見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2023/08/28

現代美術家 アイ・ウェイウェイ

 


2019年のドキュメンタリー映画(1時間16分)

『AI WEIWEI: YOURS TRULY』を見ました

Amazon Prime Videoでも、Apple TVでも見れます

映画はよくまとまっている


◇『Ai Weiwei: Yours Truly』:映画レビュー

アルカトラズでのアート製作活動には政治的なものと個人的なものが混在している

ガーディアン紙 27 Sep 2019 byピーター・ブラッドショー


2014年、中国人アーティストのアイウェイウェイ(Ai Weiwei )はまだ北京当局によってパスポートを抑えられ、海外渡航を拒まれていた。政治犯に関する新しい展示を検討していたとき、彼はサンフランシスコのギャラリストでキュレーターのシェリル・ヘインズ(Cheryl Haines)から連絡を受け提案を持ちかけられた。彼女にはそのイベントのためにアイウェイウェイにセンセーショナルな場所を提供するコネがあった。1963年から閉鎖され観光目的地になっているアメリカの元連邦刑務所アルカトラズのことだ。


彼らは、これがドラマチックな陳列となり、教育でアメリカ化されることを拒否した先住民のホピ族を投獄したアルカトラズのひどい19世紀の記録につながりがあること、また1969年の先住民の抗議運動アルカトラズ占拠を称えるものであることに同意した。ヘインズは現在、この芸術作品の制作に関するとても魅力的で貴重なドキュメンタリーを監督しており、請願書起草者・積極行動主義(memorialist-activism)としてアートを用いるアイウェイウェイの名誉ある記録とうまく折り合う。


ドキュメンタリーにはアイウェイウェイの母Gao Yingと弟Ai Xuanへのインタビューが入っており、亡き父で反体制派の詩人、Ai Qingに対する1950年代の中国政府の措置、残虐行為と屈辱をじかに触れて目撃する妻と二人の幼い息子と共に辺鄙な強制労働収容所に送ったことなど、アイウェイウェイの作品を個人的な文脈で表す。これがこのイベントに突進する、そしておそらくアイウェイウェイのキャリアを動かす恐ろしい体験だった。


ヘインズがそれについて話し合うために中国とアメリカを行ったり来たりすることで、アイウェイウェイは『@Large』と題されたインスタレーションを遠く離れた所で制作した。主眼となる最重要作品は一種のアナログ・ピクセル化でレゴを使って描いた世界中の政治犯のギャラリーだ。アイウェイウェイの父親、詩人のAi Qing自身が受け取った応援のポストカードをヒントに、訪れた人たちは選んだ囚人に士気を高めるポストカードを書くよう勇気づけられる。この展示は大成功だった。90万人の来場者と9万2829通のポストカードが送られた。ウイキリークスに文書を開示した罪で投獄された元アメリカ陸軍兵士(情報分析官)チェルシー・マニング、記者に情報を開示した罪で投獄されたCIAの元分析官で水責め反対活動家のジョン・キリアコウなど、アメリカ人も含まれた。


展示の後、そこで重要な役割を演じたマニング、キリアコウ、そしてアイウェイウェイ自身を含む数十人が釈放された。アイウェイウェイは2015年にパスポートを返還された。このアート製作活動がこのような状況を創り出すのに役立ったのかもしれない。


状況は少しずつ変わっている。マニングはジュリアン・アサンジに対する大陪審の取調べに従うことを拒否したために刑務所に送り返されたものの、オバマ大統領の恩赦によって生まれた釈放後の状況でインタビューを受けている。そしてヘインズのカメラが2010年以降、釈放されたアウンサンスーチーのレゴによる肖像画を垣間見るむずかしい瞬間があるが、その段階ではまだ人権ヒロインとして称賛されていた。2019年、アウンサンスーチーに対する見方は変わった。


中国政府はアイウェイウェイの新たな展示と彼の国際的名声に当惑したかもしれないが、おそらく、それが単に中国だけではなく他の多くの国、特にアメリカに向けられたものであるという事実に慰められたかもしれない。したがって、これはアイウェイウェイ側のクールな政治的外交だったかもしれない。だが、2008年四川大地震で亡くなった子どもたちの名前を捜し出し、公表し、追悼する調査芸術のような厳しく、抜け目なく、ねばり強い種類のキャンペーンだった。中国政府は詳細を検閲していた。ヘインズ監督のドキュメンタリー映画はこの冒険とアイウェイウェイ自身の悲劇的な家族の歴史への非常に価値のあるガイドだ。


https://www.theguardian.com/film/2019/sep/27/ai-weiwei-yours-truly-review-alcatraz-artwork-mixes-the-political-and-personal



サンフランシスコ湾遊覧クルーズ アルカトラズ島&ゴールデンゲートブリッジ&ベイブリッジ クルーズ 90分 48USドル

今ではサンフランシスコきっての人気スポット、アルカトラズ島


かつては脱獄不可能な「ザ・ロック(監獄島)」としてアメリカで最も危険な犯罪者を収容する悪名高き厳重警備の連邦刑務所として機能した。なかでも、アル‘スカーフェイス'カポネ、ロバート'ザ・バードマン’ストラウド、ジョージ‘マシンガン’ケリー、そして‘初代パブリックエネミーNo1’ことアルビン・カルピスの所番地だった。


だが、そんなザ・ロックのギャングの物語を超えてもっともっと重要な物語がそこにはあった。多くの良心の囚人たちが信念のために投獄されたのだ。
19世紀後半に子どもたちを政府の寄宿学校に通わせることを拒否したホピ族の男たちや第一次世界大戦での良心的兵役拒否者がここに収容された。

政治運動が生まれたのもここだ。刑務所が閉鎖された後、先住民のアメリカインディアンが放棄された島を3度占拠した。これらの占拠は多くの部族がアメリカ政府によって虐殺されているという事実に全米の注目を集め、アメリカインディアン(またはレッド・パワー)運動を引き起こすことにつながった。

現在、アルカトラズは鳥類保護区、国立公園、そして主要な観光名所となっている。毎年11月の「Un-Thanksgiving Day」には先住民のアメリカインディアンが島に集まり、過去の職業とアメリカインディアンの権利のために戦い続けるすべての人々に敬意を表す。

2014年9月以降、この悪名高い刑務所であり名誉ある抗議活動の場が、人権、監禁、刑罰、抗議、自由と釈放(解放)の喪失という問題を探求するアート・インスタレーションの舞台となった。

その中国人アーティスト、監禁され、罰せられ、完全な自由を体験して知ることができないアイ・ウェイウェイは常に人権侵害と改革の必要性について声を上げてきた。

2015年4月26日までアルカトラズで開催される彼の新しい7部構成のマルチメディアの展示は島の刑務所のために特別に制作され、皮肉にも『Ai Weiwei: @Large』と題され、ザ・ロックに思いがけない幸運の明確なインスピレーションと励ましをもたらした。


アイ・ウェイウェイは1980年代より、建築やインスタレーションの現代アート作品を世界各地で発表し続ける一方、2008年5月の四川大地震で多くの生徒が校舎の下敷きになって死亡したことを知り、ブログを通じて実態調査を行うプロジェクトを開始し、すべての生徒の写真を公開した。これをきっかけに2010年に軟禁状態になり、彼のスタジオ(FUCK)に脱税容疑がかけられ、拘束された。
 
アイ・ウェイウェイは今も中国を離れることを許されていないため、全展示は彼がアルカトラズに足を踏み入れることなくデザインされ、組み立てられた。約1万キロ離れた北京のスタジオで彼は頭の中で現場の地図を作成し、展示会を想像して製作し、監督した。結果は驚くべきものだ。


特別に許可された囚人の仕事場、ニュー・インダストリアル・ビルディング(新産業棟)では、恐ろしい現実を表現するためにカラフルな中国の伝統的な凧やレゴが使われている。


花や鳥の描かれた多数の小さな凧で構成される巨大な龍の凧「ウィズ・ウィンド」が天井から吊り下げられた部屋。アイ・ウェイウェイは龍は個人が持つ自由を表現していると言い、「誰もがこの力を持ってるはずだ」と言う。龍の目のなかには中国では禁じられているTwitterのシンボルがあり、小さな凧で構成された龍の長くうねる体には、ネルソン・マンデラ、エドワード・スノーデン(「プライバシーは自由の役目を果たす」)、マニプリの公民権活動家Sharmila Chanu(「わたしは一票を投じたい」)、ベトナムの人権弁護士、民主化運動の活動家、著名なカトリックのブロガー、Lê Quc Quân(「私の言葉は意図的、しかも無害」)、そしてアイ・ウェイウェイ自身(「だれもが潜在的な受刑者」)など、投獄されているかまたは亡命中の活動家の発言が書かれている。


隣の「トレース」と題された120万個のレゴ・ブロックの展示では、古いランドリー室の床一面に信仰や活動のために投獄または国外追放されたアウン・サン・スーチン、マーティン・ルーサー・キングなど36カ国の反体制派の活動家176人の肖像画が広げられている。肖像画の中には有名な人物もいれば、国境の外では知られていない人物もいる。けれども彼らは全員、良心の囚人だ。


割れたガラス窓のギャラリーからその仕事場を見下ろす形で展示されているのが巨大なメタルの翼「リフラクション」。実際の鳥の翼をもとにデザインされてはいるが、羽の代わりについているのは鍋やヤカン、そしてソーラーパネル。中国に長きにわたり支配されてきたチベットで使用されているものだ。


そして、一番広い刑務所棟で「ステイ・チューンド」「イルミネーション」「Blossom」「Yours Truly」の展示を見ることができる。


窓のない牢獄からスピーチや歌が聞こえてくる。このサウンド・インスタレーション「ステイ・チューンド」では中国からの独立を訴えるチベットの詩人ロロやロシアの反プーチン・パンクバンド、プッシー・ライオット、アパルトヘイト時代の南アフリカで活動したロベン島プリズンシンガーズなど、拘留されたアーティストや活動家の詩や歌、スピーチを聞くことができる。


最も美しいインスタレーション「Blossom」では、精神科観察棟の古く汚れきった囚人たちの便器や浴槽、錆びた流しが生まれ変わった。便器、浴槽、流しが白い陶器の花で埋め尽くされる。心がひどく動かされる瞬間だ。このインスタレーションは中国政府が表現の自由を容認していた短い期間、1956年の中国の百花斉放運動(ひゃっかせいほう:表現の自由を政府に認めさせるものだったが運動はすぐに反対派により取り締まりを受けることになる)に言及している。アイ・ウェイウェイは、現実には見舞いのブーケなどなかった入院中の囚人たちへの見舞いのブーケのシンボルだといっている。


感動的なインスタレーション「Yours Truly」は刑務所内の食堂にある。ここでは世界中のたくさんの良心の囚人にあらかじめ宛てられたポストカードの山が訪問者が記入するのを待っている。見学者が「トレース」の展示で紹介されていた拘留中の活動家に宛てて、直接、ポストカードを書くことができるプロジェクトが「Yours Truly」だ。


ポストカードには囚人たちが捕らえられた国の鳥や植物の写真が使われている。メッセージを書いたポストカードはこの展示の主催者により集められ、各所へ送られる。


アイ・ウェイウェイは監禁された人々を苦しめる孤独について語ってきた。政治犯は彼らが戦ってきた理由からも外の世界からも忘れ去られることを非常に恐れる。このプロジェクトはそんな彼らの思いに対し、「わたしたちは忘れていない」「あなたに寄り添いたい」というメッセージを伝えること。そしてまた、彼らからのリアクションも見学者に伝え、アイ・ウェイウェイが直接会いに行って気持ちを分かち合う‘やさしさ’をも伝えている。


彼が釈放後のチェルシー・マニングに会いに行き、横に寄り添い、彼女の気持ちに耳を傾けているシーンは最高に感動する一場面だ。



△Ai Weiweiの一連のシリーズはYouTubeでも見ることができる。

Ai Weiwei: @Large on Alcatraz
2014年9月27日(土)~ 2015年4月26日(日)


https://yourstrulydoc.org/


参考にした記事:

http://www.shift.jp.org/ja/archives/2015/03/ai_weiwei_large_on_alcatraz_island.html/4/

https://newint-org.translate.goog/blog/2015/03/12/alcatraz-ai-weiwei?_x_tr_sl=en&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja&_x_tr_pto=s



2023/08/22

ジャーナリズムは犯罪ではありません

 


「アサンジのアメリカへの引き渡しを認めるというイギリスの決定は懲罰的であり、報道の自由への事実上の一撃です。」―世界中の60万人のジャーナリストを代表する国際ジャーナリスト連盟

@IFJGlobal

#FreeJulian #FreeAssange


PETER HITCHENS:ジュリアン・アサンジを救うためにわたしには時間がありません、ともかく、どうかわたしの仲間に加わって恥ずべきアメリカへの引き渡しに反対してください。

By PETER HITCHENS FOR THE DAILY MAIL

PUBLISHED: 12 August 2023

https://www.dailymail.co.uk/columnists/article-12400777/PETER-HITCHENS-no-time-Julian-Assange-beg-join-opposing-shameful-handover-one-person-stop-now.html


犯罪を報道する人はだれでも…ジャーナリストです。それを隠蔽したいと思う人はだれでも…犯罪者です。


◇‘もしバイデンが報道の自由を本当に信じているなら、彼はジュリアン・アサンジに向けて進めるのをやめるだろう’

The Nation MAY 3, 2023


大統領はジャーナリズムの重要性について力強く語った。彼はその言葉の裏付けをしてWikiLeaks(ウイキリークス)創設者を訴追するアメリカの奮闘を終わらせる必要がある。


バイデン大統領は土曜夜のホワイトハウス特派員夕食会での演説を投獄されたジャーナリストの釈放を求める緊急の訴えで開始し、きわめて重大な報道の自由を保護することの重要性について世界的な認識の高まりを訴えた。

 

ロシア人によって偽ったスパイ容疑で告発されたウォールストリートジャーナル紙の記者、Evan Gershkovichや、シリア政府によって拘束されていると思われる誘拐されたアメリカ人ジャーナリスト、Austin Ticeを含む、世界中で投獄され迫害されているジャーナリストとの連帯を真剣に示すための今夜のパンチを脇に置き、バイデンは「ジャーナリズムは犯罪ではない!今夜、わたしたちのメッセージはこれです」と宣言した。


「報道の自由は敵ではなく、おそらく自由社会の中心となる柱」だとバイデンは集まった記者、編集者、TVキャスター、ラジオ司会者たちに語った。

「あなたがたは普通の人々の代わりに恐れまたは脅迫なしに権威に疑義を唱えること、権威を笑うことだって可能にします。それがこの国を強くするのです。だから今夜、我々の力の例にならうだけでなく、前例の力によって我々自身と世界にその強さを示しましょう。」


この声明はドナルド・トランプ政権の特徴をなしたジャーナリズムへの攻撃からの歓迎すべき脱却だった。トランプは2019年に「報道機関は…国民の敵」であると主張した。そしてそれは水曜日に予定されているイベントでWorld Press Freedom Day(世界報道の自由デイ)に名誉を与えるブリンケン国務長官を含め、バイデン政権の高位のメンバーの出席を予想したものだった。残念ながら、バイデンのレトリックは前任者よりはましなものの、投獄されたジャーナリストが関与する最も注目度の高い事例のひとつに対する彼のアプローチはトランプの攻撃路線を維持している。イラクとアフガニスタンで米軍が犯した残虐行為、「コラテラル・マーダーCollateral Murder」の証拠を2010年に公表したことに端を発するスパイ行為の容疑でバイデン政権はWikiLeaksの創始者ジュリアン・アサンジを訴追することを求め続けている。


2019年、トランプ政権の司法省はスパイ法違反17件とコンピュータ侵入の共謀罪1件でアサンジを起訴した。その後、司法省の弁護士らが米国の令状に基づきロンドンでアサンジの逮捕を画策し、終身刑の可能性がある容疑で裁くためアメリカへの身柄引き渡しを求め続けた。


バイデン政権には政府のアサンジを標的にすることを終わらせるチャンスがあった。代わりに、彼の司法省はトランプと同じくらい熱心に引き渡しの奮闘を追い求めた。


アサンジは確かに物議を醸す人物ではある。彼は米軍の不正行為に関する秘密を暴露し、その情報を世界で最も著名な報道機関の幾つかのプラットフォーム上で公表することに成功した。アサンジはアメリカや海外で共有する批判以上のものを維持している。最終的に取り下げられたスウェーデンでの性的暴行事件の捜査に関連したものを含め、それらは個人的な違法行為の十分な証拠のない申し立てを想起するのをためらわない。


だが、歴史を通じて十字軍に加わるジャーナリストは常に論争を巻き起こし軽蔑の対象となってきた。


それはアメリカ政府のアサンジを標的にすることに関して理解が必要とされるところだ。政府が秘密にしておきたかった厄介な行為の詳細をおおやけに曝露したために彼は起訴された。これは彼がジャーナリズムの実践に携わっていたと言い換えることもできる。これを行ったために、彼はいま「ジャーナリズムは犯罪ではない」と誇らしげに宣言する大統領の政権によって訴追の可能性に直面している。


事実は、アサンジに対して起こされた容疑で訴追することはジャーナリズムを犯罪化することになる。ACLU言論・プライバシー・テクノロジー・プロジェクトのディレクター、Ben Wiznerは次のように説明している。

これは他に類のない孤立した見方ではありません。アムネスティ・インターナショナル、ペン・インターナショナル、Reporters Without Borders(国境なき記者団)、Reporters Committee for Freedom of the Press(報道の自由記者委員会)、ジャーナリスト保護委員会、その他の団体は、アサンジの身柄引き渡しを達成するための行動を非難して彼に対する告訴を取り下げるよう求めています。ニューヨークタイムズ紙、ガーディアン紙、ルモンド紙、シュピーゲル紙、エルパイス紙の編集者と発行者もまた同様でアサンジをスパイ法に基づく訴追の対象にすることは「危険な前例を作り、アメリカ憲法修正第一条と報道の自由をむしばむ恐れがある」と主張しています。


これは、現役で働く記者や編集者を代表するInternational Federation of Journalists(国際ジャーナリスト連盟)の長年の立場である。IFJ事務総長のAnthony Bellangerは、「ジョー・バイデンは最終的に起訴を取り下げることで長年に及ぶ政治的動機に基づいたジュリアン・アサンジの訴追を終わりにしなければならない。内部告発者や調査報道ジャーナリストを犯罪者扱いすることは民主主義において出る幕はない」と述べている。


バイデンが「ジャーナリズムは犯罪ではない」と宣言するのは正しい。さあそれならば、彼は言葉と行動を結びつけなければなりません。大統領と司法長官はアサンジの身柄引き渡しを達成するための行動を終わりにして、WikiLeaks創始者に対する告訴を取り下げるのに必要な措置を講じる必要があります。これらの措置は2021年にバイデンが大統領に就任した直後に講じられるべきでした。しかしそれが実現しなかったのだから2023年の世界報道自由デイにバイデンは時代を正すことができるし、またそうすべきである。


https://www.thenation.com/article/politics/biden-julian-assange-press-freedom/


Amnesty International: 「告訴を取り下げ、引き渡しをやめ、ジュリアン・アサンジを自由にせよ」#FreeAssange


◇ニューヨークタイムズ紙、ヨーロッパの報道機関がアサンジに対する告訴を取り下げるようアメリカに求める

THE HILL 11/28/22 BY DOMINICK MASTRANGELO 


世界の主要な報道機関が合衆国憲法修正第一条の重要性を挙げてWikiLeaks創始者ジュリアン・アサンジに対する告訴を取り下げるようアメリカ政府に迫っている。タイムズ紙、イギリスのガーディアン紙、フランスのルモンド紙、スペインのエルパイス紙、ドイツのシュピーゲル紙からの公開書簡のなかでメディア各社はアサンジに対する告訴は取り下げられるべきだと主張した。


アサンジはアメリカの令状に基づき2019年4月にロンドンで逮捕され、「国際規模の汚職、外交スキャンダル、スパイ行為」を明らかにする一連の機密資料の公表の結果としてくるスパイ法(Espionage Act)に基づいて起訴されたと、メディア各社は特に言及した。


「この起訴手続きは危険な前例となり、アメリカの憲法修正第一条と報道の自由を(陰険な手段で)傷つける恐れがある」とメディア各社は言っている。「公共の利益のために必要な時に国家機密などに関わる要注意の情報を取得し、開示することはジャーナリストの日常業務の核心部分です。その仕事が非合法化されれば、わたしたちの公の場での論述や民主主義は著しく弱体化することになります。」


検察当局は、アメリカ陸軍情報分析官で後にWikiLeaksによって公開された機密外交公電や他の資料を盗んだ罪で服役したチェルシー・マニングをアサンジが助けたと主張している。(オバマによって8年の禁固刑に減刑され釈放された後にマニング自身が語っている、「国家の安全保障を危うくするのが目的ではなく、すべては人々に知らせるためにやったこと。すべて自分一人でやったこと」だと。)


 WikiLeaks創設者は告訴に直面するアメリカへの送還を避けるため、イギリスの法廷で何年も闘っており、アメリカへの引き渡しに上訴した。


https://thehill.com/homenews/media/3752644-new-york-times-european-news-outlets-call-on-us-to-drop-charges-against-assange/


労働党の元司法長官が、アメリカに圧力をかけてジュリアン・アサンジに対する追撃をやめさせるようオーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相(9年ぶりの政権交代を果たした労働党内閣)に求めた


◇「彼は刑務所で死にかねない」:労働党の著名人がアルバニージー首相にアサンジのための骨折りを強化するよう促す

シドニー・モーニング・ヘラルド紙 August 14, 2023 


労働党元司法長官のグループはジュリアン・アサンジの追撃をやめろとアメリカを説得する行動を強化するようにアンソニー・アルバニージー首相に求めており、すぐに彼の問題が解決しない場合、ウィキリークスの創設者はアメリカの刑務所で死にかねないと危ぶんでいると述べる。


アメリカのキャロライン・ケネディ大使が一部の容疑で有罪を認める代わりにアサンジがオーストラリアに帰国することを意味する取引の可能性を知らせたあと、9人の連邦および州の元第一法務官による介入が出てきた。


アサンジ問題について質問されたケネディは、シドニー・モーニング・ヘラルドとThe Ageに対し、「解決は全くありうると思う」と語った。


元司法長官は先週アルバニージーに送った書簡の中で、オーストラリア国防軍の人員による戦争犯罪と言われるものを暴いた仕事で称賛されているオーストラリアのジャーナリストの扱いと、イラクとアフガニスタンにおけるアメリカ軍による不正行為を暴いたアサンジとを対比させた。


「オーストラリアでわたしたちは、人権侵害または汚職を暴くとしてその国に居住していない個人を訴追しようとする中国などの国を当然のことながら非難します」と元司法長官は書いた。


「それにもかかわらずアメリカは、アメリカ市民ではない、アメリカで犯罪と言われるものを犯していないアサンジをアメリカのEspionage Act(スパイ法)に基づいて告発することで国の司法権の外で発生する治外法権適用範囲をあてはめています。


「これは非常に危険な前例となり、安全保障上の理由からアメリカが一方的に機密であるとみなした情報を公表する者は、世界のどこにいても誰であっても、危険にさらされる可能性があるとわたしたちは考えます。


「ジャーナリストや内部告発者への影響のために、この行動は政府にとって本気で懸念事項であるはずです。」


17件の自国のスパイ法違反に加えハッキング関連の別件を突きつけるためにアメリカはアサンジの身柄をロンドンのベルマーシュ刑務所から引き渡せと固執して求めている。


この書簡に署名した人の中には、ホーク・キーティング政権で務めた元連邦司法長官マイケル・ダフィのほか、ニューサウスウェールズ州の元司法長官ボブ・デバス、ビクトリア州元議員ロブ・ハルズが含まれる。


10月にジョー・バイデン大統領と会談するためワシントンに行く準備をしているアルバニージー首相にとってアサンジの件は「最優先事項」であってしかるべきだとロブ・ハルズは述べた。


「この男性の健康状態がこれ以上悪化する前にこの問題は速やかに解決されるべきだ」とロブ・ハルズは述べた。


タスマニア州元首相で司法長官のララ・ギディングスは言った。「ジュリアン・アサンジについて人々がどのような見方をしているかに関係なく、この人は11年以上におよび自由を奪われてきた。彼のWikiLeaksの曝露の是非にかかわらず、彼のずっと続いている拘留は正当化できない。」


「彼は、有罪となれば刑務所で死ぬかも知れないアメリカの司法制度のなすがままにされておかれるべきではない。」


今月初め、アルバニージー首相はアメリカ当局者に対し、アサンジ事件は「あまりにも長く続きすぎる」、「もう十分だ」と強調したと述べた。


クイーンズランド州元司法長官ロッド・ウェルフォードは次のように述べた。「現在進行中のジュリアン・アサンジの投獄は極度に残酷かつ自尊心を傷つけるような下劣なものであり、不都合な真実を曝露した者に対する迫害に等しい。」


https://www.smh.com.au/politics/federal/he-could-die-in-jail-labor-luminaries-urge-albanese-to-step-up-assange-efforts-20230814-p5dwbj.html

2023/08/15

ジェイミー・リードと仲間たち

 


わたしの時代にはジョニー・ロットンと呼んでいた

もちろん、セックスピストルズのジョン・ライドンのこと

セックスピストルズのレコジャケをデザインしたジェイミー・リードが亡くなった、76歳だった

そうだ、絶頂期の彼女の突飛でパンクな服が好きだったファッションデザイナーのヴィヴィアンもいなくなってしまった…


上の画像は若い頃のジェイミー・リードです



◇アーティストでグラフィックデザイナー、ジェイミー・リードのカットアップ作品はパンク時代の偶像破壊(因習打破)のエネルギーを定義した


セックスピストルズのコラージュ作品がパンクの美の哲学の中心となるものだったジェイミー・リードが76歳で死去した。


彼の作品を取り扱うギャラリーのオーナーが声明を出し、彼の死とリードが「最愛の娘、孫娘、そして莫大な遺産を残した」ことを認めた。


1947年にロンドンで生まれたリードは16歳でウィンブルドン美術学校に入学した後、クロイドン美術学校に移り、そこでセックスピストルズの将来のマネージャー、マルコム・マクラーレンと出会った。


リードの最もよく知られた作品はセックスピストルズが70年代半ばから後半にかけて発売した一連のレコードジャケットだった。『Never Mind the Bollocks(勝手にしやがれ)1977』、『Pretty Vacant』、『Holidays in the Sun』、BBCによって放送禁止にされたヒットシングル『God Save the Queen』はピーター・グルージョン撮影のエリザベス2世の唇に安全ピンをはめた肖像画が呼び物で、パンクロック時代の象徴と言われている。


引き裂かれたユニオンジャックが呼び物のシングル『Anarchy in the UK』のポスターはパンク時代の偶像破壊(因習打破)を明確に定義するもうひとつのイメージだった。彼はシングル用に既存のものに替わるデザインを数多く生み出してもいる。またリードはセックスピストルズの映画『The Great Rock’n’Roll Swindle』のイメージも手がけた。


彼の新聞の切り貼りを配置する文字は、匿名扱いにされる身代金覚え書きのカット&ペースト(切り貼り)スタイルをまねており、ジェレミー・ブルックとナイジェル・エドワーズといっしょに1970年代に始めたカウンターカルチャー出版物『Suburban Press』で最初に創り出したスタイルだ。彼は1960年代後半のオルタナティヴ(非体制的)な政治に触発され、フランスの状況主義者の作家による翻訳文を集めた1974年の著書『Leaving the 20th Century: The Incomplete Work of the Situationist Internationa』のグラフィックデザインを手がけた。


リードは2015年に彼の理念を次のように説明した。「オレたちの文化は奴隷化に向かってギアを入れる、つまり、特に職場で人々をあらかじめ定められた役割を果たすことに適応させる。それについて考え、なにか行動を起こすよう、常に人々を励まそうとしてきた。」


彼のウェブサイトは彼の作品を「グノーシス主義と不同意(異議表示)」をブレンドしたもので、精神性もまた主要な要素であると説明した。


彼のアートはイギリスのテート・ブリテン、ニューヨーク近代美術館、ヒューストン美術館などの主要な施設に収蔵されており、有名なコラージュだけでなく、数百点の抽象絵画も制作した。


後期にはオバマの“Hope”の絵で最もよく知られるストリートアーティスト、シェパード・フェアリーとコラボし、オキュパイ運動(ウォールストリートを占拠)やロシアのパンクバンド、プッシーライオットの活動を支援した。2017年には『God Save Us All』と題して、ドナルド・トランプの目をかぎ十字にした『 God Save the Queen』のアートワークを創り出した。


1987年に出版した作品についての著書『Up They Rise: The Incomplete Works of Jamie Reid』で、彼はまたパンクの歴史家ジョン・サベージともコラボした。「ジェイミーに初めて会ったのは1978年の後半だった」とサベージは言う。「家の2階に上がっていくとセックスピストルズのアートワークでぎっしり詰まったトランクがあったのを憶えている。その組み合わさったインパクトが忘れられない印象を残した、それはまるで虹の果てに金の壺を見つけたようだった。これは保存しなければならない非常に重要なものだった。」


サベージはリードのスタイルを「見たところでは単純なフォーマットの中に複雑なアイディアが含まれている」と指摘する。リードの急進的な政治に基づくところが「洗練という加算要素を与えた。どちらかというと安っぽく模倣的なパンクのグラフィックと比較すると、ジェイミーのは深い洞察力のあるところから生まれた」と彼は述べた。


https://www.theguardian.com/music/2023/aug/09/jamie-reid-artist-of-sex-pistols-record-covers-dies-aged-76


△Jamie Reid dies at 76

他の誰よりもパンクを定義づけたアーティスト、ジェイミー・リードが76歳で亡くなった。

セックスピストルズは常に単なるシンガーやバックバンドをはるかに超え、文化を変える力を生み出す多くの重要な役割を演じる歯車だった。強力なバンドから、ロットンの決定的なイメージと態度、マルコムとヴィヴィアンのビジョン、そしてジェイミー・リードのグラフィックに至るまで、セックスピストルズはバンドであると同時にアート・ムーブメント(芸術運動)だった。

ジェイミー・リードの作品のルーツは、60年代の大変革の終焉と彼の状況主義への愛、そして彼の仕事のキーとなる部分だった美術学校の友だちのマルコム・マクラーレンと共有した1968年パリ革命(暴動)の精神にさかのぼる。

ピストルズと共にアートの最高潮に進んだ頃には、彼のレコードジャケットは他の音楽と同じように1977年を激しく抵抗するみごとに完ぺきでパワフルなポップアート声明になるその精神を完ぺきに抽出したもので、タイムレスに残るゆえに一流の芸術作品となった。


https://louderthanwar.com/jamie-reid-dies-at-76/



△コムデギャルソン×ジェイミーリード

コラボ Tシャツはジェイミー・リード公認のアパレルライン「ラギッド・キングダム(RAGGED KINGDOM)」がトレーディング・ミュージアム・コム・デ・ギャルソンのために製作した

2020年に発売され、完売していたものが2021年6月中旬に再販となっている

彼の手がけたジャケットやジーンズ、Tシャツなどの古着は多少ぼろくても高い価格で売り買いされる

当時、わたしは出会えなかったけど、彼のアートワークでコラボしたパンクなジャケットとジーンズは今からでも欲しいなあ