見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2009/10/31

アメリカの汚名のひとつが終わる



◇オバマが近いうちにHIVと共に生きる人々の入国禁止を解く

アメリカはHIVと共に生きる人々の入国で22年の禁止を終わりにすべきなのを、バラク・オバマ大統領が確かなものとしてきている。

HIV/エイズ関連のヘルスケアを提供する行いに対する財政援助を延長したとき、オバマ氏は公表した。

「HIV/エイズと闘うことで世界的な指導者になりたければ、私たちはそのように行動する必要があります」とオバマ氏は言った。

アメリカはHIV状態で入る自由(権利)を除く、わずか約12カ国のうちのひとつだ。禁止令は2010年の初めに取り除かれるものと期待される。

・汚名を終える

ライアン・ホワイトHIV/エイズ治療延長法に署名したとき、オバマ氏はこの動きを確かなものとした。

入る自由の禁止は「事実よりむしろ恐怖に根をもたれてきていた」とオバマ氏は言った。

彼は言った。「エイズ流行病を食い止める支援に関係するとき、私たちは世界をリードします。ところが今はまだ、HIVと共に生きる人々が私たちの国に入るのを禁ずるわずか1ダースの国のひとつです。」
「月曜日、私の政権は新年後ただちに効力を発揮する旅行禁止を排除する最終的ルールを発表するでしょう。」

オバマは付け加えた。「人々に検査を受けさせるのを抑制してきた汚名、人々が自分の病気に直面するのを抑制して長すぎるほどこの疾病の広がりを促進してきた汚名を終えるためにも努力がとられることになるでしょう。」

禁止を取り除くプロセスはジョージ・W・ブッシュ政権下で始まっていた。

ライアン・ホワイト法は輸血によってウイルスに感染した13歳の少年にちなんで命名され、18歳での彼の死まで、この疾病についてアメリカ人を教育するのを助けた。

この法案は治療と支援を提供することによって多くが低所得者の約50万人を助ける。

HIVは1987年に人々が米国に入るのを不適格とする疾病のリストに加えられた。

(BBC NEWS 30 October 2009)
http://news.bbc.co.uk/go/pr/fr/-/2/hi/americas/8334810.stm

写真は金曜日「HIV/エイズと闘うことで世界的なリーダーになりたければ、私たちはそのように行動する必要がある」と言ったオバマ大統領
(CNN 30 October 2009)

2009/10/29

事態は悪化するばかり



◇米軍が8年のアフガン戦争で最悪の月を経験するとき、調整された攻撃が6人の国連職員を殺害する

今日、銃と爆弾で武装した一団がカブールの国連職員が宿泊する民間ゲストハウスを襲撃したとき、少なくとも6人の国連職員が殺されました。その約1時間後、ロケット弾が大統領官邸近くにある高級ホテル、セレナホテルに一撃を加えました。8人の米兵が殺されてアフガニスタンの米軍にとり今月10月が2001年の侵攻以来最悪の月となるその翌日に攻撃は起こります。その間にニューヨークタイムズは、ホワイトハウスの議論はもはや増派するかどうかでなく、どのくらいの増派が必要であるかだと報じています。

◇「将軍(軍閥体制)の中に女性ひとり」:アメリカの占領と偏狭な将軍どもに異議を申し立てることで、アフガンの民主活動家マラライ・ジョヤはおどしをものともしない

マラライ・ジョヤはアフガニスタンのすぐれた民主活動家のひとりです。2005年、彼女はこれまでアフガン議会に選出された最も若い議員となりました。彼女が政府内の将軍とその取り巻きを告発したために、2007年に特権を停職されました。彼女がまさにその回顧録を書いてきています。「A Woman Among Warlords: The Extraordinary Story of an Afghan Woman Who Dared to Speak Out.(将軍の中に女性ひとり:恐れずに自由に話すアフガン女性の驚くべき顛末)」
上の写真がマラライ・ジョヤです。

◇CIAが指揮する準軍事的組織団のため米国からカルザイの弟に報酬が支払われる

もうひとつアフガンのニュースで、ニューヨークタイムズ紙がアフガンのハミド・カルザイ大統領の弟が過去8年の大部分でCIAに雇われていたと報じています。Ahmed Wali カルザイは、申し立てられたアフガンのオピウム(アヘン)売買との結びつきで、論議を招いてきています。カンダハルの南部の都市で活動するCIAに支配されるアフガンの準軍事的組織団の新兵採用をカルザイが支援してきているとニューヨークタイムズ紙は報じます。

◇テキサスの死刑囚レジナルド・ブラントンの死刑が執行される

火曜の夜、テキサスで、死刑囚レジナルド・ブラントンが処刑されました。彼は28歳でした。ブラントンは2000年の強盗殺害で有罪を宣告されましたが、死ぬまで無実を主張しました。彼を犯罪に結びつける具体的証拠はありませんでした。検察官らは強要された証言に頼り、不公平に陪審員団から黒人を除外したと言っても差し支えないと弁護団は言います。

(以上、デモクラシーナウ!ヘッドライン 28 October 2009)

2009/10/28

AfPak戦争で辞任



◇The AfPak War
写真はアフガン戦争で辞任したアメリカ政府当局者マシュー・ホー
(ワシントンポスト紙 27 October 2009)

◇27日付の米紙ワシントンポストは、アフガニスタンのイスラム武装勢力タリバン支配地域に駐在していた米外交官が、アフガン戦争に反対して9月に辞任していたと報じた。米政府当局者がアフガン戦争への抗議のために辞任するのは初めてという。

辞任したのはアフガン南部ザブール州に駐在していたマシュー・ホー元米上級代表(36歳)。9月10日付の辞表で、「アフガンにおける米国のプレゼンスの戦略目的に対する理解と自信を喪失した」と説明。米軍の存在こそが抵抗運動を活発化させていると指摘した上で、米国が犠牲を払う価値のない戦争だと結論づけている。

(時事通信 2009年10月27日)

◇アフガニスタンに駐在経験のある米外交官が、米政府のアフガニスタン戦略を批判して辞任したことが明らかになった。この事態を受け、米国務省は27日、同元外交官の意見を「非常に真剣に受け止める」と表明、波紋が広がるのを抑えようとしている。

辞任したのは、前月までイスラム原理主義組織タリバンの拠点となっているアフガニスタン南東部ザブール州に上級外交官として駐在していたマシュー・ホー氏。米国の8年間におよぶ「戦争」で、米政府に抗議して辞任する初の政府高官となった。

ホー氏は、米国に対する攻撃を防止するためには、米国が国際テロ組織アルカイダとタリバンを壊滅させる必要があるとの意見について、「そのためにはパキスタン西部やソマリア、スーダン、イエメンなど地域を占領しなければならない」と述べ、しりぞけた。

米ホワイトハウス高官らは数週間前にこの4ページに及ぶ辞表を読んでいた。しかし、ロバート・ギブス米大統領報道官によると、バラク・オバマ米大統領は、27日の米紙ワシントンポストの報道で初めて知ったという。

ホー氏は、米海兵隊の大尉としてイラク戦争に従軍した経歴を持つ。今年3月に国務省と1年間の契約を結び、アフガニスタンの地域再建計画に取り組んでいた。

(AFP 2009年10月28日)

2009/10/24

U2 360° TOURをYouTubeで放映



◇米国をはじめとする世界16カ国のU2ファンたちは、YouTubeのサイトでコンサートを丸ごとライブで、しかも無料で、見ることができる。

対象となるのは、「U2 360° TOUR」の一環として、10月25日(米国時間)にロサンゼルスのローズボウルスタジアムで行なわれるコンサートだ。YouTubeでコンサート全体がライブ放映されるのは初めてのことだ。

ファンたちは、ページに統合されているTwitterのフィードを使って、ライブを見ながら互いにチャットを楽しむことができる。15日(米国時間)にYouTubeで映画「タクシードライバー」が放映されたときにも同じことが試みられた。

U2の無料コンサートにはもうひとつ、心のこもった機能が追加されている。アフリカでのAIDS撲滅を目標に掲げるボノが創立に加わった慈善事業、「RED」キャンペーンにリンクする「今すぐ募金」ボタンだ。

ライブは、<http://www.u2.com/tour/index/tour/id/72>で見ることができ、10月25日の日曜日、午後8時30分(米国太平洋時間)に始まる。対象となる国はアメリカ、イギリス、フランス、カナダ、イタリア、スペイ ン、日本、ブラジル、オーストラリア、ニュージーランド、アイルランド、メキシコ、インド、イスラエル、韓国、オランダ。番組終了後は、YouTube.com/U2officialでアーカイブ版を見ることができる。

YouTubeではこれまでもライブコンテンツを使った実験として、独自の番組YouTube Liveを2008年11月に放映したり、「Outside Lands」音楽祭の一部をライブで公開したりしているが、これからも、今回実施したU2と同様のウェブキャストを提供していく計画だと話している。

▲バルセロナで行なわれたU2 360° TOURコンサート、舞台裏の風景はここで見ることができます。↓
http://www.wired.com/video/u2-360-tour-preview/27992581001

CIAがサイト監視会社に投資



◇ブログやTwitterを監視するソフト会社にCIAが投資する

Wired誌は、ブログ、Flickr(フリッカー)、YouTube、Twitter、Amazonを含めるソーシャルメディアサイトの監視を専門とするヴィジブル・テクノロジーというソフトウェア会社に、米中央情報局(CIA)の投資部門が投資していることを明らかにしています。Wired誌の記者、ノア・シャクトマンは、「アメリカの諜報機関は君たちのブログの投稿を読んだり、Twitterのアップデートの跡をつけたがる、Amazonに投稿した書評だってじっくり見て確かめたがる。」と書きます。

(デモクラシーナウ!22 October 2009)

◇アメリカのスパイがブログやTwitterを監視する企業に利害関係を得る

アメリカの諜報機関は、君たちのブログの投稿を見たり、Twitterのアップデートの跡をつけたがる、Amazonでの君の書評さえじっくり見て確かめたがる。

CIAの投資部門でより範囲の広い情報共同体、In-Q-Telは、社会的なメディアの監視を専門とするソフトウェア会社、ヴィジブル・テクノロジーに金を投じている。それは、スパイサービスが「オープンソースインテリジェンス(公開情報源情報)」の利用でよりよくなることを超えない広範な活動の一環だ。オープンソースインテリジェンスは、公然と入手できても、どっと押し寄せる毎日生じるTV番組や新聞記事やブログの投稿、オンラインヴィデオ、ラジオ報道では、たいてい隠されている情報だ。

ヴィジブル社は、一日に50万以上のウェブサイトをこそこそと調べては、ブログ、オンラインフォーラム、Flickr、YouTube、Twitter、Amazon上で起こる100万件以上の投稿や会話をかき集める。(現時点では、Facebookのような非公開のソーシャルネットワークには接近しない。)一連のキーワードをベースに、取引先はこれらのサイトで語られているリアルタイムの原材料をニーズに合わせてカスタマイズされる。

「中に入って監視する、これがまあ基本のステップ」と会社の上級副社長ブレイク・カヒルは言う。

そうしてヴィジブル社は各投稿を「採点」して、肯定的か否定的か、相容れない要素が混じっているか中立的かを分類する。会話あるいは作者がどれほど大きな影響を及ぼすかを吟味する。(カヒルが説明するように「誰が実際に問題かを裁定しようとしている」)最終的に、ヴィジブル社はユーザーにタグを投稿するチャンスを与える、それらを同僚に転送してウェブのインターフェースからそれらに返答させる。

In-Q-Telは、ヴィジブル社に海外の社会的メディアの跡をつけてもらいと言う、そして「論点がどれほど国際的に受け入れられているかについて早期の警告発見」を秘密工作員らにもたらしたいと、会社のスポークスパーソンがDanger Roomに伝える。

もちろん、そのような刃先は国内のブロガーやTwitterユーザーなど、内部に注意を向けさせることもできる。ヴィジブル社はすでにDell社やAT&TやVerizonのためにウェブサイトのあらゆる動きを追って監視する。マイクロソフトのためには、Windows7についてのうわさを監視している。スパムメーカーHormelのために、ヴィジブル社は、会社に反対する動物の権利活動家のオンラインキャンペーンの跡を追っている。

「公開されているどれもが収集のかっこうの的」と、アメリカ科学者連盟で情報問題を追跡するスティーヴン・アフターグッドは言う。だが、「たとえ情報機関によって情報があからさまに集められていても、権限のない自国の調査や作戦に使われていたなら、依然として問題を含むことになる。情報機関や従業員は、政治的人物や批評家、ジャーナリストなどに関する情報を一定目的のために集めるために、そして政治的に優位に立つための情報を活用するために、彼らの自由になる道具を使いたい誘惑にかられるかもしれない。たとえ疑問をなげかける情報のすべてが、建前上<オープンソース>であっても、それは許されない。」

(ヴィジブル社は従業員90人の会社。2010年の利益が約2000億ドルになると見られている。In-Q-Telによるヴィジブルへの投資額については双方ともコメントを避けているが、双方の契約に詳しい関係筋によると、投資はヴィジブルの対象言語力を高めるために使われることになっている。すでにヴィジブルは、アラビア語、フランス語、スペイン語、その他9つの言語に対応している。)
・ヴィジブルは人の感情をグラフ化して、誰が最も発言しているか、どこの発言が最も多いか、などをリスト化している。

(19 October 2009 WIRED DANGER ROOM)
http://wiredvision.jp/news/200910/2009102123.html

2009/10/23

ジャーナリズムの危機を嘆くオバマ



◇無人機が襲って希望がしだいに減っていく

写真は、2月アメリカのミサイル急襲だったと考えられたパキスタンのミラムシャーの攻撃の犠牲者の葬儀。
タリバンによって誘拐されたニューヨークタイムズ紙の記者デイヴィッド・ローデは、彼が3月に拘束されていたところからそう遠くないところにミサイルが命中したと言った。

(NY Times 21 October 2009)

◇国連:アフガンの得票集計職員を首にする

国連はアフガニスタンの選挙に掛かり合うトップの職員の半数以上を入れ替えたいとバン・キムン国連事務総長は言っている。

(CNN 20 October 2009)

◇オバマ政権下でパキスタンにおけるアメリカの無人機攻撃が劇的に高まる

オバマが就任して以降、パキスタンのアメリカ無人機攻撃の回数が劇的に増えてきているのを雑誌ニューヨーカーの調査報道記者ジェーン・マイヤーが明らかにします。最初の9カ月半にオバマは、ブッシュ大統領が任期最後の3年に行ったと同数のパキスタンでのCIAの空爆を認可しました。いつでもCIAには、パキスタン上空を飛んで標的を探し出す多様な無人機があります。「目標に向けて進める殺しが公式の米国の政策になってきているのに、もはやどんな疑いもない。」とマイヤーは書きます。ペトレイアス司令官の元顧問、デイヴィッド・キルカレンは、一般市民に対する無人機攻撃のプロパガンダ費用が惨憺たる高値になってきていると言います。彼は最近、「これら戦闘員でない死者の各人が皆、疎外された家族、新たな報復の確執、そして無人機攻撃が増えてきていても急激に発達している戦闘的運動のさらなる新兵採用に相当する。」と書きました。

◇誘拐されたニューヨークタイムズ紙の記者:米国の政策によってタリバンは駆りたてられた

ニューヨークタイムズ紙は、7カ月間アフガニスタンとパキスタンのタリバンによって人質として捕らえられた自社の特派員デイヴィッド・ローデによる5回連続の記事の発行を開始しています。彼の記事で、ワシントンの反テロリズム政策がタリバンをにわか景気づけてきているとローデは言います。「告発されずに何年も捕らえられていたイスラム教徒の捕虜のアメリカの拘留はもちろん、軍の空爆でのアフガン、イラク、そしてパレスチナの一般市民の死者に司令官たちはべったりだった。」とローデは書きます。

◇新通貨を考案するラテンアメリカの指導者たち

ラテンアメリカとカリブ諸国がボリビアでの首脳会議の中で、ラテンアメリカをドルへの依存をいっそう少なくするために地域通貨を創設することで合意してきています。コチャバンバでの米州サミットのための二日間のボリーバルを信奉する人々のオルタナティヴに、ベネズエラ、ボリビア、ニカラグア、キューバ、他の国々からの首脳たちが集まりました。新通貨はスクレとして知られることになります。同時に、ベネズエラのチャベス大統領を含めるラテンアメリカの指導者たちが追い出されたホンジュラスのマヌエル・セラヤ大統領の支援を表明しました。
ウゴ・チャベス:「もしクーデター政府が権力を引き渡さないで関係を絶つため選挙を施行しようとするなら、どんなことがあっても、私たちはクーデターによって支配された選挙から出てくる政府を認めるつもりはない。クーデターに対し、もっときびしい措置をALBAは見つけねばならない。」

◇イランがニューズウィーク誌の記者Maziar Bahariを釈放する

ニューズウィーク誌の記者Maziar Bahariがイランの刑務所から釈放されています。彼は6月21日から拘留されていました。

(以上、デモクラシーナウ!19 October 2009 ヘッドラインより)

◇エリック・ホルダー司法長官:医療用マリファナの犯罪訴追手続きは重要なことではない

エリック・ホルダー司法長官が医療用マリファナ患者に対する問題を追求することから撤退するよう連邦検察官に指図してきています。ブッシュ政権のスタンスを一変させて、「医療用マリファナに関する州法に従っている重病患者または彼らの介護人を訴追するのに連邦の財源を使うことは優先事項ではない。」とホルダーは言いました。14の州がマリファナの医療使用を認める法律を採択してきています。

◇米国の科学者がイスラエルのためにスパイ行為をしようとしたかどで告訴される

メリーランドの科学者が、彼がイスラエルのスパイだと信じた連邦捜査局のおとり捜査官に軍の機密を売ることを申し出た後、スパイ行為未遂罪で逮捕されてきています。科学者のスチュアート・ノゼッテはエネルギー省のために働くのが常で、彼には最高機密の使用許可があり、核兵器設計情報を入手する手段がありました。ノゼッテはまた、イスラエルの航空宇宙会社のコンサルタントとして1998年から昨年まで働いていたと言われています。

◇ニューヨークタイムズ紙が100のニュース編集室の職を削る

メディアのニュースでは、新聞のニュース・スタッフの約8%にあたる、100のニュース編集室の職を削るとニューヨークタイムズ紙が発表してきています。

(以上、デモクラシーナウ!20 October 2009 ヘッドラインより)

◇権力を監視するジャーナリズムの危機を権力が心配

オバマ大統領がジャーナリズムの危機を嘆いている。
「ニュースと情報への需要は高まっているのに、逆に、取材・報道の現場は閉鎖されつつある。そして、その穴を、ハードなニュースや調査報道ではなく、即席の評論や著名人のゴシップ、ソフトな物語で埋めている。」

(The Asahi Shinbun GLOBE、10月19日付メディア最前線より)

2009/10/20

自爆テロは米国の行状の結末



◇イランが戦闘員の攻撃で殺された多数の喪に服す
自爆攻撃は「米国の行状の結末」だとイラン議会アリ・ラリジャニ報道官が呼びかける
(CNN 19 October 2009)

◇あなた方には核爆弾があるが、私たちには自爆攻撃者がいる
(NYTimes 19 October 2009)

◇テロリストの新兵採用は上げ潮
成功した米国の空襲にもかかわらず、西側諸国の人間がパキスタンのキャンプに行く
(WashingtonPost 19 October 2009)

上のヴィデオはアメリカ人の戦闘員採用を示すのを目的とするプロパガンダだとある(washingtonpost.com)

◇イラン南部シスタンバルチスタン州で起こった同国の革命防衛隊を狙った自爆攻撃について、イランの最高指導者アリ・ハメネイ師は、攻撃への米国情報機関の関与を指摘した。国営イラン学生通信(ISNA)が19日報じた。また、軍高官の1人も、パキスタン、英国、米国が自爆攻撃を行ったイスラム教スンニ派武装組織ジュンダラ(Jundallah、「神の兵士たち」)を支援していたと非難した。

イランのマフムード・アフマディネジャド大統領は、パキスタンのアシフ・アリ・ザルダリ大統領と電話会談を行い、攻撃の首謀者がパキスタン国内にいると指摘し、ザルダリ大統領に対し「ただちに対処する」必要があると語った。アフマディネジャド大統領はまた、計画はパキスタン国内で計画されと主張している。

スンニ派が多数を占めるシスタンバルチスタン州ピシンの体育館で18日に起きた自爆攻撃では、革命防衛隊幹部を含む42人が死亡した。イラン政府によると、イランのシーア派支配に武装闘争を行ってきたジュンダラを率いるアブドルマーレク・リーギ氏が犯行声明を出したという。ジュンダラはここ数年、革命防衛隊に対する攻撃をくり返している。

革命防衛隊は、1979年のイラン革命後、イスラム体制を国内外の脅威から防衛するために設立された精鋭部隊。

(AFP 2009年10月20日)

2009/10/18

米の中等学校で新兵採用計画



◇報道:オバマが4万5000の軍勢を再増派

もしかして来週には発表されるかもしれない4万5000の増派をオバマ大統領がすでに決めているとBBCは報じています。ホワイトハウスはこの報道を否定してきています。その間、オバマ大統領はアフガニスタンの駐留を論議するため、14日水曜に5度目の戦略協議を召集しました。政権は目下、結局6万人の追加軍勢となる、アフガン駐留米軍司令官スタンリー・マクリスタルからの提案を熟考しています。火曜日、「来週」には決定が下されるだろうとオバマは言い、米国の戦争目的を擁護しました。
オバマ大統領:「私たちの第一のゴールは、相変わらず、米国とその同盟国への攻撃に着手できるアルカイダとその過激派同盟者らを根絶することである。それが私たちの第一の任務(派遣目的)である。私たちは、もちろん、その地域の安定化にも興味がある。」

◇ペンタゴンがアフガン戦争の死者の写真を禁ずる

別のアフガン戦争のニュースでは戦闘で殺された米兵を撮影することからメディアを締め出す新たな方針をペンタゴンが押しつけてきています。致命傷を負ったアメリカ海兵隊員の写真をAP通信社が公表した先月、ルールの変更が持ち込まれました。

◇報道:ウォール街が記録的なボーナス1400億ドルを支給

米国の大手銀行と証券会社が今年記録的なボーナス1400億ドルを社員に支給する歩調であるとウォールストリートジャーナル紙は報じています。これと同じ銀行と証券会社の多くを納税者が救済して一年も経たずに、この記録的支給額が到来します。(一方、一般市民のあいだでは不動産差し押さえが史上最高を記録し、失業率が10%に達する見込み。)

◇ガイトナー長官の補佐官がウォール街の企業から何百万ともうける

一方、新たに公表された暴露が、ティモシー・ガイトナー財務長官の側近の補佐官らが救済されたウォール街の企業から何百万ドルと稼いでいたのを示します。昨年、ガイトナーの顧問ジーン・スパーリングはゴールドマンサックスから88万7000ドル以上稼ぎ、他にも大部分が金融会社からの講演料で15万8000ドル稼ぎました。別の補佐官リー・サックスは、ニューヨークのヘッジファンド、マリナー・インベストメント・グループから300万ドル以上を稼ぎました。

◇イスラエルは東エルサレムの家屋取り壊しを続ける

中東のニュースでは、占領された東エルサレムのパレスチナ人家屋の取り壊しをイスラエルは続けます。12日月曜、東エルサレムの3人の子どもの父親であるAmjadの家をイスラエル軍が破壊しました。
Amjad:「私が家の中で寝ていた朝。兵士たちがやってきて私を連れ出します。彼らは犬を連れてきます。何が望みか?と私は彼に問いました。本当のところは問題がある。私の問題ではない、と彼が言います。外に出ろ。でも私は出たくありません。5人の兵士が私を外に連れ出します。彼らは私の電話と(聞き取れない)を奪います。彼女は私に、私たちはしたくない、と言います。そしてあとで彼らが家を破壊したのを私たちは知ります。いま私には2つの問題があります、どこにも座る場所がない、3人の子どもがいる。」
東エルサレムと西岸では今年、200戸以上のパレスチナ人の家が取り壊されてきており、少なくとも520人のパレスチナ人が退去させられています。

◇人権団体:335人のパレスチナ人が不法に投獄される

同時にイスラエルでは、2つの人権団体がイスラエルの刑務所にいる335人のパレスチナ人の非合法の投獄と彼らが呼ぶものを詳細に記録する報告書を公表してきています。起訴や裁判なしに何年も引き続いて囚人を拘束することで、イスラエルは国際法に違反していると団体B’TselemとHaMokedは言います。もしかして335人は十分控えめな数字かもしれません。イスラエルの刑務所には推定1万人のパレスチナ人がいます。

◇軍は中等学校(小学校高学年と中学:普通は教育制度の5学年~8学年に当たる)に新兵募集プログラムを巧みに導く

話変わって軍が新兵の採用を全米の中等学校にあてる計画を調べています。カンザス学区は青年予備役将校訓練特殊兵科カリキュラムに基づいた中等学校プログラムに手段を与えてきています。全米に拡大することができるかどうか判断しようと、プログラムは苦心されています。

(以上、デモクラシーナウ!ヘッドライン 15 October 2009 より抜粋)

写真は、2009年8月22日パキスタンのタリバン運動(TTP)の新司令官に任命されたハキムラ・メスード司令官

2009/10/17

イスラエルはいつも不相応



◇国連人権理事会:ガザ攻撃、「戦争犯罪」と決議 国連報告書を支持

国連人権理事会(本部・ジュネーブ)は16日、昨年末から今年初めのイスラエル軍のパレスチナ自治区ガザ地区攻撃を「戦争犯罪」と糾弾した国連報告書について、支持する決議案を賛成多数で採択した。イスラエルや米国は報告書を「不均衡」と反発し、採択阻止に動いたが、切り崩せなかった。

AP通信によると、決議案は47理事国による投票の結果、アラブ・アフリカ諸国などの賛成25、米国などの反対6で採択された。日本を含む11カ 国は棄権、英仏など5カ国は投票しなかった。報告書はイスラエル軍、パレスチナ武装勢力の双方を「戦争犯罪」と糾弾。国連安全保障理事会が公正な独自調査を求め、6カ月以内に結果が示されない場合には、国際刑事裁判所に付託すべきだと提言した。人権理が採択した決議は、潘基文(バンギムン)国連事務総長に「監視役」としての関与を求めた。

イスラエル紙ハーレツなどによると、同国のネタニヤフ首相やクリントン米国務長官は英国に反対を働きかけたが、英側は「パレスチナ自治政府のアッバス議長に深刻な打撃を与える」(ミリバンド英外相)との理由で反対に回らなかった。

米国は失望感を示しており、報告書が安保理に持ち込まれれば拒否権を発動するのは必至だ。また、ガザ攻撃を「正当防衛」と主張するイスラエルは、報告書の指摘に「テロを正当化する内容だ」と猛反発しており、中東和平交渉がさらに停滞する可能性もある。

(毎日新聞 2009年10月17日)

◇報告書は、ガザでの「不相応な戦力」の使用でイスラエルを非難する
(写真共に、BBC 16 October 2009)

◇イスラエルがキャストリード作戦と呼んだ軍事攻撃で死んだ人々の数に関して進行中の論争がある。
ガザに拠点を置くパレスチナ人権センターは死者数を1419人とし、そのうち1167人が「非戦闘員」だったと言った。イスラエル軍は今年初めに軍独自の数を公表した、そして1166人が殺され、その60%が「テロ工作員」だったと言う。
(CNN 16 October 2009)

2009/10/16

パキスタンがぐらつく



◇生身の人間の攻撃によってパキスタンがぐらつく
パキスタンの治安部隊に対する一連の銃と爆弾攻撃は約40人を殺してきている
(BBC 15 October 2009)

◇警察施設4カ所に同時攻撃、40人死亡

10月15日、パキスタン東部パンジャブ州のラホールなどで、武装グループが警察施設4カ所を同時攻撃し、計40人が死亡した。武装勢力による自爆攻撃がこの11日間で明らかに激しさを増してきている。

警察によると、ラホール市内で襲撃されたのは3カ所で、連邦捜査局(FIA)支部、同市郊外ベディアンの特殊部隊訓練校、同マナワンにある警察学校の3施設。グループはあわせて20人以上で、女性が含まれていたという情報もある。うち10人はすでに当局に射殺されたか、自爆して死亡した。

ラホール市警署長によると、FIA支部では襲撃グループの1人と警備要員6人が、マナワンでは襲撃グループの4人と警官9人、身元不明の1人の計14人が死亡。べディアンのグループ5人には、10代が少なくとも1人含まれており、軍が制圧するまで4時間立てこもり、最後は射殺されるか自爆した。

パンジャブ州政府の法相によると、ラホールで警官14人、民間人5人、武装グループ9人の計28人が死亡したという。

ラホールのFIA支部は2008年8月にも攻撃され、その際には16人が死亡した。マナワンの施設も3月30日にも襲撃され、8人が死亡した。

さらに北西部コハートでは、警察署が自動車による自爆攻撃を受け、警官3人を含む11人が死亡した。その後コハートに近いペシャワルで、政府職員の住宅の建物で爆発物を積んだ自動車が爆発し、子ども1人が死亡した。

ペシャワルでは9日、混雑した市場で自爆攻撃が発生し、少なくとも民間人52人が死亡したばかり。翌10日には首都イスラマバード近郊にあるパキスタン軍司令部を武装集団が襲撃して1日中立てこもり、最終的には特殊部隊が人質を39人解放したが、23人が死亡した。

アフガニスタンと国境を接し、米国の「テロとの戦い」の同盟国でもあるパキスタンでは10月5日以降、アフガニスタン旧勢力のイスラム原理主義組織タリバンに関連する勢力によるものとみられる攻撃で、160人以上が死亡している。

北西辺境州ではなく、パキスタンの政治的中心地であるパンジャブ州で武装グループによる攻撃が相次いでいることから、治安部隊のぜい弱性が浮き彫りになっている。レーマン・マリク内相は「彼らはゲリラ戦を仕掛けてきている。最初に彼らが活発だったのは北西辺境州だったが、パンジャブに標的を移している。(攻撃しているのは)パキスタンの安定を乱すために雇われたテロリストたちだ」と語った。

(AFP 2009年10月15日)

写真は13日付BBC NEWSより 
コブラ戦闘ヘリ、大砲、戦車、F16戦闘機などパキスタン軍にはフルレンジの近代的兵器がある

・写真はクリックすると拡大版で見ることができます

2009/10/13

アルカイダって何者!?



◇食糧生産は「70%増やさねばならない」

増加する世界の全住人を食べさせるため、今後40年におよび、食糧生産は70%程度まで増やさねばならなくなると国連食糧庁が予測する。

さらに多くの土地が食糧生産に使われないとすると、2050年までにもしかすると3億7000万人が飢餓に直面すると国連食糧農業機関(FAO)は言う。

世界の人口は世紀半ばには現行の67億人から91億人に増えると予想される。

洪水と干ばつを含める、気候変動が、食糧生産を襲うことになる。

2050年までに食糧が十分であるためには、開発途上国の農業に(50%増の)年間830億ドルの純投資が行われなければならないとFAOは言った。

写真のキャプション:小作農と田舎の世帯は援助されるべきだとFAOは言った(写真ともにBBC 12 October 2009)
記事は続きます 以下をご覧ください ↓
http://news.bbc.co.uk/2/hi/europe/8303434.stm

◇フランス司法当局は12日、スイスのジュネーブ近郊にある欧州合同原子核研究機構(CERN)で働いていたアルジェリア系フランス人研究者(32歳)について、国際テロ組織アルカイダのテロ計画に関与した疑いで、パリの予審判事が正式捜査を開始したことを明らかにした。

この研究者は8日、テロ計画関与容疑で警察当局によって拘束されていた。当局によると、インターネット上での監視活動の結果、この研究者が北アフリカを拠点とするアルカイダ系組織「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ組織(AQIM)」と連絡をとっていたことが判明したという。

研究者は、テロ攻撃を実行する意思を示していたとされるものの、「具体的な準備を行う段階には至っていなかった」とされる。

CERNのウェブサイトによると、この研究者は、宇宙が「ビッグバン」後にどのようにして生まれたのかを解明するための世界最大の粒子加速器「大型ハドロン衝突型加速器(LHC)」を使った実験に関与していたという。

今回、アルカイダに関連するとされる研究者が拘束されたことで、アルカイダが兵器技術の獲得もしくは核施設攻撃を計画をしていたのではないかとする懸念が高まっている。

(AFP 2009年10月13日)

◇フランスのオルトフー内相は逮捕で最悪の事態を免れたと述べており、容疑者が何らかのテロ謀議に関与していた可能性を示唆した。

CERNは声明で、物理学者の容疑者はテロに用いられるような研究業務に関与していなかったと述べた。また、男は同機関の職員ではなく外部団体との契約に基づき、研究に当たっていたとも語った。2003年からLHCで働いていた。

フランスの内務省当局者は、逮捕は予防措置の一環として実行されたと述べた。容疑者の兄弟も逮捕されたとしている。2人は、アルジェリア系フランス人との情報がある。

LHCでは陽子同士の衝突で、巨大な衝突エネルギーを発生させる実験などを実施している。

(CNN 2009年10月13日)

2009/10/12

カミングアウトデー



◇10月11日はナショナルカミングアウトデー

オバマ米大統領が同性愛者差別解消に取り組む姿勢を表明してから一夜明けた「ナショナル・カミングアウト・デー」の11日、ワシントン市内で同性愛者の権利平等化を求める大規模なデモ行進が開催された。

参加者らは、性的志向を明らかにしない同性愛者に限って米軍入隊を認める「聞かざる言わざる政策」の撤廃を求め、同性愛者のカップルに結婚した夫婦と同じ権利を付与するよう要求しながら、ホワイトハウスや米連邦議会議事堂のそばを通過した。

集会では、憎悪犯罪の犠牲となった同性愛者の息子の母親が演説し、「同性愛者であっても異性愛者であっても、わたしたちは全て平等な米国民だ」と強調した。同性愛者の支持を集めている女性歌手レディー・ガガさんも演壇に立ち、オバマ大統領に語りかける形で「(同性愛者の差別解消の)公約が実行されるよう、わたしたちは大統領と政権に圧力をかけていくわ」と語った。

(CNN 2009年10月11日)
写真は11日のワシントンDC、今こそ平等を!連邦議会議事堂からホワイトハウスまでゲイパレードは続く

◇国連アフガニスタン支援団代表、大統領選の不正認める

国連アフガニスタン支援団(UNAMA)のカイ・エイダ代表(ノルウェー)は11日、首都カブール市内で記者会見し、今年8月20日に投票が行われたアフガン大統領選で「広範囲な不正」があったことを認めた。

ただしエイダ代表は、不正があったと公に認めることに消極的だとの指摘が、先月末にUNAMA副代表を解任されたピーター・ガルブレイス氏(米国)による 「個人攻撃」だとコメント。こうした指摘が、同代表の自宅に2カ月間滞在していたガルブレイス氏との私的な会話に基づいていると語った。

エイダ代表はまた、治安面の懸念があるものの、アフガニスタン国内にできる限り多数の投票所を設けるという自身の決定は正しかったと主張。アフガン選挙管理委員会との情報共有を拒否したとの疑いを否定した。

エイダ代表はさらに、カルザイ大統領の得票率が当選要件の過半に達するよう、選管の不正対抗策撤回を容認したとの疑惑が「単純に事実無根」だと明言した。

ガルブレイス氏は全面的な票の再集計を主張し、エイダ代表と対立したとされる。ガルブレイス氏は今月4日付の米紙ワシントンポストに掲載した論説 で、国連が自身の解任の真の理由を隠ぺいしようとしていると主張。エイダ代表がアフガニスタン情勢の悪化を恐れ、大統領選の不正を「否定もしくは軽視した」ものの、不正は事実であり、国連が認めない場合は、カルザイ氏を支持しなかったアフガン有権者の信頼を失うだろう、と述べた。

(CNN 2009年10月12日)

◇アフガン大統領選 大量の幽霊票 国連支援団対立も

8月に行われたアフガニスタン大統領選に絡み、実際に投じられていない“幽霊票”など不正行為の裏付けとなりうる国連データの存在が明らかになり、波紋を呼んでいる。

9月16日に選挙管理委員会が発表した暫定結果では、現職のカルザイ大統領が当選に必要な5割以上の票を獲得した。現在、選管は3498カ所の投票所を対象に不正票の精査を進めている。

7日付の米紙ワシントンポストが報じた国連データによると、南部ヘルマンド州で実際に投票した人数について、国連が3万8000人と見積っているのに対し、選管の暫定集計では3倍以上の13万4804票となっている。同パクティカ州でも選管集計の21万2405票に対し、国連データは3万5000人。同カンダハル州でも選管集計は国連データの約2・5倍の数字を示しており、大量の票の水増しを疑わせる。

いずれの州もカルザイ氏の支持基盤となる州で、カルザイ氏が8割以上の票を獲得して次点のアブドラ元外相に圧勝している。

データは、国連アフガニスタン支援団(UNAMA)のカイ・エイダ代表と対立し、先月末、解任されたピーター・ガルブレイス副代表周辺から流出したとみられている。

4日付の同紙への寄稿の中で“幽霊投票所”の存在を指摘したガルブレイス氏は「エイダ氏が(データを)不服審査委員会に渡すことに反対した」と主張。AP通信によると、エイダ氏は「データを共有しなかったのは、カルザイ氏に不都合だからではなく裏付けが難しいからだ」と反論している。

ガルブレイス氏は、エイダ氏がカルザイ氏寄りだとも非難し、国連の管理下にある選管の中立性を疑問視している。一方、エイダ氏は「アフガンでの国造りを本気で考えるのなら、始まったばかりの組織を機能させ、育てなければならない」と、アフガン側の自主性の尊重の必要性を訴えた。

両氏の対立は、アフガン再建という大きな課題を抱える国際社会の共通の悩みに改めて焦点を当てたといえる。集計結果の正当性をさらに失墜させかねない事態は、アフガン戦略の見直しを進めている米国のオバマ政権の方針にも影響を与えかねない。

(サンケイ新聞 2009年10月9日)

2009/10/11

don't ask,don't tell



◇オバマ、軍のゲイ政策(don't ask,don't tell)をやめる

米大統領、同性愛者差別解消への取り組み明言

オバマ米大統領は10日夜、国内最大の同性愛者の権利擁護団体「ヒューマン・ライツ・キャンペーン」の夕食会で演説し、選挙運動中の公約に掲げながら棚上げされているとの意見が一部から出ている同性愛者の差別解消に取り組むと明言した。

オバマ大統領は演説で、同団体の30年近い活動で状況改善への進展が見られるものの「改正が必要な法律は依然残っている」と指摘。そのうえで「私は皆さんとともに戦う」と明言し、出席者らから大きな喝采を浴びた。

大統領はまた、同性愛者の入隊を原則的に禁止している米軍の規制撤廃を求めた。米軍は現在、性的志向を明らかにしない同性愛者に限って入隊を認める「聞かざる言わざる政策」を採用している。大統領は、愛国心から米軍入隊を志願した国民を処罰してはならないと述べ、米国防省や上下両院の上層部と連携し、問題 解決を図っていることを明らかにした。

大統領はこのほか、同性愛者のカップルに結婚した夫婦と同じ権利を付与することを支持する姿勢を表明。憎悪犯罪の定義に同性愛者や性同一障害者に対する攻撃を含める法案が先日下院を通過し、自身が法案を承認する意向であることも明らかにした。

同団体は「米大統領の全面的な支持と取り組みを感じた歴史的な夜だった」と、オバマ大統領の演説を称賛する声明を発表した。

(CNN 2009年10月11日)

写真は、プレッシャーのかかるマラドーナ監督
サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会の南米予選は10日、各地で4試合を行い、アルゼンチンが2─1でペルーに逆転勝ちした。途中出場のFWパレルモが後半ロスタイムに勝ち越し点を挙げた。マラドーナのチームはこの3試合負け続けていた。アルゼンチンは勝ち点25の4位に浮上してワールドカップ出場への望みを辛うじてつないだ。最終戦では勝ち点1差の5位に迫ったウルグアイと対戦する。チリはコロンビアに4−2で勝って勝ち点30で4位以内を確実にし、ワールドカップ出場を決めた。
それにしても、アルゼンチンのいないワールドカップなんて!困ります

2009/10/10

謙遜するしかないオバマ



◇オバマは受賞のニュースを持ってくるスタッフによって早朝に起こされた

大統領職10カ月未満でノーベル平和賞を受賞したことに彼は「びっくりさせられて深く謙虚になるしかなかった」とバラク・オバマ米大統領は述べた。

ノルウェーのノーベル賞委員会が意外な受賞者として彼を挙げた数時間後、ホワイトハウスの演説で、賞は「実行への義務」だと彼は言った。

世界は「ひとりの人物あるいは一国だけでは処理できない」難題に直面したとオバマ氏は言った。

委員会は、外交と協力を後押しする努力のゆえに彼は受賞したと言った。

「オバマと同程度に世界の関心をとらえて人々によりよい未来への希望を与えた人物はみごとにいない」と声明でノルウェーの委員会は述べた。

「世界をリードするはずの人たちは世界の全住民の大多数によって共有される価値と感情的傾向に基づいてそうしなければならないとのコンセプトに彼の外交は基づく。」

(BBC 10 October 2009)

◇バラク・オバマ米大統領は9日、ノーベル平和賞を受賞した。保守派の政敵たちは、これを大統領の功績や欧州での威光をたたきのめす機会として利用しようとしているようだ。

ノーベル平和賞の受賞により、オバマ大統領はネルソン・マンデラ元南アフリカ大統領、マザー・テレサ、マーチン・ルーサー・キング牧師と肩を並べることになったかもしれないが、これもワシントンD.C.で繰り広げられる手厳しい政治的議論の洪水をせき止めることにはほとんど役立たなかった。

共和党員や保守派はノーベル委員会の決定を「残念」「当惑」などとして冷ややかに見ている。

共和党全国委員会のマイケル・スティール委員長はオバマ大統領の受賞について、名声だけで「実績がない」と批判した。

米国の保守系メディアも、現地時間の9日早朝にもたらされたこのニュースについての話題で持ちきりになった。

右派寄りの毒舌で人気のラジオ・パーソナリティー、ラッシュ・リンボー氏は、米政治専門サイトのポリティコにあてたメールで、今回の受賞は「バラク・オバマという幻想を完全にさらけ出した」とし、「彼らは米国の弱体化、中性化を望んでいる。これがそのコンセプトを押し進めようとする彼らのやり口だ」と批判した。

もっとも共和党議員でも大統領を祝福した人はいる。かつて大統領の座を争った共和党のジョン・マケイン米上院議員は「この名誉ある賞に選ばれたオバマ大統領を祝福する。米国民とともに大統領への誇りを示したい」と祝福した。

(AFP 2009年10月10日)

2009/10/05

イングーシの顔



◇イングーシの一連の暴力によるおどし

ロシア北コーカサス地方の主にイスラム教の小さな共和国イングーシでは政治的な暴力によるおどしと殺しが毎日のできごとであるようだ、そこはチェチェンと国境を共有する。Dom Rotheroeがなぜかを説明する。

「母には彼が死ぬ前に拷問されたことに触れないで」と私たちが彼の家族にインタヴューする前に故Batyr Albakovの姉妹のひとりがささやく。
「母はそのことを知らないし、心臓が弱ってきています。」

彼らは7月10日の午前にやって来て、Albakovかあさんの息子を運び去った。車輌2台分の治安部隊がロシアのコーカサス地方イングーシ共和国の家族の住居に押しかけていた。

その11日後、Batyrの家族はインターネットの報道で彼の死を知った。

当時、26歳の飛行機エンジニアはイスラムの戦闘的な活動家になり、銃とカモフラージュ装備を身につけて治安部隊との銃撃戦で殺されたことになっていた。

・毎日の暴力によるおどし

Batyrの母が部屋から出て行くとすぐにこれがウソだと立証される、そして彼の兄弟分たちが母親には教えられないケータイ写真を私たちに見せる。

彼らの兄弟の死体の写真は銃撃戦ではまず負わせられない、多彩な血腫、ナイフの傷、肩で切断されたも同然の腕など、おびただしい数の陰惨な損傷を明らかにする。

そのようなできごとがイングーシではほとんど毎日起こる。ロシアから独立するチェチェンの2つの戦争の間に30万の住民を有する領土はチェチェンと国境を共有するために苦しんできている。

ロシアが結局チェチェンを管理した後、過激派反逆者たちは北コーカサスのイスラム首長国を宣言してイングーシのように主にイスラム教のロシアの他の共和国に戦いを広げた。

彼らのジハード(聖戦)イデオロギーは一般の全住民の共感をあまり見いだしてきていない。

Albakov家から数マイル道路を下った私たちは、また別の深く悲しむ家族に会う。

何日か前に姉妹のふたりが道端のキオスクで戦闘的な活動家によって射殺された。

・「まやかし」の攻撃

たぶん二人がアルコールを売っていたからだった、保守的だが世俗的なイングーシではそれは犯罪ではない。

さらに、Albakov家のように、殺された姉妹の家族は、決定的責任をロシアとイングーシ当局とその治安部隊に課す。

これらの機関が戦闘的な活動家ばかりか多くの罪のない人々に断固たる措置(弾圧)を取ってきている状態が、彼らを反政府分子の完全なる新兵補充員にしてきている。

Batyr Albakovの妹、リサはそれを統計値のせいにする。治安部隊は積極的に戦闘的な活動家と戦っているのを示さなければならないと彼女は言う。

だが、一般市民をひっとらえて戦闘員の死体に見せるのは、森に入っていって積極的に聖戦する人たちと戦うよりはるかに簡単だ。

ここの人たちはロシア当局がしてきたことで唯一よいことは、昨年イングーシのひどく嫌われたジャジコフ大統領を人気のあるユヌス=ベク・エフクロフに取り替えたことだと考えるようだ。

エフクロフ氏は先の政権の腐敗をきびしく取り締まって戦闘的な活動家たちと会談を始めた。さらに今年6月彼は、彼のクルマへの自爆攻撃で殺されかけた。

あれからずっと、戦闘的な活動家に対する戦いはまったく増してきている、だがもちろん、治安部隊による一般市民に対する暴力の脅威はある。

今年これまでに、2008年全体の死者と同数の、200人以上が殺されてきている。

ますます若い男性が反逆者の仲間に加わることで知られる「奥地(逃げて隠れる)」に入っている。

ある者は宗教的信念からそうする、けれども、人権NGO「Mashr」のMagomed Mutsolgovは、少なくとも80%が復讐のために家を出ると考える。

Mashrの事務所は174人の写真が並べられたボードに威圧される、なかにはMagomedの弟の写真も含まれる、彼はこの7年間、跡形もなく失踪してきている。

彼らの大多数は治安部隊によって誘拐されたとMagomedは言う。

ボードにない他の500件の誘拐と殺人の事例では、ただひとりの治安部隊の隊員も裁判所の前に出廷させられてきていない。

・「正義はない」

法も正義もないというのが、イングーシの至るところで私たちが耳にする不平だ。

血の復讐がいわば男の名誉である社会では、死去した者の若い男性親族は彼ら自身の正義を求めなければならない。

銃を得て復讐するために彼らは奥地へと向かう。そして過激派といる間に、彼らのイデオロギーはしかるべくシフトするかもしれない。

ある者は、この夏、北コーカサスが再燃に遭遇してきている、21人を殺害し100人以上を負傷させた8月のイングーシの主要警察署への攻撃で最高潮に達する自爆犯になるかもしれない。

Albakov一家で私の最も強烈な記憶は、Batyrの一番下の弟ベスランに関するものだ。

ベスランは血の復讐を拒絶して、兄のために決して来ないとわかっている法的正義を期待する。

また、復讐を求めることで治安部隊が彼を怪しむことになって、いつでも彼の所に来るかもしれないのを彼はわかっている。

彼の地味に自暴自棄の顔は、戦闘的な活動家の岩やきつい場所と、かつてなく増える一連の暴力の脅威を与えることに余念がなく思える当局とのあいだに追い込まれた今日のイングーシの顔だ。

(BBC 03 October 2009)

写真は、故Batyr Albakovの姉妹たち

2009/10/04

政権交代はおもしろい



日本で政権交代が実現した翌日のデンマークの新聞の報道を読み比べおもしろく分析する高田ケラー有子さんのメールマガジンから抜粋です。

やや左寄りの新聞Politikenには「鉄の三角構造」とでもいうような表現があり、自民党がこれまでやってきた「役所」と「大手企業」と「政治家」の関係を辛辣に批判し、また冷戦以降の世界情勢に実は日本はまったくついていけていなかったというような、いわゆる島国的で国際情勢に疎い部分を指摘する部分もあり、自民党の大敗を内心喜んでいるという感じがしないでもない。

Politikenの記事の中でも、「自民党(LDP)はLでもDでもPでもなかった」というのは一番端的な批判でしたが、自民党はLiberalでもなく、Democraticでもなく、またPartyでもなかった(一つの政党というより派閥の寄せ集めの意味)というのは、なかなか鋭い指摘かも知れません。

全てを網羅できる訳でもなく、偏った情報になるかもしれませんが、デンマークの新聞紙上での報道のごく一部としてご紹介しました。

そういえば、こちらに来て間もない頃、小渕首相が就任した時「冷えきったピザのような人」と例えられていたことを思い出します。デンマーク人はこういう例えがほんとうに好きなようです。

ちなみに、鳩山氏の奥様の幸夫人のことは、Jyllands-Postenはじめ無料配布の新聞などでもそのユニークなお人柄が報じられています。
「次期、ファーストレディはUFOにさらわれて金星に行った!!」という見出しで始まる幸夫人の記事。トム・クルーズの前世が日本人で、夢はハリウッド映画でトム・クルーズと共演することなどなど、かなり興味深く報じられていて、型破りなファーストレディとして注目されそうです。

さて、16日に鳩山氏が総理大臣に指名されたら、デンマークのメディアは「宇宙人」以外のニックネームをつけるのでしょうか。どう表現されるのか、少々楽しみでもあります。

(平らな国デンマーク/子育ての現場から:第80回「Political Earthquake」より抜粋 by高田ケラー有子:造形作家 デンマーク北シェーランド在住)

http://politiken.dk/newsinenglish/
写真は10月2日付POLITIKEN英語版記事トップより

2009/10/03

アメリカのホロコーストに謝罪



◇アメリカのホロコースト
「私は死者に謝罪したい」
by アラン・グレイソン下院議員

健康保険がないために毎年4万4789人の米国住民が死んでいる。

昨夜、私はスピーチを行いました、私が言ったことすべてを詳しく述べるつもりはありません、だが、スピーチ後に幾人かの共和党員が私に謝罪を求めました。私は謝罪したいと思います。

なぜここで謝罪したいか、2週間のこの「健康保険と大人の死亡数」の研究発表によると、健康保険がないために4万4000人のアメリカ人が毎年死にます。ハーバードの研究によると4万4789人のアメリカ人が毎年死にます、そしてgrayson.house.gov.にある私たちのウェブサイトに行くことでそれを見ることができます。

その数は、イラクで死んできているアメリカ人の数、911で死んだアメリカ人の数の10倍以上です。 しかもそれらは一回限りだった。これは一年ごとです。そのとおり、一年ごとです。

これを見てください。読んで嘆き悲しみなさい。それを読んで健康保険がなくて死んでいるこのアメリカ人全員のために嘆き悲しめということです。さて、そのことで私たちはなにかするべきだと考えます、そして民主党のヘルスケア(健康管理)計画はそれに従事します。余裕がなくて保険費用を負担できない人々のためにそれは健康管理を入手可能にさせ、この人々の生活を確かにします。

さあ、生まれた後も国民の面倒を見るべきであることを思い出しましょう。私は議会の民主党議員を召集します、私は議会の共和党議員を召集します、アメリカのために、死にかけている人々とその家族のために、私たちの仕事をしようと私たち全員に召集をかけます。

このアメリカのホロコーストを終わりにすることでわれわれが速やかに票決してきてないことを、私は死者とその家族に謝罪します。私のあとの発言権を譲ります。

(01 October 2009)

写真は、2016年夏のオリンピック開催地に決定して歓喜するブラジル人たち 単純にどこに行きたいか、どこの街と人々を見たいかと問われれば、マドリードも魅力ではあるが、やはりブラジル!ルラ大統領と感極まったペレが抱き合うシーンはなかなかでした