見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの、見つけたとき、 それを作品にしたり、思わずなにかの形にして、人に 伝えたくなります。 見つけたとき感じた、しあわせ感覚が、ひとしずくでも 誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

August 31, 2007

go fuck yourself !


最近ケーブルTVで、ベルリン国際映画祭で監督賞を受賞し、アカデミー賞にもノミネートされた2004年の作品「イノセントボイス 12歳の戦場(Voces Inocentes )」を見た。
無名の俳優オスカー・トレスが、内戦で血なまぐさいエルサルバドルの村での少年時代の体験をつづった脚本を、メキシコ出身のルイス・マンドーキ監督が映画化したものだ。メキシコの映画会社で製作されたのは、内戦時の政府軍側が今も政権を握っており、エルサルバドルでは製作も正式な公開や販売も認められなかったという背景がある。
エルサルバドルの内戦には政府軍側にアメリカ政府の資金が大量に流れた。資金ばかりか、ヴェトナム経験者の手荒な軍人らが手ほどきした、ひどい拷問・殺人・レイプで悪名を馳せる「死の部隊」の存在がある。政府軍に参加するな!と人々にミサで呼びかけた直後に暗殺されたロメロ大司教のことも頭に浮かぶ。オリバー・ストーン監督の映画「エルサルバドル」にはこのロメロ暗殺にふれる場面がある。
脚本を書いたオスカー・トレスは祖国に家族や友人たちを残してアメリカに渡ってしまった自分にずっと罪悪感を感じていたという。
最近見た、クロアチアの戦争でひどい拷問とレイプを経験した女性を扱う映画「あなたには言える秘密のこと(この邦題はなんとも甘ったるい)」でも言っているが、生存者には肉体の傷手にまさるこころの傷手でも、生き残ったことを恥じる気持ちが一番の重荷だということ。この映画の犠牲者は優勢だったセルビア人の民族浄化とかの犠牲者ではない。同じ民族のクロアチア人兵士らによって拉致され、ホテルに監禁されてレイプやひどい拷問を受けた。国連がやってきたから解放されると思ったら違った、彼らもまた耳元で「すまない、すまない」と何度もささやきながらこれを行った。つまり、どういう戦争であれ、戦争という情況が人間をモンスターに変えてしまうということだ。

◇エルサルバドルは1969年サッカーワールドカップ予選の試合判定をきっかけにホンジュラスと「サッカー戦争」を起こしたことでよく知られる。この中米5カ国中で最も小さな国は、地主が小作人を支配する社会体制で、多くが外国、特にホンジュラスへ出稼ぎに出る。だが「サッカー戦争」を契機にホンジュラスはエルサルバドル労働者の受け入れを拒否。国内は混乱に陥り、ゲリラ活動が頻発する。1979年ニカラグアでサンディニスタ革命が起こると国内のゲリラ各派が触発され、1980年統一ゲリラ組織「FMLN ファラブンド・マルティ民族解放戦線」を結成。ソ連、ニカラグアの支援で勢力を拡大する。これに危機感を持ったアメリカ政府はエルサルバドル政府に軍事支援を開始。国内は10年におよび内戦状態となる。1992年国連の仲介で停戦に至るまでに7万5000人が死亡。特に政府軍が小作人を標的に行った2度の大虐殺はメディアに取り上げられ世界中から非難の声があがった。和平後ゲリラ組織は解体され政党となるが、依然として国内情勢は不安定のままだ。

◇エルサルバドル:1980〜1994
人権、ただしワシントン流 by ウィリアム・ブルム
エルサルバドルは、1960年代まで、中米で最も裕福であると言われたが、14家族と言われる大富豪が全国土の60%を所有し、政治・経済・社会を支配する状況が続き、貧富の差は極端だった。1970年代には、農民組合や共同組合、労働組合などの草の根の組織が発達するが、これに対し、米国の支援を受けた「死の部隊」が虐殺と過酷な弾圧を加えてきた。こうした状況下、カーター米大統領にエルサルバドル独裁政権への軍事援助を行わないよう要請したオスカル・ロメロ大司教が1980年暗殺され、これを機に、すでに活動していた反政府ゲリラの武装闘争が拡大して内戦に突入する。
1980年代には、「司祭を殺して愛国者になれ」というスローガンのもと、民衆組織に参加した多くの人々とともに、カトリック教会関係者が標的とされた。1980年代の政府軍と反政府ゲリラの内戦で、人口500万人の国で死者7万人、国内外の難民は10万人に達した。1992年、両者は和平に合意。1994年には議会・大統領選挙が行われ、「死の部隊」と関連を持っていたARENA(民族主義共和同盟)が政権党となる。以来、大統領はARENAから出ている。元ゲリラの対立政党FMLNもかなりの議席を占める。現在も、経済改革・農地改革は進まず、貧しい人々は貧しいままで、人権侵害も極めて悪い状況にある。

◇自由の名のもとに犯される犯罪
ZNet 14 October 2004 by マーク・エングラー
ディック・チェイニーのエルサルバドル
2004年10月5日、チェイニーvs.エドワーズの論争でチェイニー副大統領が多数の歪曲を行なったのを私たちは承知している。けれどもチェイニーが1980年代のエルサルバドルの内戦をメチャクチャねじ曲げたことには、あまり多くの注目が注がれなかった。チェイニーがエルサルバドルの内戦を現在のアフガニスタンの困難に類するものと述べたとき、ラテンアメリカ問題の研究者はひどくショックを受けた。
「20年前、エルサルバドルが同様の状況にあった」とチェイニーは言う。「ゲリラが国の約3分の1を支配し、7万5000人が死んだ そして自由選挙を行なった 議会を代表して私は選挙監視員としてそこにいた テロリストたちが投票所にやってきて発砲したが、彼らがいなくなると有権者はすぐに戻ってきて並び、投票権の拒否など受け入れなかった そして今日、エルサルバドルは自由選挙のおかげではるかによい状況にある これはアフガニスタンにもあてはまる そしてイラクにもあてはまる」
7万5000人の人々はゲリラによって殺されたのではなく、チェイニーが支持したエルサルバドル政府とその手先である準軍事組織「死の部隊」によって殺されたという、極めて重要な関連事実を副大統領は省いた。次に重要な関連事実として、チェイニーが言及した1984年の選挙は、イカサマ選挙というので広く行き渡っていた。純粋な反対派候補の多くが殺されており、また、米国は結果を操作するのに1000万ドルをつぎ込んでいた。これが「民主主義輸出」のモデルであると言うのは、ネオコンたちがわれわれの前に何を準備しているかについて、極めて多くを語っている。
実際のところ、エルサルバドルが今日はるかによい状況にあるとすれば、それは政府に反対する運動が続いているからだ。1992年の和平協定の一環として設置された国連真実委員会は、レーガン一派が当時強固に否定し、忘れ去ってしまいたがっている事実を明確にしている。同委員会は、人権侵害の5%ほどはFMLNであるが、90%はエルサルバドル軍が行なったとしている(残りの5%は実行者が不明)。
この報告が公開された際、ニューヨークタイムズは次のように述べている:
「国連真実委員会は、レーガン政権が曖昧にしようとした真実をはっきりと示した。自由の名のもとで、エルサルバドル軍によって恐ろしい犯罪が行われたことである。報告では、1989年に6人のイエズス会士を殺すよう命じたのが元エルサルバドル国防相であったことを確認した。また、4人の米国人修道女殺害を隠蔽しようとした者の一人は別の国防相だったとも述べている。右派の政治家でジェシー・ホルムズ米上院議員の英雄でもあるロベルト・ダビッソンがロメロ大司教暗殺を命じたことも明らかにしている。」
ニューヨーク・タイムズのコラムニスト、アンソニー・ルイスはこう結論する:「米国は、殺人者たちが支配するエルサルバドル政府を支持するのに60億ドルをつぎ込んだ。われわれ米国がこれら殺人者に武器を与え、兵士たちを訓練し、その犯罪を隠蔽したのである。」
2004年のブッシュの対抗馬ジョン・ケリーは、「トンキン湾決議を振り返ってみると、カンボジアにいた兵士たち、遺体を数えた歴史、ベトナムの歴史の誤った解釈を振り返ってみると、そしていま中米の闘争を私たちがどのように解釈しているかを知り、CIAの関与を検討し、港に米国が機雷を設置したこと、コントラに資金を提供したことを考えてみると、私たちの歴史においてカンボジア・ベトナムに関与した時期と、現在中米に介入している時期との間には、直接の避けがたい並行関係が認められる。」と言っている。
ネオコンが言葉の意味をねじ曲げ続けても、並行関係は続いている。チェイニーが米国の中米介入の記録を例としてあげたことから、今後も長く「自由の名のもとの犯罪」を私たちアメリカが犯し続けることが確実にわかる。

チョムスキーが確かこんなことを言っていました。アメリカの目的は民主主義の実現などではなく、アメリカに都合のいい政府の実現だ。国民にとってよい政府はアメリカにとって都合が悪い政府。そういう政府をアメリカはたたく。中米の政策はまさにそうだった。ニカラグアのサンディニスタ政権は大多数の国民の支持を得て民主的プロセスを経てできたにもかかわらず、これはアメリカの言う民主主義ではなかった。国民に平等な政策が功を奏してきたと見るや、米国がたたきつぶした。

写真は、議会で相手に「クソったれ!」と言ったチェイニーの風刺マンガ 彼はよくクソったれ!と声を上げるようです。銃もよくブッぱなすようですし。

August 30, 2007

ハロルド・ピンターのスピーチ


8月7日、エイミー・グッドマンの「デモクラシーナウ!」が、「ジャーナリズム、戦争、プロパガンダ、そして黙殺」について熱く語る、映画作家でありジャーナリストの、ジョン・ピルジャーの講演を放送した。
全内容はかなりのボリュームなので、後日、メールマガジンでお伝えすることにして、シカゴの「2007社会主義運動」会議で話した中でジョン・ピルジャーがハロルド・ピンターのスピーチについて触れてる部分だけ、お伝えします。
ジョン・ピルジャーは6月15日、2年がかりで完成させた映画「The War on Democracy」をUKで上映しています。

昨年ノーベル文学賞の受賞式で脚本家ハロルド・ピンターは画期的な演説をしました。彼はなぜなのか疑問を呈したのです、彼の言葉を引用します。「スターリン主義者のロシアであっても、組織的残忍性、広くはびこった残虐行為、自主独立した人に対する冷酷な抑圧は西側でよく知られていた、なのにアメリカの国家犯罪は単に外面的に記録に残されるに過ぎない、まして詳細に報道する(文書で証明する)などもってのほかである。」そしてさらに世界の全域での無数の人間の死滅と苦しみ、受難が、おそらくは手に負えないアメリカの権力に帰する。「だが」とピンターは言った、「あなた方はこれを知ろうとしない。なかったこと。決してなかったこと。起こっていてもなかったこと。問題じゃなかった。重大なことじゃなかった。」ピンターの言葉は超現実的な雰囲気に余りあった。BBCは英国で最も有名な劇作家のスピーチを無視した。

写真はジョン・ピルジャーです。

August 27, 2007

19万3千ヘクタールのケシ畑




アフガンのケシ栽培が過去最高になったことは昨年の国連の報告書にありました。
ケシ栽培は違法でも、国民の三分の一がこれ関連で食べている事実がある上に、これに代わる生活の手段がないことで、撲滅と言ってもむなしく聞こえます。今年はさらに生産高が増えているのがわかります。
以下、それを伝えるBBCのニュースより。

◇アフガニスタンのオピウム(アヘン)生産が過去最高を記録
BBC ニュース 28 August 2007 by Alastair Leithead
昨年3倍以上も増えたことで、アフガニスタンのオピウム生産が最高記録に急上昇していると、国連は述べている。

国連の麻薬犯罪局はオピウム生産量が過去2年で2倍に増えていると報じる。
カンダハルに近いへルマンド地方が南米コロンビアのような麻薬で馳せる国々のすべてにまさり、いま世界で一番の麻薬生産地域だと述べる。
いま世界のアヘン剤の93%以上をアフガニスタンが占める。
何億という支援金や何万という国際部隊にもかかわらず、アヘンの原料となる19万3000ヘクタールのポピー(ケシの花)がアフガニスタンで育っている。
<反乱行為とのリンク>
「成り行きは非常にまずい、恐ろしいほどまずい、栽培が歴史に残るレベルにまで17%づつ増えているのだから」と麻薬犯罪局の行政局長アントニオ・マリア・コスタは言った。
「19世紀の中国の他に、こんな広さの土地が違法行為用に供される国はこれまでなかった。」
「南のへルマンド地方は残りのアフガニスタンより多くのオピウムを栽培している。生産と栽培の両方の点からみて、最大の独自の存在になっている」と彼は言った。
全体にわたる増加にもかかわらず、北と中央アフガニスタンでいま麻薬が罪に問われない多くの地方の2倍となって、ますます増えるアヘン・ケシがいまの南の反乱行為と不安定に密接に結びつくと報告は述べる。
それでどうすべきだと?報告は防護措置をこうずることでもっと断固とした奮闘を促す。
政府が腐敗にきびしくなるようにしきりにせきたてる、腐敗が麻薬取引を駆り立てていると言って、この新たな仰天の最高記録に関して、貧弱な統治、脆弱な裁判所制度、そして撲滅プログラムの失敗を列挙する。

◇アフガンの麻薬戦争での失敗 BBC ニュース by Alastair Leithead
「ガンを切り取らねばならないとわれわれみなが同意して今年われわれはもっと確固とした奮闘を委託される」アフガンの米国大使ビル・ウッド

国連はタリバンとアヘン剤生産での高騰とのつながりを報じる。
アフガニスタンで栽培されるアヘン・ケシの量を減らすための英国の奮闘に対する妨げとしてその数字は出てくる、原料はUKとヨーロッパのヘロインの大部分に向けたものなのだ。
彼らは栽培者と運び屋に対する麻薬戦争を戦う指導的立場にある国だ。
英国大使シェラード・カウパー・コールズ卿はこう述べた:「はなはだ深刻な事態を述べており、私どもは深く心配させられる。」
「麻薬問題はより深刻な病気の兆しであり、優柔不断に無秩序と反乱行為に取り組むとき、私どもはああいったあらゆる前線での非常に大きなチェレンジに直面しているが、ケシの生産が落ちるのを見ようと私どもはそれに取り組む。」
「全体にわたる結論は魔法のような解決策、銀の銃弾はないということで、忍耐が欠かせないということだ。パキスタンやタイでの経験が示すように、30年の戦争で弱ったアフガニスタン同様、衰弱させられた社会からこのようなガンを閉め出すには15年か20年かかる」と彼は言った。
腐敗・汚職が麻薬生産の急騰を駆り立てていると国連の報告は書く。撲滅の奮闘が妨げられたいつもの一年は、政府の腐敗ばかりか、地方レベルでの腐敗・汚職によるものなのだ。
<麻薬対抗策>
論議は戦略の変換を進めている、あるキャンペーングループは麻薬の生産を認めるためのプログラムの水先案内をしようと精力的に試みているし、アメリカの大使ビル・ウッドは空中散布が強大な衝撃をもたらしうると考える。
「まだ私の印象にすぎない」と彼は言った。「われわれはみな不正な麻薬はガンであり、医者が専門的助言を与えるというので同意する、あるものは強調する放射線療法、あるものは外科的手術とだ。私自身は外科医だが、ガンは取り去らねばならないことでみなが同意しており、今年われわれはもっと確固たる奮闘を委託される。」
「これに取って代わる農民たちの生計が1つ目の構成要素、2つ目の要素は阻止、3つ目は撲滅(根絶)だ。この3つの要素すべてが麻薬対抗策には欠かせない。」
そして秩序を回復して麻薬の積荷を厳重に取り締まるのにアフガン政府に非常に重きが置かれている。
名前のリストを渡していると国連は述べる、そして英国政府は「大物」のための厳重な警備の刑務所に資金を供給してきているが、まだほとんど前進はみられない。
臨時代理としての麻薬対抗大臣、コダイダド将軍は、これらの標的は追跡されるだろうが、申し立てによると政府の人間が運び屋とつながっていることで、これが起きてる現場でほとんど証拠がない、同時に司法はいまだに対面を保持することで苦労している、と言う。
「不幸にも、われわれはしくじってきている」とコダイダド将軍は述べた。
「防護でわれわれは失敗している、ドラッグ問題でわれわれは失敗している。へルマンドではいい仕事はしてきていない。防護をうまく指揮し、へルマンド地方でケシに取り組むのに、どうやって効果を上げるか、今年、われわれは戦法を変える必要がある。」

◇パキスタン国境付近に約80のヘロイン精製所が新設され、アフガンはケシ原料輸出国から商品のヘロイン輸出国へと転換しつつある(毎日新聞2007年8月28日)

アフガン政府によると、主な生産地はヘルマンド州や東部ジャララバード付近で、タリバンや関連する武装勢力が勢力を伸ばしている地域。米国は昨年、ケシ対策に植物を枯らす特殊薬剤の空中散布をアフガン政府に提案したが、カルザイ大統領は「市民の健康などに悪影響を及ぼす」と拒否し、抜本的な対策は打つ手なしの状態だ。
一方で近年、ケシの「原料輸出国」だったアフガンが、ヘロインの「生産国」へと変化しているという。
薬物の密輸を空港や国境で取り締まっているアフガン国境警備隊幹部によると、2年前からパキスタン国境付近を中心にケシからヘロインに加工する秘密工場が増え始めた。その数は確認されただけでも約80と言い、「実際はその何倍もの工場が乱立している可能性が高い」と指摘した。
幹部によると、ヘロインの主な密輸ルートは国境を接するイランやパキスタン、中央アジアへの陸路だが、国際空路の相次ぐ開設で空からの密輸も増加。特にインド、アフリカ、中国への便の搭乗者の摘発が多い。アーモンドの中やじゅうたんの編み込みの間、靴底、体の中に隠し持つケースが目立っている。
麻薬がタリバンの資金源になっているとの批判が強いが、タリバンのアフマディ報道官は毎日新聞の電話取材に対し、「麻薬ビジネスは政府や州政府幹部こそが手を染めている。彼らの関与なくして麻薬は国境を越えられない」と反論している。

写真は、アヘンを抽出するケシの花とアフガニスタンの一面のポピー畑、そして何千人ものイギリス部隊がへルマンド地方に配置される様子。

August 26, 2007

あばた顔のノリエガ元将軍


パナマのノリエガ元将軍もまた米国にひどい目にあわされた一国のトップのひとり。
いいように利用されて、ちょっと調子に乗ってアメリカの親分にたてつくと、フセインのように悪役にされて抹殺されるか、ノリエガのように悪役にされて獄中に投げ込まれ死んだも同然にする。
いや、久々にノリエガ将軍の名前を聞いたもので、ちょっとメランコリックな気分になりました。これまでいったい何人の一国のリーダーがこういう憂き目にあってきたものか、とね。アメリカという国は、さんざん仲良くしておいて、ひとたび邪魔となると、なんでもする国だということです。その結果、パナマの一般市民も多数殺されました。でもこれについてはまったく報道されていません、アメリカでもですが。事実を公表する報道写真が残ってないそうです。日本人の女性が貴重な写真を撮影しています。ネットで探してみてください。
今朝のニュースから:
◇麻薬取引などの罪で米国で禁固刑を受けているパナマの元最高実力者マヌエル・ノリエガ元将軍が仮釈放された後の扱いについて、米フロリダ州の連邦地裁は24日、帰国を要求する元将軍の申し立てを退ける判断を下した。このため、身柄移送を求めていたフランスへ引き渡される可能性が高まった。
ノリエガ元将軍は同州の刑務所を9月9日に仮釈放される予定で、弁護士は戦争捕虜としての扱いを求め、釈放後の即時帰国を要求していた。一方で、フランスではマネーロンダリングの罪で被告不在のまま禁固10年の有罪判決を受けており、同国が引き渡しを求めていた。
ノリエガ元将軍は89年の米軍によるパナマ侵攻後に投降し、連邦地裁で禁固40年の有罪判決を受けていたが、その後、刑期を短縮されていた。
(朝日新聞2007年8月25日)
以下はフリーのウィキペディアより、米国のパナマ侵攻:

◇パナマ侵攻は1989年にアメリカ合衆国が中米のパナマに軍事侵攻した事件。
マヌエル・ノリエガ将軍の軍事独裁化にあったパナマでは、麻薬交易の温床となっているとされており、非民主的な政治体制が中米各国の中でも孤立していた。
1989年1月に就任したブッシュ米大統領(ブッシュのオヤジ)は麻薬撲滅を掲げていたが、89年10月に発生したヒロルディ少佐ら軍の一部によるクーデターを支援せず、ヒロルディは鎮圧され失敗に終わった。しかし、12月20日になって米国は米軍2万4000人をパナマに侵攻させ、エンダラを大統領に就任させた。ノリエガの率いるパナマ国家防衛軍との間で激しい戦闘が行われたが、米軍によって首都パナマシティが占領され、翌1990年1月、ノリエガは米軍に投降した。
ノリエガはその後米国に身柄を移送され、1992年4月にフロリダ州マイアミにて麻薬密売容疑等により禁錮40年の判決を受けた(後に30年に減刑された)。また、パナマ国防軍は解体され、非軍事的性格の国家保安隊(国家警察隊、海上保安隊及び航空保安隊で構成される)に再編された。
侵攻作戦は麻薬撲滅を掲げて行われたが、1999年に米国がパナマへ返還しなければならないパナマ運河に関する交渉を有利に進めるためのものとも考えられている。一部では、ブッシュ大統領がCIA長官時代にノリエガの中南米撹乱協力の見返りにコロンビア産コカインの密輸入を秘密裏に容認していたため、自身の政治生命を守るために電撃的に発動したとされる。なお、麻薬撲滅という大義名分を掲げての侵攻だったにも関わらず、21世紀初頭のパナマの麻薬流通量はノリエガ時代の2倍に増えている。これはそれまで「国家」によって統制されていた麻薬の取引網が開放されたためと伝えられる。
この戦争において、アメリカは露骨な情報統制を行い、侵攻期間中の4大ネットワーク各局は、攻撃を受けたパナマ市民への取材はほとんど行わず、侵攻に賛同する裕福な白人住民層の意見を中心に放送した。また、米軍の被害、死傷者数は積極的に報道したが、パナマ軍・パナマ市民がどれほど被害を受けているかについては、米国内向けにはほとんど伝えられなかった。この情報戦略は2年後の湾岸戦争でも十分に発揮されることとなる。
以下はネットーサーフィンの成果からカットアップ:

◇1989年12月20日午前0時45分、武装ヘリ部隊がパナマ市内6カ所に対し爆撃を開始し、パナマに侵攻した。ブッシュ米政権は、パナマのノリエガ将軍を麻薬密輸の容疑で逮捕するというのが名目だった。
アメリカの兵力は、パナマに駐留していた南方軍、本土降下部隊など2万4500人、 20日未明にパナマ国内27カ所を同時に攻撃し、パナマ市街では市街戦となって 3日間の戦闘でパナマ側は民間人を含めて400人〜2000人の死者出たという(4000人とも言われる)。
最大の攻撃目標は、パナマ国防軍本部だったが、隣接するエルチョリージョ地区も爆撃され、労働者街のサンミゲリート地区も焼け、民間人に多大な被害をもたらした。
これに対し、ハイテク兵器を駆使した米軍側の死者はわずか23人だった。
なお、パナマは1994年に軍隊を廃止し、警察力だけになっている。

◇パナマ侵攻の暗い影
国連総会でパナマへの軍事介入は非難された。アメリカは国際法を無視して侵攻した。
侵攻の意図は、パナマ運河を抱えるパナマの内政をコントロールするという歴史的思惑がらみのもので、内政干渉にあたる。
新兵器が実験目的で使用された可能性。ステルス戦闘爆撃機、アパッチヘリ、レーザー誘導ミサイルなどの度を越えた使用が指摘されている。
人口密集地区チョリージョがなぜ空爆されたのか。ノリエガ一派が隠れているという理由で焼かれたが、その結果、市民に多数の犠牲者が出ることになる。
パナマ側の死者は10年以上経ついまも公表されていない。
米軍はパナマのラジオ局、テレビ局を占拠し、パナマのジャーナリストを逮捕したため、侵攻時の映像が残っていない。

◇パナマ侵攻と日本
ノリエガ元将軍の回顧録において、彼は「米軍のパナマ進攻は日本の影響力拡大が引き金」だと話している。「米国人の凶暴さに対抗して資金力のある日本をパナマ運河に引き込むことで、アメリカをけん制」しようとした。そのため、パナマ運河の将来の管理が日本の支援でパナマの手に落ちるのを阻止することが狙いで、米軍は侵攻したというのだ。
当時、「第2パナマ運河計画」というのがあった。日本主導のこの第2パナマ運河計画に期待したノリエガ政権は、パナマ市内のオマール公園に当時の日本の首相、大平正芳の胸像を作った。また、パナマ市内の繁華街には「大平通り」もある。

◇1980年11月、大統領がカーターからレーガンに代わり米政権はパナマ運河返還反対に転換する。トリフォス将軍の乗る飛行機が墜落し死亡すると、CIAは後継者のノリエガ将軍を傀儡(かいらい)にパナマを再植民地化しようと試みるが、ノリエガはこの策に乗らず、独自の路線を歩んでいく。レーガン大統領はノリエガ逮捕とパナマ在住のアメリカ人保護の目的で1989年5月、海兵隊1800人を派遣。だが、ノリエガ将軍の逮捕には失敗する。
同年12月17日には新たに就任したブッシュ大統領がパナマへの大規模侵攻を決定。ノリエガ将軍の独裁政治に対して民主主義の確保、在留アメリカ人の保護、運河の安全確保、ノリエガ将軍の逮捕を目的とした。12月20日「オペレーション・ジャスト・コースト」が発動され500人のパナマ軍防衛隊に2万4000人のアメリカ軍精鋭部隊が殺到した。
パナマに基地を持ち軍事的にも優位な米軍は次々と目標を制圧。わずか1日で作戦のほとんどを達成する。だがこの作戦ではノリエガ将軍を逮捕できず、以後特殊部隊によるノリエガ将軍の捜索作戦が展開される。この作戦で初めて海兵隊の艦隊付対テロ部隊FASTが投入された。
この後も散発的な戦闘は続いたものの、24日にはノリエガ将軍がバチカン大使館へ亡命。翌年1月3日にアメリカ軍に投降した。パナマ運河の利権争いから麻薬問題など、アメリカ政府の策謀が巡ったこの作戦はノリエガ将軍の逮捕で幕を閉じたが、皮肉にもパナマからの麻薬流入はノリエガ将軍逮捕後2倍近くに倍増。この作戦の真意は不鮮明なものとなった。

写真は、米軍によるパナマ侵攻前の89年11月、パナマ市で取材に応じるノリエガ元将軍(AP) このあばた顔、いまはどうなっているんでしょう。

August 25, 2007

ギリシャが燃えている


山火事と酷暑で、ギリシャが燃えています。
◇6月から連日40°以上の記録的酷暑が続く中、山火事が続発しているギリシャ南部のペロポネソス半島で23、24の両日、大規模な火災が2件相次いで発生、AFP通信によると、逃げ遅れた観光客ら少なくとも計16人が死亡した。
半島西部のイリア県ザチャロ一帯では24日午後、火が急速に燃え広がり、消防隊員3人を含む10人が死亡。当局者は「世にも恐ろしい光景だ。クルマの中で火に巻かれている人を見た」と地元テレビ局に語った。
一方、半島南端の観光名所マニでも、23日からの火災で、ホテル付近に取り残された人ら6人の死亡が確認された。
また25日、首都アテネ中心部から約10キロ東方のイミトス山付近でも出火、強風にあおられて火の手が市街地近くまで迫っているが、死者は出ていない。
(時事通信2007年8月25日)
◇アテネからの報道によると、ギリシャ各地で24日から25日にかけて起きた山火事の死者は、同日夜までに計47人に上った。依然、連絡のつかない集落があり、死者はさらに増える可能性が高いという。
ギリシャでは来月16日に総選挙が予定されているが、英BBC放送は「選挙は延期せざるを得ないだろう」とする複数の政治評論家の見方を伝えた。政党の選挙運動は事実上、中断しているといい、総選挙に大きな影響が出そうだ。
政府関係の建物は25日、半旗を掲げ、プロサッカーの試合はすべて中止された。
捜査当局は火事の多くが放火とみており、消防庁報道官によると、南部アレオポリで6人が死亡した火事に関し、65歳の男性が25日、放火と殺人容疑で逮捕された。動機などは不明。
(共同通信2007年8月26日)

実はこの山火事、6月の時点で相当の猛威をふるっており、EUに支援を要請しています。2ヵ月以上も燃え続けていることになり、たとえ鎮火しても、美しいパルニサ山など、景観でも環境でも、すっかり変わってしまうでしょう。
以下、EU委員会の報告よりーー。
◇6月27日夕方、山火事に苦しむギリシャから市民保護の支援要請があり、ただちに、イタリア、フランス、ポルトガルが消火飛行機を送る支援を始めた。
山火事および野火は、中央ギリシャ、西ギリシャ、テッサリア、アッティカ、ペロポネソス各地方で120カ所におよび、乾燥した空気と強風により拡大したものである。
◇7月18日夕方、山火事に苦しむギリシャから市民保護の支援要請があり、ただちに、フランスが消防飛行艇を送る支援を始めた。
ギリシャが消火支援を要請したのは、6月27日、7月5日に続いて3度目となる。
キプロスなど他のEU諸国の中にも、山火事に見舞われている国々がある。
(欧州委員会環境総局)

ギリシャ国内では大変なことになっています。
◇アテネ近郊で緑深く、人々の休日のピクニックの場として、また山頂にはアテネ唯一のカジノ「モン・パルナス」そしてケーブルカーもある、パルニサ山。
アテネ市が属するアッティカ県で最も高いこの山で先週水曜日山火事が発生し、いまだ火の勢いは止まるところを知らず、大問題となっている。
(山の下にはアテネ市近郊の閑静な住宅地キフィシアがあり、夜も燃えさかる火の手はかなり接近している。)
ギリシャ国内でも有数の森林地帯がいま消失の危機に瀕しているとあって、事は単なる山火事でなく、ギリシャ政界をも巻き込む騒動に発展。

火事の多くが放火!だと報道にはありますが、どういうことなのか。
◇南欧では、放火して森林を更地にし住宅を不法に建築する例が少なくない。今回の山火事ではすでに3人が放火の疑いで取り調べを受けている。
(共同通信)

写真は25日、首都アテネの南西約320キロの村で燃え続ける山火事

August 24, 2007

Viridian 青緑色の世界





SF作家アラン・ワイズマンの新刊「The World Without Us」(われわれ人類なき世界)は、人類が突如消滅したと仮定して、その後の地球に起こることを想像している。
自分の人生、あるいはヒトという種の終わりについて意識したときに私たちの誰もが抱いたことのある疑問、つまり、自然は人類の存在の痕跡をどのくらいの期間ですっかり呑み込んでしまうのか、という疑問に答えるものだ。
以下は、「Scientific American」誌(電子版)に掲載された「人間なき世界」と題された記事のワイズマンへのインタヴューからカットアップ。by SA編集者スティーヴ・マースキー
http://www.sciam.com/article.cfm?chanID=sa006&colID=1&articleI

ひとたび電力の供給が止まると、地下鉄の排水ポンプが稼働しなくなる。ひとたびポンプの稼働が止まると、地下鉄は浸水し始める。48時間のうちにニューヨーク市のあちこちで水があふれ出す。一部は地上にいても確認できる。下水溝があふれ出すところがある。下水溝はかなり短期間のうちにゴミで詰まるだろう。最初は街のそこらじゅうで風に舞っている無数のレジ袋によって。そしてその後は公園を手入れする人がいないので、落ち葉のゴミも下水溝を詰まらせることになる。
だがそのころ、地下では何が起こっているか?腐食だ。レキシントン・アベニューの下を走る地下鉄のことを考えてみてくれ。あそこで電車を待って立ってるときに何本も鉄柱が見えるだろ。あれは、実際には道路でもある、屋根を支えているんだが。あれがすべて腐り出して、ついには崩壊する。しばらくすると道路に陥没が生じだす。これは20年かそこいらで起こるはずだ。そしてまもなく、一部の道路は地表を流れる川となり、私たちがマンハッタンの街を建設する前の状態に戻ることになる。
ああ、マンハッタン。この手の人類滅亡後の未来空想は、決まってマンハッタンから書き起こされてるような気がするが、どうしてなんだろう。ニューヨーク市に住んでいなければ、私にももっとよく理解できた気がする。だが、私にはもはやマンハッタンはアメリカンドリームの確たる象徴というよりは、中途半端な流行かぶれやプチ金持ちであふれかえった、巨大なベビーサークルにしか見えない。
告白せねばならないのだが、私はワイズマンに対して、少なからずねたましさを感じている。というのも私自身、ちょうど同じような本を書きたいと考えていたからだ。
きっかけは、ワイアード・ブログの執筆者でもあるブルース・スターリングのサイト「Viridian(ビリジアン=青緑色)」のいくつかの記事によって、「不本意の自然環境保全区域」(involuntary parks)に興味を持ったことだ。
これは、たとえばチェルノブイリの事故現場や朝鮮半島の非武装地帯など、汚染や政治的理由によって人が住めなくなった地域のことを指す。
ワイズマンは今回の本の調査のためにこれらの地域にも足を踏み入れている。未来小説のレンズを通して今日の世界を見たいという人にとって、これ以上の本はないだろう。

フリーの百科事典ウィキペディアから
Involuntary parks:
「不本意の自然環境保護区域」は、スターリングの言葉では「テクノロジーのインストルメンタリズム(思想や観念が環境支配の道具としての有用性によって価値が決まるとする説)としての価値を失い」、植物が生い茂った野性に返った状態に戻るに至っている、環境的または政治的な理由で人が住めなくなったエリアを説明するのに、SF作家で環境保護主義者のブルース・スターリングによって創り出された用語だ。地球温暖化のせいで海面が上昇するという話の文脈の中で「不本意の自然環境保護区域」を論議するスターリングは、次のように書く:
それらの区域は、わがナチュラルヘリテージ(自然遺産)財団の正規の料金で、よく仕込まれた森林レンジャー隊員によって神経質に警備される政府所有のエリア、小さな20世紀の国立公園に似ている。たとえば、青々としていて、たぶん野生動物がうようよしている。でも種の混乱は、もはや自然ではない。それらは大部分が成長の早い雑草、ツタと竹のコスモポリタンジャングルだ。ことによると、多くが塩水がしみ出た所に対処できる遺伝子組み換え種であるかもしれない。スクラップのせいで平らにならない水につかった都市は、不自然な一面に生えた雑草の繁殖のなかにすっかり姿を消す。
例として、
*ギリシャとトルコのキプロスを分けるグリーンライン
*朝鮮半島の非武装地帯
*放射能で汚染されたチェルノブイリの大きな災難域を囲む孤立地帯
*米国政府指定のホワイトサンド・ミサイル軌道・軍保留地、トリニティ試射施設の地
などが挙げられる。

写真は、ギリシャ・キプロス南部キプロスの首都ニコシアにあるグリーンラインによって分断されるレドラストリート、北から見た朝鮮半島の合同保安地区、チェルノブイリの孤立地帯への入り口、そして連邦政府が管理するホワイトサンド国立記念物のそばにいる兵士たち

力の誇示にはうんざり


「米イラク政策 単純化が過ぎないか」
25日の中日新聞社説が気持ちを代弁していた。世界に実に大きな影響力のある国を動かすトップらが本気でこう考えているなら、このでたらめさを上回るめちゃくちゃな世の中になる、いや、世界はもう幼稚園状態にある。
以下、中日新聞の社説より。

米軍のイラク撤退議論が高まる中、ブッシュ米大統領が戦前の日本軍をアルカイダになぞらえる演説を行った。日本が民主化できたのだから、イラクも可能だという。歴史を単純化してはいないか。
ブッシュ大統領が米ミズーリ州カンザスシティーの海外戦争退役軍人会で行った演説は、本論の主要部分を日本との比較に充てた。
「敵は自由を忌み嫌っていた。その敵は米国民の戦意をそぐほどの惨害を与えようと自爆攻撃をしかけた」。「といってもアルカイダのことではなく真珠湾奇襲、そしてその後、東アジアに帝国を築こうとした1940年代の日本の戦争マシンのことだ」。大統領はこう切り出し、いかに戦前の日本が今のイラクに似ているかを説いた。
日本は文化的に民主主義が根付かないと思われていたこと。女性は従順過ぎて政治的独立にはなじまないと思われていたこと。狂信的な国家神道が民主化を不可能と思わせていたこと、などが主な点だ。
その日本が戦後、米国最大の同盟国になり、女性の防衛相さえ誕生するまでになった。イラクに米軍が駐留を続ける理由は、日本の民主化を助けたアメリカの理念、権益そのものだ、と続けている。ベトナム戦争にも言及し、米軍撤退がその後の惨劇につながった、とも指摘した。
演説が、来月に発表される米政府のイラク報告書を前に退役軍人の会合でなされたものという事情は分かる。しかし、その歴史の比較はあまりにも単純過ぎないだろうか。
日本やドイツで成功した民主化過程が、歴史と文化を異にするイスラム圏で一律に適用できる、とどうして確信できるのだろうか。アフガニスタン、イラクでの民主化は確かに自由選挙を経て新生国家の誕生を見たが、その足元は危うい。イラクのマリキ政権は宗派抗争から大量の閣僚が引き揚げ、崩壊の危機に直面している。パレスチナでは選挙を通じて武装闘争路線を捨てないハマスが支持を得る皮肉な結果となり、分断を生んでいる。
テロとの戦いは、国家を超えた姿なき組織との非対称性の戦いだ。国民国家の枠を超えたグローバル化が進み、欧州連合(EU)に見られるように、世界的に新たな秩序が模索される時代。求められる「力の誇示」以外の紛争解決モデルは示されていない。
ブッシュ大統領は対テロ戦争を「イデオロギーの戦い」と主張し、この一点で一切の妥協を拒んでいるように見える。
多様であるべき歴史の比較には慎重でありたいと思う。

写真は、言わずとしれた911、日本もこれ以降、これにはずみをえて、根本から変わろうとしています。いまの国を動かす頭脳では、危険な方向にどんどん転がっていっているとしか言えません。アーティストも自分の持ち場で声を上げている人は上げているんですが、まだまだ足りません。すべての解決策は、人類が消えてなくなることでしょうか。

August 23, 2007

最も恥ずかしいウィキペディア情報操作


グリフィス君が公開したツール「ウィキペディアスキャナー」は、ウィキペディア上で行なわれた独断的な編集や匿名性を利用した宣伝活動などを暴く威力を持ったツールだ。企業や団体、政府機関の名称を入力すると、それらに割り当てられているIPアドレスのリストが入手できる。さらに1度か2度クリックするだけで、それらのIPアドレスからウィキペディアのページに無記名でなされたすべての編集が確認できる。
というわけで、グリフィス君が開発したツールは、公開されている情報をちょっと整理し直すだけで、大きな発見ができることを示す好例だ。
以下は、ワイアードの読者から投稿された「最も恥ずかしいウィキペディア情報操作」から一部人気のあるものを紹介します。
化学メーカーは工場事故や枯れ葉剤の記述を削除、石油企業は「バイオ燃料」全体を削除、NSA米国家安全保障局は、世界的盗聴システム「エシュロン」へのリンクを削除。イスラエル政府やアルジャジーラ放送、トルコ財務省も登場します。
(2007年8月16日更新分)

◇電子投票機メーカー米ディーボルド社は、自社に関する批判や論争をすべて丸ごと削除している。たくさんの編集記録が残っている。
◇カルト集団サイエントロジーによる自らへの批判の削除
◇NRA全米ライフル協会の何者かが、2001年の米国同時多発テロの計画や実行にイラクが関与したと私たちに思わせたがっており、その「証拠」を記述している。NRA、米国同時多発テロに「イラクが関与」と追加。
◇ダウケミカル社が化学工場事故、枯れ葉剤、乳房インプラントへの言及を削除。
米ダウケミカル社が、「環境と人権にかかわる論争」と名付けられたセクションを丸ごと消去している。このセクションには、数十万人に被害を与え、世界最悪の化学工場事故といわれるボパール工場事故、エージェント・オレンジ(枯れ葉剤)、および乳房インプラントに関わる情報があった。
◇米シェヴロンテキサコが、バイオディーゼルの総合的な記事全体を削除し、さらに、イラクの原油に関する制裁措置への違反で科された罰金に関する情報を削除している。
◇米エクソンモービル社が、「原油流出事件の保障未支払い」について編集。
エクソンモービル社のIPアドレスから、エクソン・バルディーズ号の原油流出事件とその後の後始末に関する議論が書きかえられている。アラスカの漁師に対して支払いの義務があるという50億ドルを同社が「支払っていない」とする部分が、同社が「すでに支払った」お金についての詳細を宣伝する内容に置き換えられた。
◇FBIが、グアンタナモ米軍基地に関するページを編集。
FBI米連邦捜査局がキューバにあるグアンタナモ米軍基地の航空写真を削除した。
◇カタールのアルジャジーラ放送から「イスラエル建国はホロコーストに匹敵する悪事」との書き込み。
◇ディズニー 社が、DRMに批判的なコリー・ドクトローの引用を削除。
2004年のクリスマスイブに、米ディズニー社のIPアドレスから何者かがデジタル権利管理の項目を編集。DRMに批判的なコリー・ドクトロー氏への言及を、同氏がこの問題について米マイクロソフト社のリサーチグループに対して行なった講演へのリンクとともに削除した。
その後、ディズニー社のIPアドレスから何者かが、項目内にあった「反対派」の議論を改変し、消費者はDRMを受け入れているという記述にした。
◇トルコ財務省が、アルメニア人虐殺の記述を削除。
トルコ財務省のIPアドレスから何者かが、アルメニア・トルコ関係の項目を編集。アルメニア人虐殺に関する箇所を削除している。
◇フォックスニュースが、批判者の項目を編集。
保守系コメンテイターの「ウソ」を暴き、批判する著作「LIES: And the Lying Liars Who Tell Them」がベストセラーになったコメディアン、アル・フランケンの項目に対する編集がどこから行なわれたかを調べると、米フォックスニュースチャンネルにたどり着いた。この書き換えはちょっと大人げないのではないか。
◇NSA国家安全保障局が、エシュロンへのリンクを削除。
NSA国家安全保障局のIPアドレスから何者かが、「情報抽出」の項目を編集。「エシュロンへのリンクを削除、記事に無関係」という削除説明のコメントがついている。エシュロンとは、NSAによるグローバル監視プログラム。
◇イスラエル政府、ヨルダン川西岸の分離壁に関する批判を削除。
イスラエル政府内のIPアドレス「147.237.70.14」から、何者かが2度にわたり、ヨルダン川西岸地区に建設中の分離壁について記事全体を削除。代わりに、分離壁に対する国連の「人種差別的な」決議への批判と、「世界はアラブ陰謀説を後押ししている」、「彼らの目的は、イスラエルとユダヤ人の完全破壊を完了させることにある」との主張に置き換えた。

ウィキペディア スキャナー プロジェクト


えっ、CIAとFBIがネット上の百科事典を書き換えている? 
それが、編集したり削除をほどこしたIPアドレスをたどることでバレるーー。
当然あるよね。わたしたち市民の「景観を破壊する高層マンション反対」のサイトに用意した掲示板での、450を超える、侮辱、嫌がらせの書き込みは、このIPアドレスを追跡した結果、マンション事業者3社のうちの1社、日本を代表する大企業「〜信託銀行」の社内から書かれていたことがわかった。後に会社側はひとりの社員の仕業だと言って謝罪している。幹事会社となっている他の1社からも誹謗中傷、ウソの書き込みが1ダースほどあったことも発覚している。
さてニュースから。

米中央情報局(CIA)と連邦捜査局(FBI)が、読者が執筆・編集できるインターネット上の百科事典「ウィキペディア」の「イラク戦争」などの項目を書き換えているのでは?との疑惑が持ち上がっている。
ロイター通信によると、ウィキペディアの管理者は16日、CIAとFBIが所有するコンピュータを通じて百科事典の編集作業が行われていたことを明らかにした。これはウィキペディアの規定違反の疑いがある。
管理者によると、イラク戦争については、死傷者数のグラフの編集作業にCIAのコンピュータが使われた。またキューバにある米軍グアンタナモ基地のテロ容疑者収容施設の衛星写真が、FBIのコンピュータを使った作業によって消去されていたとのこと。
(共同通信)

実は国の重大な場面でこういうことがたびたびあったというのだ。
2005年11月17日、ある無記名のWikipedia(ウィキペディア)ユーザーが、電子投票機メーカー米Diebold(ディーボルド)社に関する項目から15段落を削除した。
インチキができるというのでいろいろ疑惑があったディーボルド社の電子投票機に関する批判的記述をそっくり消してしまったのだ。このような内容変更を行なうと、無記名とはいえ、編集作業をしたコンピュータの場所など、当人についての手がかりとなる「電子的な指紋」が残るのが一般的だ。
この場合は、ディーボルド社のオフィスに属するIPアドレスから編集が行なわれていた。そしてこの件は、決して特殊なケースではない。
13日に開始された新しいデータマイニング・サービスは、何百万件ものウィキペディアへの書き込みから発信源を突き止め、長年にわたる情報操作疑惑の背後にあった包括的なデータを初めて提供するものだ。こうしたデータはこれまで、特定の事例についてクレームがあったときに、調査の過程で断片的に明らかになるだけだった。
カリフォルニア工科大学大学院生ヴァージル・グリフィスが考案した「ウィキペディアスキャナー」は、ウィキペディアでの編集操作と関連するインターネットIPアドレスのブロック所有者のデータを突き合わせることにより、何百万もの無記名による編集と、それを行なったと思われる組織と結びつける、検索可能なデータベースを提供する。
グリフィスがこのツールを開発した直接のきっかけは、昨年、米連邦議会の議員事務所からその議員のデータが編集されたという報道だった。大企業や他の組織でも同じように利己的な姿勢で何かやっているのではないかと好奇心にかられ、知りたくなったのだそうだ。
「どんなことでも、やるなら大規模に、それも自動化したほうがいい」と笑顔で彼は言った。
グリフィスの「ウィキペディアスキャナー」の仕事の成果は、3440万件の編集のデータベースが、CIAや米マイクロソフト社、議員事務所などといった260万の政府機関や組織のインターネットアドレスから何者かによって行われたものであることを突き止めた。
ディーボルド社の場合は批判的な記述を削除したわかりやすい例で、電子投票システムの一貫性に対するセキュリティ業界の懸念を詳細に記した部分や、ジョージWブッシュ大統領に提供する資金をディーボルド社CEOが集めたという情報を、何者かがディーボルド社のIPアドレスから削除した。
ディーボルド社の広報担当者は、この件について調査すると述べたものの、コメントは得られなかった。
米ウォールマート社も、2005年に一連の比較的小さな編集を行なっている。
ウォールマートの場合は、たとえば「同社の賃金は他の小売企業よりも20%ほど少ない」といった記述を、「同社の平均賃金は最低賃金の2倍近い」に変えるなど、テキストの一部を修正して企業イメージの向上を図っている。
また、店舗が、周辺のコミュニティに与えた影響に関する社会運動家からの批判はそのまま残しつつ、コミュニティにおける全雇用数がウォールマート社の進出によって増加したことを示す「明確な」調査を追加している。
同時に、すでに述べたように、政治家の事務所もウィキペディアの編集を盛んにやっている。
たとえば、モンタナ州選出の上院議員だったコンラッド・バーンズの事務所では、「A controversial voice(議論のある発言)」で始まる段落を、「A voice for farmers(農業家の代弁者)に修正し、その後に続く文を、友好的なイメージの内容に書き換えていた。
興味深いのは、自分の利益のための修正と思われる行為の多くが、この議員事務所による項目内容の編集について大きく報道される2006年以前だということ。
どうやら、編集に手を加えるにあたり、ウィキペディアへの対応が洗練されてきているようなのだ。
たとえばCIAのアドレスに属する職員らは頻繁に編集を行なってきているが、CIAに雇われているという立場が露骨に現れるようなもの、つまり特定のバイアスはほとんど見あたらない。
ウィキペディアスキャナー・プロジェクトについて、グリフィスは特に米ハリバートン社のような企業を明確なターゲットにしてスキャンダルを見つけるもくろみで開始したと説明している。
これまでのところ、何百万とある項目からなるデータベースのほんの表面をひっかいたに過ぎない。でも、これをオンラインで公開しているために他の人たちも調べることができる。
(WIRED NEWS 2007年8月14日の記事より抜粋)

あなたの調査能力を活かして追及しよう!
WIRED NEWSでは、ウィキペディアで自社の項目を書き換えた企業や、政府のゴーストライターが歴史を書き直した件などで、読者からの投稿を募集している。グリフィスのウィキペディアスキャナーを試して、発見したことを投稿してほしいそうだ。

写真は、ウィキペディアを換えさせるIPアドレスの指紋をたどるサーチツールをつくったカリフォルニア工科大学大学院生ヴァージル・グリフィス君

August 18, 2007

イラク駐留米軍はくたびれている


17日の記者会見でフレーザー国務次官補(アフリカ担当)は、ブッシュ政権がアフリカ東部のエリトリアをテロ支援国家に指定することを検討していると明らかにした。内戦が続くソマリアで活動するイスラム武装勢力に武器を供給しているとの情報があるためとか。北朝鮮やイランのように、テロ支援国家に指定されれば、武器禁輸や経済援助の停止などの制裁の対象となる。
ついこのあいだ、前代未聞にも、イランという主権国家の軍隊であるイラン革命防衛隊を事実関係が明白でないのにイラクの過激派に武器を流している!と申し立てて、テロ組織に指定することが検討されているのがわかったばかりだ。
ブッシュの増派は功を奏しているのか。この9月の中間報告を待つまでもなく、イラクのむごさは極まるばかりだ。
◇14日夜、イラク北西部カハタニヤなどで発生した連続自爆テロによる死者数が400人(500人とも言われる)を超え、イラク戦争開戦以来最悪となった。
ハラフ局長はAFP通信に対し「400人以上が死亡し、数はさらに増える方向だ」と述べた。負傷者は少なくとも350人にのぼった。犯人らは4台のトラックに合計2トン分の爆薬を積み、カハタニヤ、アドナニヤの2つの村でほぼ同時に自爆したという。
テロは同地区に住む少数派のヤジディ教徒を狙ったもの。クジャクの姿をした天使を崇拝する宗教で、イスラム教は「邪教」と非難している。米軍は国際テロ組織アルカイダの犯行だとの見方を示した。
(日本経済新聞 2007年8月17日)
アルカイダのしわざかどうかは、はっきりしない。でも一般のイラク市民429人を撃ち殺したり負傷させたのが米軍兵士なのは、はっきりしている。
◇イラク駐留米軍は、検問所やパトロール中の車列付近で、過去12ヶ月にイラクの一般市民429人を誤射し、死傷させている事実が、米軍内部の統計資料で明らかになった。
駐留米軍によるイラク市民犠牲者数に関する公式統計が明らかになったのは今回が初めてであり、一般市民の保護任務を充分に果たせていない米駐留軍の現実を表している。
記録によれば、今回明らかになった死傷者数は、検問所に近づきすぎたか、検問所に急接近した市民に対し、米軍兵士が発砲した事件の犠牲者を示したものだとか。
財源不足で統率力に欠ける部隊は、嫌気がさし、くたびれている。軍隊と縦割りのあらゆる階級で説明義務が生じる命令系統の基本分子が生存に訴えないのだ。
ヴェトナムでもこれは起きた。この行為を言い訳しているのではない、殺すか殺されるかなのが幾分かわかる。私たちは彼らを国に連れ戻す必要がある。ブッシュとチェイニー、そしてこの違法な戦争に共謀する連中から生じるホワイトハウス幹部を弾劾して刑務所に入れる必要があり、それにはラムズフェルド、パウエル、テネット、ライス等々が含まれる。
(米マクラッチー紙 2007年7月11日の報道より抜粋)

写真は、米国に「テロ組織」と名指しされるイラン革命防衛隊

August 17, 2007

米陸軍兵士の自殺率が上昇中


◇AP通信は15日、イラク駐留米軍の死者の数が2003年3月の軍事作戦開始以来、少なくとも3700人に達したとの独自集計結果を伝えた。これには非制服組の7人が含まれる。
戦闘行為で死亡したのは少なくとも3036人。犠牲者の総数は米国防総省の発表より12人多い。
米国以外の国の死亡者数では、英国が168人、イタリア33人、ウクライナ18人、ポーランド21人、ブルガリア13人などとなっている。

◇イギリスの医学雑誌ランセットによれば、米軍のイラク侵攻以来、イラク国民の犠牲者の総数は100万人に達しようとしている。

◇アフガニスタンではすでに419人の米兵が戦死している。またイラクでの米軍戦死者数の3%は自殺で占められている。

◇英デイリーメール紙の試算によれば、イラク戦争の戦費は米・英軍合わせて1秒間に2000ポンド(約47万円)以上のペースで増え続けている。

◇米退役軍人局の最新報告によると、イラクとアフガニスタンから帰還した米軍兵士のうち5万2375人がPTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断されたが、戦傷年金を支給されたのはわずか1万9015人で、退役軍人向け医療制度のさらなる拡大が求められている。

◇英ヘラルド紙によると、英陸軍では2004年以降、9350人が脱走し、現在も1100人以上が逃亡中であることが明らかにされている。
現在のアフガニスタンとイラクでの任務増加が脱走兵増加の原因であるとの見方を英国防大臣は否定しているが、2007年に入り6ヶ月ですでに約1300件の脱走兵事件が発生していることは認めている。
脱走兵の数は、英陸軍兵士総数(予備役含め9万8000人)の10%近くを占めるものである。
また米陸軍では、イラク戦争開戦以降、7000人以上の兵士が脱走していると見なされる。
イギリスでは7月初めに陸軍参謀総長リチャード・ダナット卿が、英軍のイラク駐留により国防体制が悪化しており、英陸軍が崩壊しかねないと政府に警告している。

◇ストレスで米陸軍兵の自殺が上昇
度重なる戦闘や長引く駐留によって、米陸軍兵士の自殺率が記録的な高さに上昇している。特に若年兵の自殺が目立つ。
AP通信が報じた米陸軍の発表によると、昨年の陸軍兵士の自殺は99件報告されており、そのうちの半数近くが25歳以下で約3分の1がアフガニスタン戦争かイラク戦争で派兵されている。
米陸軍の軍医は記者会見で、自殺の主な原因として「親密な恋愛関係または結婚の失敗」を挙げた。
軍医は、自殺増加の原因が度重なる派兵や駐留期間の15ヶ月延長による精神的苦痛ではないかと陸軍が懸念していることを指摘しながらも、調査の結果、戦闘や駐留と自殺の直接的因果関係は証明されていないと発表した。
「だが、恋愛関係にある兵士や既婚兵士の場合、戦地駐留によって恋人や配偶者との関係が悪化し、それが極度の精神的苦痛や情緒不安定を引き起こしていることは事実」で、「親愛なる誰々へ、という電子メールを読んだ直後に武器を手に取り引き金を引く自殺例が圧倒的に多い」ことを軍医は説明した。
陸軍では、テロ戦争およびイラク戦争が6年目に突入するのにともない、駐留兵の精神衛生に関する環境整備を強化してきた。毎年、精神科医や心理学者を含む医師団を前線に派遣し、米兵の自殺防止策を見直してきている。
米陸軍の兵士の数はおよそ50万人、2005年には87件だったのが、昨年は現在自殺で調査中の2人を含めると101件となり、過去最高の発生件数の湾岸戦争があった1991年の102件に続く記録となる。

写真は、イラクで中将以上の階級保持者とチェイニーやラムズフェルド、統合参謀本部議長を含めるVIP警護の任に当たるJVB(ジョイント・ビジターズ・ビューロー)要員の陸軍特技兵、エリ・イスラエル狙撃兵。彼は占領軍の一員として従軍し続けることを拒否した。

August 13, 2007

シェフは魚は作らない



それが特大におもしろくて
今週、デイヴィッド・リンチの「インランド・エンパイア」のDVDが発売になる。
ネーサン・リーがデジタルヴィデオや腐らせる体験やタピオカについて監督と雑談する。
by ネーサン・リー 06 August 2007

2006年の秋、デイヴィッド・リンチは「Catching the Big Fish:瞑想、意識、創造性」という本を出版した。「アイディアは魚のようなもの」と彼は始める、そして本は自然の生息地(無意識の心理)へと案内する;それを見つけるための最良の方法(TM:超越瞑想法);そしてそれを釣り上げるのに最も効果的な餌(欲望、直感)。

途中、リンチは、彼がうまく捕まえたいっそうエキゾチックなアイディアはもちろん、最も有名なレシピ(ツインピークス、ブルーベルベッド)の材料について話す(「必ずしも死体を腐らせるのが好きというのではないが、テクスチャーはすばらしい」)。「キューブリック」と「コモンセンス(常識)」に当てたチャプターの中間でクジラ(途方もない考え)が深い所から現れる。「私は媒体(手段)として映画を仕上げる」とリンチは断言する。「私にとって映画は死んでいる」

昨年封切られた「インランド・エンパイア」でリンチがこの断言を履行したか否かは、あなたの見方次第だ。映画はソニーPD-150で撮影された、グレードの低いデジタルヴィデオカメラは本格的な人を呼ぶ映画製作ではすたれたとみなされた。前作「マルホランド・ドライブ」のように、「インランド・エンパイア」は自分自身のもつれた迷路で道に迷う女性の話を語る。ひどいアイデンティティの危機に苦しむハリウッドの女優、ニッキー・グレースをローラ・ダンが演じる。その本質は、映画のわかりにくい(つかまえどころのない)夢のような形状をとって表される。だが、「マルホランド・ドライブ」のグラマラスな外観がハリウッドの過去(西部劇、ミュージカル、フィルムノワール)、ラフな感触(テクスチャー)、薄い色、映像面のあいまいな深みを表しているところと、「インランド・エンパイア」の構造の希薄性は、YouTubeにある壮大なナイトメアほども似ていなかった。

観客はリンチから予期せぬものを期待するが、多くの批評家がこの新しい方向性に肝を冷やした。彼らは35ミリシネマから消えるアートにとわられて、低賃貸のフィルムの代替えでなしにヴィデオとしての空間的そして質感の描出という可能性への博学な調査というのに加えて、「インランド・エンパイア」の法外な趣向の凝らしとヴィジュアルの濃さの真価を認めるのを怠った。「インランド・エンパイア」の手段を簡単に片付けることはメッセージを逃すことだ。「マルホランド・ドライブ」が自覚に関する映画の効果についての教訓話として理解されてもおかしくないように、「インランド・エンパイア」はポストシネマ精神の孤立と分裂、インターネットのマトリクスでの自己分裂について、訴える。そんな当然、まったく映画館にふさわしくないものとしては、最初の傑作映画かもしれない。

「デジタルはそういうことをうまくやり遂げる」ハリウッドヒルズの自宅から電話でリンチは言った。ポーランドでの「インランド・エンパイア」のプレミア上映からLAに戻った監督は、デジタルで映画を作ること、アンデスのヒエ状の実キノアを料理すること、「ものごと」の美について私に語った。

「フィルムでの伝統に忠実な撮影では、機材はとても大きくとても重いので大勢のクルーを必要とする」と彼は言う。撮影と撮影の合間のセットアップに長い時間がかかる、時にはとてつもなく長い。デジタルでは中断時間がものすごく少なくてすむ、時には一瞬ですむ。シーンに関係しているとどういうことになるか、そのシーンを壊してくれる事態が少なくなる。関係している、関係してるんだよ!」でも、「インランド・エンパイア」のせいで私たちが入り込んでいるのは正確には何なのか?今までのところリンチが提供している唯一の説明は「困っている女性」ってことだけだ。どういう類のトラブルか?リンチは応える、「困ってる女性に関するとだけしか言えない」それだけ?「それだけ。体験を腐らせるので言えない。ある事態を見る、そして全体として的を得ている(間違いがない)と感じるまでその事態が長いこと作用して興奮させる。それにまた事態は付加的な言葉なしに世に出なければならない。あれこれ言うのは監督にとってためにならない、それが実際に人の意見を変えたりしない。もっとはるかにおもしろいものを作り出すかもしれないだろ。」

「インランド・エンパイア」の意味についてコメントするリンチの寡黙さは2枚組DVDにまで拡大する。一枚のDVDには解説面なしの劇場で見せる映画が入っている。もう一枚は、「さらに起こった事態」という70分のコレクションを含める、ほぼ3時間の特別のおまけと呼びもので作られる。「インランド・エンパイア」の本体に組み込まれる、この付加的なマテリアルが全体の上映時間を4時間半超にまで押しやるが、主要な呼びものは別としてみなされるとリンチは主張する。「映画にははまらなくても大事にできるものがある」と彼は言う。「だが映画は独特な立場に固執することになる。独特の感じをつかむ、そしてそれをもてあそびたくはないよね。他は切り離されるべきだ。つまり映画は映画、他のことは映画に関係がある、でもあれは、さらに起こった事態だよ。」

そしてリンチが作った曲で踊る女性のエチュード「バレリーナ」についてはどうなんですか?「あれは別物、仕事だ、私にはとても美しいものなんだが。」それどころか「バレリーナ」はフィルムの美しさにヴィデオが拮抗できないと主張する人にとって決定的叱責を強めることになりかねない。煙のような放射物でおおわれた異なる2つのワンショットから合成されるダンサーの動きは、「ワイルドアットハート」の悪魔のようなクローズアップか、「イレイザーヘッド」の太陽系宇宙の奇癖と同様に催眠状態にある。「バレリーナ」は巨大なキャンバス「インランド・エンパイア」のための準備のスケッチ、アーティストが自分のテクニックをみがくトレース、として考察されるかもしれない。映画作家になる前、彼は画家だった。「リンチ2」という2枚目のDVDにある舞台裏のわかる場面のモンタージュで十分わかってもらえるように、リンチは演技または撮影技術にかたむけるのと同様に、彼の映画のプロダクションデザインやセットの装飾に全面的に注意をかたむける。「どうも私にはそれが喜びのように思える」と彼はディテールへの熟練工的な配慮について述べる。「スーパーファン、超たのしいってことだよ」

まず栄養のある穀物をベースにしたレシピを準備する映画作家から始めて、ストーリーの料理の仕方について手練手管でだますレッスンに変異する、「キノア」(アンデス山脈の植物のヒエ状の実、ペルーでは食用)のことなら、リンチは単にこう言及するのみだ:「ほら、料理番組があるだろ。でも私は料理をしない。タピオカの作り方は小さかったときから知っている。それにリガトニ(短くまがったマカロニ)、作り方を学んだからね。でもいまはキノアの作り方を知っている。それでいわば料理番組みたいなのをやった。」

「シェフは魚は作らない」とリンチは続ける。「シェフは魚を下ごしらえして、実に見事な料理をこしらえることができる、それは美しい料理をね。でも、シェフは魚は作らない。魚は通りを下りていくうちに考えがひらめくような、スリリングなことだよ、それは丸ごと全体、断片かもしれないが完璧な断片。つまり、さらにアイディアが引っかかるこのプロセスに入る、そしてさらにアイディアが浮かぶ、残りのすばやい魚が仲間に加わるようになる。そいつが餌のようになって、そのアイディアに背かないままでいる。そして直感が機能するところで、このアイディアを映画に翻訳してしまっているので、まったく適切でない。バイオリンの音を弾くように、もうちょっと厳しく学んでいれば、的を得たと感じる、そして少しばかり手をゆるめるようであれば、的を得たとは感じない。そしてこれを追跡するのであれば、アイディアに背かないままでいるなら、直感は君の友達だ。的を得たと感じるとき立ち去る。」

写真はデイヴィッド・リンチ監督と、映画「マルホランドドライブ」の女優たちと。

August 12, 2007

利用しろ、さもなければ失う



北極海にうるさいハエどもが集まりだして、なにやら物騒なことになっています。
地球温暖化のせいで氷が溶けて地下資源を採掘しやすいというのも皮肉なことです。昨年5月、世界の政府機関や科学者らでつくる国際自然保護連合(IUCN)が絶滅の恐れがある動植物を掲載した「レッドリスト」06年版に、ホッキョクグマを追加しました。こうした生き物が絶滅していく一方で、みにくい人間どもと機材やらなにやら一式がどっと押し寄せて、ますます本来の地球の姿が異様なものに変えられていってます。ここまできてもまだ壊す方に進むとは、個人の利益であれ国益であれ、人間の欲とはなんともまあおそろしい。

ロシアを追え「北極海」資源バトル過熱 カナダが軍事施設建設
カナダのハーパー首相は10日、北極圏に軍事関連施設を新設する方針を明らかにした。北極地方の領土権を改めて主張し、有人潜水艇を使って北極海底に国旗を立てたロシアをけん制するのが狙いだ。米国も北極調査に乗り出す方針で、海底に埋蔵されているとされる石油・ガス、金など地下資源を巡る争奪戦も激化する可能性がある。
大西洋から北米大陸の北岸に沿って太平洋に出る北西航路の周辺に、兵士の訓練施設、軍艦の修理や給油が可能な港を建設する。港は自然環境への影響を調べた後、2010年に着工し15年までのフル稼働を目指す。極地圏のパトロール隊員も2割増員し5000人体制とする計画。
北極海底などを巡る領土権を主張する動きが相次いでいる背景には、資源高に加え、温暖化で探鉱が容易になってきたことがある。北欧諸国も同地域の占有権を主張している。
(日本経済新聞8月13日)

AP通信などによると、カナダ軍は北部ヌナブット準州に属するコーンウォリス島に100人規模の軍事訓練センターを、同準州バフィン島には官民共用の港湾施設を建設する。
3日間にわたり北部を視察していたハーパー首相は最終日の10日、コーンウォリス島を訪れた際、この建設計画を明らかにした。記者団に「北極の主権を守るもっとも大事な原則は"利用しろ、さもなければ失う"ということだ。これで、北極海でのカナダの存在を示すことになった」と述べた。
北極海のロモノソフ海嶺とその周辺はシベリア沿岸から続く大陸棚で、資源の開発権があると主張するロシアの海底調査隊は8月2日、北極点直下の海底に到達、チタン製のロシアの国旗を打ち込んだ。この行為自体で開発権が認められるわけではないが、ロシアは調査で大陸棚と認められるだけのデータが集まったとしている。
北極には、各国の領有権の主張を凍結している南極条約のような取り決めがなく、資源の利用開発は国連海洋法条約のもとで行われ、沿岸から200カイリの排他的経済水域(EEZ)の外でも、国連大陸棚限界委員会(CLCS)に海底が陸地からの延長である「大陸棚」と認められれば開発権が与えられる。ロシアはCLCSに大陸棚の拡張を申請しており、データの提出期限が2009年に迫っている。
ロモノソフ海嶺については、カナダやデンマークも自国の大陸棚であると主張している。ロシアの調査に対抗する形で、デンマークは12日、40人の科学者らで作るチームを送り込み、同海嶺の海底地図を作製する。米国も今月10日、沿岸警備隊の砕氷船を探査のため派遣した。探査チームの科学者は「政治的意図はない」としているが、ロシアのメディアは米国が資源競争に参加しようとしていると報じているという。
北極海の資源争いでは2005年、当時のカナダの国防相がカナダ・エルズミア島とグリーンランド(デンマーク領)の間にあるハンズ島にカナダの国旗を立て、デンマークとの関係が悪化したことがある。
北極海には地球の未発見資源の4分の1があると推定されている。米航空宇宙局(NASA)は北極海を覆う氷が1978年以来の観測史上最小を記録したと報告しており、地球温暖化も「資源争奪戦」の背景にある。
(サンケイ新聞8月13日)

今年3月27日には、この保守党党首のハーパー首相(47歳)は「エネルギー大国となりつつあるカナダは環境への責任も担わなければならない」と語っている。
「いまカナダは石油、ガソリン、ウラン、電力の生産大国になり得る立場にあり、今後もそれは変わらないでしょう」と首相はモントリオールでの環境会議の演説で述べた。さらに「大いなるエネルギーの力には大いなる環境への責任が伴う」と首相はスパイダーマンのセリフをもじって語った。主要工業部門それぞれの温室効果ガスと大気汚染の許容排出基準をめぐる計画をここ数週間内に政府は発表するとのことだ。「国民は今世代、次世代のための環境保護という国家事業に参加する準備ができているでしょうか?私はできていると信じています」と首相は語り、世界で環境の保護と改善にリーダーシップを発揮しなければならないと付け加えた。「カナダは単にエネルギー大国というだけではなく、クリーンエネルギー大国でなければなりません」とし、環境向上を促進しつつ、国民の雇用と生活水準を維持するバランスのとれた政策をとるつもりだと語った。現在アルバータ州とサスカチュワン州で実験中のクリーンエアー技術が成功すれば、カナダは他国へその技術を輸出し「地球上の温室効果ガス排出削減への膨大なる効果」をもたらすことができると首相は語った。

写真は北極海の地図と絶滅の危機にあるホッキョクグマです。北極点を中心にして地球を見るとこうなるんですね。地球は二次元の見慣れた地図の形でとらえると見誤ると思いました。常に球体アースで考えることがだいじなんですね。グーグルアースってやはり時代にあったすぐれもの!

August 09, 2007

大澤 豊監督の日本の青空


安倍首相は「十代の頃から憲法は変えなくてはならないと思った」と発言していますが、その際に、なにより「憲法の制定過程」が問題だとしています。「占領軍の影響下で制定されてしまった」「私たちの手で作る必要がある」と言ったのです。
ところが、これは事実とは違います。実際には、当時の日本の憲法学者やらその道に通じた7人の民間人が知力を結集して練り上げたものが基本にあったということです。わたしはこの映画を見るまで知らなかった。「GHQによって押しつけられた憲法」というのが定説だったと思うし、そう教えられてきたんだと思う。たぶん安倍首相はこれを知ってもうそぶくでしょう。でもはっきり言っておきたい。憲法を変えたいにせよ護りたいにせよ、日本国憲法は敗戦後の日本人のこころが反映されたものだというのを知っておくべきだと。「おんな子ども」とくくられてはじき出されていた当時の日本人女性に男性と同じ権利を与えたいという声、女性に参政権があったら戦争にはならなかったとした賢い女性の意見を反映させたものであること。この映画を見て、鈴木安蔵のことを知ったなら、少なくとも、アメリカから「押しつけられた憲法」だとはもう誰にも言えなくなります。
ということで今日見てきた映画のこと紹介します。
沖縄戦の実態を語った映画「ガマ 月桃の花」の監督、大澤 豊が作った「日本の青空」です。うちから自転車で30分ほどのところにある中央公民館の大ホールで上映会が行われました。この尋常じゃない暑さにもかかわらず、たくさんの人が見に来ていました。年齢的には中年以上です。でも、これ、若いカップル(コンビニで働くフリーターで司法試験に挑戦する男と雑誌出版社派遣社員の女)の役者がこの憲法の草案を作った憲法学者・鈴木安蔵の物語を語っています。だから若い人もとっつきやすいと思うし、映画としても退屈するような代物ではありません。
監督は何十万ではなく何百万の人に見てほしいと言いました。その通り、とにかく誰彼かまわず大勢が見るべき映画だと思います。憲法が作られた経緯を知って初めて意見を言うべきです。自民党員の総会にでも上映会をやってはどうでしょう。
映画には当時のドキュメンタリー映像が出てきます。沖縄戦の映像は見るに耐えないくらい残酷なものです。たぶん監督の「ガマ 月桃の花」にはもっと生々しく語る映像がきっとあることでしょう。

◇8月19日(日)藤沢市民会館小ホールにて
大澤監督の「ガマ 月桃の花」の上映会があります。
JR藤沢駅または小田急線藤沢駅 徒歩10分 
上映時間:11時・14時・18時の3回 チケット当日・前売り共に1000円
予約・問い合わせ:0466-82-4243(岡村)

お近くの会場で「日本の青空」上映会があったらぜひ見てください。
写真は、日本側とGHQが憲法草案でやりあうシーン、中央にいるのが仲介役の白州次郎

August 08, 2007

米国も日本も変わらないのはおかしい


いま、中東の地イラクに16万2000人の米軍部隊がいるんです。これ、すごいと思いませんか。
8月7日、米国防総省が「イラク駐留米軍兵力は2003年5月の大規模戦闘の終結宣言以来、最大規模の約16万2000人に達した」と発表しました。(CNNより)
1月にブッシュは、治安維持改善などを理由に増派を発表しています。予算の増額も、裁判所の許可なくやりたい放題ができるテロ対策がらみの盗聴法の延長も、すべて通っています。民主党が議会で多数派を制し、ここまで大統領の支持率が落ちても、「変わらない」のは、何かがおかしいですよね。だから、まっとうな人々がそれぞれの立場で行動を起こしています。バーバラ・リーを筆頭に40人の下院議員がブッシュに手紙を書きました。シンディ・シーハンらが憲法を支えるのに民衆パワーしか残っていないと民主党を見放して、ペロシ下院議長の対抗馬で自分が立つ!とキャンペーンが動きだす勢いです。そして人々のブッシュ&チェイニー弾劾の動きも加速しています。そこまでブッシュ政権と、2大政党制という政治システムに、失望とその反動の怒りが煮えたぎっているということです。日本でも人々の声・選択が反映されないとしたら、おかしいんです。

ニューヨークが嵐でカオスとなりました。クルマをこわす強風で竜巻の脅威があったのです。(9日のBBCニュースより)
豪雨と強風がニューヨークエリアに大混乱を引き起こしている。そして地下鉄と地上の高架線にどっと流れ込んで冠水させ、空の便を遅らせる。
木々が根こそぎにされ、クルマを押し潰して通りをふさぎ、屋根がはがされて停電したと報じられた。
嵐は竜巻・鉄砲水警報に至ったが、あとで暑くてむしむしする状態をもたらした。
朝のラッシュアワーを避けるようにと輸送機関当局が通勤者に助言して、多くの労働者が自宅で待機した。
マンハッタンの中心エリアに向かうどの地下鉄ラインもラッシュアワー時間帯は遅れをこうむりやすい。隣のニュージャージーからマンハッタンに向かう鉄道ルートにも影響が及んだ。
ジョンFケネディ空港からのフライトは1時間半ほど、ラガーディアからのは約1時間、遅延した。
気温は一日中38°にまで上がることが予測された。

いよいよすごいことになってきました。日本の夏はずいぶん前から亜熱帯になっていますが、今年はまたちょっと暑さのタイプが違うような気がします。ヨーロッパの熱波もこれまたすごいです。サルコジ大統領は大好きなアメリカのゴージャスな避暑地でボートに乗っています。こう書くとまるでマンガですが。カメラを向けられ、相手のボートに乗り込んで威嚇する!姿は、すぐぶちキレるケチなギャングみたいでした。
写真はニューヨークの豪雨と強風で倒れた大木につぶされたクルマです。

August 07, 2007

ブッシュとチェイニーは首だ!



「ブッシュとチェイニーを弾劾しよう!」との声が米国でにわかに広がりを見せている。
日本のメディアだけではなんにもわかりませんが、これはサンフランシスコクロニクル紙でも一面で伝えている動きなんです。以下はCODEPINK(コードピンク)の「呼びかけ」からお伝えします。

ビル・モイヤーの必読の綱領「弾劾に関する断固とした話」に関して、政治ジャーナリストのジョン・ニコルズが話したように、「トーマス・ジェファーソンと他の発起人らは弾劾が手段となるプロセスなのを示した。その情報が口に出され、公になった。人々がひどいショックを受けた。議会の代表に、"これに基づいて行動するべきだ"と話した。さて、興味深いのは、私たちが都合よく、手段となるプロセスの行路にあることだ。その時が来たと人々は言っている。私たちは説明義務というのを必要とする。」
その説明義務を要求するために、コンヤーズ議員が弾劾手続きを始めるという彼の約束を果たすよう頼むため、弾劾活動家らの団体が7月23日シンディ・シーハンといっしょにジョン・コンヤーズ議員の事務所まで行進した。このイヴェントは十数人の調停者が逮捕される結果になった。イベントの理由を読み上げる、弾劾運動で連合する団体の一つ、CODEPINKのメディア・ベンジャミンはこのスローガンで終える。「民主党指導部が逆上して怒り狂う政権を抑制するのを拒むことで、私たち国民が憲法を支えなければならないのは明々白々です。普通は厳粛な議会ホールではっきりと見える性質のような、ピープルパワーが唯一私たちの希望です。」
弾劾の理由は、イラクでの大変な苦痛をもたらす戦争が増し続けている、スクーター・リビーの特赦、「大統領特権」の濫用、正当な理由なき盗聴、グアンタナモ捕虜収容所における限界のない拘留です。いま弾劾しなければ、私たちが抑制しないままにしておく拡大された権力すべてを次の大統領が受け継ぐことになります。説明義務を要求できて、今日のピープルパワーを強化できる、道具となる手法がここにあります。

ディック・チェイニーに解雇通知(=ピンクのスリップの垂れ幕にはこの意味がある)を与える私たちに力をお貸しください!
ディック・チェイニーを首にする!9つの理由から:

1. ある意味ではわが国の先取特権を傷つけるイラク国家に対しアメリカの軍隊を使うのを正当化するため、イラクの大量破壊兵器の脅威をでっちあげることで市民とアメリカの議会を欺くために諜報プロセスを故意に操作した

2. ある意味ではわが国の先取特権を傷つけるイラク国家に対しアメリカの軍隊を使うのを正当化するため、嫌疑の疑わしいイラクとアルカイダとの関連について、市民とアメリカの議会を欺くために諜報プロセスを故意に操作した

3. アメリカ合衆国にとってどんな現実の脅威もないイラン共和国に対してあからさまに脅すような好戦的な性質(攻撃性)、そしてそういった脅しを遂行するのに合衆国が能力を試されて始末された、従ってアメリカは国家安全保障を徐々にむしばむ

そのようなふるまいのゆえに、リチャードBチェイニーに弾劾と裁判と公職からの解雇を断言する。

写真は、サンフランシスコのオーシャンビーチとニューヨーク・ブルックリンのコニーアインランドで弾劾をアピールする市民たち

August 06, 2007

ヴァーモスがミラーに反応した朝




この暑さのせいで、ここんところ朝早くに犬たちを運動に連れ出します。
すぐ近くに大型マンションができて、一部はまだ建設中ですが、「景観と緑を破壊する高層マンション反対」運動もやりました。最近、その大型犬も飼えるマンションの犬たちと顔見知りになり、なかよくなっています。
この日は、ゴールデンリトリバー、うちの犬たちより数ヶ月若いのにすでに2匹を超える大きさのゆうちゃんという女の子といっしょになり、遊びました。
飼い主さんがデジカメ持参でいい写真を撮ってくれましたのでアップします。
サンバもヴァーモスもゆうちゃんとはじょうずに遊べます。ビーフというボストンテリアもそこのマンションに住んでるんですが、この子の場合は、なんでも許すヴァーモスとだけ遊び回ります。
ところで、おもしろいことがあったんですよ。うちの2階は犬の主人たちのベッドルームになっていて大きなミラーがあります。先代の犬たち、ケルもテキーラも上がってきたことは何度もあっても、このミラーにはまったく反応しませんでした。
先日、早朝、まだ寝ているパパを呼びにでも行ったように、ヴァーモスが2階に上がっていきました。そしてミラーと対面したのです。彼はミラーに映る自分の姿、つまりむこうにいる犬を認識しました。近づいていき、前足で「来い!」という仕草(ヴァーモスはいつも相手の犬にこうやって「遊ぼうよ!」と誘います)をしました。相手が来ない(反応を返さない)ものだから、今度はすこし後ろにさがって「ウー!」と威嚇しました。それでも来ないから、また前に進みました。戻っては振り返りミラーに映る相手(当然むこうも振り返っている)を見るんです。
これを見ていたパパは興奮しました。こういう風に犬が反応するのを初めて見たので思わず感動したのです。あまり話に聞いたことないですよね。すごい!
でもなぜヴァーモスだけなんだろう。ゴールデンリトリバーのケルも黒ラブのテキーラもなにもなかったんですから。不思議です。ボクサー犬っておもしろい!

写真は、ヴァーモスとゆうちゃん、サンバとゆうちゃん、そしてうちの2匹です。
クリックすると拡大版で見ることができます。

August 04, 2007

アンダーソン・クーパーとは何者?



ミネソタのツインシティ、中心都市ミネアポリスとセントポールを結ぶ州間高速道路85W線の橋の崩落はすごかった。その前のニューヨークの蒸気管爆発のようなインフラの老朽化が招いた事故かと思ったら、これが開通したのが1967年だと言うから完成からまだ40年足らず。一昨年から昨年にかけて問題が見つかり、一部では「全面的架け替え」を押す報告もあったらしい。なのに「小さな政府論」が伝統の共和党のティム・ポウレンティー知事は、経費や工事による交通渋滞の経済的波及を恐れて問題を先送りしてきた。一部天災を含むカトリーナの場合とは異なり、今回の橋の崩落は100%人災だ。連邦にしろ州にしろ、誰も責任を言い逃れたりごまかしたり転嫁できるものではない。
ついこの間のYouTubeディベートでも高得点を獲得し、人気と信頼度が急上昇中のCNNのアンダーソン・クーパーがここでも奮闘する。カトリーナの時と同様、彼は現地に張りついて、腰の低い報道をしている。他局のニュースキャスターとは異なり、問題をあんいに政治に結びつけるのではなく「どうして橋は倒壊したのか?」「どうして犠牲者は死ななくてはならなかったのか?」そして「全国にあるという欠陥構造の橋はどの程度危険なのか?」という問題を必死に問いかける内容は秀逸だったと評価されるに至っている。
では、このアンダーソン・クーパーとは何者なのか。今朝は彼のことが知りたくなった。いまや単なるCNNの人気看板キャスターというだけではなく、アメリカンポップカルチャーのアイコン的存在にもなっているというのだから。日本でも彼を追いかけるファンのブログが幾つもあるのを発見。
実はこのアンダーソン・クーパーは名門家の出身。ヴァンダービルト家といえば「超」が幾つもつくような大富豪。母親は鉄道王の娘でデザイナージーンズの走りといわれる有名なジーンズデザイナーのグロリア・ヴァンダービルト。父は作家のワイアット・エモリー・クーパー。だが、父は心臓発作ですでに他界、兄のカーターは23歳で自殺をしている。1988年7月22日、ニューヨークにある母親の14階のペントハウスのベランダから飛び降りたのだ。こういうことが彼の取材の視点に影響してるのだろうか。以下、WHO'S WHO より
アンダーソン・クーパー:
1989年エール大学(政治学)を卒業。卒業後チャンネルワンに就職(チャンネルワンは米国内の中学生や高校生など若者向け番組を制作する放送局)。6ヶ月特派員として仕事した後に1年間報道の仕事を中断してベトナムに滞在、ハノイ大学でベトナム語を学ぶ。それ以後、ビルマ、ソマリア、ルワンダなど、紛争地域から映像と記事を配信するようになった。
1995年ABCニュースの特派員になり、ABCワールドニュースナウの共同キャスターになる。そして2000年にはABCのリアリティー番組「The Mole」の司会者になる。だが「The Mole」2シーズン目に入るとCNNに移籍。2001年にはCNNのニュース番組を担当する。そして2003年9月8日、平日夜のニュース番組「アンダーソンクーパー(AC)360°」のキャスターになった。2005年の大幅な番組変更により、彼の番組「AC360°」は午後10からの2時間番組になる。
彼の徹底しているが地元の人間の気持ちをくみ取った現場密着取材として記憶に残るのは、なんといっても2005年7月のフロリダ、ハリケーンデニスと引き続いて被災した9月のニューオーリンズ、ハリケーンカトリーナの取材、ここでは政府の対応を厳しく批判した。その後も彼は継続的にニューオーリンズを取材し、その復興の様子を伝えている。
2006年5月、著書「Dispatches from the Edge」を出版している。

写真は、ヴァニティフェア誌の表紙を飾るアンダーソン・クーパーと、ミネアポリスの橋崩落現場。

August 03, 2007

世界の武器商人が儲かる理由


フランスのファーストレディ、セシリア夫人のすばやい行動に注目が集まった。リビアを訪問して一度は死刑宣告されたブルガリア人看護師とパレスチナ人医師を救出しようというのだ。彼女はこれまでも常に直感で動く女性だった、今回のことでも、立場を活用してこの女性的センスで動いたにちがいない。あとに続くフランスとリビアの政治的駆け引きはまた別のはなし。以下はこれについてのニュースより

リビアは2日、フランスとの間でミラン対戦車ミサイルを購入する契約に調印した。契約額は1億6800万ユーロ(約274億円)。リビア当局者によると、リビアに対する欧州の武器禁輸が2004年に解除されて以来、こうした武器売却契約が結ばれたのは初めて。
契約は欧州のミサイルメーカー、MBDAとの間で行われた。MBDAは誘導兵器システムの世界トップメーカーで、英BAEシステムズ、欧州航空防衛最大手EADS、イタリアのフィンメカニカが共同で所有する。
別のリビア当局者によれば、リビアは他にもEADSとの間でテトラ式無線通信システムの購入契約に調印した。契約額は1億2800万ユーロ(約208億円)。
1日付の仏紙ルモンドによると、リビアの最高指導者カダフィ大佐の息子サイフ・イスラム氏はフランスとの契約について、エイズウイルス(HIV)感染事件で拘束したブルガリア人看護師ら6人をリビアが解放したことが契約に道を開いたとコメントした。「仏政府と長期にわたり交渉を続けてきたが、ニコラ・サルコジ大統領には迅速な対応を求めていた。ブルガリア人医療関係者の問題が解決し、絶好のチャンスが訪れた」
しかし看護師ら6人が解放された翌日の7月25日にリビアを訪問したサルコジ仏大統領は、契約は6人解放の見返りではないとして、関連を否定している。
(8月3日AFP=時事)

仏、リビアに原子炉供与 サルコジ・カダフィ会談
フランスのサルコジ大統領は25日、リビアを訪問して最高指導者カダフィ大佐と会談し、同国に原子炉を供与することで合意した。リビアで死刑判決を受けたブルガリア人看護師らをリビアが24日解放したことへの見返り措置とみられるが、核拡散につながりかねない、との批判が出ている。
トリポリからの情報によると、両国がこの日、原子力協定の覚書などに調印。ゲアン仏大統領府事務総長は「国際社会の規則を守る国には原子力を開発する権利がある」と説明。専門家チームがすでに3週間前から現地入りして調査を進めていると明らかにした。
リビアには、仏大統領夫人のセシリアさんが22日から24日まで訪問。死刑判決を受けたままリビアに拘束されて欧州各国との関係正常化の障害となっていたブルガリア人看護師ら6人を8年半ぶりに解放した。
リビアは2003年、核兵器を含む大量破壊兵器を秘密裏に開発していたことを認め、計画を放棄したばかり。国際社会の不信は完全には消えていないうえ、独裁的な政治体制、人権意識の薄さへの国際社会の疑念も深い。
約800団体が参加する仏反核ネットワーク「核からの脱却」は「人質と核技術を取引する企てだ。カダフィが独裁者だということを忘れたか」と非難の声明を発表。原子炉供与を撤回するよう求めている。
(7月26日朝日新聞)

リビアで400人以上の子どもをエイズウイルス(HIV)に感染させたとして、ブルガリア人看護師5人とパレスチナ人医師1人が有罪判決を受けた問題で、欧州委員会は22日、看護師らの釈放へ向けた外交努力の一環として、フェレロワルトナー委員(対外関係・欧州近隣国政策)と、フランスのセシリア・サルコジ大統領夫人が同国を訪問していることを明らかにした。
欧州委員会は声明で「人道的精神に基づいた問題解決を望む」と述べたが、訪問の詳細には言及していない。
看護師らは、リビア北東部ベンガジの病院で故意にHIV感染を広げたとして、昨年12月にいったん死刑判決を受けた。しかし、リビア最高司法評議会は先週、終身刑への減刑を発表。これにより、リビア、ブルガリア間の捕虜交換協定に基づいて看護師らの身柄がブルガリアに引き渡される可能性が出てきた。ブルガリアとEUは看護師らの無罪を主張しており、引き渡し後にブルガリア大統領が恩赦を与えるというシナリオが考えられる。
セシリア夫人は今月12日にもリビアを電撃訪問し、この問題をめぐって最高指導者カダフィ大佐と会談している。EU当局者らの間では、今年5月に就任したばかりのサルコジ大統領が「得点稼ぎ」を狙っているとの批判もささやかれる。
(7月23日 ロイター)

写真は、久々に世界のメディアに登場する、サルコジ大統領を出迎えるリビアの最高指導者カダフィ大佐。アメリカにかみつく世界の悪役だったのが、米国のミサイル攻撃でまだ幼い娘を失って以来、すっかりおとなしくなりました。カダフィには悪役のほうが似合う。

August 02, 2007

イランを視野に莫大な武器売却ばなし



ワシントンが、サウジアラビアと他のペルシャ湾岸諸国への今後10年間で総額200億ドル(約2兆3700億円)の武器売却一括取引の提案を展開しているのを、28日政府高官が正式に認めた。
ニューヨークタイムズ紙が一番に報じたこの売却の提案は、ペルシャ湾岸地域で起こりうるイランの侵略を迎え撃つサウジ軍の能力をアップグレードする目的に向けたものであると当局者は話している。以下CNNニュースより

「これはすべてイランをめぐるもの」だと言った当局者はサウジとの話し合いがまだ続いており武器売却取引が完了してないのを理由に匿名を条件にCNNに語った。
イスラエルは武器一括取引に反対が高まるのを期待しており、先のサウジ武器取引についても懸念を表明してきている。
イスラエルがその地域で「質的な優勢」を維持せねばならないのをブッシュ政権は心に留めていると当局者は語った。
もっと論争を呼ぶ提案のひとつは、JDAMとして知られる衛星誘導爆弾を初めてサウジに売却することかもしれない。おそらくこの売却には500ポンドと2000ポンド級の空中発射爆弾が含まれることになるだろう。
サウジがこの精密集中攻撃(空襲)の能力を持つについてはイスラエルが大変心配する、そこで米国はできる限りイスラエルから遠く離れてこの武器の基地を作ることで話し合うつもりでいると当局者は語った。
議論中の他の要素は新型軍艦と、合衆国がすでに使用する高性能の空対空ミサイルと高性能のパトリオットミサイルだ。
売却の提案は、来週ロバート・ゲイツ国防長官とコンディ・ライス国務長官がサウジ当局者と会うとき、話し合いの主要議題になると思われる。
売却は議会によって承認されなくてはならない。
なお、ニューヨークタイムズによれば、サウジのほか、隣接する親米国のバーレーン、クウェート、オマーン、カタール、アラブ首長国連邦への売却が検討されているとのこと。米政府は今秋の合意成立を目指している。

また、こんなニュースもあります。6月7日配信BBCニュース より
「サウジの王子 武器売却でキャッシュ受け取る」
ユーロ戦闘機 サウジとの武器取引はUKには数十億の価値があった
英国とサウジアラビアで交わされた400億ユーロの武器取引を交渉したサウジの王子が10年以上も秘密の報酬を受け取っていたのを、BBCの徹底的調査が見つけている。
UKの最大手の武器商人、BAEシステムズは、元駐米サウジ大使、バンダル・ビン・サルタン王子(ブッシュの兄弟とも呼ばれ、ブッシュ家では家族同然のもてなし)に数億ポンド支払った。

写真は、戦時の強制的慰安婦(sex slaves)の方々の写真を持って日本政府の公式謝罪を求める人々。BBCは、戦時の従軍慰安婦に対して正式に謝罪することを日本政府に求める米国の決議案に日本の安倍晋三首相が「遺憾だ」と述べていると伝えています。写真はその記事のものです。
次の写真はIRAアイルランド共和軍の戦士。7月31日、40年近くにわたったイギリス軍部隊の軍事行動が終了しました。1970年代以来、イギリス政府は北アイルランド過激派との闘争に30万以上の部隊を投入してきています。5月8日、北アイルランドに自治政府が復活したことで、むごい流血の過去に区切りをつける動きが加速しました。

August 01, 2007

イスラエルをアリゾナに移すのには賛成



アーロン・ルッソなる人物ご存じですか。7月28日、アメリカのCBSで彼の恐るべき内容の映画「America: Freedom to Fascism 」がオンエアーされました。以下のサイトの番組予告編でどんな内容かチェックすることができます。
http://www.freedomtofascism.com/
アーロン・ルッソは、映画「ローズ」や「大逆転」でプロデューサー業もやっており、アカデミー賞にノミネートされたことがあります。2004年の大統領選では予備選で敗れましたが自由党という党の候補者で出ており、90年代終わりにはネバダ州知事選に出馬もしています。ネット上で公開されたプリズン・プラネットのアレックス・ジョーンズに、友人であるニック・ロックフェラーとの会話について語ったインタヴューの一部をTUPという反戦翻訳家集団が訳しており、ギョっとする内容に驚かされます。でもアメリカではなんだってありなのが911以降はっきりくっきりしましたから、「ああ、やっぱり」という反応のほうが多いのかもしれません。
2007年1月29日のプリズン・プラネットのインタヴューのヴィデオ映像とそれを聞き取り翻訳したTUPの記事は以下のURLにあります。
http://prisonplanet.com/articles/january2007/290107rockefellergoal.htm
http://groups.yahoo.co.jp/group/TUP-Bulletin/message/745

ニック・ロックフェラーがルッソに話したことのなかに、911が起こる11ヶ月前に「これからあることが起こる。そのせいでわれわれ(アメリカ)はアフガニスタンを侵略してカスピ海から石油パイプラインを引き、イラクを侵略して油田を確保する、そうして中東に米軍基地を築き、あの地域を新世界秩序に取り込む。それからベネズエラのチャベスをやっつける。」というのがあります。
弁護士でもあるニック・ロックフェラーが911の11ヶ月前に「対テロ戦争になる」とも言っていたというのです。「永遠に続く、敵が存在しない戦争。だから勝者も特定できない」んだと。
これに対し、ルッソは、この対テロ戦争というのは詐欺だ。茶番だ。これを声に出して言うのは容易なことではない。みんな怖気づくからだ。連中にキチガイ扱いされる。でも真実は暴露されねばならない。だからこのインタヴューを受けていると話しています。「対テロ戦争を始めさせた911の真実を把握しなければ、この対テロ戦争は絶対に理解できない。」
ロックフェラーがやんわりとルッソを自分側に引き入れようとリクルートしたいきさつのなかで、「一般市民が何だと言うのか?なぜ、あんな連中のことを心配するのか?残りの人間らには、何の意味もない」とロックフェラーは言い、最終的には国民にチップを埋め込んで社会全体を支配するのが目的だと教えている。
またウーマンリブ運動には、女性にも課税できることと母親が働きに出ることで子供の教育を国が一手に引き受けることができることで、ロックフェラー財団が資金提供したこと。この話のときにプリズン・プラネットのアレックス・ジョーンズがフェミニストの象徴的存在のジャーナリスト、グロリア・スタイナムが創刊し最初の発行人だった「Ms.」誌に、CIAが資金提供していたのを認めたことについて言及しています。

すべてこの世界はエリートのためのものであり、その他残りの人々は彼らに奉仕するためだけに生きているという考え方で、いろいろなできごとが引き起こされているとしたら、ほとんどのことが納得いくかもしれません。ロックフェラーがふれてることで、世界人口を減らすという話があります。
「世界中に人間が多すぎるという話をしました。彼らは、世界の人口を半減させなければいけないと考えていました。」
「そしてある時彼は、イスラエルとパレスチナの問題解決がとても厄介だと言い、イスラエルをアリゾナに持ってくるというのはどうかと思ったことがあると言いました。イスラエルの全国民に100万ドル与えて移住させアリゾナ州にイスラエルを作るというんです。」

そもそもあそこにイスラエルを作るとイギリス人を中心に決めたことがこんな悲劇を起こしているのですから、どうぞアリゾナなりアメリカ合衆国内に持って行ってください、と思いますけどね。実際にイスラエルのロビイストが動かしてる部分も相当なものだそうだから、今でもアメリカの州のようなもの。だったら米国内に移してよ、そうしたら中東は安定します。都合よくテロと呼ばれる抵抗運動はそもそも彼の地にふんぞり返るイスラエルのせいで起きているのですから。

最後にアーロン・ルッソは、「兵士たちがオサマ・ビンラディンを追って洞窟を探し回るとニックが話していたことは言いましたよね」とだめ押しして、「ペテンですよ。全部がヤラセで、詐欺行為」と言って、このインタヴューを終えている。

写真は、いまライス長官がアラブ諸国に大量の最新鋭武器を売却する理由を説明し了承させるのにイスラエルを訪問中で、友好と歓迎を意味するフラッグ。そしてニック・ノルティの隣がアーロン・ルッソ、彼はガンの病気だそうです。