見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2011/08/27

脱原発の象徴 カルカール


写真は脱原発の国ドイツのカルカールの街並み、ここの人気のレジャーパークとホテルは高速増殖炉の施設として建てられたものだった

以下、最近の気になったニュースの断片

◇原発事故の放出セシウム、原子爆弾168発分

経済産業省原子力安全・保安院は26日、東京電力福島第一原子力発電所事故と、広島に投下された原子爆弾で大気中に放出された放射性物質の種類別の量をまとめた資料を公表した。単純計算すると、原発事故の放出量はセシウム137が原爆の168.5倍、ヨウ素131が2.5倍にあたる。

半減期が約30年と長いセシウム137で比べると、原発事故が1万5千テラベクレル(テラは1兆)、原爆が89テラベクレル。放射能汚染がそれだけ長期化する可能性を示している。

保安院は「原爆は熱線、爆風、中性子線による影響があり、原発事故とは性質が大きく違う。影響を放出量で単純に比較するのは合理的でない」としている。

(引用元:朝日新聞 2011年8月26日)
http://www.asahi.com/national/update/0827/TKY201108260665.html

◇警察幹部が実行犯を指揮か ロシア女性記者殺害容疑で拘束

ロシア連邦捜査委員会は24日、プーチン前大統領のチェチェン政策に対する批判で知られた女性記者アンナ・ポリトコフスカヤさん殺害を指揮した疑いで、元モスクワ警察幹部のドミトリー・パブリュチェンコフ容疑者を同日までに拘束したと発表した。

連邦捜査委報道官によると、パブリュチェンコフ容疑者はモスクワ警察第4捜査課長だった2006年、何者かから金をもらって部下にポリトコフスカヤさんを尾行させ、犯行グループを集めて武器を渡し、殺害を実行させた疑い。(共同通信)

(引用元:47ニュース 2011年8月25日)
http://www.47news.jp/CN/201108/CN2011082401001061.html

◇放射性物質含む堤防の雑草、事前説明なく埋め立て

国土交通省福島河川国道事務所が、堤防の除草作業で生じた放射性物質を含む雑草を周辺住民に事前説明することなく二本松市の上川崎地区の河川敷にある国有地に埋め立てていたことが23日、分かった。付近には住民が飲用水として使っている井戸もあり、シートを敷くなどの措置を取らずそのまま埋設しており、住民は不安を募らせている。


同事務所によると、埋め立てた雑草は7月下旬から8月上旬にかけ、同市でも比較的線量が高い杉田地区の阿武隈川沿いと支流の杉田川沿いの堤防から刈り取った。今月4日から12日までの間、5回に分けて計90立方メートルを埋め立てた。地上10センチの地点で測定した最大の放射線量は毎時1.72マイクロシーベルトだった。土をかぶせたところ毎時0.6マイクロシーベルトまで下がったとしている。このほか、同市杉田地区でも同様の雑草を野積みしているほか、須賀川市でも同様の埋め立てを実施しているという。


(引用元:福島民友ニュース 2011年8月24日)
http://www.minyu-net.com/news/news/0824/news8.html
ドイツ語がわかる仲間が送ってくれたドイツの賢い転換例
(ドイツ観光局のメルマガより)

◇脱原発の国ドイツ
カルカールの高速増殖炉は今、レジャーパークとホテルに

ライン川下流のライン河畔のカルカールに造られた日本の"もんじゅ"と同じ高速増殖炉が現在、レジャーパークになっています。しかし放射能の心配はまったくありません。なぜなら、建設は完成したけれど、発電する前に廃炉になったからです。

ドイツは90年代から脱原発を推し進め、2002年には法改正をして脱原発を決定しました。福島の事故の後にドイツが急に脱原発を決めたということではありません。全廃の時期を2022年としたということです。

カルカールの高速増殖炉は1985年に完成しましたが、安全性とコストに対し市民と政治がゴーサインを出しませんでした。1991年に廃炉の決定がなされ、民間業者が買い取ってレジャーパーク「ワンダーランド・カルカール」をオープン、現在は年間60万人が訪れるホテルや会議施設を備えたレジャー施設になっています。

冷却塔の外壁はクライミングウォール、内側にメリーゴーランド、原子炉建屋はホテル、緑と池に囲まれた敷地にはコースターなど40種類の乗り物があります。

カルカールの町はかつてのハンザ都市で、美しい旧市街が残っています。さらに近くにはロマンチックなモイラント宮殿もあります。ここは世界的な現代美術館でヨゼフ・ボイスの収集では世界一です。

ドイツ脱原発のひとつの象徴となるカルカール増殖炉を訪ねる旅はいかがでしょうか。

アクセス:デュッセルドルフより車で1時間(89Km)、鉄道で1時間45分
http://www.wunderlandkalkar.eu/de/

2011/08/26

外国の記者は人質


◇トリポリのホテルからジャーナリストが解放される

カダフィに忠実な武装した男らによって何日か捕らえられたのちに西側のジャーナリストがリクソス・ホテルから解放された。

カダフィ大佐に忠誠を誓う総勢は、ジャーナリスト全員をトリポリのリクソス・ホテルから出るにまかせた、少なくとも彼らは5日間ホテルに閉じ込められた。

24日水曜、赤十字国際委員会の代表らが仲裁に入った後、ジャーナリスト35人余りが解放された。

その日もっと遅くに、ザウィヤ近くで4人のイタリア人ジャーナリストが連れ去られたとロイター通信社が報じた。

ジャーナリストらは、イタリアの新聞、Corriere della Sera、La Stampa、Avvenireの仕事をしていたとイタリア外務省報道官は言っている。

ジャーナリストらがホテルから4~5台の車で運び去られたのを目撃されたとリクソス・ホテルで新事実を確認するアルジャジーラのEvan Hillは言う。

AP通信社のジャーナリストはクルマでリクソスを出て他のホテルに移動していたと言う。

ホテル内に捕らえられた人たちは途切れ途切れの電力に加えて、毎日のそのエリアでの続けざまの戦闘を説明する。

BBCニュースのマヒュー・プライスは言った: 「背水の陣に備えて、彼らはこのホテルを軍の兵営として用いるつもりだと思いついた月曜のいつか、私はある核心に至った。」

「もしもホテルを兵営として使うなら、われわれにどういうことが持ち上がるか?われわれに実行可能な逃げ道はひとつもないのを発見した。このすさまじさの最中に、聞こえることはできても見えない、われわれの周囲至る所に燃え上がる戦闘で、このパラノイア(妄想症)感覚をもたらす。」

ジャーナリストらは2人のいらいらしているカラシニコフを振り回す警備兵によって銃口を突き付けられていた、市中どこかほかの所で反乱軍兵士らが勝利するというのに警備兵は彼らの持ち場を放棄するのを拒んだ。

部屋の中で人が襲撃されないように互いに助け守るため、彼らはホテルの一方のウイングの床で群がって眠っていた。急な出発を必要とするといけないから、彼らは付属物を荷造りしていた。

ホテルは親カダフィ勢力の基地だった。

◇イタリア人ジャーナリスト 連れ去られる

4人のイタリア人ジャーナリストは民間人の集団によって止められ、次にその集団が、彼らを個人住宅に連れ込んだカダフィに忠実な軍人の男どもに彼らを手渡した、しかも何時間かしてAvvenire紙のジャーナリストから最初の連絡が来たと、新聞Corriere della Seraが社のウェブサイトで言う。

4人のジャーナリストはBab al-Aziziyaとリクソス・ホテルのあいだのトリポリのアパートに拘束されているとベンガジのイタリア領事Guido De Sanctisが言うのを、イタリアの通信社ANSAが引用した。

(引用元:アルジャジーラ)
http://english.aljazeera.net/news/africa/2011/08/201182415430326561.html

◇不穏なリビア情勢:説明されるジャーナリストのリクソス・ホテルの厳しい試練

首都攻防戦があちこちで猛威をふるう頃、ホテルに追い込まれたにもかかわらず、約35人の外国のジャーナリストがなんとかトリポリのリクソス・ホテルから出てきている。BBCのマヒュー・プライス(Matthew Price)がその集団の中にいた。

上の写真がそのBBCのマヒュー・プライス記者
http://www.bbc.co.uk/news/world-africa-14655407

◇カダフィ派、イタリア人記者4人を首都郊外で誘拐

イタリアANSA通信は24日、リビア反体制派が制圧した首都トリポリに向かっていたイタリア人記者4人が、トリポリ郊外でカダフィ大佐支持派により誘拐されたと伝えた。トリポリでは反体制派と大佐支持派らの戦闘が続き、治安が不安定になっている。

ANSAなどによると、誘拐されたのはイタリア有力紙コリエレ・デラ・セラの記者ら。4人は西部ザウィヤから車でトリポリに向かっている途中で大佐支持派に車を止められた。運転手が殺害され、4人は民家で拘束されているという。うち1人の記者が電話することを許され、上司に連絡したという。(共同)

(引用元:日経新聞 2011年8月25日)
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C9381959FE0E7E2E2828DE0E7E2EAE0E2E3E39790E3E2E2E2;at=ALL

◇トリポリ市内のホテルで中国人記者5人が拘束される

首都トリポリ市内のリクソスホテルで身柄を拘束されている外国人記者約30人に中国人記者5人が含まれていることがわかった。中国新聞社などが報じた。

駐リビア中国大使館の職員によると、リビアに滞在中の中国人は全部で19人。このうち、同ホテルで監禁中の中国人記者5人は香港に拠点を置く鳳凰衛線(フェニックスTV)の記者3人と中央電視台(CCTV)の記者2人だとわかった。

外国メディアの報道によると、ホテル内では現在ホテル従業員らが不在の中、水道や電気などが遮断されているほか食料が少なくなっていると見られる。拘束中の記者らは、“人質同然”の状況のもと、防弾チョッキを身につけるなどして、安全確保に努めているという。

(引用元:サーチナ 2011年8月24日)
http://topics.jp.msn.com/wadai/searchina/article.aspx?articleid=676113

顔のない眼

わたしが住むスキン



アントニオ・バンデラスが古巣に帰って来た
ペドロ・アルモドバルの新作「The Skin I Live In(原題:La piel que habito)」のはなし
原作はフランスの作家ティエリー・ジョンケ(Thierry Jonquet)の小説「蜘蛛の微笑(Mygale)」、脚本はアルモドバル

◇これだけビザールで趣のある、愛人の皮膚を取り替える外科医の話で、ペドロ・アルモドバルはこれまでにほかの誰も作り得なかったエキゾチックなビール一杯を用意する

セクシュアリティーと自我の牢獄が、ペドロ・アルモドバルの途方もなくぶっ飛んだ新作映画、病室の雰囲気を放つ、ぜいたくなパルプフィクションのテーマだ。内密の手術室が備えつけられ、体裁よく家具をあてがわれる宮殿の家の裕福な才能あふれる形成外科医、ロバート・レッガード役でアントニオ・バンデラスが主演する。彼は美しくて従順な若いヴェラ(エレナ・アナヤ)でひそかに実験している、彼が置き換えた豚の皮から遺伝子的に派生するとらえどころのないすべすべした人工的物質で彼女の皮膚全体は覆われる。とりことなる、彼の長い間不明だった愛妻は、最近の自動車事故で焼死したと広く判断されるか?または全くの別人、彼が外科手術で彼女に作り直しているのか?どちらにしろ、とりこと捕える人は惚れているらしい。しかしそれが始まったと同様に終わりがあるのが愛情関係、すさまじい状態で。

(引用元:ガーディアン紙の映画評より)
http://www.guardian.co.uk/film/2011/aug/25/the-skin-i-live-in-review

あらすじとしてこうある...
妻が自動車事故で焼死してからというもの、著名な形成外科医ロバート・レッガードは妻を救えたかもしれないと新しい皮膚をつくりだすことに関心を抱いてきた。12年後、彼はどんな打撃にも耐えられる皮膚の培養になんとか成功する。長年の研究と実験に加えてロベールに必要なものが他に3つあった。良心のなさ、共犯者、そして人間の実験台。良心については問題なし。彼には生まれたときから世話をしてもらうマリリアという女性がいる、彼女が最も忠実な共犯者になる。そして人間の実験台は...。

「The Skin I Live In」は今年のカンヌ映画祭でプレミア上映された。賛否がわかれたとはいえ、大きな話題のひとつだったのは事実。

2011/08/25

スティーヴ・ジョブズの手紙


August 24, 2011 

Letter from Steve Jobs

To the Apple Board of Directors and the Apple Community:

I have always said if there ever came a day when I could no longer meet my duties and expectations as Apple’s CEO, I would be the first to let you know. Unfortunately, that day has come.

I hereby resign as CEO of Apple. I would like to serve, if the Board sees fit, as Chairman of the Board, director and Apple employee.

As far as my successor goes, I strongly recommend that we execute our succession plan and name Tim Cook as CEO of Apple.

I believe Apple’s brightest and most innovative days are ahead of it. And I look forward to watching and contributing to its success in a new role.

I have made some of the best friends of my life at Apple, and I thank you all for the many years of being able to work alongside you.

Steve 


アップル取締役会とアップルコミュニティへ:

もはやアップルのCEOとして職務と期待に応えることができなくなる日が来れば、最初にみんなに報告すると私は常々言ってきました。残念ながら、その日が来ました。

この結果、私はアップルのCEOを辞任します。取締役会が適切と判断した場合、私は取締役会長、取締役、アップル社員として勤めたいと思います。

私の後任に関して言えば、後継計画を発動してティム・クックをアップルのCEOに指名することを強く推薦します。

輝かしくて最高に革新的な日々がアップルの前途に待ち受けていると私は信じている。また、新たな役割のなかで、その成功を見守り、貢献できることを楽しみにしています。

人生最高の友を私はかなりアップルで得てきている、加えて、みんなと長年にわたり一緒に働くことができたことを全員に感謝します。

スティーヴ

http://www.apple.com/pr/library/2011/08/24Letter-from-Steve-Jobs.html

あーあ、ひとつの時代が終わった

2011/08/22

新規風力買わぬだと




8月21日反政府勢力がトリポリから西25キロの町Maiaを進むとき、反政府戦士らが道路標識のある道路を通りすぎる、標識にはトリポリ直進、Zhrah右19キロ、ベンガジ右1090キロとある(写真はロイター)
http://blogs.aljazeera.net/liveblog/libya

上のアルジャジーラの映像からは、「武器庫を解放する、みんな武器をとって、進め、進め、進め」と命じるカダフィ大佐の音声が聞こえる 最後の声かも...

◇ソフトバンク 苫前で風力発電検討 全国最大30万キロワット超

全国で大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設を計画している通信大手のソフトバンクが道内で、全国最大規模の風力発電事業への参入を検討していることが8日、分かった。風の状況など風力発電の好条件がそろっている留萌管内苫前町を候補としており、同社の孫 正義社長が近く同町の森利男町長と面会、具体的な協議に入る見通しだ。

関係者によると、ソフトバンクの幹部が7月末、同町を訪問。町内に42基の風力発電機がある先進地の苫前町を最有力の候補地として検討していることを町側に伝えた。全国最大規模の30万キロワット以上の風力発電施設を想定しており、参入決定後、2~3年で事業化を目指す方針という。

(引用元:北海道新聞 2011年8月9日)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/310738.html

◇北電「新規風力買わぬ」 風車 新設困難に

8月13日北海道新聞朝刊1面、2面によると、北海道電力が再生エネルギー特別措置法の施行後も、風力発電による発電電力の新規買取を行わない方針であることが、8月12日に判明した。(前にも書きましたので、重複失礼)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/311571.html
この方針は、電力安定供給のために北海道電力が独自に定めている風力発電の買取上限(風力発電連系可能量)が現在すでに満杯になっていることが理由であるらしい。因みに現在の上限は36万キロワットで、北電の総発電出力(742万キロワット)の4.9%に相当。
北電は、再生エネルギー特別措置法の下でも新規買取拒否は例外規定で認められるとしている。
記事には、2つの見解が紹介されるーー。
「北電の36万キロワットの上限が適正かは現段階で判断していない。具体的な問題が起きれば調査する」(資源エネルギー庁新エネルギー対策課)
「スペインやドイツでは、風力発電の割合が20%を越えた時でも停電などのトラブルは起きていない。日本の5%は低すぎ、根拠も不明確」(北海道大学大学院教授)
先にソフトバンクの「苫前で風力発電検討 全国最大30万キロワット超」が報じられたばかりで、この間髪を入れずの方針発表には北電の意図がありありと見える。
簡単に言えば、"原発つづけたい"ための、"風力つぶし"
菅直人のもうひとつの目玉だった、発電と送電を切り離す「発送電の分離」がきちんとシステム化できれば、大手電力会社の独占から抜け出して、わたしたち消費者はこんなことをほざく北電からなにも買う必要はなくなり、風力に力を注ぐ新しい電力会社から納得の価格で、気持ちよく、送電を受けられるようになる。
そうなれば、自然と、高コストの原発は続けられなくなるはずだ。
そして動かしてしまった泊原発! 通産省(現経産省)出身でどこを切っても原発推進派の黒い血が流れる北海道の高橋はるみ知事、プルサーマル導入のため知事になった人とはいえ、この機にあなたの罪は大きい。

◇独立行政法人「原子力安全基盤機構」 検査員の内部告発

原子力安全基盤機構とは、そもそもどういうところか。
2003年に発足した独立行政法人で、今年4月の職員数は426名。その目的は大きく言って、「原発や原子力施設の検査」や「設計の安全性解析」。原発の検査をする機関としては、経産省の原子力安全・保安院があるが、ここは保安院の「下請け」的な立場で全国の原発の検査を行う。保安院の検査担当者は「検査官」、原子力安全基盤機構の検査担当者は「検査員」と区別される。実際には、保安院の検査官が検査するのはごく一部で、大半はここの検査員が検査にあたっている。
そして、原子力安全基盤機構を特徴づけるのが、経産(通産)官僚たちの天下り組織として機能していることだ。

ここの検査業務部調査役が検査記録の改ざんを命じられたのは2009年3月。

告発:「当時、北海道電力の泊原発3号機は、建設が終わり、使用前検査の段階に入っていました。私は電気工作物検査員として、同原発で3月4日と5日の2日間にわたって『減速材温度係数測定』という検査を行ったのです。これは原子炉内で何らかの原因で冷却材の温度が上がっても、原子炉出力を抑えることができるかどうかを判定する基本的な検査で、どの原発でも、この検査なしでは運転することは許されません。」

「ところが、4日の検査では本来なら『負』にならないといけないこの係数が『正』になってしまった。このまま運転すれば、臨界事故につながりかねない危険な状態です。そこで、翌日の検査では部分的に制御棒を挿入し、ホウ酸の濃度を薄めるなどの対策を取って検査をし直しました。その結果、係数が『負』になったので、条件付きで合格としたのです。」

「私は当然、4日の『不合格の検査記録』と5日の『条件付き合格の検査記録』の両方を上司のグループ長に見せた。ところが、グループ長は3月4日の検査記録を削除するように指示しました。これは記録改ざんに他なりません。」

「私がその要求に従わない場合、『(査定について)評価を絶対に下げてやる』と恫喝したのです。 ...6月になって配置転換を命じられ、勤務査定は5段階評価の下から2番目となる「D」評価となり、7月には賞与が8%カットされた。部長の業務命令に背いたという理由である。 昨年3月末に定年を迎えたとき、本来なら大半の人が再雇用されるところ、私は再雇用不可とされて、職場を去らざるを得ませんでした。」

現在、告発者は、再雇用拒否という処分取り消しを求めて、機構側と訴訟中だ。訴訟で原告の代理人を務めるのは、「浜岡原発運転差し止め訴訟」の弁護団も務めた海渡雄一弁護士。

「訴えは、一検査員の雇用問題ではなく、原子力発電所の安全性に対する問題提起だと考えています。原子力安全・保安院につながる原子力安全基盤機構という組織で、データ改ざん命令のようなものがまかりとおっていたら大問題。それに、原告は原発の現場で長年検査業務に携わってきた人物です。そんな人が『より安全に』と願って内部告発したのに、その声は届かなかった。このことが持つ根本的な意味を、裁判を通じて多くの人に知ってもらいたいと思います。」

日本の原発事故の処理方法を、わかりやすい言葉でたとえてみせた。

「工場のライン上を次から次に製品が流れてくるところを想像してください。そのなかに部品が一つだけおかしい不良品が混じっているとします。そのとき、部品だけを取り替えて対症療法で問題は解決したというのがいまの処理方法。しかし、本当にやるべきなのは、なぜおかしな部品が作られたのかという根本原因を突き止めることでしょう。それが検査員として私がこだわってきたことなんです。」

保安院などに内部通報したことについても、問題は大きい。たとえば、簡易書式に書かれた検査ミスのなかには、「判定基準が間違っていた」「検査結果の数値が一部間違っていた」などと、検査の信頼性そのものを失わせる記述がある。だが、これらの内部通報は保安院でも安全委員会でも、「原子力安全に関わる問題ではない」という回答で調査が行われることはなかったという。

(引用元:週刊現代「私が命じられた北海道泊原発の検査記録改ざん」2011年6月18日号)

2011/08/20

もちろん肉牛だけじゃない


◇茨城県鉾田市の収穫前の早場米から放射性セシウムが検出された。汚染されている値は国の暫定基準値の10分の1程度だが、東京電力福島第一原子力発電所の事故後にコメから放射性物質が検出されたのは全国で初めてという。

茨城県が19日に発表した資料によると、16日に鉾田市内の3カ所から収穫前のコメを採取して予備調査を実施。その結果、1カ所から1キログラム当たり52ベクレルの放射性セシウムを検出した。国の暫定基準値は同500ベクレル。残りの2カ所からは検出されなかったという。同県はこれまで、潮来、鹿嶋、神栖の3市で収穫後のコメについて検査を行ったが、放射性セシウムは検出されなかった。

茨城県では2011年産米の安全性を確認するために、国が示した放射性物質調査の基本的方針に基づき44ある全市町村で調査を実施。通常は収穫した後の玄米について検査しているが、空間放射線量率が平常時の毎時0.1マイクロシーベルト以下の範囲を超える13市町村では予備調査として収穫前のコメも検査している。予備検査の結果で、1キロ当たり200ベクレルを超えた市町村については重点調査を行うとしている。

農水省は、コメの放射性物質の検査方法について、関東・東北地方の17都県を対象に収穫前と収穫後の2段階で検査する方針を示しており、1キロ当たり500ベクレルを超えたコメには出荷制限をかけることになっている。茨城県の10年産米の生産量は39万2800トンで全国5位だった。

(引用元:ブルームバーグ 2011年8月19日)
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920018&sid=ai7Qd5YmxmJY

◇お米の問題 玄米好きの人には申しわけないが
 by 武田邦彦(中部大学)

野菜は一つ一つの産地を詳細に見ることは難しい。仕方がない。
卵は平均一日17グラム食べる。産地に気を配って買うことが難しいのではないか。一日に食べる量も多くない(許容)。
そこで、お米と肉に集中的に気をつければ、だいたい大丈夫かなと思い、この前、表にした。
牛肉は外国産、豚肉、鶏肉は産地が分かるものを買っていればいいかな。
でも、お米が汚染されてくると困る。

5000ベクレルまでの土地にお米を植えている。だいたいそのうち、3~5%が玄米に入るので、250ベクレル以下のお米がそろそろ出回ってくると思われる。
これに対して(対策としては)、古米を少し買っておく。
保存は難しいが、お米は量を食べるから、汚染に気をつけたほうがいい。
古米を買っておいて時間稼ぎをする。時間稼ぎは重要で、一番最初はひどく汚染したものが出てくるかもしれない。それがだんだん流通していくうちに淘汰されて、あまりひどいものは出てこなくなる。なので、今年の最初の新米はやめたほうがいい。
だから、ちょっと様子を見るための、古米を保持しておく必要があるだろう。

もちろん、新米で北海道や鹿児島、新潟、秋田は大丈夫ですから、これらを中心に買う。
どうしても汚染されたものを買うとしたら、100ベクレル以下の関東のもの。
ただ、幸いなことに、お米にセシウムがたまる時は、80~90%が胚や糠(ぬか)にたまるので、汚染米が出てきたら、玄米好きの人には申しわけないが、当面、白米を食べて、それも、炊く前によく洗うことにチャレンジされてはどうでしょうか?

現実に汚染米が出てきたら、このブログで計算したり、洗い方でどのくらい減るか、調べておきたいと思います。

(引用元:武田邦彦ブログ 平成23年8月5日)
http://takedanet.com/2011/08/
写真は、福島第一原発3号機 使用済み燃料プールはどこ行った? 
かなり遠くまで飛び散ったとも言われる
10シーベルト(1万ミリシーベルト)って異常に高い放射線量を計測したところってどこだっけ! 
日本人は心配しないといけない

2011/08/19

原発マフィア国家 ニッポン


◇日本が津波以後はじめて原子炉を再開する

日本の北方の原子力発電所が3月11日の地震と津波以後、フル操業を再開する最初の原子炉となる。
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/asia/japan/8708002/Japan-reopens-first-nuclear-reactor-since-tsunami.html
写真、津波が福島第一原子力発電所の原子炉建屋をのみこむ
(UKテレグラフ紙 18 August 2011)

◇社説:泊原発運転再開 安全に「例外」は禁物だ

北海道電力の泊原発3号機が営業運転を再開した。東京電力福島第1原発の事故発生後、定期点検中の原発が営業運転を再開するのは初めてであり、国内では安全性をめぐってさまざまな意見が交錯している。



運転再開を容認した高橋はるみ北海道知事は、最終検査に原子力安全・保安院だけでなく、原子力安全委員会を関与させた国の対応について「二重チェックは評価できる」とした。しかし、今回の一連の動きを見る限り、安全性に関して国民の理解を得るには決して十分だったとは言えない。



福島原発事故の深刻な事態を受け、政府は7月に欧州諸国のストレステスト(耐性評価)を参考にした安全評価を実施する方針を決めていた。定期検査中で起動準備が整った原発は、1次評価で再稼働の可否を判断することにしていたのだが、泊3号機については1次評価の対象外としたのである。



確かに、泊3号機は東日本大震災前にほぼフル出力の調整運転に入っており、運転を停止している他の定期点検中の原発と比べれば例外的な存在ではあった。このため政府は「泊3号機は既に稼働中であり、再稼働には当たらない」との見解を示したのだろう。



しかし、電気事業法では調整運転も定期検査の一部と位置付けている。政府が新たに安全評価の実施を打ち出したのも、国民の安全確保のためには運転再開に関してより高いハードルを設けるべきだ、との判断に基づいたものだ。



1次評価を免除しての運転再開には「定期点検中の原発の早期再稼働に道筋をつけたい」という経済産業省の思惑も見え隠れする。いまだ原発事故の収束が見通せない状況下での初の運転再開という事案だっただけに、「例外的措置」とせずにしっかりと評価を行った上で判断すべきではなかったか。



原発の運転再開をめぐっては原発立地自治体の間でも意見が分かれている。北海道知事のように容認する首長がいる一方、新潟県知事は「福島原発事故の検証を先にやるべきで、再開を議論すべき段階ではない」と安全評価に合格しても再稼働を認めない方針を示している。



さらに、玄海原発(佐賀県)の運転再開に向けた「やらせメール問題」、シンポジウムで原発容認に誘導しようとした保安院の「やらせ依頼問題」などで、原子力行政への信頼は著しく低下している。



こうした中での泊原発の運転再開である。地域事情は理解できなくもないが、事は国全体に影響を及ぼし、日本のエネルギー政策の根幹に関わる問題だ。泊原発の今後の安全対策に万全を期すのはもちろん、政府と北海道電力は運転再開について地元住民だけでなく国民が納得できるように説明責任を果たさなければならない。安全確保に「例外」は禁物である。

(秋田魁新報 2011年8月18日)
http://www.sakigake.jp/p/editorial/news.jsp?kc=20110818az

◇北電「新規風力買わぬ」 風車新設困難に

北海道電力は、風力など自然エネルギーによる発電の全量買い取りを電力会社に義務づける「再生エネルギー特別措置法」が施行されても、風力発電の新たな買い取りをしない方針であることが12日、明らかになった。電力の安定供給のため同社が独自に定めた風力発電の買い取り上限(風力発電連系可能量)である36万キロワットが既に満杯のためで、同法の下でも新規の買い取り拒否は例外規定で認められるとしている。

同法成立を前提に、通信大手のソフトバンク(東京)が留萌管内苫前町で国内最大級の風力発電を計画するなど、道内では風車建設に向けた動きが出ているが、北電の方針が変わらない限り、新たな建設は困難となる。

(北海道新聞 2011年8月13日)

◇個人献金:北電役員が毎年、高橋知事に

高橋はるみ知事の政治資金管理団体「萌春会」に対し、北海道電力役員が毎年、個人献金していることが分かった。29日の道議会で共産党の真下紀子道議(旭川市)の一般質問に対し、高橋知事が明らかにした。北電役員の個人献金を巡っては、07年の道議会で共産党道議が「形を変えた企業献金」と問題視していた。

政治資金規正法は企業が政党以外に献金するのを禁じているが、高橋知事はこの日の定例会見で、「企業献金ではないので、(今後の献金も)誤解のないような形で受け入れていく」と話した。ただし、献金した人数や金額については「手元に資料がない」と述べた。

また、道は同日、05年3月~11年3月に退職した部長級3人と課長級1人が、北電と関連会社に再就職していたことを明らかにした。道の再就職要綱では、退職前5年間に在籍した職場と密接な関係にある企業への再就職は退職後2年間自粛すると規定しているが、道は「4人は抵触していない」と説明している。

(毎日新聞 2011年6月30日)

◇世界のどの国よりも早く原発再開に踏み出した「事故当事国」日本

高橋はるみ知事は17日、道庁で記者会見を開き、調整運転中の北海道電力泊原発(後志管内泊村)3号機の営業運転再開について「異議はない」とコメントし、容認する考えを正式表明した。知事は会見後に海江田万里経済産業相に再開に同意する考えを伝達し、これを受け海江田氏は検査終了証を北電に交付。同日中に3号機は営業運転に移行する。
東日本大震災後、定期検査中の原発が営業運転に移行するのは全国で初めて。3号機は1月から定期検査に入り、3月7日に調整運転に移行。調整運転は通常は1カ月程度だが、震災の発生により、営業運転移行前に必要な最終検査を受けないまま、調整運転を5カ月余り続けていた(北海道新聞 2011年3月17日)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/312306.html

実は、地元の北海道新聞がこう報じた直後の18日夕方、早速、営業運転が始まった模様だ。

チェルノブイリを経験した欧州の伊・独の判断

3.11の福島第一原発事故以来、原発を持つすべての国の政府が原子力発電所の再検証や見直しを迫られている。

そうした中でイタリアは再稼動の停止を国民投票によって、ドイツでは原発の将来の廃止が決まった。

25年前のチェルノブイリの惨事を、身をもって体験している欧州では、そもそも原発事故への危機意識が高い。極東の島国の日本のこととはいえ、人類史上最悪の原発事故を同時代に体験しているという認識の欧州では、こうした判断は当然のことなのだろう。

ところが、こうした世界の趨勢の中、驚くことに事故当事国である日本だけが、異例の対応をみせている。

菅首相自らが求めていたストレステストや他国のような国民投票もなく、いきなり営業運転の再開を決めたのである。しかも、地方自治体の意思による決定である。

福島第一原発の事故はいまだ収束していない。日々、放射能汚染水を海洋に流出させ、夜な夜なベントらしき水蒸気を発生させているのが事実だ。にもかかわらず、日本は原発再開へ、どの国よりも早く踏み出してしまった。いったい政府は何を考えているのだろうか。

国や国民の関与がないまま再開決定を下した高橋知事

高橋はるみ知事は経産省出身の元役人である。地方にありがちな中央とのパイプを旗印に2003年、北海道初の女性知事として自民党推薦で初当選を果たした。

もちろん、経産省だからといって全員が原発推進派というわけではない。だが、かつて知事の献金先リストに「北海道電力」の文字が記されていたこと、さらには最多献金先が建設業界という事実は、彼女の政策を規定するのに十分な根拠となった可能性が高い。

いずれにしろ、高橋知事は原発再開へ舵を切った日本で最初の「政治家」となったのである。

きょう、筆者がMCを担当する東京FMの番組「タイムライン」に北海道大学大学院の吉田文和教授が電話で出演した。

吉田氏は、営業再開の決定直前の15日、道内の学識経験者による泊原発再稼動の反対署名を集め、そのアピールを行なった代表者でもある。その吉田氏はこう話した。

「明確な安全基準と原発再開の規制を国が決めないまま高橋知事は判断を下してしまいました。近くにあるとされる活断層に対する第三者機関の判断も、60キロメートルしか離れていない札幌市を含めた周辺自治体の参加もないまま、泊村周辺の4自治体のみの賛成で決定されてしまったのです。それは大きな問題です。とくに来年以降のプルサーマルの開始は、充分な話し合いと安全対策がなければ容認できないのです」

実は、今回営業運転を開始した3号機では、MOX燃料によるプルサーマル発電を行うことが決まっている。

来春にも稼動する見込みだが、そもそもプルトニウムを使ったプルサーマル発電の安全性は世界中で疑問視されているものだ。同じプルサーマル発電機の福島第一原発3号機の事故を鑑みれば、到底、簡単に再開というわけにはいかないはずだ。

原発交付金の札束で頬を叩くような仕業

にもかかわらず、北海道、いや日本は原発再開へ強引に舵を切った。いったいそれはなぜか。

15日、北海道のローカル番組「U型テレビ」(UHB)のキャスター大村正樹氏は、当日の生放送の中で、その理由を次のように解説している。

「原発立地による地方交付金が232億円も泊村に落ちているんです。そのおかげで、漁業しかなかった過疎の村は道内でももっとも裕福な自治体になったのです。医療費は無料、子ども手当ても国からとは別途支給、ゴルフも無料、村民は道内でももっとも裕福な生活を送ることができるのです」

まさしく札束で頬を叩くような仕業である。だが、タダより高いものはない。それはチェルノブイリやフクシマが証明しているはずだ。

それでも、日本は原発マネーから脱却できそうもない。

東京電力が事故処理の失敗と情報隠蔽を繰り返し、人類史上最悪の人災事故を起こしても、政府は損害賠償を求めないどころか、むしろ国費で東電を救済しようとさえしている。

霞ヶ関はいわずもがなである。経産省、原子力保安院は事故の過小評価に終始し、これだけの犯罪を犯しながら、検察当局は捜査どころか証拠保全さえ行おうとしない。

また、電気事業連合会から年間800億円以上の広告費で「買収」されているテレビや新聞の大手メディアは、東電の腐敗の本質をなにひとつ追及できずに、「安全デマ」を流すことで汲々としている。

もはや日本は民主主義国家ではない。先進国とは言いがたい原発マフィア国家に成り下がったのである。いや、とうの昔に、その内奥まで原発マネーに冒された犯罪国家だったのかもしれない。

だから、泊原発の営業運転再開という世界の認識から180度遊離しているような判断が普通にできてしまうのであろう。

日本人はいったいいつになったら、世界の厳しく冷たい視線に気づくのだろうか。

(ダイヤモンドオンライン 週刊"上杉隆" 第188回 2011年8月18日)
http://diamond.jp/articles/-/13612

2011/08/13

ビョークのBiophilia



ビョークの新作で再びミシェル・ゴンドリーの手による映像を見ることができる
おまけにこの7枚目のアルバムにはiPadアプリがフィーチャーされている
上のyoutubeの映像は björkの「crystalline」

イギリスのガーディアン紙によると、新作「Biophilia」にはミュージックビデオとiPadアプリがフィーチャーされる。10種類のアプリが母体となるアプリの中に組み込まれるとのこと。1曲ごとに1つのアプリが用意されており、ユーザが曲のテーマを探求したり、全く新しいバージョンを作ったりすることができる。また、伝えられるところでは、そのミュージックビデオの1曲はミシェル・ゴンドリーによるものだ。

「Virus」という曲にはゲームの要素が含まれており、ユーザは細胞を攻撃するウィルスを阻止しなければならない。でも、ウィルスを完全に阻止すると曲が終わってしまうため、最後まで聴くにはゲームに負けるしかない。

アルバムはiPad版のほかに通常のCD版も発売される予定。

http://mocir.blog136.fc2.com/blog-entry-251.html

もうひとつ、気になるニュース 
「飛べることを確かめるには飛んでみるしかない」と言って、アイ・ウェイウェイが「戦う」とツイート...

◇艾未未氏「不正との戦いやめない」、保釈後初めて取材に応じる

中国で脱税の罪に問われ拘束されていた著名芸術家、艾未未(アイ・ウェイウェイ)氏が、6月の保釈後初めて報道陣の取材に応じた。



中国の人権問題を批判していた艾氏は4月から3カ月にわたって拘束された。同氏は中国共産党の英字紙グローバル・タイムズに対し、「ある程度の権利を放棄すればもっと楽に生きられるかもしれない。しかしあまりに不正が横行し、教育資源も限られている」「こうしたすべてのことによって幸福がそがれる。私は不正との戦いをやめない」と決意を語った。



同紙によれば、艾氏は保釈の条件としてインターネットの「ツイッター」利用を禁じられた。しかし同氏は書き込みを続け、8日には自身と共に拘束された同僚の身を案じて「彼らは私との関係のために不当に拘束されている。無実でありながら精神的、肉体的に多大な苦痛を味わっている」とツイートし、9日のツイートでは拘束されている人たちのために行動を呼び掛けた。



CNNの取材に対しては10日、「鳥が飛べることを確かめるためには羽ばたく必要がある」と述べ、一連のツイートは艾氏自身が投稿していることを確認した。



艾氏は4月に空港で拘束され、6月22日に保釈された。北京の警察は新華社通信に対し、同氏が罪を認めたと話していたが、同氏が経営していたとされる会社は7月、脱税の容疑を否定している。

(引用元:CNN 2011年8月11日)
http://www.cnn.co.jp/world/30003650.html

△9日、アイ・ウェイウェイ氏が保釈後初めてツイッター上で政府批判を展開した。

同氏はまず、「自分のせいで」投獄された同僚たちが獄中で「精神的にも肉体的にも激しい拷問を受けた」と述べた。自身のスタジオでデザイナーとして働く劉正剛(Liu Zhenggang)氏などは、拘留中に心臓発作を起こし、危うく命を落とすところだったという。

別のつぶやきでは、同僚3人(会計士、アシスタント、運転手を務める艾氏のいとこ)が「不法に投獄された」と非難。

さらにフォロワーに対し、作家の冉雲飛(Ran Yunfei)氏ら反体制派への強い支持を呼び掛けた。

保釈後、公の発言を控えてきた艾氏は、6日に保釈後初めてツイッターにつぶやきを投稿していた。

(引用元:AFP)
http://www.afpbb.com/article/politics/2819274/7621343

ぺらんぺらんの考え


◇日本のテレビ番組がヒトラーを刺激する人として引き合いに出す

ナチのマンネリズムを使って成功する方法をゴールデンアワーの放送番組が解説する

友だちに勝り、世間の人たちに影響を与えたいと思いますか?生まれつき私たちはみなそうしたいと思う。では、さげすまれるマニピュレーション(巧みな操作)の達人、アドルフ・ヒトラーから多少の教えをいただいてもいいではないか?

非常に議論がましいのは申すまでもなく、その普通でない、ばからしい考えは昨夜の日本のテレビ、TBSのゴールデンアワー番組「教科書に載せたい!」の中心的部分の前提だった。

成功への(ナチの)上げ足歩調

往々にして低い規範の日本のバラエティ番組編成による衝撃の曲解で、司会者らは札付きの独裁者のスピーチの特徴や秘訣やマンネリズムをどんなふうに応用するか、真に迫ってパーッと説明した。

もちろん、都合よく不問に付されるナチの民族大虐殺のスペックは差し引いて。

「学校や職場で出世するのに、さあ、だれでも、ヒトラーが国民を洗脳するのに用いたテクニックを応用可能」と番組のウェブサイトでうたい文句のたわごとを言う。

了見違いしないように、「教科書に載せたい!」は、白人至上主義者でもネオナチでもスポンサーになってはいない。そしてまたファシズムの美徳を説明してもいない。

歴史の曲解はあるが、その番組は日本のテレビの他の幾つもの枠として平均的なスタジオベースのバラエティ番組だ。

でも、日本で暮らす個々のユダヤ人の信条はほとんど述べられない、当地のだれかに対してホロコーストを古代史のように思わせるのは何でもないことだ。

例えば3月、人権団体サイモン・ウィーゼンタール・センター(Simon Wiesenthal Center)が、MTVジャパンの番組にナチ親衛隊のコスチューム姿で現れた日本のバンド「氣志團」に謝罪を求めた。

軽い感じのポップがナチになる

今週の番組はその上、世界で初めて、ナチズムとJポップ(J-Pop)を見事にマッシュアップ(ごたまぜに)した。

(引用元:CNN 10 August 2011)
http://www.cnngo.com/tokyo/life/japanese-tv-show-invokes-hitler-motivate-self-helpers-979343

◇ナチ制服姿でTV出演の「氣志團」に謝罪要求 
ユダヤ人団体「文明国で許されない」

ユダヤ人人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」(本部・米ロサンゼルス)は2月28日、(NHK紅白にも出場したことのある)日本の人気バンド「氣志團」がテレビ番組でナチス親衛隊(SS)の制服のような衣装を着ていたのは、ホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)の被害者のユダヤ人の感情を踏みにじるものだとして謝罪するよう求めた。

抗議声明によると、氣志團が出演したのは2月23日放送のMTVジャパンの番組で、今後はナチスを想起させるような衣装を着ることをやめるよう求めた。「日本以外の文明国家では許容されないことだ」として、放送したMTVジャパンなどに対しても分別を持つべきだと指摘した。

同センターは反ユダヤや人種差別的な活動を監視している。1995年には日本の大手出版社の月刊誌が掲載した「ナチ"ガス室"はなかった」とする記事に抗議、同誌は廃刊となった。(共同)

http://sankei.jp.msn.com/world/news/110301/amr11030107050001-n1.htm


△番組「教科書に載せたい!」の放送内容
8月9日(火曜日):

オレが全部決める!それが独裁者だ!
(1)誕生パーティーにマイケル・ジャクソンを呼んでしまうブルネイのボルキア国王!
(2)美女が大好きで美女を守る法律を作ったベラルーシのルカシェンコ大統領!
(3)若者の支持を得るためにラップでCDデビューしたウガンダのムセベニ大統領!
思い込みが激しすぎて国を混乱させた独裁者
(4)星占いを信じて首都まで移転したミャンマーのタン・シュエ終身国家元首。
(5)自分は偉大なる科学者だと信じ、エイズ治療薬を作って国民に飲ませたガンビアのジャメ大統領。
史上最悪の独裁者ヒトラー 民衆を洗脳した演説テクニック
(6)史上最悪の独裁者と呼ばれるヒトラー。彼は演説テクニックを悪用し、民衆を洗脳していたという。しかし、その演説テクニックは上手く使えば学校や職場など日常生活でも応用可能。
豚肉の値段が給料1ヵ月分! 驚がくのモノの値段 北朝鮮
(7)北朝鮮の金正日総書記、彼が支配する北朝鮮の平均月収はわずか136円。豚肉にいたっては給料1カ月分を超えるとも言われている。
大統領が指名手配中の国がある
(8)虐殺の罪で国際指名手配を受けているスーダンのバシル大統領。
カタール 世界を席巻する買収国家だった
(9)莫大なオイルマネーを武器に世界の有名企業やサッカーチームなどあらゆるモノを買収するカタールのハマド首長。自国民を手厚くサポートし、労働力は外国から連れてくる。170万人いるカタール人口の7割近くが外国人労働者と言われており、なんと警察官まで外国人
やりたい放題 ニヤゾフ大統領
(10)過去にも番組で紹介したトルクメニスタンのニヤゾフ元大統領。自分の銅像を街中に設置した大統領が作った意外な法律。それは「歌手の口パク禁止令」


http://www.tbs.co.jp/kyoukasho-nosetai/thisweek.html

2011/08/12

ポスト3.11の生活習慣


福島の子の値とは桁違いとはいえ、東京都のこどもの尿にもセシウムが含まれていた
この子どもたちの母は子どもの将来の健康を案じ、できるかぎりの措置を早くから講じてきていたため、ショックは大きかったという
食材はすべて九州や少なくとも西日本産、ときに輸入ものを探すなどして母としてできうることはすべてやっていても、学校給食があるので、万が一と思って3万円の実費をかけて2リットルの子どもの尿をため研究所に送ったものだった
夏休み明けにもう一度尿の検査をしてもらい、もしセシウムの値が減少していたら、「安全です」一点張りの学校給食の食材のせいとわかるので、もっと強く都にかけあうとこの母はきっぱり言う(アエラ最新号の記事参照)

身近にも、細心の注意を払って3.11後の生活習慣で暮らす人がいれば、そういう人のことをあの年齢でそこまでやるってか!と、半ばやじって、これまで同様の生活習慣を平気で続ける人がいる 
どちらにせよ、見えない将来に起きたことの責任はすべて自分にある
わたしの人生の価値はわたしが決め、わたしが選び、そのつけも私が払うということだ

頭がよいとされる早稲田と慶応の大学院生のしゃべりあいで、"原発なんてこわくない"早稲田の大学院生がメディア批判をする、といっても事実を伝えないとか責任とりたくない政府に与するマスコミ批判とはぜんぜん逆の、放射能についてマスコミにいろいろあおられたけど「ウソだったじゃん!」と言っていたのには、たまげた
君たちの将来に起きることすべての責任もまた、だまされやすい君たち自身にある

◇「東京都杉並区健康管理士会」のサイトより引用

チェルノブイリ原発災害25周年報道でクリス・バスビー教授が「福島原発3号機は使用済み燃料の核爆発」と述べ、それを裏付けるように、米国環境保護局(EPA)がグアム、ハワイや米国西海岸で異常な濃度のプルトニウム、ウランを検出しております。

この事実から、松本市長の菅谷昭氏の「風評ではなく事実として、土壌汚染、水汚染、食物汚染がすでにあり、」はまさに真実で、私たちが思っている以上に「事態は相当深刻」と考えられます。

その一方、被曝は枝野長官の「直ちに健康に影響ない」ため、私たちは精神的な疲れと放射能騒ぎを忘れて以前の安心した生活に戻りたいという意識から、思わず楽観的な「安心・安全」を信じたくなってしまいがちですが、このままだと内部被曝で5~10年後から何十万人がガンや白血病になるという予測もあり、 相当危険なのかもしれません。

そこで私たちは、常日頃からできる限り放射性物質を体内に取り込まないよう努力しなければいけません。また、一通りの騒ぎが収まった後も何十年間と続ける必要があります。
これをストレスなく実行し続けるには、やはり生活習慣を変えるのが一番ではないでしょうか。

○ヨードブロック
民間の被曝対策が、ヨウ素含有量の多い昆布などを食べて放射性ヨウ素の吸収を回避しようというものです。ただし、一日の必要量は多めに見て0.2mg、食いだめできない、ヨウ素含有健康食品などの急激な過剰摂取は逆に危険といった、注意事項があります。
このため重要なのが、日頃の食生活で「ヨウ素不足とならないよう心掛ける」ことです。非常にシンプルですが、偏食しない限り日本人は日頃から海草や魚などで充分なヨウ素を摂取していると言われてます。

○カリウムとカルシウムの摂取
実は、放射性物質セシウムはカリウムと、ストロンチウムはカルシウムと、化学的な性質が似ているそうです。
動植物はカリウムを吸収しようとしてセシウムを、カルシウムを吸収しようとしてストロンチウムを、誤って吸収してしまい、内部被曝となる危険性があります。そこでセシウムをカリウムでブロック、ストロンチウムをカルシウムでブロックできる可能性があるのでないかということです。
これは、化学的医学的な検証に基づいた有効とされる対策ではありません、ですが足りている栄養素を過剰摂取しても吸収されにくく排出されますから、必須栄養素のカリウムやカルシウムが普段の食生活で足りていたら、セシウムやストロンチウムを口にしても吸収されにくくなる可能性は否めず、効果ないとまでは言い切れないと思います。ただし、カリウムもカルシウムも必要以上の摂取は体外に排出され、過剰摂取による食いだめはできません。このため一番重要なのが、ヨウ素同様に日頃からカリウムとカルシウムが不足しないよう、栄養バランスの取れた食事を継続することです。

内部被曝量を少しでも低減させるためにーー
○食材は、放射線が基準値以下であっても安心せず、出来れば回避して、より放射性物質のない食材を選ぶマクシミン原理の「選食」

○ヨウ素・カリウム・カルシウムが不足しないよう偏食せず、栄養バランスの取れた食事を継続
(昆布、豆腐、味噌汁、バナナ、リンゴ、日本人の食生活って、おのずと内部被曝対策に適ってるかもしれません。)
まずは、この2つの「生活習慣の心がけ」を推奨したいと思います。

リスク回避は、最悪を想定して被害を最小化するマクシミン原理の意思決定ですが、生活習慣は最善を想定して効果が最大値となるマクシマックス原理の意思決定で、上記2つの「生活習慣の心がけ」がどれ程有効かは謎ですが、可能性を求め積極的に推奨したいと考えました!

ただ、他のネット情報では、すでに体内に吸収されてしまったセシウムやストロンチウムの排出は非常に厳しいと述べられております。
昆布などの海草に含まれる多糖類の一つにアルギン酸や、リンゴなどに含まれるペクチンが、セシウムやストロンチウムと結合して体外排出を促進する可能性もあるそうですが、カルシウムと勘違いして骨に沈着したストロンチウムの排出はやはり難しいようです。
やはり日頃のヨウ素・カリウム・カルシウムの足りたバランスある食生活による窓際ブロック作戦で、セシウムやストロンチウムを吸収されにくくするしかないのでしょうか。

http://www.healthcare21.org/index.cgi?no=58


写真は郡山の汚染された校庭の土壌(8月9日NYTimesの記事より)

2011/08/09

原子力の記載事項で比べる


写真は、長崎原爆の写真に「広島に投下された原子爆弾」と誤記があった自由社の中学歴史教科書(共同)

◇歴史教科書:長崎原爆の写真を広島と誤記 自由社が発行

「新しい歴史教科書をつくる会」が主導し、今春の教科書検定に合格した自由社(東京)の中学歴史教科書の12年度版で、「広島に投下された原子爆弾」として掲載された写真が長崎に投下された原爆の写真だったことが8日、分かった。来春から使用予定で同社は近く文部科学省に訂正申請する。
自由社の中学歴史教科書では、日本史年表のほぼ全部を東京書籍の教科書から流用していたことも判明している。

(引用元:毎日新聞 2011年8月8日) 
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110809k0000m040035000c.html

教科書選定 どこがどう違う? 原子力の記載事項で比べてみた

神奈川県では藤沢市がすでに市立中学校19校で来春から使われる歴史と公民で育鵬社の教科書を採択している。注目が集まる全市一括採択で全国最大の市場となる横浜市の採択審議は4日。鎌倉市は、「新しい歴史教科書をつくる会」主導の自由社とつくる会系の育鵬社は歴史、公民とも総合評価は1つ星で選ばれなかった。また平塚市は平成24年度使用の中学校用教科用図書として歴史は帝国書院、公民は教育出版を採択した。ただし、県立平塚中高教育学校(大原)は歴史で育鵬社の教科書を採択している。

○慰安婦について取り上げている記載事項:全教科用図書において該当する記載事項なし
○強制連行について取り上げている記載事項:公民教科書で自由社の教科書のみ記載なし

広く浸透する日本の原発"安全神話"は、長い時間と大金をかけてメディアはむろんのこと、コマーシャルや学校教科書から吹き込まれてきたことが、今回の福島第一原発の災難でよく理解されるところとなった。では、来年度から4年間使われる中学校と中高一貫校の歴史と公民教科書にはなんとあるか、特に今なら、原子力と自然エネルギーの記載事項で比べてみるのがわかりやすくていいかもしれない。

○エネルギー問題についての記載事項
東京書籍:
P165 世界では、温暖化防止のために、温室効果ガスの排出の少ない太陽光などのエネルギーの利用促進、省エネルギー技術の開発促進などの対策が進められている。
P166 現在では原子力、天然ガスなどの導入が進められ、エネルギーなどの供給源の多様化が図られている。
P167 原子力は海外から安定的に燃料を供給でき、わずかな燃料で多くのエネルギーを取り出せる。また、燃料を繰り返し利用でき、発電時に二酸化炭素を排出しない。しかし、放射性物質を扱うため、事故が起きたときの被害は大きく、厳しい安全対策が求められている。また、放射性廃棄物の最終処分場をどこにするかという課題も残されている。
P167 地球温暖化など環境への影響が少ないクリーンなエネルギーとして、太陽光発電、
風力発電、バイオマス発電などの再生可能エネルギーへの期待が高まっている。一方、太
陽光発電や風力発電などは電力の供給が自然条件に左右されることや、コストが高いことなどが課題としてあげられる。
P167 エネルギーの確保と環境への配慮を両立するかが、今後の課題となっている。

教育出版:
P184 わたしたちの生活は大量の資源・エネルギーを使った大量生産と大量消費の上に成り立っている。しかし、それらの資源・エネルギーは埋蔵地も産出地もかたよっていて、産出量にも限りがある。
P184 発電の際の二酸化炭素の発生が少なく、安定した電力供給ができるエネルギーの開
発が進められている。その中心となっている原子力発電は日本でも発電量の30%を占めている。一方で、いったん事故が起きると重大な被害が発生することや、放射性廃棄物(使用済み核燃料など)の処分に慎重な対応が必要なことなど、課題も残されている。
P185 現在、安全で持続可能な新しいエネルギーが求められていて、世界各国で太陽光、風力、波力、水力、地熱、バイオマス(生物資源)などを利用した、再生可能エネルギーの開発が進められている。

清水書院:
P149 廃棄物を資源として再生利用し、再生品を使用(リサイクル)するだけではなく、資源エネルギーの使用量をそもそも減らし(リデュース)、そしてくり返し再使用する(リユース)という3Rの実践が必要である。
P151 かつて公害のあった熊本県水俣市では、1992年に日本ではじめて「環境モデル都市づくり宣言」をおこなった。ごみの減量・高度分別、新エネルギーの積極的な活用、環境学習の機会の提供などを市民とともに実行している。
P169 先進国を中心に利用されている原子力発電はCO2を出さずに巨大なエネルギーを生み出すことができる。しかし、いちど事故がおこれば大きな被害が生じる危険性がある。放射性廃棄物の処理の問題もあり、安全に利用するために、よりいっそうの対策が求められている。
P169 環境への負荷が小さいクリーンエネルギーとして、太陽光、風力、バイオマスなどを利用した再生可能エネルギーの開発も進められているが、まだ経済的な効率において石油や石炭をおぎなえるようになっていない。

帝国書院:
P198 原子力発電は二酸化炭素の排出量が少なく、総発電量の中ですでに大きな割合をしめているが、事故や放射能への不安から、原子力発電の建設に対しては根強い反対運動がある。
P198 「地球にやさしい」発電方法とし 、風力発電をはじめ、太陽光、太陽熱、地熱、バイ
オマスなどの自然エネルギーを利用した発電方法の技術開発・改良が進められ、実用化もされている。しかし、それらへの期待が大きい反面、発電の効率が悪いなど大きな課題が残されている。

日本文教出版:
P201 わが国では、温暖化の原因となる二酸化炭素の排出が比較的少ない原子力発電が発電量の約3割を占める。安全性に対する疑問や、放射性廃棄物の処理の問題もあるが、国は対策に取り組んでいる。いっぽう、風力発電や太陽光発電、ごみ発電など新しいエネルギー源の開発も進んでいるが、現状では発電量が少なく大きな費用がかかるなどの課題がある。
P209 省エネルギーに努め、クリーンエネルギーの開発も行われている。

自由社:
P173 原子力発電や新エネルギーの導入拡大に努めている。原子力発電では安全性の高い技術を確立し、すでに全発電量の3分の1をまかなっている。また、太陽光や風力などを利用する自然エネルギー発電の普及を急いでいる。同時に、海外での油田権益の確保に努めたり、領海内の海底で発見されたメタンハイドレードの利用実用化を急ぐなど、エネルギーの確保に努めている。
P173 わが国は、国際エネルギー機関(IEA)を通して、安定した需給のための協力を進め、また発展途上国への資源開発や省エネ・省資源の技術協力を進めている。

育鵬社:
P178 日本のエネルギー供給は原子力発電が約3分の1を占めている。原子力発電は地球温暖化の原因となる二酸化炭素をほとんど出さず、原料となるウランをくり返し利用できる利点がある。そのため、石油等を輸入にたよる日本では重要なエネルギー源となる。今後は安全性や放射性廃棄物の処理・処分に配慮しながら、増大するエネルギー需要をまかなうものとして期待されている。
P179 自然エネルギーや燃料電池などの新エネルギーの開発とともに、産業活動や生活で消費している資源・エネルギーを効率よく利用することによって、省資源・省エネルギーを徹底していく必要がある。
P179 「クリーンエネルギーの開発」太陽斯う発電を取り入れた住宅、風力発電のための大型風車、次世代エネルギーの主役として期待される燃料電池で動く自動車など、新しいクリーンエネルギー開発への取り組みを紹介。

以上中学校、中等教育学校の前期課程用 教科用図書調査研究の結果(平成24・25・26・27年度用)より
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f6670/p323985.html

△育鵬社版を巡っては、歴史認識の観点から、神奈川県教委に賛否両論8本の請願が出されていた。採決に先立ち委員から、「歴史は立場により見え方が違う。 各社の教科書を図書室などに置き、生徒や教員、保護者がいつでも見られる環境を作るべきだ」と提案があり、他の委員も「いろんな視点から歴史的事実を理解するよう先生の工夫も求められる」などと同調。来年度から全教科について、複数社の教科書を両校に置くことになった。

(引用元:読売新聞 2011年8月3日(水)
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20110803-OYT8T00660.htm

◇横浜市もつくる会系・育鵬社の教科書採択 来春から使用

横浜市教育委員会(今田忠彦委員長、6人)は4日の定例会で、来春から市内の市立中学校で使う歴史と公民の教科書に「新しい歴史教科書をつくる会」系の育鵬社版を採択した。全国最大の採択地区で、149校(在校生徒数約8万人)が対象となる。
6人の委員の記名投票の結果、いずれも賛成多数で決まった。市立中高一貫校でも使用が決まった。

(引用元:朝日新聞 2011年8月4日(木)
http://www.asahi.com/national/update/0804/TKY201108040276.html

△今田委員長は前々回の05年度、ただ一人、つくる会の教科書を推したが、不採択に。今田委員長を除く委員5人が入れ替わった前回の09年に、市内8区で使うことが決まった。今回は採択方法が変わり、全18区で同じ教科書を使うことになり、全国で最も多い中学校の採択地区となる。

今田委員長は昨年12月、市議会で「自由社版は、他と比べても日本文化の取扱量が多く、質も優れている。横浜の子どもが学ぶのにふさわしいと判断した」と答弁した。

そうした経緯を踏まえ、同市内の市民団体「横浜教科書採択連絡会」の担当者は「これまでの市教委は『つくる会』の教科書を採択するための布石を打つような動きをしてきた。今田委員長が交代していない」と警戒する。国内外で集めた署名約10万6千人分とともに2社の教科書を採択しないよう市教委へ求めた。

藤岡貞彦・一橋大名誉教授(教育社会学)らも7月下旬、市内在住・在勤の弁護士や元外交官ら230人と連名で「戦前日本の植民地支配を美化するなど、異様な歴史観に貫かれている」と、採択に反対する声明を市教委に提出した。

(引用元:東京新聞 2011年8月2日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20110802/CK2011080202000043.html

△若者論

「20代の若者と話す機会があるが、日本に対して誇りを持っていない。教育の大切さを痛感した」(中里委員)、「今の学生は公民的な感覚が低い。自由権を『遊ぶ自由』と言った学生もいた。自分の身の回りしか関心がない」(小浜委員)。

この日の市教委では、歴史と公民の教科書をめぐる議論とともに、一部委員が現代の若者批判を展開。育鵬社版を使った教育で、若者の意識が変化することへの期待を示した。

一方で、同社版を推さなかったNPO理事長の奥山千鶴子委員(48)は「若者が覇気がないなどと言われるのは、経済的なことも影響があると思う。歴史だけではなく、若者をきちんと育てる全体的な取り組みが必要」と反論した。

山田委員も「歴史教科書で、若者の人生観が規定されるとは思わない」と、同調した。

こうした議論を傍聴していた横浜国立大四年の兵庫貴宏さん(23)は「中学の教科書に何が書いてあったかは覚えてないし、そんなに影響があるとは思えない。若者からみて、大人もどうしようもないと、思うこともある」と、委員らの若者論に疑問を投げかけていた。

(引用元:東京新聞 2011年8月5日)
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20110805/CK2011080502000022.html

◇都教委:つくる会教科書採択 運動によりひろがる"つくる会"の教科書採択

都教育委員会(木村孟委員長)は28日、都立中学校、中等教育学校、特別支援学校中学部で来年度から4年間使用する教科書を採択した。

歴史は育鵬社の「新しい日本の歴史」。公民は、都立中、中等教育学校10校が同社の「新しい日本の公民」、特別支援学校のうち、聴覚障害、肢体不自由・病弱特別支援学校中学部の20校は自由社の「新しい公民教科書」となった。

自由社の教科書は、自国中心の歴史観を反映した教科書作りのために内外から反発もあったつくる会のメンバーが執筆。育鵬社の教科書はつくる会を脱退したメンバーらが執筆している。

都教職員組合は「育鵬社、自由社版は歴史を歪曲(わいきょく)している。満身の怒りを込めて抗議する」との声明を出した。

つくる会系の教科書が初めて採択されたのは01年。一部の特別支援学校中学部で、歴史に育鵬社の親会社である扶桑社版が選ばれた。都立中、中等教 育学校では、05年4月に初の中高一貫校として都立白鴎高校付属中学が開校した際、歴史、公民で扶桑社版を採択して以来、採用が続いていた。

2011/08/08

イスラエルで空前のデモ


イスラエルが先進国の中で最も貧困率が高く、おまけに所得格差もある国だってこと知っていましたか

■イスラエルで大規模デモ=全土で30万人、物価高騰に抗議

イスラエル各地で6日夜、生活費の高騰に抗議するデモが行われ、同国紙ハーレツによると、30万人以上が参加した。デモ隊は「社会正義を求める」などとスローガンを叫び、政府に経済改革を要求した。安全保障問題が政治の最優先事項の同国で、経済問題を焦点に大規模デモが発生するのは極めてまれで、ネタニヤフ政権は対応で後手に回っている。


今回のデモは、商業都市テルアビブで7月中旬に発生した住宅価格高騰への抗議デモに端を発し、全国へ拡大。背景には、中間所得者層の間で、ネタニヤフ首相の推進する市場重視の新自由主義路線が貧富の差を拡大したとの不満が広がっていることがある。

(引用元:時事通信 2011年8月7日)

■イスラエル人が生活費の高騰に抗議する

数十万人が政府に改善をせきたてるためテルアビブと他の主要都市に繰り出す

抗議行動はこの国の歴史における社会問題をめぐってのこれまでのどのデモをもはるかに凌ぐように見えた。

エルサレムでは2万人の抗議者がイスラエルの首相ネタニヤフの邸宅に向かって行進した。

抗議者らはエジプトで蜂起があった最中エジプトの抗議者らが集まったタハリール広場に言及する「これはエジプト」と書かれたバナーを振ってアラブ世界全体で起こっている蜂起に敬意を表した。

不動産価格に抗議するためテルアビブの高価な中心地にしつらえた幾つかのテントと共にデモは7月中旬に始まった。

広範囲の経済問題をめぐって後に多くのグループが仲間に加わるとき運動はさらに膨らんだ。

若い親たちは高い育児法案に抗議している、医師らは過酷な作業条件にストをしている、教師らは限定的な労働契約をめぐり行進している、そして他にも低賃金や増え続けるガソリン価格、食料価格から通りに繰り出している。

抗議者への支持が非常に高いのと同時に、先週発表された世論調査はネタニヤフ首相の支持率が下落しているのを示す。

高い貧困率

イスラエルは先進国のなかで最も高い貧困率と所得格差のある国で、最近の数カ月に住宅価格、食料と燃料価格が上昇していた。

(引用元:アルジャジーラ)
http://english.aljazeera.net/news/middleeast/2011/08/20118618144421462.html

2011/08/07

誰にありがとうなんですか


◇8月4日フランスの報道番組より
http://nieuwsuur.nl/video/261962-geevacueerd-uit-fukushima-en-nu.html

災害時避難場所(郡山)、放射能のため避難している住民たちにインタビュー、災害ゴミ置き場、津波のあと、がれき
番組内に何度か小出裕章の録画が流される

小出裕章:「もし日本の国が自分が決めた法律を守ろうとするなら、はるかに広大な人たちを避難させなければいけません。」
聞き手:「どれくらい? 何キロまで?」
小出裕章:「原子力発電所から円を描くようには汚染は広がっているわけではなくて放射性物質が吹き出してきたときに風に乗って流れている。ですから、何キロまでというふうには言えないのですが、遠いところは100キロ、200キロの彼方までそうなっていますし。」

畑や家屋周辺(4.7マイクロシーベルト)や側溝(8.5)などを線量計で測る


小出裕章:「せめて日本の国が1年間に1ミリシーベルト以上は人々を被ばくさせないと決めた法律があるわけですから、私はそれを守るべきだと思うのですが、日本の政府はその基準を一気に1年間に20ミリシーベルトまで引き上げてしまう... 」

避難しない人に聞く:「チェルノブイリでも住んでいると聞いているし、あまり気にしないで住んでいます 品物は終わり、郵便が来ないのがとにかく不便なので、もう避難しよう」

旗に南相馬市の復興、「ありがとう」とある、「誰にありがとうなんですか?」「みなさんに、支援してくれた方いっぱいいますね」

帰って来た人:「TVの報道などでは集束していると言っている」

南相馬の市役所:「線量的には問題ないです」「将来は世界が注目する町に復興するんではないですか」と櫻井氏は言う 「雨が多いですし、雨によって流されて線量は下がるんですよね... 洗い流されてしまいますからね。」


小出裕章:「とんでもないこと。環境全体が福島原子力発電所の事故で放出された放射能ですでに汚れてしまっている。だから福島の子どもたちが住んでいる土地そのものが汚れているし、食べ物もみんな汚れてるわけですから、子供たちの体が汚れることも避けられないし、オシッコにセシウムが入ってくるということも、もちろん避けられないわけです。そのことによって子供たちは被曝をしているわけで、10年後、20年後、30年後になって、彼らの中にガンで死んでいくという人たちが増えるということじたいはもう避けることができません。」

インタビューする男性が"ありがとう"とある看板に対して「誰に、ありがとうなんですか?」と聞く おじいさんは「みなさんに」と笑顔で応えたが、フランス人には一番わかりにくい感覚なんじゃないだろか 南相馬はふっこうにはほど遠いし 避難生活にメドはぜんぜん付いていない

◇8月6日東京新聞「メトロポリタン」より
15年前に小出氏「経済破滅」の大事故を指摘

15年前、当時の京都大学小出裕章氏と国学院大学の菅井益郎教授が「資源・エネルギーの大量消費と現代社会」というテーマで対談した。2人は放射線被ばくの恐ろしさを指摘し、日本でも経済を破滅させるような大事故が起きる危険性を危惧していた。

小出氏:「原子力というのは人類が手を付けるべきはないと思うようになった。チェリノブイリ事故で表に放出された放射能は膨大。広島の原爆に比べ、800発分ぐらいの放射能をばらまいた。」
「被曝の影響は10年、20年経って出る。原発が大事故を起こした時どのくらいの被曝が出るか、日本の国家予算全部を注ぎ込んでも足りない。日本で起きれば日本経済が破滅する。」
「科学技術が今の世代の人間にある意味、豊かさをもたらしたのかも知れないが、一方で人類滅亡の鍵を作っているという、そういう危うい時代でもある。」

菅井氏:「84年六ヶ所村に再処理工場ができると発表されたとき、電気事業連合会の会長(関西電力会長)でしたが、現地を見て、『日本の土地とは思えないくらいで、よく住み着いてこられた。いい地点が本土にも残っていた』といっていた。」

小出氏:「原子炉立地審査指針というのがあるが、そこには、原子炉の周りとにかく非居住区域にしなければいけない。その周りは低人口地帯で、さらに都市から離しなさいと書いてある。もともと過疎地につくれ、というのが原子力の基本的なスタート。」
「大事故はいきなり起こるのではなく、中事故が積み重なってくるうちに起きるというのが技術の鉄則である。その大事故につながる一歩手前の事故が日本でもどんどんたまっている。」
写真はデイズジャパン最新号(8月号)、店頭で販売中

2011/08/06

オバマは原子力がお好き


オバマは原子力がお好き ビル・ゲイツもまたしかり
彼の関心事は「環境にやさしく コストも4分の1のエネルギーを確保すること」

ビル・ゲイツ:「日本の災害には心が痛みますし、多くの理由から避けることができた事故だと思います。福島の原子力発電所は1960年代に設計されており、稼働を始めたのは70年代初頭です。いわば第2世代に当たります。緊急計画やその実行は極めて不十分でした。環境や人間に与えるマイナスの影響は非常に大きいですが、それでも石炭や天然ガスと比較すると1時間当たりの発電量(キロワット)における死者数はかなり少ないです。原子力業界は極めて優れた業績を残しており、それは第1世代、第2世代の設備でも同じです。しかしいったん事故が起きると、その規模は計り知れません。チェルノブイリ、スリーマイル島、今回の福島も含めて、そのことがより明確になりました。」

「実はこの30年間、原子力はほとんど進化していないので改善の余地が大きく残されています。60年代に設計されたものと最新のものの性能には大きな差があります。ヒートパイプは大きく進歩していますし、熱の減衰がどれくらいであるかも理解できます。テラパワーという会社があり、マイクロソフトの元CTO(最高技術責任者)ネイサン・ミアボルドと私がインテクチュアル・ヴェンチャーズからスピンアウトさせた発明集団ですが、原子力のいわば第4世代を設計しています。まだ設計段階ですが、素晴らしいものです。」

「問題は発電所の設計がコンピューターの開発速度ほど早く進まないことです。2020年までに新たな発電所が1つ建設でき、2030年までに数百できるのがベストのシナリオです。経済的に見合うものとなれば、大きな影響力を与えられると思います。」

(引用元:Wired誌のインタビュー記事)
http://wired.jp/2011/08/05/%E3%83%93%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B2%E3%82%A4%E3%83%84%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AE%E3%82%A8%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E5%8D%B1%E6%A9%9F%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%E8%AA%9E%E3%82%8B/?utm_source=mail&utm_medium=mv
日本の経済界はビル・ゲイツさまさまだろう でもねビル・ゲイツの第4世代構想はコンピュータ上でシミュレーションできてるだけの理論上のものなんだ やはり現実的にその投資効果を考えれば原発は斜陽産業なんだろう
ところで菅直人のヒロシマ原爆式典でのあいさつは断固支持できるものだった

◇菅首相、広島平和式典のあいさつで「脱・原発依存」表明

菅直人首相は6日午前、広島市で開かれた原爆死没者慰霊式・平和祈念式(平和記念式典)であいさつし、今後のエネルギー政策について「原発への依存度を引き下げ、『原発に依存しない社会』を目指していく」と、改めて表明した。

首相はあいさつで、原発事故について「放射性物質の放出を引き起こし、わが国はもとより世界各国に大きな不安を与えた」と陳謝し、早期の事故収束と健康被害の防止に向け「今後も全力で取り組む」と決意を示した。その上で、「これまでの『安全神話』を深く反省し、事故原因の徹底的な検証と安全性確保のための抜本対策を講じる」と強調。事故を「人類にとっての新たな教訓」として、「世界の人々や将来世代に伝えていくことがわれわれの責務」と訴えた。

(引用元:時事通信 2011年8月6日)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011080600123

◇原爆の日に 核の全体を見つめ直そう

きょう6日、広島が原爆の日を迎えた。9日が長崎である。投下から66年がたつ。



これまでとは、置かれた状況が異なる。3月11日の東日本大震災で東京電力・福島第1原発がメルトダウン(炉心溶融)し、放射性物質が漏れ出している。



大量殺りく兵器の原爆と、平和利用の原発。目的は正反対でも、核分裂のエネルギーを使う原理は同じだ。しかも、発電に伴い出てくるプルトニウムは核兵器の材料にもなる。



深刻な原発事故を機に、人類は原子力と共存できるのか否かを総合的にとらえ直したい。



<被爆者が「脱原発」>



福島市で開いた原水爆禁止日本国民会議(原水禁)など主催の世界大会は、脱原発を強く訴えた。熱意はこれまで核兵器廃絶に偏りがちだったと反省している。原水爆禁止日本協議会(原水協)系の世界大会(広島市)でも「脱原発」の声が相次いだ。



広島や長崎の被爆者は原発をどうみているのか。共同通信のアンケート結果から、事故後に拒絶へ転換の傾向がうかがえる。



国内に54基ある原発を将来「減らすべきだ」が67%。現状のままは10%弱、どちらとも言えないが7%などだった。事故以後「原発反対に変わった」が40%を超えたことに注目したい。



この半世紀、日本の世論は移り変わった。夢のエネルギー源として導入が歓迎された。その後、スリーマイル島(米国)やチェルノブイリ(旧ソ連)の事故で失速する。それでも、反対運動はおさえ込まれてきた。



3・11以後大きく変わる。危機感は被爆者にとどまらない。7月の全国世論調査でも7割が脱原発に賛成している。



<軍縮進まず拡散進む>



核兵器の悲劇を繰り返してはならない。核拡散防止条約(NPT)は、そのための大切な国際的枠組みである。



核兵器を保有できる国を米ソ(ロ)英仏中の5カ国に限定し、それ以外の国による核兵器の受領と製造を禁止。保有国には核軍縮を交渉するよう義務付けている。1970年に発効した。



不平等でも、目下はこれを足場に核なき世界を目指す以外にない。残念ながら軍縮が進まず、ほころびが目立つ。



先に紹介した被爆者へのアンケート結果でも、失望感が色濃くにじんでいる。



回答者の半数以上が核廃絶に向かっていないと考える。主要各国が国力を誇示する手段として核を持ち続けているためだ。



特に米国への落胆が大きい。オバマ米大統領は2009年のプラハ演説で、核なき世界構想を提唱し、ノーベル平和賞を受けた。ブッシュ前政権と比べ核軍縮が進むと期待された。



だが、オバマ政権下で3回の臨界前核実験が行われていたことが明らかになった。臨界が起きる寸前で連鎖反応を止めるので、包括的核実験禁止条約(CTBT)に違反しないというのが米国の以前からの主張である。



核軍縮に反する動きだ。しかも核大国の米国がCTBTを批准していないため、条約そのものが発効できないでいる。



NPTでは核保有を認められていないインドと隣国パキスタンが既に保有し、イスラエルも持っているとみられる。




核兵器の材料となるプルトニウムは、原子炉内でウランから大量にできる。テロリストに渡っては大変なことになる。核拡散への心配は尽きない。



<平和に暮らすには>



被爆国の日本はこれまでも世界に向けて核廃絶を訴えてきた。福島原発事故を受けて、もう一つ役割が加わる。平和利用が本当に安全なのか、原子力と人類は共存できるかを問い直すことだ。



広島の平和宣言では事故を受け「脱原発を主張する人々がいる」と言及した上で、国にエネルギー政策を見直すよう求める。長崎も平和宣言で、再生可能エネルギーの推進を訴える。



福島県は脱原発を復興理念の一つに据えている。



松本市での国連軍縮会議では、平和利用をめぐり白熱の議論があった。見直す時期だとの主張の一方で、エネルギー確保のため引き続き必要との意見が出た。



世界各国の対応では、脱原発のドイツに対し、継続のフランスなど大きな差がある。



私たちが望むのは、核兵器はもちろん原子炉の事故や放射能汚染のない平和な暮らしだ。



対策を強化すれば地震列島でも原発の安全は確保されるのか、原発と決別した場合それに代わるエネルギーをどう確保するか。被爆者と原発事故被害者のまなざしを大切にしつつ、日本のあるべき形の論議を深めたい。

(引用元:信濃毎日新聞 2011年8月6日)
http://www.shinmai.co.jp/news/20110806/KT110804ETI090002000.html

トップの「津波」の画像はガーディアン紙の記事より
http://www.guardian.co.uk/world/japan

2011/08/05

ジェネレーション ホット


原発は斜陽産業
いま5歳の私の娘の世代が未曾有の酷暑を生きる これは犯罪です
犯人に責任をとらせるべきです


20年余りにおよび気候変動を報道してきたネーション誌の調査報道ジャーナリスト、マーク・ハーツガードは、1988年以降に生まれた世代を「ジェネレーション ホット(酷暑の世代)」と呼び、世界で20億人いるといわれるこの世代が灼熱の地球で生涯を送らなければならない温暖化の被害者だと言う。

1988年はNASA(アメリカ航空宇宙局)のジェームス・ハンセン博士が米議会で初めて地球温暖化が進行していると証言した年。翌年エクソンなどの石油業界は地球気候連合(Global Climate Coalition)を設立、CO2排出規制に反対するロビー活動を開始し、地球温暖化を否定する論調が米国で増えていく。

マーク・ハーツガード:「気候変動はいったん始まると止まらない。30年続く。いま5歳の私の娘の世代にどんな気象異常が起こるか。結果を引き受ける1988年以降に生まれた世代への犯罪です。いまの酷暑がノーマル、当たり前になる。」

「1988年から20年以上がたち、気候変動に異論を唱えるのは米国だけ、フォックスニュースと下院の共和党だけです。」

2011年4月にも共和党が多数を占める米下院が温室効果ガスを規制する権限は米環境保護庁にないとする法案を通過させたほか(上院で否決)、2012年度の気候変動予算をカットするなど、オバマ大統領の環境政策の巻き戻しを図っている。

けれども地球温暖化は科学者の世界ではもう決着がついているとハーツガードは言う。経済学者ポール・クルーグマンは2006年ニューヨークタイムズ紙のコラムで、「地球は温暖化しており、人間の活動が原因だとする点に科学の世界では圧倒的なコンセンサスがある。サイエンス誌は2004年、気候変動に関する928の論文を調べた結果、この合意に反対を唱える論文はひとつもなかったことが判明したとする記事を掲載した」と書いている。

また、石炭をもやす火力発電に代わるとして原子力発電を支持する科学者や環境活動家が多くいるが、「原子力は気候変動を悪化させる」とハーツガードは言っている。
ハーツガード:「原子力発電所1基の建設費用をエネルギー効率化に使えば温室効果ガスは7倍削減できる、投資効果を考えるなら最大効果が得られるものに投資すべきです。原発は斜陽産業です。」

代替としてハーツガードは風力タービンを挙げる。米国の風力発電の原動力となっているのが意外にもテキサス州だと言う。米風力エネルギー協会 (American Wind Energy Association)の2010年次報告によると、テキサス州は2位のアイオワ州を大きく引き離し約1万メガワットを発電、2009年には米国が世界の風力発電トップに躍り出ている。

http://democracynow.jp/video/20110415-2 (日本語字幕付動画16分)
デモクラシーナウ!ジャパン(字幕・ウェブ作成:桜井まり子/全体監修:中野真紀子)

△マーク・ハーツガード(Mark Hertsgaard):ネーション誌の環境問題特派員。新著は 「Hot: Living Through the Next Fifty Years on Earth(酷暑の地球:今後50年の地球の生活)」
(引用元:デモクラシーナウ! 15 April 2011)
http://www.democracynow.org/2011/4/15/as_congress_slashes_epa_climate_funding