見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの、見つけたとき、 それを作品にしたり、思わずなにかの形にして、人に 伝えたくなります。 見つけたとき感じた、しあわせ感覚が、ひとしずくでも 誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

March 31, 2007

コードネームはイングリッシュ・コック



CNNによると2003年のイラク侵攻以来という大規模な米海軍戦闘艦艇がペルシャ湾に集結しています。
3月27日、イギリスのブレア首相はイランが英海軍兵士と海兵隊員15人を解放しなければ「別の段階」に進むと警告してしまいました。
3月28日、イランが拘束中の兵士救出にイギリス軍を派遣したとの憶測を英国防省が否定と、事態はどんどんきな臭くなってきています。いやーな雰囲気です。
以下はニュースからの抜粋。
イラン核問題をめぐる情勢が緊迫化する中、23日にはイランがペルシャ湾で船舶の臨検に当たっていた英軍兵士15人を拘束する事件が発生。米国防総省は、今回の演習と事件との関係には言及していないものの、新たにペルシャ湾に投入された空母「ジョン・C・ステニス」のジョハンソン艦長は米メディアに対し、「イランは威嚇的な行動を取らないよう注意した方がいい」と言明したそうです。
また、追加制裁措置を盛り込んだ新たな安保理決議の成立により、経済的孤立を深めるイランが暴発し、原油積み出しの世界の動脈であるペルシャ湾封鎖に乗り出す懸念がささやかれています。ブッシュ政権は原油輸送ルートを確保する狙いから、大規模海上兵力の「予防展開」に踏み切ったとみられています。
ブッシュ政権は安保理を利用した外交・経済的な締め付けと並行して、軍事的にもイラン封じ込めを急いでいます。チェイニー副大統領を筆頭とする政権保守派は対イラン武力行使の選択肢を排除しない考えを示唆し続けます。(時事)

上の写真は、英国防省が公表した英兵がイラク領海内にいたことを示すGPSの記録図。英国防省提供(2007年ロイター)
続いて、先月15日、イランとの国境付近で撮影した駐イラク英軍の車両(2007年ロイター/Wisam Ahmed)

March 28, 2007

タリバン、アルカイダ、知りたくない



タリバンの復活やアフガニスタンで現にいま起こっていることを特集しているはずの雑誌タイムの最新号が、US 版だけは聖書を学校で教えることに肩を持つ議論のエッセイに差し替えになっています。露骨ですがこれがアメリカの事情です。
「アメリカ人はまったくアフガニスタンに関心がない」という判断なんでしょうけど。ただでさえ「世界とはアメリカのこと」と考えている人が多い国ですから、報道しなくっちゃ気づきようもありません。でもね、こうやってインターネットでわかっちゃうんですよ、それも、ちゃんと伝えてくれる人たちがいるからなんですが。そのツールは誰にでも入手可能なんです。一般大衆ピープルを甘く見てはいけません。

写真は、これに関して先輩格のニューズウイーク誌のインターナショナル版とアメリカ版、そして今回のタイム誌の表紙です、まあ見比べてください。
The Huffington Post 25 March 2007からいただきました。記事の全文は近いうちにメールマガジンのほうで紹介するつもりです。
写真はクリックすると拡大版で見ることができます。

March 26, 2007

鼻がレバー色になってしまったサンバ




最近やっと(thinkグローバリーはずっとそうしてきたけどね)actローカリーを実践しはじめた人間としてこういうことにも目が行くようになっています。 

日本経団連が、都道府県を広域自治体に再編する道州制を導入するための法律を2013年までに制定し、約1800ある市町村を300−500の「基礎自治体」に再編すべきとの提言を26日に取りまとめたそうです。全国を10区域程度の道や州に分け産業、雇用、教育などに関する政策や権限を国から移し、地域間の経済格差是正や行財政改革を目指すんだそうです。医療・介護、消防など住民に身近な行政サービスは基礎自治体が担うことになります。(京都新聞2007年3月26日より)
でも、問題は、どうも地方分権を推進することにはならないようなのです。
民主党議員は次のように言っています:
分権型社会の実現に向けて早急に取り組まなければならない課題があるにも関わらず、「内容の不確かな道州制というオブラートにくるむことによって、数多くの課題の本質を見えなくする可能性があるばかりか、更にそれらの解決を先送りする懸念もある」と指摘。「課題の多い本法案は到底容認できるものではない」と訴えかけた。
また、今年1月20日の神戸新聞社説にはこうあります:
知事会の見解は賛否こそ明確にしていないが、国の姿勢にクギを刺す内容になっている。道州制の目的を「地方分権を推進するため」と明確に指摘し、「省庁の解体再編を含めた中央政府の見直しを伴うものでなければならない」としている点だ。
国は外交や防衛、司法などを受け持ち、地域の振興や生活に密着した住民サービスは地方が主体的に担う。そうした役割分担の徹底が、道州制議論の焦点になる。
しかし「先行モデル」として昨年末に成立した北海道の道州制特区推進法は、道への権限移譲が二級河川整備などわずか8項目にとどまった。権限と財源を中央省庁が守ろうとする姿勢の強さを示した形だ。
国が地方に関与する中央集権の仕組みを残したままでは、道州制は都道府県の合併・再編だけにとどまりかねない。「導入を前提にした議論は避けるべきだ」との声が井戸敏三兵庫県知事ら複数の知事から上がっているのも、そうした背景がある。
昨年末の世論調査では、国民の6割が道州制に反対している。「行政単位として広すぎる」「今の都道府県に愛着がある」が主な理由だ。導入の是非について国民の論議をさらに深めるには、もっと積極的に情報を提供しなければならない。
道州制が地方にどんな未来を開くのか、将来像が見えないままでは、住民の理解は得られまい。自治体再編の「形」を急ぐのではなく、まずは地方分権改革を実りあるものにすることが肝心だ。

上の写真は、4ヶ月と1週間というながーい日の当たらない警察犬訓練所生活を終え、日がよく当たるわがやに戻ってきたサンバの最近の運動タイム、海でのようすです。行く前は真っ黒だった鼻がいまではレバー色というか色素の抜けたうす桃色になっています。日差しを浴びてももう戻らないだろうな、でもね、毎日ビーチには連れてくるからね。サンバ。
写真をクリックすると拡大版で見ることができます。

March 24, 2007

ミッドライフ クライシス


オルタナダディ(別の価値体系に基づくとうちゃん)
「おい息子、おやじを見てみろ。オレは実にオルタナティヴってなもんだろが?しみじみオルタナだよな!中年の危機を経験する他のおやじとはまったく似ても似つかない。ロックオン!」
息子「?」
「聞こえるか?ナインインチネイルズだ。それっエンジンをかけやがれ!オレはなんてオルタナティヴなんだ!」
「いい音楽を教えたことでお前はいつかオレに感謝するはずさ。イエスサー。おやじのオソロシイ趣味嗜好にまったく圧倒されちまった子どもになるんだろうよ!」
「おいちびすけ、お前に必要なのはなにかわかるか?刺青!それに鼻リング!それに自分だけのメタルキッド!お前にとってあらゆる点でオレがベストってことだからな。それに他にも、、、」
息子「?」
「オレはとってもクールだ!22のときよりクールなくらいさ!それにオレの途方もないクールさによって、オレの子育て経験はそこらのオルタナとうちゃんでないやつら全員を啓発するため本を書くことになるくらいユニークだ!パーティに終わりはこない!」
息子を見る。
「わーああああああ!オレが?なぜだ?なんだってこんなことになってる?」

上の作品は、「クライベイビークライ」のWard Suttonによるマンガです。

ナミビアのマジックとハーシュのスクープ


イラクについての報道はここんところシーア派対スンニ派の争い、なぜイラク人は互いに憎み合うのか?といった論調が目立って多くなっている一方で、シーモア・ハーシュが、またまた彼の独壇場であるスクープをニューヨーカー誌でやりました。イラクでの目を覆う襲撃に変化があるのは、ブッシュアメリカと兄弟の契りを交わしているサウジアラビアからの、チェイニーを直ちに寄こせ!スンニ派に金を流せ!との脅しによるものとの別の報道もあります。
米国の財源はアルカイダにつながる暴力的なグループ一極にひそかに集められる:シーモア・ハーシュ
暴力的なスンニ派グループに資金を供給することで中東(厳密に言えばイラン政府とレバノンのヒズボラ)でのシーア派の影響力の増大を食い止めたいブッシュ政権による骨折りを含め、ニューヨーカー誌のコラムニスト、シーモア・ハーシュが最新号(3月号)の記事の、「最も議論を呼ぶユニークな本領」を述べる。
「シーア派の広まりあるいはシーア派の影響力を止めたい」中東での秘密工作のために、米国は「立法府(議会)の許可を得ないで、議会の監視なしに、相当量の金を注ぎ込んできている」とハーシュは述べる。これらの財源は「アルカイダとつながりがある」が「ヒズボラと対決したい」スンニ派ジハードグループの手に渡ることになるとハーシュは言う。
ハーシュは明確な言葉で彼のスクープを要約した:「率直に言って私たちは、この大統領が現に自分の大統領特権を絶対的極限まで行使しようと決心して、秘密工作を実施し、議会の許可を得てない金を使って、9.11を行ったと同じ人たちが掛かり合うグループを遠回しに支援する、という事態にある。」
「ついでながら、このすべてが議会によって調査されるべきである、そしてそうなると私は信じる。アメリカの議会メンバーに話すと、彼らはこれについてなにも知らないと非常に狼狽する。そして非常に多くの嫌疑をかける。」と付け加える。

写真はマジックナミビアです。セレブたちが惹かれるナミビアとはどういう国なのか。あそこにはすごい砂漠があるんですね。先日、アカデミーで主演男優賞をゲットした「ラストキングオブスコットランド」を見てきました。ストーリーもおもしろくできていました。この監督はドキュメンタリーが本領なんですね。裏切りに対するアミン大統領の拷問、胸のスキンだけを吊るし上げるシーンはすごいです。アフリカにはまだまだ題材があるということなんでしょうか。今年はいろいろアフリカが見れそうです。

March 21, 2007

グランドキャニオンにスカイウオーク


グランドキャニオンにこんなものができちゃいました。2年前から建設工事が進んでいた空中に浮かぶ橋「スカイウォーク」です。これの設置が20日に完了して一般公開の式典が催されました。
式典には建設に賛成した地元先住民の指導者や、元宇宙飛行士らが招かれました。
スカイウォークは、ラスベガスの民間開発業者が約10年前に考案。地元先住民のウォラパイ族と交渉し、同部族の所有とすることを条件に建設にこぎ着けた経緯があります。
橋は谷底から約1200メートルの高さに浮かび、総工費は約3000万ドル(約35億円)。風速45メートルの強風にも耐えうるよう設計され、歩く人の重みで揺れることのないよう衝撃吸収材を使ったということです。U字型の部分を歩くと総ガラス張りなのでまるで空中を歩いているように感じます。しかもグランドキャニオンのまっただ中なわけです。スカイウォークの総重量は480トンです。
グランドキャニオンはウォラパイ族の聖地とされ、建設現場には同部族の墓地も散在していることから、一部の長老らは今も、この開発に批判的な立場を示しているそうです。環境保護団体なども反対運動を展開してきましたが、部族指導者が「グランドキャニオンのネームバリューを部族のために活用するのは当然の流れ」と観光客誘致に積極的な姿勢を示しています。
(CNNの記事を参考にしました。写真は東亜日報に掲載されたものです。)
写真をクリックすると拡大版で見ることができます。

March 19, 2007

カストロとマルケスはレシピを教えあう仲


「百年の孤独」や「予告された殺人の記録」や「戒厳令下チリ潜入記」などでよく知られるノーベル賞作家ガルシア・マルケス(カストロと同い年の80歳)が、今月キューバに行った際にカストロ議長を見舞ったそうです。
二人は59年の革命当時から親交があって、ガルシア・マルケスは陰ながらカストロを支援していたそうなんです。
彼が今月8日にキューバに入国した理由は、コロンビア政府と同国の左翼ゲリラ、ELN民族解放軍の和平交渉を支援しているからなんです。ELNはコロンビア第2の左翼ゲリラで親キューバ系、約4000人の兵力を保持しています。3月初めから、ハバナで5回目の和平交渉に入ったところです。コロンビア政府高官によると、3月末までに和平に向けた基本合意を達成できる可能性があるということです。
以下、ガルシア・マルケスのWHO'S WHO:

1928年コロンビア、カリブ海沿岸地方のアラカタカで生まれる。ボゴタ大学法学部中退後、新聞記者、脚本家などを経て、1955年に処女作「落葉」を発表。1967年の「百年の孤独」は世界中にセンセーションを巻き起こし、1982年ノーベル文学賞を授賞。その他の代表作は「大佐に手紙は来ない」、「予告された殺人の記録」、「戒厳令下チリ潜入記」など。彼の作品は、その後のラテンアメリカ芸術に大きな影響を与え続けている。
革命後のキューバ政府の報道機関「プレンサ・ラティーナ」のニューヨーク特派員として活躍した時期もあり、カストロとは現在も「料理のレシピを教えあい、いっしょに闘牛を見に行ったりする仲」といわれている。本人は否定しているが、若いころには共産党員だったという説もある左派。
「キューバがなかったら、南端パタゴニアまでアメリカになっていただろう」
「アメリカとはアメリカ大陸全体のことであって、合衆国だけをアメリカと呼ぶのは我慢できない」などの発言もある。
コロンビアでは作家として、また左翼的な人物としても大きな影響を持ち、誘拐犯が人質開放の条件として「ガルシア・マルケスをコロンビアの大統領にすること」を提示した事件もあったとか。だが、彼は「左翼的イデオロギー」に凝り固まってはいない。ゲリラの指揮官と対話を進める一方、クリントン大統領とも食事を共にし、コロンビア軍幹部とも会談する。
「わたしがさまざまな形の権力者に強く引かれるのは、文学上の理由ではない。ほとんど人類学的な興味からだ。」

写真は、これ洋菓子なんです。あんまりかっこいいから載せちゃいました。
「メタリックなジオメトリック・ガトー、チョコレートムースとココのモザイク」とあります。フレンチなので間違っていたらごめんなさい。
昔、友人が「キュール」という料理を創作するのとそれを食べるイベントなどをやる新種のスタイル集団を組んでいて、そのキュールの洋菓子もすごくアートしていてドキドキするものでした。確か「爆発する肉」といったタイトルの料理もありました。彼らのエスニック料理本は一歩も二歩も先をいってました。

March 17, 2007

Bush Is Over (if you want it)







議会とメディアの両方にプレッシャーをかけるため2005年5月から作動している200以上の退役軍人グループ、平和団体、政治活動家グループからなる党派に属さない連合体、<AfterDowningStreet.org>が元気です。
彼らのサイトからその活動の熱さをちょっとだけお伝えします。

『2007年弾劾イニシアティブ』の予定表です。
=3月2日〜4日:反戦の母シンディ・シーハンとジョン・ニコルズとヴァーモントのイラク戦争退役軍人らとともに、ブッシュとチェイニーの弾劾とイラクからの撤退を要求する「タウンミーティング・デモクラシー・ツアー」
=3月17日:ペンタゴンでの平和と弾劾のための行進
=3月18日〜20日:地元の行進とイベント
=3月19日〜4月21日:平和と弾劾を促進する<戦争じゃなくてヒップホップしようぜ>バスツアー
=4月5日〜8日:テキサス州クロフォードでキャンプ・ケーシ(イラクでムダ死にしたシンディ・シーハンの息子の名前です)イースター祭り
=4月15日〜22日:ブッシュ政権の政策から利益を得ている大企業と人殺しから大もうけしている大企業のボイコット運動「わたしたちは買っていませんよ」
=そうして、4月28日は、弾劾を要求する全米的な抗議の日となります。

写真はサイトからいただきました。「あなたが望むなら、ブッシュは終わる」これ、いいですね。

March 15, 2007

心なき暴力の脅威


3月6日、ロシアでまたまたジャーナリストが不審な死を遂げています。
ロシアのビジネス紙コメルサントで軍事関連記事を書いていたイワン・サフロノフ記者が自宅アパートの窓から転落死したのです。ロシアではプーチン政権に批判的なジャーナリストの暗殺が相次いでいます。当初自殺と断定した捜査当局もいろいろと憶測が飛び交い不審な点が多いことから、またクスリを盛られて自殺を強要されたとの見方も浮上して、暗殺の線での捜査に着手したそうです。
コメルサント紙によると、サフロノフ記者は死亡する直前にロシアがシリアやイランに最新型の地対地ミサイル「イスカンデール」や最新戦闘機「スホイ30」を供与するという機密情報を得ていたそうなんです。国防相の機密情報が暴露されてはプーチンは困りますよね。連邦保安局が、もしこれを暴露すれば国家機密漏えい罪で起訴するぞ!と記者に脅しをかけていたそうです。
それにしてもジャーナリストの殺害が多すぎます。ロシアジャーナリスト連盟によると、ロシアでは1993年以降に214人の記者が変死しており、その一件も事件は解明されていないとのことでした。つまり犯人は一人もあがってない!のです。どう考えてもおかしいですよね。国がそうさせているとしか考えられないじゃないですか。なのに、世界はなにも言わずに見て見ぬ振りをしているに等しいんです。アメリカは言えませんよね、お前だってやってきてるじゃないか!何人殺してきた?と言われればそれまでですから。
先日の、チェチェン報道で有名なジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤの暗殺はとても露骨でとてもショックでした。これもまた事件は解明されません。
アンナさんはプーチン大統領は「国家的テロ」を行っている、ロシアの諜報機関がチェチェンでの誘拐、拷問、殺害を牛耳っていると書きました。
彼女が殺されて7日後には、イタルタス通信の経済部主任55歳のアナトリー・ボローニンがナイフで刺し殺されています。
「心なき暴力の脅威」でボビーが言っていたこと、暴力は国をおとしめるだけです。

写真は暗殺されたジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤです。彼女の誠実さに、こころがどきどきします。写真をクリックすると拡大版で見ることができます。

March 14, 2007

ボビーのスピーチに感動




昨日、エミリオ・エステヴェスの映画「ボビー」を見てきました。久々に映画館で大泣きしてしまいました。単に1968年6月5日のLA アンバサダホテルをめぐる22人の群像劇として見てもおもしろくできているし、兄のケネディ大統領もそうですけど、2ヶ月前のキング牧師の暗殺、悪化するヴェトナム情勢、次々に到着する若者の死体袋の数、いまにも前線に送られようとする大学生たちといった、当時のアメリカのマイノリティや社会的弱者、そして公正な社会を希求する若々しい世代、リベラルな考え方の人々にとって、ボビーがどんなに夢と理想の実現をもたらす希望の存在であったかということ、また「ロバート・ケネディの精神を称える物語」という監督の当初の目的という意味でも、それがよく伝わてくる物語になっていたと思います。
「キングオブポルノ」の監督でもあるエミリオ・エステヴェスは2001年911の前に脚本を仕上げていたらしいのですが、5年間、これ一筋に集中していたそうなんです。6歳のときにこの悲劇に遭遇した監督にはそれほどボビーの顛末が運命的なものに思えたということなのでしょう。TVでボビーが銃撃され死亡したことを知ったエミリオ少年は、ケネディの支援者であったハリウッド・リベラルの父マーティン・シーンにすぐこのことを教えたそうなんです。父が電話しながら泣いていたのを憶えているそうですよ。
ところで、1968年というのはなにか象徴的な年だったんですね。ボビーが撃たれる前日に東部ではアンディ・ウオーホールが撃たれています。そんな会話が東部の社交界の名士夫妻の会話から聞かれます。
エステヴェスと婚約までしたデミ・ムーアやシャロン・ストーンがもう若くはない女性たちを好演しています。デミ・ムーアの現在の恋人アシュトン・カッチャーが60年代の西海岸ドラックカルチャーを体現するLSD の水先案内人を演じているのも監督の人柄がうかがえてなかなかよかったです。
アンバサダホテルのまるで住人みたいな、元従業員の案内人を演じるアンソニー・ホプキンスが製作総指揮に名を連ねていました。弟のチャーリー・シーンもずっと兄貴を支援してたとか。ドラッグと女性関係で評判悪いとはいえ、誰かの人生を傷つけてるわけじゃなし。歴史的重要事件の現場ホテルに13歳の少年を連れていった親父はすごい!と思いました。
ボビー暗殺後に流れるボビーのスピーチは、「心なき暴力の脅威」というマーティン・ルーサー・キング師が暗殺された夜のスピーチなんだそうですが、「暴力は国をおとしめるだけ」という、いまでも世界を納得させるその力強い普遍的メッセージに、おもわずこころが震えました。感動です。

ところで、ケネディ元大統領の特別補佐官でケネディ暗殺後は弟ロバート・ケネディ元司法長官のスピーチライターも務めた米国の著名な歴史家、アーサー・シュレシンジャーがつい先日2月28日に心臓発作で亡くなったのはご存知でしたか。89歳という高齢でした。
ハーバード大卒業後、歴史学の研究を続け、第二次大戦中は現在の中央情報局(CIA)の前身である戦時情報局などに勤務。終戦後、同大助教授などを歴任。60年の大統領選でスピーチライターとしてケネディ陣営に加わり、政権発足とともに大統領特別補佐官に就任したという経歴の持ち主です。
米国を代表するリベラル派の重鎮で、ルーズベルト元大統領のニューディール政策を強く支持するなど民主党の活動を支援しました。一方、ウォーターゲート事件などを背景に、共和党のニクソン政権を憲法の権限を超越した「帝王的大統領制」と批判。最近もブッシュ大統領の「先制攻撃論」を「悲劇的な過ち」と痛烈に批判し、イラク戦争反対の論陣を張りました。
こういう人物がいなくなるのは、どんどん魅力のない世界になっていくようで、寂しい限りですね。きっとボビーのスピーチにも彼の影響が色濃くあるんでしょう。
(2007年3月2日の毎日新聞の記事を参考にしました。)

写真は、うちのボクサー犬ヴァーモスです。最近、警察犬訓練所に行っちゃったのでとっても寂しくもあり、載せちゃいました。3枚も。今日、訓練所に電話してみました。心配で。最初の夜からドックフードをちゃんと食べ、ちゃんとやってるよ〜とのことでした。よかった!
写真はクリックすると拡大版で見ることができます。

March 12, 2007

ブッシュに偽善のゴールドメダルを


ブッシュ夫妻が中南米を訪問中です。ヴェネズエラのチャヴェス大統領が記者の質問に応えて、「ブッシュは偽善のゴールドメダルを授与されてしかるべき... 彼はいままさに中南米に貧困が存在することに気づいたところ」だと切り返しました。
さてさて、わが家には、喜びと不安、ギルティ感が漂っています。というのも、日曜日に9ヶ月になるボクサー犬、ヴァーモスを警察犬訓練所に置いてきたからです。日の射さない訓練所のコンクリートの犬舎でもってあの子はいったいどうしているだろか!と思うと、こころが痛みます。ヴァーモスのことが気がかりで今朝は早くに目が覚めてしまったし、昨日一日いまにも訓練所から電話が鳴るんじゃないかと幾度もドキドキしました。いつも枕にしていたクッションと彼のベッドだったカウチに敷いていた『安心』のタオルは持って行って渡してきましたが、ちゃんとコンクリートの上に敷いてくれたでしょうか。うちのボクサー犬は音には特に敏感でよくビクッとするくらいに臆病なところがあります。なのに頑固者で、ぜったいに譲りません。ボクに従え!とまではいかないまでもボクと遊べ!になってしまうので、プライベートのトレーナーも試しましたが結局訓練所にやる決心をしたのです。彼の行った訓練所では過去にショックのあまり4日間食事をしなかった犬がいたそうなんです。ボクサー犬のブリーダーからは「警察犬訓練所にはやらないでください」と言われました。落ち込みやすいたちで訓練どころではなくなる可能性がある、難しい(そして手強い)犬であるというのがその理由です。大丈夫かな?ヴァーモス でもその一方で、しっかり訓練を受けて成長しているボクサー犬はたくさんいるのだから、訓練を受け入れて、それを喜びとまではいかなくても挑戦するような気構えの犬であってほしいというのもあるんです。
わが家を覆うっている喜びのほうは、ヴァーモスと引き換えにサンバがながーい訓練を終えて帰ってきたことです。今日は彼には最高の日だったに違いありません。海にも行ったし、海岸公園で以前の仲間とも遊びました。そして誰からも「とってもいい犬になったね!サンバ君!」と言ってもらい、たっぷり愛でてなでてもらいました。ママとしてはなんか照れくさかったです。呼び戻しもできて、とってもいい子でした。感動です。でもね、子犬の4ヶ月は大切な時期、それを奪ってしまった借りをどうやって返せばいいんでしょう。仲間の飼い主さんからは「うんとかわいがってやってね」と言われました。もちろん!です。訓練の他にはなにも刺激のない生活から一転して、仲間の犬と子供を含める人間と、日差しや海や公園や鳥や動くものから騒音までの刺激に満ちた一日で、サンバはいま熟睡しています。初日にしてはちょっと盛り込みすぎたかしら。あれもこれも触れさせたくて、ついついがんばってしまいました。

写真は訓練所に行ったヴァーモスです。8ヶ月になろうかという頃の彼です。

March 11, 2007

パフュームとオドラマ


見ようと思っていたわけじゃなく、偶然「パフューム」という映画を見ました。「ラン・ローラ・ラン」の監督だからつまらなくはないだろう、くらいのノリだった。ところが、とにかく冒頭から強烈な臭気に圧倒されるオドラマ(臭いのする)ばりの映像に時に嗅ぎたくなくて息を止めながら見入りました。主人公の殺人者は、魚市場の魚のアラだらけの溜めに産み落とされる生まれ方からして異常な、誰からも愛されるはずもないような男でした。彼にはまったく臭いがなかったからか、人に極端に接近しても気づかれないし、セントバーナードでさえ気づかない。
そして18世紀のパリはこうだったのか!まちのイメージはとても強烈です。
殺害した女性を蒸留機に入れてその香りを抽出したエキスにどれほどの誘惑があるのかよくわからないまでも、ある時間内、どんな人間をも愛に目覚めさせ、他人と融和させて、まどろませるという誘惑は、アメリカ人のやってる寛容ゼロ政策や互いを憎み合わせてことを成就しようという侵略のあり方など、いまの世の中へのリアクションとして見れば大いに理解が得られるような気がしました。
オドラマと言えば、うんと昔に1年だけ住んだニューヨークのヴィレッジの、深紅のカーテンを開けて入って行くちょっといかがわしい雰囲気の映画館で、ジョン・ウォーターズ監督の1981年の作品「ポリエステル」を見ました。画面にマークが点滅すると手渡されたオドラマカードのその番号の丸印をこすって臭いを嗅ぎながら見るという体験はとっても愉しかったことを憶えています。臭いはすぐに混ざってしまい、どれを嗅いでもおんなじ臭いしかしないのですが。映画「パフューム」のなかで香水調合師のダスティ・ホフマンが混じることにとても神経質になっていたことがうなづけます。彼の鼻を持ってきたところにセンスを感じます。
映画「ポリエステル」は、臭いの出る映画「オドラマ」として話題になったのでしたが、80年代という家族が見直される時代背景を頭に入れてみるといっそう楽しめる映画でもありました。映画は郊外の中流家庭の普通の人々のドラマです。といってもジョン・ウォーターズの半端でない視点で描かれます。ディヴァインが郊外の貞淑な主婦の役を怪演していることにも注目です。
夫は街のポルノ映画館の経営者。郊外のコミュニティでポルノ反対運動が起こり、ディヴァイン一家の家には近隣の住民たちで結成される抗議のデモ隊とTVニュースの取材陣が押しかけます。ふたりの子供のうち姉のほうはヒップな男を追いかけて遊び歩くうち妊娠してることが判明します。弟は強度のハイヒール・フェチで、イカしたハイヒールを履く女性のつまさきを思い切り踏みつけることを至上の喜びとしています。そのため、警察から追われるはめになります。最悪を極めた情況のなかで主婦ディヴァインはキッチンドランカーとなりノイローゼになってしまいます。そして映画の最後でなんとか子供たちとの絆を取り戻すときディヴァイン・ママが感極まって漏らす言葉が、「普通って難しいことじゃないのね」なのでした。80年代に入り、世の中は平凡で普通の人々であることをよしとする傾向が強まっていました。ウォーターズの他の作品同様に、この映画もまた、郊外の日常は決して普通ではないことを描いています。バッドテイストたっぷりのウォーターズ作品でした。
インディーズの常連だったウォーターズは、この後、1987年の作品「ヘアスプレー」でメジャー進出を果たします。

上の写真は、マーク・ジェイコブズのTシャツです。「アル・ゴアがわたしたちを救ってくれる」とあります。これ、わくわく、欲しいな!と思いました。

March 07, 2007

デイヴィッド・バーン ジャーナル


ミュージシャンのデイヴィッド・バーンのジャーナルからお伝えします。

目下、ブッシュ一団はイランがイラクの反逆者らに資金を流して武装させていると私たちに告げている。これは明らかに、新たな侵略を鳴り物入りで宣伝する企みであって、ウソとーたとえばイラクはアルカイダと関係があったとのー間違った関係とに裏付けされた戦争正当化の事前説明が下されたということだ。まあ何とメディアがこの大ウソの釈明を求めていないのに注目すべきだ。頼むからホワイトハウスの報道局から出てくるすべての前に少なくとも「〜と申し立てられる(真偽の疑わしい)」という言葉をつけてくれ!信頼性のある情報すべてによると彼らの早まった方針ーイランは核兵器開発が想定されるーは理屈に合ってない。信頼性のある確かな情報があらかじめ彼らを止めなかったのは妙だ。ブッシュ一団は彼らのプランにあった情報をまさしく見つけるかこしらえるかした、そして大部分のアメリカのニュースメディアの地方放送局がそれを事実としてちゃんと報じた、そしてアメリカ国民の大多数と大抵の政治家がオーケーと言った。少なくとも今は、この3つのうちの最後(国民と政治家)がどうあってもイラクのときしたように協調しない。望みはある。(byデイヴィッド・バーン 15 Feb.2007)

写真はジャーナルのこの日の記事からそのままいただいたものです。
「新しいiPodの広告とアーティスト、ロバート・ロンゴのドローイング、<都会の男たち>シリーズからのイメージ。偶然の一致?それともコンスピラシー(つるんだの)?」とあります。
http://journal.davidbyrne.com/

March 06, 2007

ジャマイカのピクピク、ソース


チェイニー副大統領がエコノミック症候群で足に血栓ができて病院に行ったそうなんです。今回の日本、オーストラリア〜アフガン訪問で計65時間あまり飛行機の中で過ごしたことが原因なんだとか。といっても、ゆうゆう横になってのフライトだろうに。彼が動いて世界にいいことってないと思うから、どうかアメリカ国内のせまい範囲にとどまっていてください。それより部下のリビーに有罪判決が下りましたよ。まあ、大変!ボスのチェイニーにも当然火の粉は飛ぶでしょうね。お願い、とっとと辞めて!
ところで今朝のニューヨークタイムズにも安倍の「慰安婦 謝罪しない」発言への批判が載りました。一度は国がらみの強制だった事実を認めて謝罪したのに、それを「薄めようとしている」と非難しています。以下は4日のCNN 報道です。

Abe : 新たに戦争売春宿のわびはなし■CNN 04 March 2007
東京(AP電)ーたとえ米国議会が謝罪を要求する決議案を可決しても日本は第二次世界大戦の軍の売春婦についてもう一度謝罪するつもりはないと、月曜国会で安倍晋三首相は述べた。
女性たちが前線の売春婦として強制的に奉仕させられたことで先週の否定を詳しく述べる安倍は、先月米国議会下院によるヒアリングのどんな証言からも虐待を裏付ける固い証拠は提出されなかったと言った。
1993年に売春婦に謝罪した日本の歴史的規範を守るとも言った中で、安倍は、「決議案があってもわれわれは謝罪するつもりはないと言うしかない」とくだくだしい答弁で国会議員に述べた。
ほとんどが韓国と中国からの20万人にものぼる女性たちが1930年代と40年代にアジア全域で日本軍の売春婦をつとめたと歴史家たちは伝える。
売春婦で使うための女性や少女の誘拐を含めて、軍による虐待の話は目撃者、犠牲者、そして元日本軍兵士からも詳しく説明されてきている。
だが、日本の著名な学者や政治家たちが直接の軍の関与あるいは女性を狩り立てることでの力の行使をきまりきって否定する、そしてどの虐待でも個人の請負人を責める。
先週安倍は評論家の側に立ち、女性が強制して売春させられた証拠はないと言って韓国と女性が連れてこられた国々での抗議と批判の嵐を高ぶらせる。
月曜、彼は詳しく述べて、厳密に言えば、強制ーたとえば誘拐ーの証拠はなかったと言うが、彼は女性を調達するブローカーさもなければ犠牲者を力づくで売春婦として働かせるブローカーを事実として認めた。安倍はそれ以上説明しなかった。
米国議会は日本政府からの正式の売春婦の承認と謝罪を要求することになる拘束力のない決議案を熟考している。
議会委員会は先月、日本の当局によって捕虜にされて、いわゆる「慰安婦」として何度も繰り返しレイプされたと説明する女性たちから証言を聞いた。
そのような証言を確証とは認めないことを安倍は示した。
彼は「なんであれ証拠があることに裏付けられた証言はなかった」と月曜国会議員に述べた。

写真はジャマイカのバーベキューソース(ジャマイカの痙攣)です。「痛みはよいことだ」とあります。痛み=苦しみがなければ愉しみ=安らぎもないということで、日本人ならヒリヒリした痛みを感じて当然の安倍発言です。日本の新聞はどうして避けて通ろうとするんでしょう。

March 04, 2007

世界で最も女性議員の割合が高いのはルワンダ


ニューヨーク発のニュースです。
世界各国の議員交流を進める列国議会同盟(IPU)が3月1日、189カ国の全国会議員のうち、女性議員の占める割合が1月末現在で過去最高の16・9%にのぼり、女性議長も最多を記録したとの年次報告を発表しました。
下院(日本では衆議院)または1院制議会に限れば、女性議員の比率が最も高かったのは、前年同様、ルワンダで48・8%。次いでスウェーデン(47・3%)、コスタリカ(38・6%)と続いています。日本は前年の105位から順位を6つ上げ99位(9・4%)。中国は49位(20・3%)、米国は67位(16・3%)。 報告によると、調査対象の189カ国の国会議員総数は4万3882人で、うち女性は7436人。また、議長職に就いている262人中、女性は35人ということでした。
(河北新報社2007年3月2日ウエブ版より)

1位が2年連続びっくり!のルワンダということで、写真はアメリカ政府発行の、ツチ族とフツ族の争い、ルワンダ紛争での大量虐殺ジェノサイドの犯人の指名手配ポスターです。懸賞金は500万ドル!

性犯罪の前科者には蛍光カラーのグリーンを



性犯罪で有罪判決を受けた前科者のクルマのナンバープレートをすぐに識別できるよう蛍光グリーンにすることを義務づける法案が米オハイオ州議会に提出されました。
AP通信などによると、これまでにアメリカの幾つかの州で飲酒運転で前科のあるドライバーのナンバーをイエロー、ピンク、レッドに義務づけることはあるものの、性犯罪者を対象にナンバープレートの色を変えている州はないんだそうです。この法案に民主・共和両党の議員が賛成しているそうですよ。
ストリックランド同州知事の広報担当者が、州議会で法案が通過すれば知事は署名するだろうと述べました。でも、人権団体はグリーン以外のナンバーのクルマが安全であるかのような誤解を子供に与える恐れがあるとの懸念を示して、政治家の「スタンドプレー」だと批判しています。
当初、ピンクにしようという意見もあったそうなんですが、ピンクは乳ガン治療を受けてる人を指すことがあり、混同を避けるために変更したとのことです。性犯罪にはピンクのイメージがあるんでしょうか。なんとも男的な発想に思えますけど。
反対派の意見は、このような特別のプレートを使うとそのクルマに乗る性犯罪者の家族が傷つくというものです。
性犯罪は米国の社会問題の1つで、州によっては性犯罪者の顔写真や現住所などをウエブ上で閲覧できるシステムを導入しているところがあります。
このプレートで性犯罪者の追跡が容易になると警察は言いますが、どうなんでしょうね。今後、いろんな色のプレートをアメリカで見ることになりそうですが、これもカラード差別的なイメージで、なんともいやーな感じがします。
オハイオでは性犯罪者はすでに地元保安官事務所への登録が義務づけられていて、学校の半径300メートル以内に住むことを禁じられているそうですよ。

写真は、日曜、アラバマ州セルマで、オバマ上院議員とヒラリー・クリントン、そして夫のビル・クリントン元大統領が、記念行進に参加したときの様子です。
3月5日のニューヨークタイムズ紙からいただきました。

March 03, 2007

公共の福祉の中に美観がある


国の景観法ができたいま、自治体には「景観を守る責務」があります。
今年、100ちかい市町村で景観計画ができる予定で、ほとんどでガイドラインとして高さ規制をうたいます。現実としてツールで規制ができる時代になったということです。
消極的であった東京都でさえも高さ制限に踏み切りましたし、6月議会でどうなるかわからないまでも京都では大々的に市民アンケートをとって48カ所の眺望を守ることになりました。
さてさて、自分ちの前とか影響あるところに、緑と大きな空を奪う高層マンション計画とかが持ち上がるでもなければ、普通、景観を守ると言われてもピンと来ないんでしょうね。
うちのそばで市民の自慢のすばらしい景観(=財産)をぶちこわす、そういう問題が起こって初めて考えるようになりました。
先日、茅ヶ崎の市民団体が主催するまち景まち観講座、「魅力的な景観と高感度なまちづくり」by東大教授 西村幸夫氏の話を聞いてきました。
アメリカではどうなっているのか、という話がおもしろかったのでご紹介します。
アメリカでは:
・1930年代に「景観は規制していいんじゃないか」という合意ができてきた。景観は付加的なものとして、資産価値を守るために景観を守る。財産価値は厳しい規制で守られる。
・1950年代、資産価値とは別に、景観的な価値があるんだと裁判で言われるようになってきた。1957年の最高裁判決、バーマン判決で、「健康のためには景観を守る」、「公共の福祉の中に美観というのがあるんだ」と言って、景観だけで規制ができるようになった。
・1960年代、「悪い景観は公害だ!」となった。
・1970年代には「人権」になった。いいものを守る権利、つまり景観権。
日本ではこの1970年代に日照権が認められることになります。日が当たるということはいいこと、大事なものだ、ということになり、建築法に初めて定められたのです。
・1980年代、「景観は環境の総合指標ではないのか」となる。「景観がいいというのは全体の生活環境がいい」ということではないのか。主観や好みの問題ではなくて、全体のよさを表すものという合意形成ができてくる。
日本の場合、画期的と言われた国立裁判でも景観権は認めていません。景観権は人権と同様、誰にでもあるもの。国立裁判では「法によって守られる景観利益はある」としました。自己規制してみんながルールを守っているから生まれるのが景観利益。全体がこの利益を受けている。これを壊す人はまわりに迷惑を与えている、となります。
では景観とは何なのか?1977年に中村良夫さんがこう言っています。
「人間を取り巻く環境の眺めに他ならない。」
もうひとつ、景観には意図があるという話がおもしろかった。
景観の善し悪しを歴史から見る。土地が持ってるポテンシャルを歴史から、生活空間から学ぼう、生活や生業から景観を読むといったことです。
例として:
上野の山は明治5年に大学病院が建つはずだったのが、オランダ人の医者ボードウィンが公園として残すべきと政府に意見書を提出して病院にならずにすんだ経緯があります。オランダ大使館から贈られた、公園の生みの親であるボードウィンの像は公園内にあるにはあっても、誰の目にも留まらない路の端にあります。周囲にはホームレスのブルーテントが並ぶありさまです。公園の生みの親の像に人を導くような公園デザインにするべきなのです。この像のあるところに路を一本通すとか、そうすればみんなが自然に像を見ることになります。
不忍池は昔の写真を見ると一周することができました。そういう風に作られているのです。いまは動物園の出口にぶつかって半分までしか行けません。そこは分断され、人が見苦しくたまる場所になってしまっています。
また、不忍池を見下ろすようにデザインされた京都清水寺を模したと言われる清水観音堂の欄干からは、江戸の絵を見ると、不忍池の手前に太い幹がくるっと一回転して螺旋を描く見事な松が見えていたことがわかります。
いまそこに松はありませんが、欄干からは桜の木に覆われてしまっていて池も見えない状態です。これでは本来の意図が台無しになっており、いい景観とは言いがたいと西村教授は言います。「桜の木を間引けば、欄干から池が見える意図した景観を保つことができる」「博物館もまた正面の公園の道からはなにも見えない、ここも樹を切ってシンメトリーになっている博物館の正面建物を見えるようにしてはじめてこの景観を作った意図が保たれることになる。なんでも樹を残せばいいということではないはずです」

写真は「先手を打ってイラン戦争をさせない!」というCODEPINKのポスターです。Don't Iraq Iran ! とあります。イランをイラクにするな!ってことでしょうか。