私には自信がないからなの。これに反して、あまりにもたくさんのメディアが純粋なエンターテイメントに従事するので、ジャーナリストがエンターテイメントやっているのだからエンターテイナーが少しはジャーナリズムができたっていいじゃないと思った。やっていいわよね?でも、情報がどれくらい興行の上がりに関与しているか、私の気をもませている。

それで私は、ニュースが人びとの考えをどう変えてきているか、ウソをつくことが人びとの考えをどう変えてきているか調べてみようとした。そしてそれが私の作品と現行の政治がどう顛末を伝えるかとのクロスオーバーなの。大統領候補者たちが言ってる構想ってなに?戦争が100年続くって話、あれはなんなの?なぜあんな話をしているのか?戦争が100年続くって言うときになぜ笑っているのか?将来か過去を説明するのに大統領候補者が選んだ話、またはなにが起こっているか説明するためにあなた方が選ぶ話は、私たちの身の上話、それらがあらかじめ仕組まれた言葉で、真実との結びつきが常に変化している。そういうわけで、私はこれをある程度調べてみようとした。実はこのように、なにか書くことに乗り出したんではなくて、ニュースは私の媒体だと言ったように、私は観察者なわけ。そして、いまどうなっているかが私の構想なので、それが作品になる。

また場所についても話さなければならない。それは成り行きの名前です。「Homeland」の実際の着想の源は日本で仕事しているときでした。私はエキスポ用の映画を作っていたの。ストーリーがほとんどない視覚的な寓話では実にすごい映画でした。そして構想のひとつがものごとを失うことについてだった。さて、私はなにかを失ったけれど、それがなんであるか的確に指摘することができないというのが構想で、「私がなくしたのはカギ?ノート?電話?夫?」みたいなときの、この喪失感。なにかを失ったという奇妙な感覚があるじゃない。それで、私はそれを通訳に伝えていたら、「では、いまあなたはなにをなくしたのですか?」って彼女が言ったのよ。「なにを失ったかではないの、ものごと自体ではなくてものごとを喪失するという感覚なの。」と私は言った。そして彼女が言います、「いつそれをなくしたのか?」と。私は通訳によって精神分析されているようだった、それはどうもありがとう。私は「オーケー」、「あなたの質問に答えるよう努力するわ。いつそれをなくしたかよね?」って言った。そして私がなにかを失うことで構想を書いたのは、私たちがイラクを侵略していたときだと合点がいった。そして私が失ったのは私の国でした。

ローリー・アンダーソン:いま、時々、専門家が兵器を捜します。そして時々、彼らはあらゆるところで兵器を期待します。そして時々、どんな兵器も見つからないとき、別の専門家が「兵器を見つけていなくても兵器がないということではない」と言う。そして兵器を探す別の専門家が洗浄液や冷蔵庫の連接棒や小さなマグネットのようなものを見つけてこう言う、「これは君たちには一般的な物質のように見えるかもしれないが、私たちには兵器になりうるもの、または兵器を作るか兵器を輸送するか兵器を倉庫に保管するのに使われかねないもの、なぜなら専門家だけが兵器かもしれないとみなせるからだ、そして専門家だけが兵器に対処できる、なぜなら専門家だけが問題に対処できるからだ、そして専門家だけが問題に対処できる問題に対処できる。」

いま、時々、実に実に実に実に暑くて1月にまだ7月の暑さで、もう雪などなくて高波が都市を徹底的に破壊していて、いたるところにハリケーンで、誰もが問題なのをよくわかっているとしても、専門家の誰かが問題ないと言い、別の専門家たちが問題ないと主張するかなぜ問題ないかを説明すれば、わけなくそれは問題でなくなる。でも、ひとりの専門家が問題だと言うときには、、、

エイミー・グッドマン:ローリー・アンダーソン、彼女は今週中、ニューヨーク・リンカンセンターのローズシアターでパフォーマンスをしています。
(デモクラシーナウ!2008年7月23日)

写真は数年前のローリー・アンダーソン

2008/07/24

笑いをとるデタラメ大統領


◇「ウォールストリートは酔っぱらった」とブッシュは述べる
ジョージ・W・ブッシュ米大統領は、米金融市場をひどく痛めつける最近の信用危機を、「ウォールストリートは酔っぱらった」と言って説明してきている。

「酔っぱらって、今は二日酔い」なのだと、テキサス州ヒューストンでの個人的な政治基金調達のための催しで言った。
メディアの一員は招かれなかったし、追随的支持者らはカメラをオフにしてくれと頼まれた。
だが、誰かがこの言明をケータイのヴィデオカメラで記録して、これがインターネットで公表された。
・気まぐれのきっかけとなるもの
コメントがあったのは金曜で火曜にはインターネットにたどり着いていた。
「問題は、どれくらい長く酔いを醒まして、この一切の気まぐれの金融のきっかけとなるものを試そうとしないかだろ?」と大統領はヴィデオクリップの中で問う。
彼のコメントについてホワイトハウスはもっと単調な釈明を出してきている。
「ウォールストリートは非常に複雑な金融のきっかけとなるものに対処してきており、そのきっかけとなるものがシステムに対し提出するリスクを市場は完全に理解しなかったと彼は以前に言ってきています」とスポークスウーマン、ダナ・ペリノは言った。
「以前言ったことをもっとカラフルな言い方で彼が言ったのは確かですが、市場に何が起こったかに関して彼特有の観測の表現で彼は以前に説明してきています」と彼女は言った。
アメリカの住宅所有者の多くが、株式市場でごちゃごちゃに売られ大金に積もってきている抵当を返済する余裕がないことに銀行が気づいたとき、米国と世界中の金融市場が混乱に陥れられてきている。
この発覚が、株価の急落を導き、銀行のなかの嫌々ながらが貸し渋り、信用危機へ導いてきている、世界の金融市場のパニックをつのらせている。
ヴィデオでブッシュ氏は聴衆に言います。
「私たちには住宅問題がある。」
「ヒューストンにはない、疑いなくダラスにはない、なぜなら今日ローラがそこで家を一軒買おうとしているからだ」と群衆の笑いに彼は断言する。
ブッシュ夫人がテキサス州クロフォードの牧場にはもう住みたがらないので、2人がワシントンDCを出るときに住むどこかを捜しているのだとブッシュ氏は言った。
(BBC NEWS 23 July 2008)

写真は家のローンが返済できず抵当にかけられて売却される住宅です。まさかローラ夫人がこの手の物件を探してるなんてことは絶対にありません。BBCの23日のトップページからこのヴィデオが見られます。以下ニュースからーー。

◇米議会下院は23日、政府系住宅金融機関(GSE)の支援策や最大3千億ドル(約32兆円)の住宅ローン救済策などを盛り込んだ大規模な住宅法案を可決した。ブッシュ政権は同日、法案に署名する方針を表明。近く上院でも可決し、成立する見通しだ。
ローン救済策などの法案は可決済みで、金融危機対策としてGSE支援策などを新たに盛り込んだ。景気浮揚と住宅市場の活性化を狙って、約150億ドル(約1兆6千億円)の大型住宅減税なども計画。低所得者向け(サブプライム)住宅ローン問題への総合対策と位置づける。
住宅ローン救済では、連邦住宅庁が新たに総額3千億ドルまでの住宅ローンを保証。ローン返済が困難な約40万世帯が対象で、政府保証で比較的低金利の新たな民間ローンに借り換えができ、差し押さえや強制退去に歯止めをかける。
法施行による公的負担増は、GSE支援策が約250億ドル(約2兆7千億円)、ローン救済が約7億ドル(約750億円)などの試算があるが、予想を大幅に上回る可能性も指摘されている。
(朝日新聞 2008年7月24日)

2008/07/22

爆発しそうな中国



中国青島市のウワサの感染症について以下ニュースからーー。

◇北京五輪でセーリング会場となる中国・青島市の当局者は7月17日、市内で奇病が流行していると海外でウワサが出ているとした上で、「根拠のない話」と全面否定した。新華社電が伝えた。
一部海外のウェブサイトは、同市で今月、頭痛や高熱の症状を起こす奇妙な感染症が大流行し、16万人が感染、1000人以上が死亡したと伝えていた。流行性の髄膜炎の可能性が疑われるとしていたが、同当局者は、髄膜炎患者は現在まで2人だけで、昨年同時期の3人より少ないと語った。
(共同通信 2008年7月18日)

写真は、北京五輪のセーリング会場となる山東省青島市の海岸に異常発生した藻、AP提供
写真はクリックすると拡大版で見ることができます。

オリンピックって王様?



BBC NEWS のDay in pictures 「世界の印象的イメージ」よりーー。
いろんな場面で北京オリンピックはこういう警官隊が目立つものになりそうです。
セーリング会場になっている青島市の沿岸に5月末から大量発生したアオサ(藻)はお得意の人海戦術で一掃されたと中国メディアはアピールします。でも、7月に入り、この青島市で原因不明の感染症が流行しているとのウェブニュースもあり、またオリンピックを前に欧州衛星最大手のユーテルサット社が海外最大の独立系中国語TV放送局新唐人TV(NTDTV、本部ニューヨーク)の中国向け衛星放送を中断したとのニュースもあって、なんだか不穏です。これ、中国当局の圧力によるものだそうです。

◇8月8日の開会式に先だって、北京のオリンピックスタジアム「バーズネスト(鳥の巣)」の外でパレードのリハーサルをする中国の准軍事警官隊

◇ジャカルタで反WTOの抗議をするインドネシアの活動家たち。通商使節らは8年におよびだらだらと長引いてきている立ち往生した協議からなんとか同意を引きだそうとしている。
(BBC NEWS 21 Jury 2008)

2008/07/21

なんという戦争


◇なんというざまだ by スコット・リッター
「それは君がTVで見ているものではない。」
http://www.informationclearinghouse.info/article20320.htm
(この2分のヴィデオはBBCのサイトからも見ることができる。この映像はイスラエルの人権団体によって公表された。)

◇兵士がパレスチナ人捕虜を撃つのをはっきり示す場面をイスラエルの人権団体が公表した後、イスラエルは取り調べに着手していると言う。
発砲したときヴィデオは煙でぼけるが、ゴム弾が彼の左足の親指に命中して軍医によって治療されたと、このパレスチナ人男性は言う。
イスラエル防衛軍(IDF)はこのできごとを「容易ならぬ」と呼び、軍の真価に「正反対」だと呼んだ。
この事件は7月7日に西岸で起こったと人権団体B'Tselem は言った。
ヴィデオクリップは、手錠をはめられ目隠しされたパレスチナ人捕虜に向けて兵士が至近距離からゴムでコーティングされたスティール製弾丸を発射するのを証明したとB'Tselem は言った。
撃たれたときパレスチナ人男性の腕を持っていた中佐の面前でこの発砲は行われたということだ。
・調査
伝えられるところでは、イスラエルの西岸の防壁に対する激しい抗議の現場であったニリンの町の家の窓から14歳の少女がこのできごとを撮影した。
日曜にテープを受け取り、コピーを憲兵隊調査部隊に転送して取り調べを要求したとB'Tselem は言った。
このパレスチナ人、アシュラフ・アブ・ラーマンが次のように言ってるのが地元メディアによって引用された。「デモの最中に兵士らがボクを捕まえ、ボクを逮捕したーーそして数秒後、銃弾が発射されるのを聞き、カラダにほてりを感じた。恐かった。それがなんだったかわからなかった。」
「ボクは目を閉じた、そしてなにも思い出せない。足がなくなったように感じた」と27歳の若者は言った。
エルサレムポスト紙に引用される声明で、IDFは、「軍の法規は捕虜に傷を負わせることを禁じ、彼らに敬意を示して彼らの安全を保証するのを兵士らに義務づける。」と言った。
方針に従って、事件の場面は上級士官によって再検討されており、調査が進行中だとIDFは言った。
イスラエル政府は西岸の防壁が自爆者を止めるための安全処置であると言うが、批判者らはこの壁が占領地を併合してくすねるため故意に計画された奮闘だと言う。
1967年戦争でイスラエルは西岸(ヨルダン川西岸地区)とガザ地区を占領した。イスラエルは西岸に数十万ものイスラエル人を入植させてきており、大規模な軍隊の駐留を維持している。
(BBC NEWS 20 july 2008)

写真は兵士が撃つ瞬間です、ヴィデオで見てください。BBC NEWSより

2008/07/20

女の子映画がヒット中



◇「Hey, Hey It's Esther Blueburger(ヘイ、ヘイ、エスター・ブルーバーガー)」は、オーストラリア映画市場から現れた最新のコミック作品。

メガネをかけてぎこちないティーン(14歳)エスターの身の上話を語る、気おくれしない少女らしさをほめたたえる次世代映画だ。豪華な私立学校でおたくとして浮きまくり軽蔑されるエスター(新人のダニエル・カタンザリッティが演じる)は、地元の公立学校に通う年上の少女スンニを助けた後、徹底的に自分自身を作り直す。

どんどん人気が上がる米国のインディヒット作「ジュノ」にたまたま似ている「エスター・ブルーバーガー」は、もっとぶっとんでるアメリカの従姉妹の世界的成功をうまいこと見習うことになるかもしれない。

映画が好調なら、その俗うけねらいのキッチュさはきっと有利に働くしかない。

結局、世界的な観客を有して成功を見いだしているオーストラリアのコメディ映画の多くが、ただの生かじりのキャンプ(おかしいほどの誇張)を超えたものをあてにしてきている。

映画「マッドマックス」とラッセル・クロウを世界に送り出す国から出てきた最大のコミックヒット作の多くが、奇妙にも、保守的な会話とマッチョとしての従来のオーストラリア文化のステレオタイプに食ってかかる。

すなわち、いずれもみな「クロコダイル・ダンディ」に代わって「プリシラ(The Adventures of Priscilla, Queen of the Desert)」がある。

1986年に公開された最初の「クロコダイル・ダンディ」は世界中で興行的に大成功する。その年、国際的に一番の総収入をあげた映画は、続編2作を生み、オーストラリア観光産業を景気づけると信じられた。

映画の笑いの多くが時代錯誤の価値観を持ったままのミック・ダンディの描写からくる。ニューヨークを訪れるためオーストラリアの小さな町を出るとき、オージー野郎は現代のコスモポリタンの暮らしを甘受するのに苦闘する。

たとえば、あるシーンではビッグアップルのストリートで女装する男性に出会うことでダンディーの反応は、自分の性を立証するため男の股間をつかむことだった。

オーストラリア人のアイデンティティに関して「クロコダイル・ダンディ」のマンガ本映画化作品は映画館でうまくいったにせよ、現代のオーストラリアの現実に一致していないし、ありきたりだと多くの評論家から考察された。

90年代初頭、作家・監督のバズ・ラーマンの出現はオーストラリア映画に新鮮な息を吹き込んだように思えた。

1992年、彼のデビュー作「ダンシングヒーロー(Strictly Ballroom)」のすばらしい評論と興業面での成功は、女性らしさの側を見せるのを心配しなかった一連の包囲突破のヒット作品を予告した。

2001年の「ムーランルージュ」もまた挑戦的にキャンプだった、ラーマンによって設定されるベンチマーク(基準値)は、1994年の「プリシラ」と同年の「ミュリエルの結婚」によってそろえられる。

とりわけ「プリシラ」は初めて公開されたとき大騒ぎを起こした。敬うべき英国俳優テレンス・スタンプとガイ・ピアーズ、ヒューゴ・ウイーヴィングできわだつ映画は、プリシラと名付けた大型バスでシドニーからアリススプリングスまで奥地を越えてドライブする3人のホモの話だ。

それはキャンプの一流作品としてみなされるまでになっている、ことによると韓国ではそうでないかもしれない、伝えられるところでは韓国ではホモセクシャルを奨励しかねないとの不安から禁止された。

キャンプ性では「プリシラ」より明白に欠ける「ミュリエルの結婚」は、女性であることのより繊細で軽妙な面をほめたたえる。

魅惑的な純白の結婚式の空想にふける、社会的に不器用な「醜いアヒルの子」の話は、アバのミュージックがサントラで引き立てる。映画は世界中で思いがけないヒットとなり、「エスター・ブルーバーガー」にも出演するトニ・コレットにハリウッドキャリアを始めさせた。(99年「シックスセンス」の母親役、2002年「アバウト・ア・ボーイ」の母親役へと成長する。)

コレット演じるミュリエルは、ついに彼女が都会に向かう勇気を奮い起こすまで、にぶい友達から意地の悪いコメントを招くヒョウ革を着てドシンドシン歩き回る。

このキャンプの猛攻は時に映画の登場人物にとっても、とても手に負えないのを証明する。「プリシラ」のある部分でテレンス・スタンプ演じるバーナデットがホモ仲間に言うように、「人のことであれこれ文句を言うのを止めて、カツラやドレスやバストのサイズ、ペニス、ドラッグ、ナイトクラブ、どえらいアバ!について話し合うのを止めるのを条件として、この会話に加わるわ」

これに対してヒューゴ・ウイーヴィング演じるティックがすばやく言い返す、「それなら話し合うことをたくさん私たちに与えないでよ、でしょ?」
(CNN 04 July 2008)

写真は、映画「Hey Hey It's Esther Blueburger」の3月オーストラリアでのプレミア上映で、向かって左から監督のキャシー・ランドル、主役の新人ダニエル・カタンザリッティとKesisha Castle-Hughes
次の写真は言うまでもなく第一級のキャンプ映画「プリシラ」のスター、ガイ・ピアース、ヒューゴ・ウイーヴィング、テレンス・スタンプです。
「プリシラ」はもちろん、「「ミュリエルの結婚」は大、大、大好きな映画の1本、これ以降、トニ・コレットは見逃しません。アバも好きになっちゃった!
そういえば、80年代初めのタイ、コサムイ(サムイ島)でヨーロッパのバックパッカーにオージーの若者がひとり混じって奇妙な会話をしていた。オージー君は海に入って泳ぎもしなければ潜りもしない。なんでー?って聞くと、いつも海があるからわざわざ泳ぐまでもないと言った。その後、いろんな国談義があってオーストラリアは「ノーカルチャー」というので全員納得、爆笑した。

2008/07/19

同じ言いがかりは通用しない


◇住宅ローン大手への救済措置、インディマック銀行の破綻、米ドル最安値更新、過去26年で最高のインフレ、ダウが続落し1万1000ドルを割り込む、など金融危機を調べる
米国経済にとってこの7日間はきびしいものでした。7月11日金曜、米連邦預金保険公社(FDIC)は、破綻したカリフォルニアが地盤のインディマック銀行の監督権を差し押さえました。それは米国史上2番目に大きな銀行破綻でした。アナリストらは他にも150の銀行が破綻しうると予測します。日曜、ヘンリー・ポールソン財務長官が住宅ローン大手(政府系住宅金融機関)フレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)とファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)を救済する異例の動きを発表しました。火曜、ダウジョーンズ工業株平均値が2006年以降初めて1万1000ドルを割り込んでドルがユーロに対し最安値を更新しました。そして16日水曜、いま過去26年で最も速いペースでインフレが上昇していることが発表されました。

◇米国の攻撃でアフガニスタンの一般市民8人が殺された
アフガニスタンでは少なくとも8人の一般市民が殺されてきています。ここ2週間で米国の攻撃がアフガニスタン人の生命を奪うのは少なくとも3度目です。先週日曜の米国の爆撃で47人の一般民間人が殺されたとアフガン政府は言います。ペンタゴンがアフガニスタンでの空襲作戦を2003年以来最高のレベルまで意味ありげに強めてくるにつれて、死のスパイク波が起こります。

◇エクアドルとベネズエラが石油精製所を建設
大規模な石油精製所を建設する協定にエクアドルとベネズエラが調印しています。パシフィック精製所は一日あたり原油30万バレルの生産能力があります。エクアドルのラファエル・コレア大統領はこのパートナーシップを、南米の統合に向けたさらなる前進と呼びました。
エクアドルのラファエル・コレア大統領:「私たちが兄弟のようにうまく協定できること、私たちが信頼すること、いっしょに促進できること、国家間の競争のバカバカしさ愚かさを克服できることの明白な立証です。それゆえ、私たちは国家間の協力をいっしょに前進させることができます。」

◇コロンビアは人質救出の間に赤十字のシンボルマークを誤用
今月初めに反政府組織FARCの人質15人を救出した作戦の最中、軍のパイロットが赤十字のシンボルマークを偽って濫用したのをコロンビア政府は認めています。水曜日、コロンビアのウリベ大統領が謝罪しました。
コロンビアのアルヴァロ・ウリベ大統領:「士官が上司に誤りを告白したとき、ヘリコプターが着陸してたときに若干のゲリラを見て非常に神経質になった、彼は自分の命を気づかって、ポケットに入れて持ち運ぶ国際赤十字委員会のシンボルであるロゴの入った布きれをポケットから取り出して防弾チョッキにつけたと彼は言った。これが生じたのをわれわれは残念に思う。」
赤十字のシンボルマークの誤用は戦争規則違反とみなされます。それは救出任務を取り巻く2つ目の論議でした。人質の解放でFARCの指導者らに2000万ドルが支払われたとの先の報道をコロンビア当局は否定しています。
(以上、デモクラシーナウ!7月17日ヘッドライン)

◇マレーシアのアンワルが保釈で解放される
十分な証拠のない申し立てのソドミー(同性間の性行為・異性間の異常性行為)と関連して逮捕された後、マレーシア警察は野党指導者アンワル・イブラヒムを保釈で放免している。
供述をする予定であったちょうど数時間前に、彼は十分な証拠のない申し立てに関する疑いを留保された。
まだ容疑をかけられたままの元副首相は、彼の信用を傷つけるため、十分な証拠のない申し立てを画策したとして政府を非難している。
「彼らには私を非難する論拠がない」と釈放後アンワル氏は記者らに語った。
2週間前、元補佐官の男性がソドミーの罪で彼を告発して以降、60歳のアンワルはずっと警察を寄せつけない緊迫状態にあった。
同意した大人同士のあいだでもマレーシアではソドミーは犯罪で、イスラム教徒が多数派の国では20年の実刑で罰すべきものである。
彼の逮捕は、2008年3月の総選挙における野党の空前の躍進以降、持ち上がってきている政治的緊迫を悪化させると思われる。
・激しい圧力
警察本部外の記者らと話す元弁護士は、彼が建物を出ていると言った。
「彼は裏口から妻のクルマで立ち去った」と Sivarasa Rasiahは言った。
アンワル氏の逮捕はマレーシアの野党グループから挑発的とみなされているとクアラルンプールのBBCの特派員ロビン・ブラントは伝える。
10年前、彼が同じ罪で逮捕されたとき、彼の支持者たちは大規模なデモを行った。
彼らは今回も同じことをすると約束していたが、今のところ、大きな抗議は行われていないと特派員は伝える。
支持を示せとの野党の呼びかけにもかかわらず、警察本部の外に集まったのはほんの一握りの支持者だけだった。
アンワル氏は警察に対し供述しているがDNAサンプルの提供を拒否しているのを、弁護士の発言としてAFP通信が引用した。
保釈の事情では、彼は8月18日に警察に出頭する必要がある。
確たる証拠のない申し立ては、総選挙でのめざましい躍進後、政府を転覆するための彼の骨折りをなんとか挫折させようとの、いわば陰謀の一部であるとアンワル氏は言っている。
政府離脱者の助けを借りて、連立与党に挑戦を起こす立場にあるとアンワル氏が言って、わずか数週間後にソドミーの言いがかりが出た。
アブドラ・バダウィ首相がすでに激しい圧力の下にあるとき、あわれな選挙結果と燃料価格の高騰から辞任せよと野党指導者は要求した。
アブドラ氏は今年12月に辞職せよとの圧力を無視して、2010年に政権を離れるつもりだと言っている。
(BBC NEWS 17 July 2008)

写真は、2008年7月16日、プラカードを掲げるアンワルの支持者

2008/07/17

Bank Job 特別版DVD発売


ビッグニュース、実際今週のDVDで唯一のビッグニュースが、2月に公開されたとき、まずまずの熱心なカルト支持者の人気を呼んだ事実に基づくいかす強盗映画、「Bank Job」の2枚組特別版DVDだ。
君たちナマケモノにはおくれを取り戻すチャンスだ。1971年にロンドンのロイズ銀行で王室のセックススキャンダルが絡んだ強盗が起こった。英国人アスリーツでモデルが確かな俳優に変身したジェイソン・ステイサムと魅力のあるサフロン・バロウズ、最高の英国人性格俳優らによって演じられる泥棒たちは、銀行の貸金庫の中の罪を負わせる証拠となる写真を手に入れるため彼らを利用している上役らによって盗みを働きかけられる。
ロジャー・ドナルドソン監督はサスペンスの魅力を自分のものにする。最初の私の映画評論で、この映画を見た後に君たちは文字通り大英帝国をぐらつかせた銀行強盗についてもっと知りたくなるはずだと私は書いた。DVDのおかげで私の願いは叶った。標準のDVDとブルーレイ版と、どちらでも現実に起こった犯罪に注目する15分(十分とはいえない)の短編映画が見られる。それは事件を担当した当時の警官と歴史家からのコメントや歴史上のフィルムを活用している。
なるほど映画「Bank Job」は大げさではある、でも文句を言うにはおもしろすぎる。そしてもう一度見ることで、大好きな銀行強盗映画について私に考えさせた。
次にあげるのは私のトップ5だ。反対だとか、除外している作品があれば、教えてくれ。そして「Bank Job」がいきな窃盗団にふさわしいと思うかどうか教えてくれたまえ。

1)マイケル・マン監督の「ヒート」:1995年の作品
2)スパイクー・リー監督の「インサイドマン」:2006年の作品
3)シドニー・ルメット監督の「狼たちの午後」:1975年の作品ーーこれもまた事実に基づく犯罪映画。うだるような暑さのブルックリンの銀行内、当初計画では3人であっさり終わるはずが、一人脱落、銀行には金がなかった、途中2人が英雄に仕立てられるなど、突発事項で急変していくありさまを描く。空港で狙撃されなかった片割れ、アル・パチーノ役は実際に20年の刑を受けている。
4)キャスリン・ビグロー監督の「Point Break(ハートブルー)」1991年の作品ーーこれは強盗にサーフィンを組み合わせた唯一の銀行強盗映画かもしれない。レーガン大統領のマスクをかぶって銀行で強奪するサーファーたちを捕まえるため潜入捜査するFBI捜査官としてキアヌー・リーヴズが主演する。
5)ドン・シーゲル監督の「 Charley Varrick(突破口)」1973年の作品ーーおそらくこれは一度もうわさを聞かない最高の銀行強盗映画だろう。ウォルター・マッソーがかたわらで銀行強盗する農薬散布飛行操縦士チャーリーとしてセンセーショナルだった。オープニングシーンには手に汗するはずだ。
(RollingStone 15 July 2008 by Peter Travers)

2008/07/15

ニューヨーカー誌の風刺マンガ


◇オバマ・チームが風刺的イメージを激しく非難する
ニューヨーカー誌の表紙のマンガはオバマ氏をモスリムとしてミッシェル夫人をテロリストとして描く
雑誌はイメージは「根拠のない幻想的イメージを併用する」と言った

バラク・オバマのチームは、オバマに伝統的なイスラム教徒の身なりをさせ、彼の妻をテロリストとして描くマンガの表紙のため、ニューヨーカー誌を激しく非難している。

マンガは、民主党上院議員に対する右翼のゆがんだ攻撃について皮肉ったコメントのつもりだったと雑誌は述べる。

マンガは「品がなく、侮辱的」だったとオバマキャンペーンのスポークスマンは言った。

大統領選でのオバマ氏の共和党のライバル、ジョン・マケインのスポークスマンもまたそのマンガを非難した。

バリー・ブリットが描き、今週のニューヨーカー誌の表紙として重要な役割を演じるイメージは、オバマ氏が伝統的なモスリムの服を着ていると同時に彼の妻、ミッシェルが戦闘服のパンツ姿でマシンガンを肩から下げているというものだ。

暖炉ではアメリカの星条旗が燃え、壁にはオサマ・ビンラディンらしき人物の肖像がある、カップルは大統領執務室に立ち、拳と拳をガツンとぶつける「フィストバンプ」をする。

・人に偏見を持たせる手本

マンガは「オバマに関する若干の空想的イメージを併用して、それらが見え透いた歪曲のイメージであるのを示す」と声明でニューヨーカー誌は言った。

キリスト教徒のオバマ氏を急進的な隠れモスリムとして描こうとしている「恐怖の政治」という表紙は、事実無根の申し立てに対する批判だったとニューヨーカー誌は言った。

「燃える国旗、急進的民族主義者とイスラム教徒の衣装一式、拳のバンプ、壁の肖像画、その全部があれやこれやの攻撃をそっくり繰り返す。風刺はいわば私たちがしていることの一部であって、人に偏見を持たせる見本や悪意に満ちたこと、ばかばかしいことを嘲笑の的などにして見せることを意味し、ものごとを発表して明るみへ出すことを意味する。そしてこの表紙の精神がそれである」と声明は伝えた。

オバマ夫妻のお互いの「フィストバンプ(拳をガツンとぶつけ合う)」は、6月のミネソタ、セントポールでの遊説に対する言及だった。そこで夫妻は、フォックスニュースのあるコメンテーターが「テロリストのフィストジョブ(はったりの鉄拳)」と説明した行為、「フィストバンプ」を見られていた。

続いてフォックスニュースの彼女の番組を失った司会者のE・D・ヒルは、あとでコメントについて謝罪して、本気のつもりでなかったと主張した。

今週号はオバマ氏に関する「非常に重大」な記事2つを掲載したとニューヨーカー誌は言った。

だが、オバマのスポークスマン、ビル・バートンはマンガを退けて、こう言う:
「ニューヨーカー誌は、彼らの表紙が、オバマ上院議員の右翼評論家どもが精力的に作り出そうとしているカリカチュアの風刺攻撃であると考えてもよさそうなのに、ほとんどの読者はそれを品がなく侮辱的とみなすだろう。そして私たちは一致する。」

(BBC NEWS 14 July 2008)

写真は今週号のニューヨーカー誌の表紙
どうなんだろう。こういうこと言ってる連中がいるけど「バッカばかしいよね」と読めますが。昨日のBBCに「アメリカ人とはここまでバカか!」というインタヴューの実態を映像で見せる記事があって、あれを見ると、大多数のアメリカ人にはとうていわかってもらえないだろうな、ニューヨーカー誌には気の毒だけど、彼らにはあまりにも高尚すぎる、と思ってしまいました。

2008/07/13

米軍がアフガン市民47人を殺害


◇米軍がアフガニスタンの一般市民47人を殺害

日曜、アフガニスタン東部での米軍の空襲が、39人が女性と子どもの、一般市民47人を殺害したとアフガニスタン政府調査チームは述べる。

その日報道は、ナンガルハール州での空襲で20人が殺されたと報じた。米軍は彼らは戦闘員だったと言った。

だが、地元の人びとは死者が結婚式のパーティの客だったと言った。

一般市民の犠牲者はアフガニスタンでは非常に微妙な問題だと特派員は述べる。

カルザイ大統領は一般市民の犠牲者は容認できないと言っている。

・審理を要求

カルザイ氏は日曜のできごとを調査するため9人の委員会を設立した。

委員会は地盤がナンガルハール州にある上院副議長 Burhanullah Shinwari が率いる。「アメリカの爆撃によって47人の一般市民が殺されて他に9人が負傷したのを私たちの調査が発見した。」と彼はBBCに語った。

殺害された人たちの中には「39人の女性と子どもがいる」と彼は言った。他の8人の死者は「14歳から18歳のあいだ」だった。

部隊もまた調査をしてきており、どのような民間人の生命の損失も遺憾なことだと、US連合のスポークスマン、ルミ・ネルソン・グリーン中尉はAFP通信に語った。「われわれは非戦闘員を決して標的にしない。民間人の犠牲者を避けるため、われわれはどんなことでもする」と彼女は言った。

今回、殺されたのは先のNATO基地に対する死闘の攻撃にかかわり合う戦闘員だったと米国は言った。

事件はアフガン国境近くの、Deh Balaの人里離れた地域で起こった。

議会下院の副議長Mirwais Yasiniもまた地盤がナンガルハール州にある。「Deh Balaの殺しを私たちは非常に悲しんでいる。人びとは補償されるべきだ」と彼はBBCに語った。

「これらの作戦が国民と政府との間のギャップを広げている。」

「爆撃を遂行した人たちはもちろん」、空襲に先だって情報を米軍に渡した人たちは審問されるべきだと彼は言った。

「将来、すべての作戦が私たちの治安部隊と完全に協力して行われるべき」だとYasini氏は要求した。

・恥じている

アフガニスタンでのほとんどの一般市民の死はタリバン戦闘員と、カルザイ大統領と米国とNATO軍に抵抗する他の戦闘員によって引き起こされると特派員は言う。月曜、カブールのインド大使館に対する自爆攻撃はほとんどが一般市民の41人を殺害した。

しかしながら、外国の部隊もまたよく一般市民を殺害しており、アフガニスタンでの彼らの存在の支持を浸食することにつながってきている。

昨年、ナンガルハール州ジャララバード近くでアメリカ海兵隊が一般市民19人を殺した後、米軍スポークスマンは「深く恥じている」と言った。

わずか数カ月前にはNATOスポークスマンが、NATO軍にとって一般市民の犠牲者が除くための主要問題だったと言った。

「われわれが間違いを犯してきており、改良を加えるのにきわめて懸命に励んでいるただひとつのことが、罪のない一般市民を殺していることだと考える」とリチャード・ナギー准将は言った。

「アフガン国民の忍耐は、終わらない罪のない一般市民の死によって徐々に弱ってきている。」と彼らに伝えるため、2007年5月、外国の司令官らを召喚するほど、アフガン民間人の死についてカルザイ大統領の批判は痛烈だった。

先の6日間の暴徒の攻撃か軍事行動で、少なくとも250人のアフガン一般市民が殺されるか負傷してきていると2日前、赤十字が言った。赤十字は戦闘のすべての当事者らに一般市民の犠牲者を避けるよう求めた。

(BBC 11 July 2008)
http://news.bbc.co.uk/2/hi/south_asia/7501538.stm

2008/07/12

30年の独房監禁後有罪が逆転


◇「見くびった態度」との批判のせいでジャクソン師がオバマに謝罪
大統領選のニュースで、アフリカ系アメリカ人を「みくびった態度で話す」としてオバマを非難する危険で露骨なコメントのせいで、ジェシー・ジャクソン師がバラク・オバマ上院議員に謝罪している。子どもたちを見捨てるアフリカ系アメリカ人の父親たちを選抜する最近のオバマを批判するのを、こっそり生放送から録音されたとき、ジャクソンはフォックスニュースのインタヴューに備えていた。
ジェシー・ジャクソン師:「ほら、バラクはこの信頼をベースにする黒人をみくびった態度で話しているだろ、彼を絶ちたい(ビープ音が鳴る)。」
ジャクソンは彼の所見が録音されていたことに気づかなかった。フォックスニュースがビル・オライリーの番組「オライリーファクター」の昨晩のエピソードでそれを論評するつもりだと発表した後、彼は公式の謝罪を発した。
ジェシー・ジャクソン師:「私がばかげた言い方で言ったことがなんであれ気を散らすものとして帰することになるなら、それに対し謝罪を申し出る。なぜならこの大統領選を傷つけたり困らせることになるのを望まないからだ。ものすごい犠牲を払ってきている非常に多くの人びとにとって、それはたまらない夢に相当する。それが意味することに私はとても神経質だ。」
声明でジャクソンは、「オバマのメッセージの道徳的内容に対する私の抗議は、黒人男性の人格面と道徳面での責任を扱うだけでなしに、政府の共同の道徳面での責任と社会政策を扱うことを訴えるものだった。」と言って、さらに彼の所見を説明した。

◇エドワーズが副大統領指名を考慮する
一方、大統領になるのに有望だと思われた元候補者のジョン・エドワーズもまたニューヨークにいる。水曜、エドワーズはハーレムの食料貯蔵室を訪ねて、もし求められれば、副大統領の地位を熟考するつもりだと述べた。

◇避難者用トレーラーの毒性レベルを明らかにするのを怠ったことをカトリーナの工事請負人たちが認める
主要な政府の工事請負人たちが、ハリケーンカトリーナの避難者たちのために建てられたトレーラーにおいて危険レベルの有毒性を示している内部調査結果を明らかにするのを怠ったと認めている。許容できる標準値の45倍にもなる大量のホルムアルデヒドに気づいた会社の調査を政府の当局者に教えなかったと、Gulf Stream Coach社は言う。連邦緊急管理機関がすでにレベルが高いのを承知していたので、結果は「不適切な情報」だと考えられたと水曜、会社のCEOジム・シェアは議員らに話した。

◇「アンゴラ3」事件で収監されたブラックパンサーの有罪判決がくつがえった
30年以上も独房監禁で過ごした元ブラックパンサーの殺人有罪判決を連邦判事がくつがえしている。アルバート・ウッドフォックスと2人の元ブラックパンサーたちは「アンゴラ3」として知られている。政治的直接行動主義のせいで3人は罪を着せられたと多くが信じた。ウッドフォックスの弁護士が証人らの信頼性に当然の異議申し立てをするのを怠ったと今週、裁判官は裁定を下した。証人らは後に彼らが無理やり不正に証言させられたのを認めた。
(以上、デモクラシーナウ!7月10日ヘッドライン)

◇バラク・オバマ:副大統領からヒラリー・クリントンを除外しない
ヒラリーは彼のランニングメイトの副大統領候補リストにあるが、元大統領としての彼女の夫のステータスがことを「複雑」にさせると、オバマは民主党の指名権提供者でヒラリー・クリントンの熱心な支持者だったJill Iscolに告げた。
(LATimes 12 July 2008)

写真はチリのサンティアゴで新教育法の提議に抗議する教師を暴動鎮圧部隊が逮捕する、BBCのweek in pictures: 5-11 July より

2008/07/11

イスラエルの次はイランが脅す


イスラエルのバラク国防大臣は、もし脅威と感じればイランに対し行動に出る用意があると警告している。(BBC NEWS 10 July 2008)

◇イランの革命防衛隊が10日、前日に続いて中・長距離弾道ミサイルの発射実験を実施したとする同国メディアの報道に対し、米軍の情報筋が疑問を投げ掛けている。この日は、前日打ち上げに失敗したミサイル1基を発射するにとどまった可能性があるという。
米軍が収集した情報に詳しい軍高官がCNNに語ったところによると、米軍のレーダーや衛星などには、中・長距離ミサイルが発射されたデータが記録されていない。
同高官によれば、9日の実験でイランの国営メディアが公開した写真のうち、4基のミサイルが同時に飛んでいる場面は、デジタル加工された疑いがある。発射時の写真では、4基のうち旧式の小型ミサイル1基が発射台に取り残され、3基だけが上空へ向かっていた。ところがこれに続く写真では、前面に4基目のミサイルと煙が写し出され、ミサイルの残っていた発射台はその陰に隠れている。4基目は、一緒に写っている別のミサイル2基を合成して作った可能性が高いという。
イランのメディアは、10日にペルシャ湾付近で2日目の実験が実施され、一連のミサイルがすべて標的に命中したと伝えていた。
(CNN 11 July 2008)

◇イラン革命防衛隊のホセイン・サラミ将官は9日、長距離ミサイル試射がイスラエルと米国の脅威に対応するためだと説明した。
同将官は国営テレビで「ことばで脅しをかける外交政策を取る向きは、われわれが常に指を引き金にかけていることを知らなければならない。われわれは何百発、何千発ものミサイルを、あらかじめ設定した標的に発射する用意がある」などと述べ、短期間で「敵の脅威」に強硬対応する姿勢を強調した。
イランは時折ミサイルを試射しているが、今回はイランを想定したイスラエルの軍事演習が先月行われ、イラン核問題をめぐる国際社会との摩擦が強まる状況下で実施された。国営イラン通信は国内外の専門家の見解としたうえで、イスラエルがイラン国内の核施設を攻撃した場合、射程2000キロのシャハブ3に報復能力があることを示唆した。
(CNN 10 July 2008)

2008/07/10

富の再分配を求めるストライク


◇反政府抗議行動がペルーを襲う
政府の自由市場政策に抗議してペルーで数百人がデモ行進とストライクに合流している。
政府は経済的急発展から富を分配してきていないと彼らは言う。
赤い旗をなびかせてリマの大広場のひとつに結集するストライカーたちは、アラン・ガルシア大統領は彼のルーツである社会主義者を裏切る者だと非難する。
国のあちこちでたかぶった分裂があったが、抗議者らはおおむね平和的だった。警察は約200人を逮捕したと言う。
大統領の自由市場政策はビジネス分野と多国籍企業だけのためになっていて、貧者を置き去りにしていると抗議者たちは言う。
ペルーは世界で最も高い成長率のひとつを享受しているのに、給料は低いままで生活費は上がり続けると彼らは不満を述べる。
ストライクを組織した労働組合同盟のリーダー、Mario Huamanは、繊維労働者から退職警官までが抗議することに成り行くストは成功だったと言った。
「これは富裕層と一国の利益を越えた会社のための政府だ。なぜ私たちがこのストを行ったか?まさに、経済成長が人口の大多数のためになるかを尋ねるためだ」と彼は言った。
「もっと富の再分配があるように、健康保険、教育、安全により多くの出資があるように。」
それについて政府は、10人に一人より少ない労働者がストに参加したにすぎないと言った。
だが、まれな処置で、ペルー社会の大きな分野で不満があったのを認め、平和的に抗議した人びとに挨拶するとガルシア大統領は言った。
ペルーの鉱山分野は中国とインドからの需要によって押し上げられる金属高値に乗じている。
アンデスとアマゾン内部では大多数の人びとが依然として貧困のなかで暮らすと同時に、輸出に基づく経済はたいてい沿岸の主要都市のためになる。
(BBC NEWS 10 July 2008)

2008/07/07

ビクトル・ハラの勇気とバラード



ロンドンをベースに仕事するオーストラリア生まれのジャーナリスト、ジョン・ピルジャーの最初のドキュメンタリー作品、「The War On Democracy(民主主義に対する戦争)」は、水道料金が一気に3倍に値上がりする南米ボリビアの水道民営化に抵抗する驚くべき民衆蜂起について伝えている。ボリビアの水戦争と呼ばれるもので、ボリビアの労働者と市民らは米国の大企業を追い出すことに成功する。映画はまたジョン・ピルジャーが特別の思いを抱く、チリのアジェンデと共に立ち上がり米国の支援を受けるピノチェットのファシズムと戦った人たちの勇気に関するもので、民衆にとって南米は「なんにも変わってきていない」との私たちへの警告でもある。
以下は、そのボリビアの水戦争についてーー。

◇ボリビアの水戦争
ボリビアで水戦争が始まるまでは、ボリビアは世界銀行とIMFにとっていいカモだった。
1999年、世界銀行は、ボリビア第三の都市コチャバンバの公営水道を民営化すれば600万ドルの対外債務を帳消しにすると持ちかけて、ボリビア政府に民営化を迫った。
政府は「飲料水および衛生法」という法律を制定、補助金も打ち切って、水道は民営化される。
売却先の米国最大手の建設企業ベクテル社の子会社、ロンドン国際水供給会社は、数週間後、水道料金を3倍に値上げした。最低ラインの給料が100ドル未満の家庭に、月額20ドルの水道料金が請求された。それは家族5人の2週間分の食費に相当した。そして支払い能力のない人には容赦なく水の供給が止められた。
ことの深刻さに、2000年1月、「水と生活を守る市民連合」が結成され、市民に動員がかけられた。コチャバンバは4日間閉鎖した。ひと月経たぬうちに数百万のボリビア人がコチャバンバに向かって行進した。ゼネストに突入。決起集会で、国民すべての水の権利を守る要求、「コチャバンバ宣言」が出される。
政府は水道料金を下げると約束したが、約束は守られなかった。2月、市民連合は「水は神の贈り物であって商品ではない」、「水はいのち」というスローガンを掲げて新法の撤回を要求、平和的なデモ行進をする。
2000年4月、IMF、世界銀行、米州開発銀行が援助停止の脅しをかけて政府は戒厳令を宣言。数千人の兵士と警官を配備して抗議の鎮静化をはかろうとする。警察は反乱指導者らを深夜襲撃して逮捕、地元ラジオ局を閉鎖。武装兵士が街を監視した。(4月と9月の騒乱による死者9人、重傷者175人、失明した子ども2人が含まれる。)
当時の大統領ウゴ・バンセル・スアレスは1970年代にピノチェット流の独裁を行った人物。だが、弾圧は長く続かなかった。ついに4月12日、米国企業がボリビアを追い出される形で出て行き、政府は水道民営化法を撤回。水道会社は借金付きでボリビアの労働者と市民に引き渡された。2000年夏、市民連合が民主的経営計画と経営陣を決めた。
これは1980年代から1990年代にアメリカ合衆国がラテンアメリカなどの諸外国において押し進めてきた新自由主義経済モデル、すなわち経済の自由化や民営化に対する、初めての拒絶行動だった。だが戦いはこれで終わらなかった。ベクテル社がボリビア政府に対し、2500万ドルの損害賠償請求を起こした。ベクテルは契約解除による損害賠償を求めて政府と争っている。
(Wikipediaのコチャバンバ水紛争、などから抜粋)

◇ベクテルの犯罪
2003年6月1日ー5日、全米各地でアメリカ大手ゼネコンのベクテルに対する抗議行動が行われた。この行動はイラク戦争に反対してきたグローバルエクスチェンジやグローバル企業監視のNGOによるもので、行動の目的は「ベクテルの企業活動が世界で引き起こしている人権侵害、環境・健康破壊の事実の暴露」「ブッシュ政権がベクテルなどと共謀して進めている復興名目のイラクへの経済侵略・資産強奪行為の停止」を訴えることだった。
バグダッド占領直後の4月、米国際開発局(USAID)は電気・道路・水道など、1年半におよぶインフラ復旧事業をベクテルに発注した。これは総額6億8000万ドル(約816億円)の巨大な契約だった。
ベクテル社は、世界のいたるところで環境や健康破壊、人権侵害を引き起こしているグローバル資本の典型のような企業。今回のイラク「復興」事業には水道事業も含まれている。ボリビアのコチャバンバがそのよい例で、ベクテルはこれまでに世界各地で水道の民営化事業にかかわって生存権をおびやかすほど深刻な被害を市民にもたらしてきている。

写真は、ジョン・ピルジャーにドキュメンタリー映画を作ることを思いつかせたひとり、チリのミュージシャン、ビクトル・ハラです。彼は1970年代初頭のチリでアジェンデのもと歴史上初めて平和的手段による社会主義への道、「赤ちゃんにミルクを、子どもに教育を、働く者に憩いを」を試みた。だが、米国が支援したクーデターでアジェンデは死に、大勢がピノチェット将軍の手下によって虐殺された。そのなかにビクトル・ハラもいた。
ピルジャーは彼の最新の記事、「ラテンアメリカの謀反、その<民主主義に対する戦争>の起源」の中でこう書いているーー。
ビクトル・ハラの歌は、ピノチェットとCIAがそれを沈黙させて絶ってしまう前のサルバドール・アジェンデの人気のあった民主主義をほめたたえた。
ハラが他の何千人もの政治犯といっしょに逮捕されたチリのサンティアゴにある国立競技場で私たちは撮影した。誰から聞いても、彼は同志の抵抗力の源だったし、兵士たちが彼を地面に叩きつけて彼の両手をこなごなに砕くまで、彼は同志のために歌った。彼はそこで最後の歌を書き、その紙くずに書かれた歌はそっと持ち出された。以下がその歌詞だーー。

なにがファシズムの恐怖をものともしないか
創作すること
ナイフのような精密さで
彼らはその計画を遂行する
彼らにとって、血はメダルに匹敵する
恐怖について歌わなければならないとき
歌うことがどんなにつらいか
沈黙と悲鳴のなかで
私の歌は終わる

拷問の2日後、彼らは彼を殺した。「民主主義に対する戦争」は、そのような勇気についてと「彼らにとって」なんにも変わってきてないこと、「血はメダルに等しい」ことを、私たちに警告するものだ。

▲全文の翻訳はメールマガジンで読むことができます。「NewsFanzine No.211

2008/07/06

アメリカ建国の父は失望している


インターネット新聞、ハフィントンポストの7月5日付トップ記事はCNNの世論調査結果だった。以下、4日のCNN NEWSからーー。

◇独立宣言から232年、米国の成り行きの結果について、トーマス・ジェファーソンやベンジャミン・フランクリンの同輩らはどう感じているだろうか?
ほとんどのアメリカ人が市民であることを誇りに思うと言うが、ほとんどがまた建国の父らは喜んではいないだろうと考える。
アメリカ人の大多数が最近の世論調査で「喜ばない」と言った。
CNN世論調査会社の調査によると、6月26日ー29日の世論調査の質問表に答えたアメリカ人の成人の69%が、この国が全体的にみてこうなっていることに独立宣言書署名者らは失望しているはずだと答えた。
別の選択をしたのは電話質問表の回答者1026人のみ、29%が「喜ぶ」と答えた。
CNN世論調査の責任者キーティング・ホーランドによると、アメリカ人は「常にそんな風には感じなかった」。「2001年には54%が独立宣言書の署名者たちは今日の国のありさまに満足しているはずだと考えた。」
それでも、先月の世論調査に回答したほとんどが彼らの国を大いに自慢した。
61%がアメリカ人であることを極端に誇りにした。次の28%はとても満足に思うと言った。7%が「適度に」と答え、2%が「ほんの少し」と答え、1%が「まったく」誇りに思わないと答えた。
「極端に誇りに思う」と答えるパーセンテージは2005年から変わっていないも同然だった。2003年には70%が極端に誇りに思うと言い、2001年にそう言ったのは55%だった。どの世論調査も同じ期間に行われた。
6月に別の質問もした。米国の大統領候補者はどのくらい頻繁に星条旗のピンを襟につけるべきか(カジュアルな服装でないとき)?
(オバマがジャケットの襟に星条旗のピンをつけない主義なのを愛国心がないと批判されていることを受けたものと思われる)
回答者の41%が大統領候補者は常にピンをつけるべきだと言った。次の13%が「たびたび」と言い、16%が「ときどき」と言い、19%が「唯一時たま」と言い、9%が「決してつけない」と答えた。
(CNN.com 4 July 2008)

2008/07/05

身代金2000万ドルのやらせ?


コロンビアのウリベ大統領に大手柄を与えた、イスラエル・米軍の先鋭部隊による流血なしの人質解放劇が、実は身代金21億円?という報道がスイスからーー。
 
◇スイスの公共放送局「ラジオ・スイス・ロマンド」は4日、信頼できる筋の情報として、コロンビアの元大統領候補イングリッド・ベタンクールさんらの解放に当たり、犯人側の左翼武装組織、コロンビア革命軍(FARC)に身代金約2000万ドル(約21億3000万円)が支払われていたと報じた。
同放送によると、身代金をめぐる取引には米国が関与。人質の見張り番の妻が連絡役になった。コロンビア政府軍がFARCを欺いて救出劇に成功したという発表は、「作り話」だとしている。
スイスはフランス、スペインと共に、コロンビア政府とFARCの仲介役を務めていたことがある。
(時事通信 2008年7月4日)

◇「われわれは1セントも払ってきていない」
ホアン・マヌエル・サントス国防相が人質解放でコロンビアは2000万ドル支払ったとのスイスの報道を否定する。
(BBC NEWS 5 July 2008)

写真は、決勝進出を決めたナダル、ウインブルドン決勝はナダル対フェデラー、女子はウィリアムズ姉妹対決となりました。ヴィーナスのサーブはすごい!208キロを記録。

2008/07/04

ローリングストーン誌の顔



◇イラクFM:民間の請負人の訴追免除を取り除くことを米国が受け入れる
イラクで軍事行動を取る民間の請負人の訴追免除を取り除くことにブッシュ政権が同意しているとイラクの外相が主張している。誓約は米軍との長期地位協定に関する進行中の協議での幾つかの米国の譲歩のなかに含まれるとゼバリ外相は言う。一方、米国の交渉人らは伝えられるところでは米軍の免除もまた取り除くイラクの要求を拒んでいる。交渉の詳細についてコメントするのをホワイトハウスは拒否してきている。民間の軍事会社に断固たる措置を取るための先のイラクの試みは失敗してきている。昨年9月バグダッドでの17人のイラク人一般市民の大虐殺の当然の結果として、イラクの禁止令にもかかわらず、ブラックウォーターワイルドワイドは依然としてイラクで軍事行動を取っている。

◇ペンタゴンがイラク軍の行状をスパイする
イラク軍の行状を広範囲にわたりスパイすることをペンタゴンが行っているとロサンジェルスタイムズが報じるとき、真偽はともかく真実らしい米国譲歩の話が届く。伝えられるところでは、イラク軍隊の動きを監視するために米軍は先進の衛星を含める米軍の最も洗練されたスパイテクノロジーの幾つかを配備してきている。そのテクノロジーは通常、米国の敵と思われる軍勢をスパイするためだけに使われる。伝えられるところでは、今年初頭、バスラに配備のイラク兵によって米国職員らが油断につけこまれた後、スパイ活動が増してきていた。

◇グアンタナモのコーチは尋問を中国のテクニックに基づかせる
グアンタナモベイの軍のコーチらが尋問の全クラスを朝鮮戦争中に米国人捕虜に使われた中国人のテクニックに基づかせるのを、ニューヨークタイムズが暴露している。「睡眠剥奪」、「束縛の延長」、「人前にさらす」、「餓死半ば」、「傷の活用」などを含めるそのテクニックは、たっぷり拷問の形態とみなされてきている。もくろんだ効果には、「尋問官次第でえじきにする」、「抵抗する気持ちと肉体の能力を弱める」、「捕虜への配慮を動物レベルに引き下げる」などが含まれる。その手法はまた、はなはだしく効果がないともみなされており、たいていウソの自供を手に入れてきている。「共産主義者が戦争の空軍捕虜からウソの自白を引き出すための試み」と表題が付く1957年の空軍の研究からの1章でテクニックはあらまし描かれた。ある手法は、2005年に議会が強制の濫用を禁じるまでグアンタナモの捕虜たちに使われた。

◇米軍基地なるものでペルーとボリビアが口論
ボリビアのエボ・モラレス大統領が秘密の米軍基地を主催すると非難した後、ペルー政府が大使をボリビアに召還している。記者会見でペルーのアラン・ガルシア大統領はモラレスのコメントを退けて、ペルーの主権に干渉すると彼を非難した。
ペルーのアラン・ガルシア大統領:「ペルーは主権国家、重要な国である。世界でも大きな国であるから、ボリビアの大統領はもちろんのこと、われわれの国を挑発することでアウトサイダーが勝手なことをするのをのらくらと辛抱してられない。ペルーに米国の基地がある、このこと全体がべらぼうなウソと操作に基づいている。」
ガルシアはモラレスに「黙れ」と続けて求めた。モラレスはガルシアのコメントを公然と非難して、米軍基地についての彼の批判を擁護した。
ボリビアのエボ・モラレス大統領:「米軍基地と共に生きるとはどのようなことか、私は個人的に体験してきている。私たちの軍隊に命令する、鎮圧に参加し大虐殺に参加する国家警察に命令する、戦闘服を着て武装した北米兵士。私はこの体験をラテンアメリカの兄弟たちと共有する必要があります。それは威厳を守る人びとの義務である。」
昨年ペルーがいわゆる米国との「自由貿易」協定とやらに調印して以来、ペルーとボリビア間の緊張はエスカレートしてきている。

(以上、デモクラシーナウ!2008年7月2日ヘッドライン)

写真は、7月10日付ローリングストーン誌のカヴァーストーリー「バラク・オバマとの会話」から
by ヤン・ウェナー

2008/07/03

拡大する対イラン秘密工作


◇対イラン秘密工作の規模大拡大に財源を繰り入れることで民主党が同意
対イラン秘密工作の大拡大に資金を繰り入れることで昨年ブッシュ大統領からの要請に民主党主導の議会が同意したのを、ニューヨーカー誌のベテラン調査報道記者シーモア・ハーシュが暴いています。イランの核プログラムをスパイすることからイラン政府を転覆するためのスカウトで反乱グループを支援することまで、その隠密活動に4億ドルを費やすのを議会は承認しました。
作戦は、法律によって民主党と共和党の議会指導部と情報委員会の幹部に知らせなくてはならないことになっているブッシュによって署名された高度に機密扱いされた大統領所見のなかで提示されました。
ハーシュによると、昨年来、米国特殊部隊がイラク南部から越境作戦を行ってきています。これにはイラン革命防衛隊のメンバーを捕らえることや、彼らを尋問のためにイラクに連れてくること、逮捕されるか殺されかねない、いわゆる評価される「貴重な標的」の追跡が含まれています。
対イラン秘密工作は新しくないとはいえ、CIAと合同特殊作戦司令部がかかわり合うイランにおける作戦の規模と対象範囲はいまや意味ありげに拡大されてきているとハーシュは書きます。
シーモア・ハーシュはピューリッツァー賞を受賞するジャーナリストです。
(彼のニューヨーカー誌の記事は後日全文翻訳したものをメールマガジンにて配信するつもりです。)

◇国連:アフガニスタンにおける一般市民の死者数が60%急上昇
今年上半期、アフガニスタンで殺された一般市民の数が60%急上昇していることを国連が明らかにしています。1月以降、700人近くの一般市民が殺されてきています。大多数はタリバンか他の戦闘員グループによって殺されたが、かなりの数が多国籍軍によって殺されたと国連のジョン・ホルムズは言いました。
タリバンは「立ち直りの速い反乱行為と合体している」のでタリバン攻撃と爆撃は増し続けるとペンタゴンが予測しているときにこれが出ます。パキスタン軍が推測のタリバン陣地への急襲を開始して3日目、戦闘はパキスタン領内でも激しさを増してきています。これは国境のカイバル部族地域でのタリバン戦闘員に対するパキスタンの初の大攻勢なのを特徴づけます。

◇ペンタゴンがパキスタン国内の任務に着手する秘密計画を立案
一方、パキスタン内でアルカイダに対する任務に着手するペンタゴンの特殊作戦を容易にするため、秘密計画をペンタゴンが立案したとニューヨークタイムズが報じます。でも、キャノンボール(砲弾)作戦として知られる計画は、パキスタンのムシャラフ大統領を冷ややかな気持ちにさせる恐れがあるせいで、一度も実行されずにきています。また、イラク戦争が一貫して部族エリアから力量とハイレベルの注意をそらしたとタイムズ紙は報じます。アメリカの軍隊と情報機関が部族エリアを詳しく調べるために追加の無人探査機プレデターを要請したとき、イラクに送られたので無人探査機は求めに応じられないと言われました。

◇イスラエルへの追加予算1億7000万ドルを議会が承認
米連邦議会からのニュースでは、来年度の援助予算から追加支援金1億7000万ドルをイスラエルに与えることに議会が承認しています。これは来年度米国がイスラエルに総額25億ドル以上を与えるということを意味します。イスラエルは相変わらず米国の対外援助の最大の受取人のままです。今後10年間に米国は300億ドルをイスラエルに与えるつもりでいます。

◇国境検問所でイスラエル当局者らがパレスチナ人ジャーナリストをぶち負かす
その間に、ヨルダンとパレスチナ自治領西岸地区との国境検問所でイスラエル当局者らによって裸にされて調べられ暴行された後、著名なジャーナリストが入院する事態になっています。ジャーナリストのモハメッド・オメルは、ジャーナリストにとって名誉あるマーサ・ゲルホーン賞を受賞したロンドン訪問後ガザに戻る途中でした。オメルはIPS(インタープレスサービス)のガザ特派員で当番組デモクラシーナウ!のゲストでした。オメルによると、シン・ベト(=シャバク、諜報機関、主に対アラブ国内保安機関)当局者らが彼を尋問しました、顔にM16を突きつけて、彼の衣類をすべて力づくで脱がせました。それから当局者らはクギなどで彼を床に留めて彼の体の穴という穴をすべて調べました。彼は嘔吐し出して気を失いました。それから地面にガンガンぶつかる頭を持って床を引きずられました。彼はパレスチナの病院で目を覚ましました。
(シャバク=シェルト・ベタホン・クラリとしても知られるシン・ベトは、イスラエルの特務機関システムに属し、対諜報活動並びに国内保安に責任を負う。シン・ベトの主な任務は、敵対・友好を問わず外国諜報部に関する情報の収集、イスラエルの公職者および国外施設の警備、イスラエル国内外でのサボタージュとテロリズムを含む国内と外部勢力により操られる全形態の破壊活動の捜査。シャバクの長官はイスラエル内務相の直属だが、その権限内において、支配下にある局の指導を独自に実施する。イスラエルの情報・治安機関より)

写真は、イスラエル当局がエルサレムに住むパレスチナ男性(射殺された)によるテロ攻撃とラベル付けしている、エルサレムで建設作業中のブルドーザーが水曜、突然交通量の多い通りでクルマ数台とバスに突っ込んだ事件で横転するバス。バスの後ろに見えるのが事件を起こしたブルドーザー。

イングリッド・ベタンクールが自由に


◇コロンビアのフアン・マヌエル・サントス国防相は7月2日、左翼ゲリラ・コロンビア革命軍(FARC)の人質となっていたフランス国籍も持つコロンビア人政治家イングリッド・ベタンクール元大統領候補と米国人3人、コロンビア国軍兵士11人を救出したと発表した。
人質らは、コロンビア南東部のジャングルの中での救出作戦で救出されたという。ベタンクール元大統領候補は2002年から、米国人3人は2003年からFARCの人質になっていた。
(AFP 2008年7月3日)